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バタイユ ーー 呪われた思想家[バーゲンブック]

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「呪われた思想家」バタイユの核心と可能性は芸術論における「裂け目」にある。傷口から思想家の全体を透視して、全く新たなバタイユ像によって現代を震撼させる気鋭の挑発。

われわれの目の前で裂け目が開く、われわれはあるときは恍惚として歓喜し、笑い、あるときは拒絶し、激高する。歓喜、笑い、拒絶、激高、それらもまたわれわれを引き裂く裂け目の効果である。こうして目の前で口を開ける傷口、この壊れた、対象ならぬ対象、芸術とはその典型ではないだろうか。芸術がわれわれに恍惚をもたらすとすれば、われわれがそこで見つめるのは裂け目であり、内的体験の視覚的対象である。バタイユは、少なからぬ芸術論を執筆した。われわれはこれから、彼が芸術に見いだした多様な裂傷について考察し、その傷口から彼の思想を透視する。
[出版社より]

著 書|江澤 健一郎
出版社|河出書房新社
定 価|1,500円+税
判 型|B6判/並製
頁 数|256

ISBN|978-4-309-62465-5
初 版|2013年11月

Contents
序 裂傷の思想家バタイユ
裂傷の思考/バタイユという万華鏡

第一章 開かれた傷口——内的体験の視覚的対象
雀蜂のように美しい/絶えず新たになる光の中へ、私自身の外へ/キリスト教的体験から内的体験へ/使い道のない否定性

第二章 裂け目から生まれる芸術、そして人間——『ラスコーあるいは芸術の誕生』をめぐって
洞窟の中へ/バタイユの芸術論/未知なる歴史/労働の誕生/禁止/侵犯と濫費/連続性の回帰/動物になる/読める絵画、体験する絵画

第三章 不定形の……
なにか唾のような……/雑誌『ドキュマン』/「不定形の」注釈/おぞましい猿やゴリラのような馬……/馬から人体へ

第四章 二つの身体
耳という器官から使い道のない耳へ/『ドキュマン』と人体/形態の弁証法/足の親指/図版のモンタージュ/口から動物になること/建築的構成から獣じみた怪物性へ

第五章 傷口(トラウマ)としての写真
見覚えのある未知なるもの/傷口(トラウマ)としての外示/作動する写真

第六章 低次唯物論から変質へ
歴史の他者/造形原理としての低次唯物論/プリミティヴな「変質」/陰画の手/同時代芸術における変質

第七章 無頭の絵画——アンドレ・マッソン
変質する砂絵/バタイユとマッソン無頭人/バタイユと無頭の形象/モンセラートでの体験/絵画制作という無頭の行為/感情移入的抽象/具象と抽象のあわいで

第八章 絵画という開かれた傷口——『マネ』をめぐって
目の前の裂け目/至高性の帰趨/主題表象という遺制/二重の近代性/マルローとバタイユ/マネの「操作」/再び、目の前の裂け目

結 芸術と共同性
無為の共同体/消尽の共同体

あとがき


Author
江澤 健一郎 Kenichiro Ezawa
フランス文学専攻。著書『バタイユ 呪われた思想家』『ジョルジュ・バタイユの《不定形》の美学』、訳書にバタイユ『ドキュマン』、ディディ=ユベルマン『イメージの前で』他。

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