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左翼では「弱者」とか「人権」といった言葉がむやみと使われ、右翼からは「国柄」などという意味不明の言葉が出てくる。こういう時勢の中で、正気を保ちながらバランスをとり続けるのはむずかしい。だが、あえてこのきつい地平に屹立する。それが「中庸」だ!健全なナショナリズムはありえないのか?穏当なフェミニズムはありえないのか?いま、最も根源的(ラディカル)な問いを立てる、果敢な論考。
[出版社より]
著 者|小谷野敦
出版社|筑摩書房
定 価|1,600円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|272
ISBN|978-4-480-81445-0
初 版|2002年09月
Contents
改めて「主婦論争」を読む
「近現代史論争」に関するノート
セクシュアル・ハラスメントと思想・表現の自由
私的ナショナリズム論
「シナ」がいけなくて「チャイナ」がいい理由は?
英国の歴史教科書
学者失格!
近代国家の代案
遺伝を忘れようとする人たち
醜男論、美人論
文庫版『靖国』を読む
文学者の教育改革案
「男の貞操論」はなぜ消えたのか
売買春論はフェミニズムと手を切れるか?:「江戸幻想批判」ふたたび
「密告」は常に悪か
Author
小谷野 敦 Atsushi Koyano
1962年茨(★正字)城県生まれ。東京大学文学部大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了、学術博士。大阪大学助教授、東大非常勤講師などを経て、作家、文筆家。著書に『もてない男』(ちくま新書)、『聖母のいない国』(河出文庫、サントリー学芸賞受賞)、『現代文学論争』(筑摩選書)、『谷崎潤一郎伝』『里見�ク伝』『久米正雄伝』『川端康成伝』(以上、中央公論新社)ほか多数。小説に『悲望』(幻冬舎文庫)、『母子寮前』(文藝春秋)など。
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