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新版 女から生まれる
¥4,180
創立65周年記念 アドリエンヌ・リッチ三部作、待望の復刊! 1989~1990年にかけて小社より刊行されたアドリエンヌ・リッチ著『女から生まれる』『噓、秘密、沈黙。』『血、パン、詩。』復刊を望む声が多く寄せられていた三部作をこの度、新たに解説を加え、新装版で復刊いたします。今なお古びることがないリッチの力強い論考をこの機会に。 ー 父権制によって形作られる「母性」を、自身の体験を交えながらラディカルに解体する70年代フェミニズム論の名著。 地球上の人間はすべて女から生まれる――。そのことは、女を理想化し、母性神話をはびこらせる一方、女が自分自身の生き方を選択する自由を奪ってきた。男中心の社会のなかで、制度化された「母性」がかかえこむあらゆる問題を検討し、女のからだとこころを解放する視点をあきらかにする。三人の息子の母としての体験を問いなおし、歴史的文献を緻密に分析し、「あたらしい古典」としていまや世界中で大きなインパクトをもって読みつがれる、リッチのフェミニズム「母性論」の名著。解説=小川公代。 [出版社より] 著 者|アドリエンヌ・リッチ 訳 者|高橋茅香子 出版社|晶文社 定 価|3,800円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|536 ISBN|978-4-7949-7464-8 発 行|2025年03月 Contents はじめに 1 怒りと愛と 2「聖なる職業」 3 父親たちの王国 4 母親ー 至上なるもの 5 飼いならされた母性 6 人の手、鉄の手 7 疎外される出産 8 母親と息子、女と男 9 母であること、娘であること 10 暴力――闇をかかえる母性 おわりに 新版に寄せて――十年ののちに 訳者あとがき 訳者あとがき――新版に寄せて 解説 小川公代 原注 Author アドリエンヌ・リッチ Adrienne Rich 1929-2012年。ボルティモア生まれ。現代アメリカを代表する詩人、フェミニスト批評家。ハーバード大学ラドクリフ・カレッジ在学中に、詩集『世界の変化』(イエール青年詩人賞受賞)で詩人としてデビュー。60 年代初頭以降、母性、セクシュアリティ、人種差別、反ユダヤ主義、戦争などの問題を探求する詩や論考において、個人的なものと政治的なものを結びつけることにこだわった。ルース・リリー賞、全米図書賞、ラナン財団生涯功労賞、マッカーサー・フェローなど受賞多数。 Translator 高橋 茅香子 Chikako Takahashi 1938年生まれ。東京外国語大学卒。朝日新聞社国際本部を経て翻訳家。訳書にクローディア・テイト編『黒人として女として作家として』(晶文社)、アリス・ウォーカー『メリディアン』(ちくま文庫)、チャンネ・リー『最後の場所で』『空高く』(いずれも新潮クレスト・ブックス)。著書に『英語で人生をひろげる本』(晶文社)、『英語となかよくなれる本』(文春文庫)など。
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彼女たちに守られてきた
¥1,980
いつも一緒だった。彼女たちが教えてくれた、私の人生を守る方法。石井桃子、大島弓子、長くつ下のピッピ、ドラマの中の闘う人、母と作ったクッキー、カフェで一人過ごす女性…。新聞・雑誌で反響を呼んだ10年分のエッセイ。 [出版社より] 著 者|松田青子 出版社|中央公論新社 定 価|1,800円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|224 ISBN|978-4-12-005897-4 発 行|2025年03月 Contents 1 時々、外に出ていこう 「さすがにこれは」 担当者 公認「ビリヤニ女」 ほか 2 「当たり前」の痛みにさよなら 「お忙しいみたいで」 古くさいマニュアルのお店で 心で握手 ほか 3 彼女たちに守られてきた 彼女たちに守られてきた 青山みるく先生と『すてきなケティ』 ドラマ『悪女』に見た希望 ほか Author 松田 青子 Aoko Matsuda 1979年、兵庫県生まれ。同志社大学文学部英文学科卒業。2013年、デビュー作『スタッキング可能』が三島由紀夫賞及び野間文芸新人賞候補となり、14年にTwitter文学賞第1位。19年、短篇「女が死ぬ」がシャーリイ・ジャクスン賞短篇部門の最終候補に。21年、『おばちゃんたちのいるところ』がレイ・ブラッドベリ賞の候補となったのち、ファイアークラッカー賞、世界幻想文学大賞を受賞し、23年、日伊ことばの架け橋賞を受賞。
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石の扉 キャリントン中・短篇集
¥4,180
シュルレアリスム×メキシコ魔術。 エルンストと出会いシュルレアリストになり、メキシコに渡り独自のシュルレアリスムを発展させたキャリントン。「〈石の扉〉よ、私を通して、外に出して」とリフレインする少女――。占星術・錬金術・魔術が渾然となり、死者の国からハンガリー王を探す魂の遍歴の壮大なメタフィクション「石の扉」ほか、不気味で、残酷で、夢、ブラック・ユーモアの奇妙な世界20篇。 短篇集『七頭目の馬』の戯曲を除く全篇に、「砂の駱駝」「グレゴリー氏の蝿」「ジェミマと狼」を付加し、抄録の「石の扉」を完全版とした日本版オリジナル編集。13篇は本邦初紹介。読み応えある詳細解説65頁、キャリントンの挿絵5葉添え。 [出版社より] 著 者|レオノーラ・キャリントン 訳 者|野中雅代 出版社|国書刊行会[シュルレアリスム叢書] 定 価|3,800円+税 判 型|四六判/上製・筒函入 頁 数|448 ISBN|978-4-336-07706-6 発 行|2025年04月 Contents 彼らが丘の斜面を駆けたとき 三人の猟師 鳩よ、飛べ! シリル・ド・ガンドル氏 悲しみにうちひしがれて 姉妹 白兎たち 待ちながら 七頭目の馬 中性の男 私の母は牛です 私のフランネルのニッカーズ 製薬業創始法 エト・イン・ベリクス・ルナルム・メディアリス 幸福な死体の物語 メキシコのお伽噺 グレゴリー氏の蠅 砂の駱駝 ジェミマと狼 石の扉 解説「作家レオノーラ・キャリントン」野中雅代 Author レオノーラ・キャリントン Leonora Carrington 1917-2011。イングランド生まれ。パリ、メキシコで活躍した画家、彫刻家、小説家。マックス・エルンストとの出会いからシュルレアリスム運動に参加。アンドレ・ブルトン編『黒いユーモア集』にも短篇(コント)が収録される。エルンストとの別れに精神的危機を迎えるが、メキシコ移住後はシュルレアリスムに魔術的な世界が融合し、独自の世界を展開。絵画はもちろん、不気味で、残酷で、ブラック・ユーモアに満ちた短篇・小説の人気も高い。小説の邦訳に『「美妙な死体」の物語』(月刊ペン社)、『恐怖の館』『耳ラッパ』(工作舎)がある。 Translator 野中雅代 Masayo Nonaka 比較文学・文化研究者。美術史家。「レオノーラ・キャリントン展」(東京ステーション・ギャラリー他)、「レメディオス・バロ展」(神奈川県立美術館他)、「フリーダ・カ―ロとその時代」展(Bunkamuraザ・ミュージアム他)立案・監修。メキシコ国立近代美術館招聘キュレーター。著書に『レオノーラ・キャリントン』(彩樹社)、Alan Glass (Turner)、Remedios Varo: The Mexican Years (Editorial RM)、共著にFrida Kahlo: Her Photos (Editorial RM)他、翻訳書に『恐怖の館』『耳ラッパ』(工作舎)、『夢魔のレシピ』(工作舎)、『アステカの歌』(編訳、青土社)、詩画集『クリスマスの歌』(共訳、GCプレス)がある。
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パリの最後の夜
¥4,180
『ナジャ』と並ぶ、謎めいたファムファタル。 1920年代の夜のパリ。謎の女ジョルジェットにいざなわれた語り手は、セーヌ河岸で犯罪を目撃する……。ジュルジェットはパリだ、パリの夜そのもの。幻想・神秘・偶然は、この娼婦のファムファタルの圏内でうごめく——。 『ニック・カーター』を愛読していたスーポーが綴る犯罪小説は、読者を闇の迷宮へと誘う。『ナジャ』と比べて味わいたい、パリとパリの女の驚異を描いたシュルレアリスム小説。初訳短篇『オラス・ピルエルの旅』『ニック・カーターの死』を併録。読み応えある詳細解説111頁添え。 [出版社より] 著 者|フィリップ・スーポー 訳 者|谷昌親 出版社|国書刊行会[シュルレアリスム叢書] 定 価|3,800円+税 判 型|四六判/上製・筒函入 頁 数|400 ISBN|978-4-336-07703-5 発 行|2025年04月 Contents オラス・ピルエルの旅 ニック・カーターの死 パリの最後の夜 訳者解説「シュルレアリストであり小説家であるということ」谷 昌親 Author フィリップ・スーポー Philippe Soupault 1897年パリ郊外のシャヴィルで生まれ、1990年にパリで死去。フランスの詩人・作家・ジャーナリスト。アンドレ・ブルトンやルイ・アラゴンとともにダダの冒険に参加。1919年ブルトンと自動記述の実験をおこなって『磁場』を執筆し、1924年ブルトンが発表する『シュルレアリスム宣言』を待たずに、シュルレアリスムを事実上誕生させた。1926年シュルレアリスム運動から離反。1938年ファシズムの放送局に対抗する「ラジオ・チュニス」を創設。その後、アルジェリアを経由してアメリカ大陸に亡命しつつも、対独レジスタンス運動に加担する。1945年フランスに帰国。文学のみならず、美術・映画評論を手がけ、世界中を旅して紀行文を書くなど、幅広い活動をおこなった一生だった。邦訳に『磁場』(ブルトン共著、『アンドレ・ブルトン集成 第3巻』所収、人文書院)、『流れのままに』(白水社)など。 Translator 谷昌親 Masachika Tani 1955年東京生まれ。早稲田大学教授。専攻はフランス現代文学・イメージ論。1987年レーモン・ルーセルについての博士論文でパリ第三大学第三期課程博士号を取得。主著に『詩人とボクサー――アルチュール・クラヴァン伝』(青土社)、『ロジェ・ジルベール=ルコント―虚無へ誘う風』(水声社)、共著に『シュルレアリスムの射程』(せりか書房)、『クレオールの想像力――ネグリチュードから群島的思考へ』(水声社)、訳書にミシェル・レリス『オランピアの頸のリボン』(人文書院)、同『ゲームの規則IV 囁音』(平凡社)、共訳にアンリ・ベアール『アンドレ・ブルトン伝』(思潮社)、ジル・ドゥルーズ『批評と臨床』(河出書房新社)など。
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割れたグラス
¥2,860
現代アフリカ文学の最前線を紹介する、新海外文学シリーズ《アフリカ文学の愉楽》創刊。第1回配本は、現代アフリカ文学随一のヒップスター、コンゴ共和国出身のアラン・マバンクによる代表作。 コンゴ共和国の港湾都市ポワント=ノワールの下町にあるバー"ツケ払いお断り"。バーの主人《頑固なカタツムリ》からの依頼で、《割れたグラス》はバーとその常連客たちとの日々を思いのまま1冊のノートに書き留めていくことになる。 何枚ものオムツを穿いた《パンパース男》、フランスかぶれの寝取られ《印刷屋》、誰よりも長く放尿できると豪語する《蛇口女》など、いずれ劣らぬ酔客たちの奇怪な逸話が次々とノートに綴られていく。やがて、《割れたグラス》は自身についても書きはじめるのだが……。 作家としてはじめてコレージュ・ド・フランスの招聘教授に着任、また国際ブッカー賞の選考委員を務めるなど、現代アフリカ文学の最重要作家のひとりとして活躍の場を世界的なものへと広げている、アラン・マバンクが放つ驚異の傑作がいまここに。 フランコフォニー五大陸賞をはじめ数々の文学賞を受賞、ルノドー賞最終候補作にして、英国ガーディアン紙が選ぶ「21世紀の100冊」にも選出された、酔いどれたちのめくるめく狂想曲。 [出版社より] 著 者|アラン・マバンク 訳 者|桑田光平 出版社|国書刊行会 定 価|2,600円+税 判 型|四六変型判/上製 頁 数|288 ISBN|978-4-336-07694-6 発 行|2025年04月 Author アラン・マバンク Alain Mabanckou 1966年コンゴ共和国ポワント=ノワール生まれ。首都ブラザヴィルの大学で学んだのち渡仏、法学を修める。その後は法律コンサルタントとして働く傍ら、詩人として出発する。最初の小説『赤―青―白』(1998年)はブラック・アフリカ文学大賞を受賞し、一躍注目を集める。2005年に発表した本書『割れたグラス』ではフランコフォニー五大陸賞をはじめ数々の文学賞を受賞、 翌年発表の『ヤマアラシの回想』(本シリーズで刊行予定)ではフランスでもっとも権威ある文学賞のひとつルノドー賞を受賞する。以降、現代アフリカ文学の最重要作家のひとりとして、その作品は20以上の言語に翻訳され、活躍の幅を世界的なものへと広げていく。 2006年よりカリフォルニア大学ロサンゼルス校の教授としてフランス語圏文学とクリエイティヴ・ライティングを教える。2015年には 国際ブッカー賞のファイナリストに選出、さらには作家としてはじめてコレージュ・ド・フランスの招聘教授に着任する。2022年の国際ブッカー賞では選考委員を務める。邦訳書に上述のコレージュ・ド・フランスでの講義録『アフリカ文学講義』(みすず書房)と自伝的作品『もうすぐ二〇歳』(晶文社)がある。 Translator 桑田光平 Kohei Kuwada 1974年広島県生まれ。東京大学教養学部・大学院総合文化研究科教授。専門は20世紀フランス文学・芸術。東京大学文学部で英米文学を学んだ後、同大学院でフランス文学を専攻。修士号取得後、リヨン高等師範学校、リヨン第2大学、パリ第4大学、パリ第8大学でフランス文学ならびに現代美術を学ぶ。2009年、パリ第4大学でロラン・バルトに関する博士号取得。2022年より現職。 主な著書に『ロラン・バルト 偶発事へのまなざし』(水声社)、『世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今』(共著・立東舎)、『東京時影 1964/202X』(共編著、羽鳥書店)など。訳書にロラン・バルト『ロラン・バルト 中国旅行ノート』(筑摩書房)、バルテュス/セミール・ゼキ『芸術と脳科学の対話』(青土社)、ジェラール・マセ『つれづれ草』、パスカル・キニャール『もっとも猥雑なもの』(水声社)、ティフェーヌ・サモワイヨ『評伝ロラン・バルト』、ジョルジュ・ディディ=ユベルマン『われわれが見るもの、われわれを見つめるもの』(ともに共訳、水声社)など多数。
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殺戮の宗教史[OUTLET]
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NYの9.11同時多発テロ、シャルリー・エブド社襲撃事件、パリの同時多発テロ。日本に目を向けても、『悪魔の詩』訳者殺害の謎、オウム真理教による地下鉄サリン事件など、宗教にもとづくテロが国内外で頻発している。なぜ神の名の下における「殺戮」は止まないのか?また、イスラム教は危険な宗教なのか? 十字軍や「聖戦」、魔女狩り、異端諮問から、イスラム国(IS)やアルカイダなどイスラム過激派による近現代のテロまで世界の宗教にみられる「殺戮の歴史」をたどり、その背景や宗教の教義、神の役割を徹底分析。「宗教的テロの時代」の本質を理解するための必読書。 [出版社より] 著 者|島田裕巳 出版社|東京堂出版 定 価|2,200円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|288 ISBN|9784490209341 発 行|2016年03月 Contents はじめに 第1章 宗教的テロリズムの二一世紀 テロの時代の幕開け/増え続ける犠牲者の数/危険視されるイスラム教/九・一一の実行犯はどんな人物か/ 実行犯グループとアルカイダの関係/『九・一一委員会報告書』の真偽/九・一一はアルカイダが仕組んだものではない?/ 「アルカイダ」の意味すること/組織化されたテロ集団といえるのか/「組織」なのか「ネットワーク」か/ インターネットの活用による新たな問題、ほか 第2章 イスラム教は危険な宗教なのか 頻発する宗教を背景としたテロ/シャルリ―・エブド襲撃事件の衝撃/イデオロギーの対立から「文明同士の衝突」の時代へ/ イスラム文明vs西欧を中心とした他の文明という構図/「剣かコーランか」という偏ったイメージ/ 「世界の三大宗教」発生と拡大のプロセス/政治的指導者としてのムハンマドの役割/イスラム教拡大には武力も用いられた/ それぞれの宗教の「違い」を知ること、ほか 第3章 知られていないイスラム教の根本原理 イスラム教発祥をたどる/偶像崇拝禁止の根拠/ムハンマドに求められた「調停者」という役割/イスラム教誕生の社会的必然性/ 多神教徒を殺せと神は命じた/同時に与えられた「赦し」/歴史的・社会的文脈の中で神のことばを理解する/ イスラム教の本質的性格/戒律を実行するかどうかは個人に任せられる/イスラム教全体が危険であるとみなされがちな理由、ほか 第4章 原理主義の背後にある神の絶対性 「原理主義」ということばの広がり/はじまりはキリスト教から/アメリカ社会での福音主義の台頭/ イスラム教が政治の表舞台に/宗教間の対立のはじまり/イスラム教に強く見られる「原理主義」の傾向/ 「シャリーア」とは何か/一神教は不寛容か/多神教と一神教の本質的な違いとは/神社はいつから存在したのか/ 一神教において絶対的存在である神/「再誕」という経験、ほか 第5章 神による殺戮と終末論の呪縛 神が直接手を下すとき/ユダヤ教の神の存在は絶大/「創世記」に描かれた神の非道さ/神と人類の複雑な関係/ キリスト教の「十戒」と仏教の「五戒」の共通点と違い/人類全体を滅ぼしうる一神教の神/ 「絶対神」の観念を生んだユダヤ人の苦難の歴史/善悪二元論はイラン宗教の影響/ 最後の審判とキリストの再臨――キリスト教を世界宗教とした考え方、ほか 第6章 異教や異端との戦い――十字軍について キリスト教を世界宗教にした「伝道活動」/アメリカで盛んだった「リバイバル」(信仰復興)/聖人崇拝はこうして始まった/ 三宗教にとっての聖地、エルサレム/十字軍のはじまり/聖地を目指す人々のさまざまな思惑/殉教が尊い行為とされる/ 伝道において「殺戮」はやむを得ぬもの/ローマ教皇の権威確立と「正統」「異端」という判断/異教徒や異端に対する戦い、ほか 第7章 善悪二元論という根源 日本で見られた「異端」とは/「正統」が明確に確立されなかった日本の仏教界/ カトリックで行われた異端追放の動き――「異端審問」「魔女狩り」/カタリ派が異端とされた最大の理由――「善と悪の二元論」/ 異端の代名詞「マニ教」とは/聖職者に課せられた厳しい生活の戒律/一神教の抱える根本的な矛盾と悪の存在/ 「悪」が存在する限り殺戮の歴史は終わらない、ほか 第8章 聖戦という考え方 「殺せ」か「殺すな」なのか/恐怖の神から、慈愛深き神へ/異なる信仰をもつ人間と共存するために/ 互いを受け入れ難いユダヤ教、キリスト教、そしてイスラム教/「ジハード」の解釈をめぐって/カリフの役割とは/ 「ジハード」は「聖戦」ではない/後世に影響を与えたタイミーヤの思想/ムハンマドの時代の信仰への回帰/ 次々と出現した過激なイスラム集団、ほか 第9章 殺戮の罪は許されるのか 「一神教」または「多神教」という観点から/神道における武装した神々/『古事記』に描かれた天照大神の怒り/ 「武神」八幡神の信仰/神社に託された戦勝への願い/密教と陰陽道による呪詛の広がり/日本における「殺戮の宗教史」/ 悪人正機説の危険性/殺戮を行った者は救済されないのか/許すということの難しさ/ 宗教は殺戮を肯定するものか、否定するのか、ほか おわりに Author 島田 裕巳 Hiromi Shimada 1953年東京生まれ。東京大学文学部宗教学宗教史学専修課程卒業、東京大学大学院人文科学研究課博士課程修了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、NPO法人葬送の自由をすすめる会会長を歴任。現在は作家、宗教学者、東京女子大学非常勤講師。
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パウル・クレー作品集——詩と絵画の庭
¥3,740
生前から、日本人に愛され続けてきた画家、クレー。その芸術世界を特徴づける6つの視点に沿って、選りすぐりの作品約140点を紹介。A4判の大画面でクレーの世界を満喫できる作品集。 [出版社より] 著 者|黒田和士 出版社|東京美術 定 価|3,400円+税 判 型|A4判/並製 頁 数|192 ISBN|9784808713126 発 行|2025年01月 Author 黒田和士 Kazushi kuroda 慶應義塾大学文学研究科修了。専門はドイツ近代美術。東京藝術大学大学美術館学芸研究員、Bunkamura ザ・ミュージアム学芸員を経て、現在、愛知県美術館学芸員。「エリック・サティとその時代」(2015年)、「ミニマル/コンセプチュアル:ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960-70年代美術」(2021年)などの展覧会に関わったほか、「パウル・クレー展 創造をめぐる星座」(2025年)を企画。また、愛知県美術館所蔵の西洋美術作品の来歴調査を進め、特集展示「『名品』はどこからきたのか?」(2023年)を企画。論文に「パウル・クレー《回心した女の堕落》 イメージと言葉の弁証法的な関係をめぐって」など。
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内なるゲットー[OUTLET]
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ホロコーストに消えた母、僕は沈黙することしかできなかった。――第2次世界大戦時、ポーランドに母を残し、アルゼンチンに移住した息子の苦悩を静謐な筆致で描いた仏ベストセラー。 [出版社より] 著 者|サンティアゴ・ H・アミゴレナ 訳 者|齋藤可津子 出版社|河出書房新社 定 価|2,000円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|184 ISBN|978-4-309-20802-2 発 行|2020年08月 Author サンティアゴ・ H・アミゴレナ Santiago H. Amigorena フランスの映画監督、シナリオライター、作家。1962年ブエノスアイレス生まれ。73年にパリに亡命。25年にわたり作家活動を続け、 本書は10作目となる。 Translator 齋藤可津子 Katsuko Saito 翻訳家。一橋大学大学院言語社会研究科博士課程中退。訳書に、L・コロンバニ『三つ編み』『彼女たちの部屋』、V・デパント『アポカリプス・ベイビー』、E・アベカシス『30年目の待ち合わせ』など。
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苦悩[OUTLET]
¥1,760
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ナチス占領下のパリで強制収容所からの夫の帰りを待つ苛烈な日々を綴った、文学の限界を超えた作品。デュラスが“私の生涯で最も重要なもの”と告白する、自伝的記録。表題作の他5篇。 [出版社より] 著 者|マルグリット・デュラス 訳 者|田中倫郎 出版社|河出書房新社 定 価|3,200円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|288 ISBN|978-4-309-20764-3 発 行|2019年01月 Contents Ⅰ 苦悩 Ⅱ ムッシュウX 仮称ピエール・ラビエ アルベール・デ・キャピタール/親独義勇隊員テル 手折られた刺草 オーレリア・パリ 解説 参考文献/年表 Author マルグリット・デュラス Marguerite Duras 1936年、ペルー生まれ。58年、リマのサン・マルコス大学卒業後スペインに留学、マドリード・コンプルテンセ大学で博士号を取得する。59年、短篇集『ボスたち』で作家デビュー、63年には初長篇『都会と犬ども』を発表し、一躍脚光を浴びる。その後、長篇を次々に発表、ラテンアメリカを代表する作家として確固たる地位を築く。74年、ペルーに帰国してからは作家活動の傍ら政治活動も積極的に行い、90年にはペルー大統領選に出馬するがアルベルト・フジモリに敗れる。その後も長篇小説を精力的に発表しつづけている。評論や戯曲も多数。2010年、ノーベル文学賞受賞。 Translator 田中倫郎 Michio Tanaka 1930年、広島県生まれ。東京大学文学部美学科卒業。訳書に、デュラス『モデラート・カンタービレ』『インディア・ソング』、ヴィルコンドレほか『デュラス[愛の生涯]』、フェルミーヌ『蜜蜂職人』など。
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万引きの文化史[OUTLET]
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なぜ人は万引きをするのか? その歴史は16世紀のロンドンで始まった...…。 全米の検挙者数は総人口の9%、日本の被害額は年間4500億円以上。世界第2位の万引き大国=日本、必読の一冊。 [出版社より] 著 者|レイチェル・シュタイア 訳 者|黒川由美 出版社|太田出版 定 価|2,200円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|312 ISBN|9784778313418 発 行|2012年10月 Contents 序論 第1部 万引きの歴史 1 盗みと処罰 2 窃盗症と法の変革者 3 アビー・ホフマンと電子防犯タグ 4 ロビン・フッド、バージョン2.0 第2部 実態 5 万引きする人々 6 ホット・プロダクト 7 職業的万引き犯''ブースター'' 第3部 病理 8 盗みのスリル 9 万引きセレブの盛衰 10 万引き依存症 第4部 対応策 11 盗難対策 12 損失防止(LP)の未来 13 万引きは不治の病か 14 羞恥心 結び
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感染症と隔離の社会史[OUTLET]
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明治期に作られた伝染病・感染症を専門にする「避病院」に光を当てて、尾崎紅葉『青葡萄』や正宗白鳥『避病院』、現・都立病院の当直日誌などの作品や資料を現代語訳・要約しながら紹介し、感染症や医療現場の実態、防疫体制の地域格差などを掘り起こす。 ー コレラ、赤痢、ペスト、スペインかぜ……。近代以降、様々な伝染病・感染症が流行してきたが、医学はどのように対応して、どう克服してきたのか。 明治期に作られた伝染病・感染症を専門にする「避病院」に光を当てて、尾崎紅葉『青葡萄』や正宗白鳥『避病院』、与謝野晶子「感冒の床から」、現・都立病院の当直日誌などの作品や資料を現代語訳・要約しながら紹介し、感染症や医療現場の実態、防疫体制の地域格差などを掘り起こす。 著者が勤める国立病院機構埼玉病院の臨床現場から、現状や風評被害の実態、新型コロナウイルスの集団免疫による収束についての小論も収めて、感染症と隔離の日本史から「いま」と「あした」を考える視点を提供する。 [出版社より] 著 者|金川英雄 出版社|青弓社 定 価|2,400円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|204 ISBN|978-4-7872-3479-7 発 行|2020年11月 Contents まえがき 第1章 尾崎紅葉『青葡萄(ルビ:ブドウ)』とコレラ対策 1 尾崎紅葉『青葡萄』を読む 2 コレラ 3 看護人 第2章 正宗白鳥『避病院』と赤痢対策 1 正宗白鳥『避病院』を読む 2 各地の避病院 3 衛生組合と伝染病予防委員 第3章 虫が介在する感染症 1 中村為又『羽塚の土』を読む 2 ハエ 3 蚊 第4章 野崎久一「避病院覚書」から読む赤痢の経験 第5章 感染症をめぐる多文化間の問題点 1 プサン済生医院 2 朝鮮半島での防疫体制 3 ソウルの避病院 4 避病院の建設運動 5 会の結成と京城府民病室の建設 6 インドの感染症対策 第6章 都市の避病院の実態 1 駒込病院の医局日誌を読む 2 組織強化と病院間のやりくり 3 感染・殉職 4 治療 5 精神科病院の弱さ 6 逃亡他さまざまなこと 第7章 感染症最前線の記録――埼玉病院から 1 スペインかぜについて 2 埼玉病院の経験 3 ダイヤモンド・プリンセス号の患者の受け入れ 4 都市封鎖 あとがき Author 金川 英雄 Hideo Kanekawa 1953年生まれ。1980年3月、昭和大学医学部卒業、84年3月、昭和大学大学院医学研究科博士課程修了。昭和大学附属烏山病院、昭和大学医学部助手を経て、93年10月から東京武蔵野病院、2013年4月から横須賀市立うわまち病院、15年4月から関東労災病院勤務、18年7月から国立病院機構埼玉病院に勤務、19年4月に精神科外来を立ち上げ、現在、精神科部長。2002年3月に慶應義塾大学文学部卒業、帝京平成大学客員教授を経て、13年7月から昭和大学精神神経科教室客員教授。医学博士、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医・指導医。 著書に『三浦半島の医療史――国公立病院の源流をたどる』『日本の精神医療史――明治から昭和初期まで』、共著に『精神病院の社会史』(いずれも青弓社)、翻訳・解説に『[現代語訳]呉秀三・樫田五郎 精神病者私宅監置の実況』(医学書院)、『[現代語訳]わが国における精神病に関する最近の施設』(青弓社)など。
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共食いの博物誌——動物から人間まで[OUTLET]
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昆虫や動物、変な生き物から人間まで。なぜ生物は共食いをするのか? 共食いは進化においては合理的、極度の状況では生物として正常な反応である―—動物学者が科学的な視点から、あらゆるカニバリズムの起源と真実に果敢に踏み込んだ初のノンフィクション。 「カニバリズムというと、とかく傓情的に扱われがちだが、著者が動物学者としてセンセーショナリズムとは距離を置いていることが本書の大きな特徴となっている。ひと口に共食いといっても同種内という関係にとどまらず、血縁者同士の共食いから生殖活動にともなう共食い、子育てによる体の一部の提供まで、動物に見られるカニバリズムは実に多様である。取り上げられる動物はおなじみのものから奇妙な生物まで幅広い。動物が共食いをおこなう理由を追究するなか、彼らの行動の冷徹なまでの合理性が浮き彫りにされる」——本書「訳者あとがき」より抜粋。 [出版社より] 著 者|ビル・シャット 訳 者|藤井美佐子 出版社|太田出版 定 価|2,900円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|388 ISBN|9784778316068 発 行|2017年11月 Contents はじめに 第1部 動物 第一章 アニマルはカニバル──共食いする動物たち 第二章 お子さまランチを召し上がれ 第三章 性的共食い──大きさがものを言う 第四章 ひとりにして 第五章 ホッキョクグマはつらいよ 第六章 恐竜は共食いしたのか? 第七章 奇妙な子育て 第2部 ヒト 第八章 ネアンデルタール人とそのほかの谷の住人たち 第九章 コロンブス、カリブ族、カニバリズム 第一○章 いさかいのもと 第一一章 カニバリズムと聖書 第一二章 史上最悪の隊パーテイ 第一三章 人を食すは悪なり 第一四章 人を食すは善なり 第一五章 頭蓋ゴケとミイラ粉末 第一六章 胎盤を食べる人々 第一七章 太平洋の島々におけるカニバリズム 第一八章 狂牛病とイギリス人 第一九章 容認できるリスク おわりに 一歩先へ 謝辞 訳者あとがき カニバリズムおよび関連トピックにおける推薦書 原注 Author ビル・シャット Bill Schutt ニューヨーク州立大学で生物学修士号、コーネル大学で動物学博士号を取得。ロングアイランド大学ポスト校生物学教授およびアメリカ自然史博物館研究員。北米コウモリ学会(NASBR)理事。脊椎動物研究を専門とする動物学者のかたわら、2008年に吸血動物をテーマにしたノンフィクションDark Banquet:Blood and the Curious Lives of Blood-Feeding Creaturesで作家デビューを果たす。本書はノンフィクションとして第2作にあたる。2016年には共著で動物学者マックレディ・シリーズ第1作のミステリーHell’s Gate(邦訳『地獄の門』竹書房)、2017年には同第2作を上梓。作家としても精力的に活動を続けている。ニューヨーク州ロングアイランド在住。
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シンコ・エスキーナス街の罠[OUTLET]
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テロが吹き荒れるフジモリ政権時代のペルー、リマ。戒厳令下、同性愛をひそかに楽しむ富裕層の妻たち、乱交パーティの隠し撮りでゆすられるその夫、ゴシップ誌に命をかけ闇を背負う編集長、彼を崇める記者、職を奪われ孤独の中で恨みを溜める老人……。 腐敗し退廃した街の人間模様の背後には、国家の恐るべき罠が隠されていた。ノーベル賞作家が放つ官能的かつサスペンスフルな最新作。 [出版社より] 著 者|マリオ・バルガス=リョサ 訳 者|田村さと子 出版社|河出書房新社 定 価|2,500円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|280 ISBN|9784309207827 発 行|2019年09月 Author マリオ・バルガス=リョサ Jorge Mario Pedro Vargas Llosa 1936年、ペルー生まれ。58年、リマのサン・マルコス大学卒業後スペインに留学、マドリード・コンプルテンセ大学で博士号を取得する。59年、短篇集『ボスたち』で作家デビュー、63年には初長篇『都会と犬ども』を発表し、一躍脚光を浴びる。その後、長篇を次々に発表、ラテンアメリカを代表する作家として確固たる地位を築く。74年、ペルーに帰国してからは作家活動の傍ら政治活動も積極的に行い、90年にはペルー大統領選に出馬するがアルベルト・フジモリに敗れる。その後も長篇小説を精力的に発表しつづけている。評論や戯曲も多数。2010年、ノーベル文学賞受賞。 Translator 田村 さと子 Satoko Tamura 1947年、和歌山県新宮市生まれ。お茶の水女子大学卒業後、メキシコ国立自治大学でラテンアメリカ文学を、スペイン国立マドリード大学で詩論を学ぶ。帰国後、お茶の水女子大学大学院博士課程中退。1991年、同大学にて学術博士号(Ph. D)取得。
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プリンストン大学で文章/政治を語る——バルガス=リョサ特別講義[OUTLET]
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キューバ革命、ペルー大統領選、ドミニカ共和国の独裁者トルヒーリョ、解明されない犯罪……。世界を揺るがす出来事をいかにして小説化するか。文学と社会、ジャーナリズム、登場人物の造形法、物語における時間構成など、すべての小説愛好者必読のスリリングな講義録。 [出版社より] 著 者|マリオ・バルガス=リョサ 訳 者|立林良一 出版社|河出書房新社 定 価|3,000円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|272 ISBN|9784309207858 発 行|2019年11月 Contents まえがき プリンストン大学のマリオ・バルガス=リョサ 1 小説の理論 2 ジャーナリズムと文学 3 ラ・カテドラルでの対話 4 マイタの物語 5 誰がパロミノ・モレーロを殺したか 6 水を得た魚 7 チボの狂宴 8 二十一世紀のテロの脅威 Author マリオ・バルガス=リョサ Jorge Mario Pedro Vargas Llosa 1936年、ペルー生まれ。58年、リマのサン・マルコス大学卒業後スペインに留学、マドリード・コンプルテンセ大学で博士号を取得する。59年、短篇集『ボスたち』で作家デビュー、63年には初長篇『都会と犬ども』を発表し、一躍脚光を浴びる。その後、長篇を次々に発表、ラテンアメリカを代表する作家として確固たる地位を築く。74年、ペルーに帰国してからは作家活動の傍ら政治活動も積極的に行い、90年にはペルー大統領選に出馬するがアルベルト・フジモリに敗れる。その後も長篇小説を精力的に発表しつづけている。評論や戯曲も多数。2010年、ノーベル文学賞受賞。 Translator 立林 良一 Ryoichi Tatebayashi 1959年山梨県生まれ。東京外国語大学大学院修士課程修了。同志社大学准教授。ラテンアメリカ文学研究。
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日本のオカルト150年史[OUTLET]
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明治以後、今日まで150年間の、超能力・心霊現象・UFO・UMAにまつわる出来事・人物について解説。知られざる真相を公開。 科学では説明できない神秘の世界「オカルト」―。予言、超能力、UFO、心霊といった事象は、日本では案外と古くから研究されてきた。そして、1970年代には百花繚乱の様相を呈するが90年代に決定的な転機を迎え、今日に至っている。日本人は、オカルトとどのように向き合ってきたのか、真実はどこにあったのかを、本書は明らかにしていく。 [出版社より] 著 者|秋山眞人 協 力|布施泰和 出版社|河出書房新社 定 価|1,800円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|352 ISBN|978-4-309-22801-3 発 行|2020年02月 Contents 序章 明治大正期―西洋文明が流入し、千里眼や霊術家が活躍 1章 昭和戦前期―軍国主義の下、オカルトが統制・利用される 2章 戦後期―知識人たちが空飛ぶ円盤や心霊に傾倒 3章 高度成長期―オカルトが物質文明に反旗を翻す 4章 1970年代―超能力・UFO・大予言…一億総オカルト化 5章 1980年代―精神世界と自己啓発が密接に結びつく 6章 1990年代―カルト教団の凶行がオカルトの転機に 7章 21世紀―猛烈な批判を浴びたオカルトの復権が始まった 終章 情報の渦に惑わされないオカルト的生き方のススメ Author 秋山 眞人 Makoto Akiyama 1960年生まれ。国際気能法研究所所長。大正大学大学院文学研究科宗教学博士課程前期修了(修士論文のテーマは、大正期における霊術及び霊術家の研究)。13歳のころから超能力少年としてマスコミに取り上げられる。ソニーや富士通、日産、ホンダなどで、超能力開発や未来予測のプロジェクトに関わる。画家としても活動し、コンサルタント、映画評論も手がける 布施 泰和 Fuse Yasukazu 1958年生まれ。英国ケント大学留学を経て、国際基督教大学を卒業(フランス文学専攻)。共同通信社経済部記者として旧大蔵省や首相官邸を担当した後、96年に退社して渡米、ハーバード大学ケネディ行政大学院ほかで修士号を取得。帰国後は国際政治や経済以外にも、精神世界や古代文明の調査、取材、執筆をおこなっている。
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家族最後の日[OUTLET]
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母との絶縁、義弟の自殺、夫の癌――。 写真家・植本一子が生きた、懸命な日常の記録。 ◎特設サイト https://www.ohtabooks.com/sp/kazoku/ [出版社より] 著 者|植本一子 出版社|太田出版 定 価|1,700円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|304 ISBN|9784778315559 発 行|2017年01月 Contents 母の場合 義弟の場合 弟の場合 Author 植本 一子 Ichiko Uemoto 1984年広島県生まれ。2003年にキヤノン写真新世紀で荒木経惟氏より優秀賞を受賞、写真家としてのキャリアをスタートさせる。広告、雑誌、CDジャケット、PV等幅広く活躍中。著書に『かなわない』(タバブックス)、『働けECD――わたしの育児混沌記』(ミュージック・マガジン)がある。
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ずっと、おしまいの地[OUTLET]
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おしまいシリーズ、ついに完結。 10年以上夫に誕生日を告げられずにいた妻こだま。鶏肉をバカにしている父が初めて食べたケンタッキー。19年共に過ごした猫の死と凧上げ。 著者の生活をありのままに描いた大人気エッセイ集「おしまいの地」シリーズの完結編となる3作目。 ◎特設サイト https://www.ohtabooks.com/sp/oshimai3/ [出版社より] 「生まれ育った何もない集落を、ちょっと変わった家族を、長続きしない仕事を、責めてばかりの自分を、書くことで少しずつ肯定できるようになった。「おしまいの地」は私の原点です」 ――こだま 著 者|こだま 出版社|太田出版 定 価|1,500円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|192 ISBN|9784778318239 発 行|2022年08月 Contents 先生のお葬式 きょうが誕生日だってずっと言えなかった ピカチュウの凧 花火きれいでしたね 抗鬱の舞 何かに目覚めた私たち タイムカプセルの行方 日記 父の終活 直角くん あの時の私です ぺら草 ほのぼの喫茶店 Author こだま Kodama エッセイスト・作家。実話を元にした私小説『夫のちんぽが入らない』でデビューし、Yahoo!検査大賞を2年連続で受賞(第3回、第4回)。二作目のエッセイ『ここは、おしまいの地』で第34回講談社エッセイ賞を受賞。
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ゾンビの作法——もしもゾンビになったら[OUTLET]
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人間の襲い方、脳味噌の喰い方、仲間の増やし方…などがわかるゾンビとして生きていくための指南書。 [出版社より] 著 者|ジョン・オースティン 訳 者|兼光ダニエル真 出版社|太田出版 定 価|1,800円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|222 ISBN|9784778312701 発 行|2011年09月 Contents 脳味噌満喫ライフを目指して ワタシは誰? ゾンビのからだ 敵を知る 脳味噌狩り 交通手段 攻撃の作法 人間献立 感染の作法 最期の時 ゾンビ規範 生者へのメッセージ Author ジョン・オースティン John Austin 著作業。ウィスコンシン州在住。玩具デザイナーとして働いた経験を持つ。 Translator 兼光 ダニエル 真 Makoto Daniel Kanemitsu 1972年生まれ、東京出身の翻訳家。マンガ・アニメなどの翻訳を多数手がける。新劇場版ヱヴァのほか、『ブラックラグーン』の制作にも参加している。
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ぼくのゾンビ・ライフ[OUTLET]
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どうやらぼくはゾンビになったらしいーー。 ゾンビだって悩む。笑う。恋もする。全米もびっくりの一人称ゾンビ文学!! ゾンビの掟: ・人間を混乱させてはいけない。 ・門限を過ぎたら外出してはいけない。 ・隣人の肉を切望してはいけない。 交通事故から目覚めたアンディは、自分がゾンビになっていることに気づく。妻、娘と離れ、そのまま両親と同居することになったアンディは、他のゾンビたちと出会い、仲間になり、ゾンビになった自分を受け入れはじめる。なんとか人間たちとも共存しようとするが......。全編ゾンビ主観で綴られる、"脳のあるリビング・デッド"たちの「人生」と戦い、そして恋。現在世界同時多発中の「人間性を持つゾンビ」小説の究極型、とうとう邦訳。 [出版社より] 著 者|S・G・ブラウン 訳 者|小林真里 出版社|太田出版 定 価|2,000円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|362 ISBN|9784778312619 発 行|2011年06月 Author S. G. ブラウン Brown, S. G. 1965年アメリカ、アリゾナ州生まれ。パシフィック大学卒業。1993年に初の短編小説Wish You Were Hereがレッドキャット・マガジンに掲載される Translator 小林 真里 Masato Kobayashi 1973年三重県生まれ。映画批評家・翻訳家・音楽ライター。
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すべてのひかりのために
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第一歌集『永遠でないほうの火』から8年。ひかりを纏う生の讃歌 無垢な声で紡ぐ、待望の第二歌集。 《水際はもうこわくない 踏み込んで、おいで すべてのひかりのために》 《さみどりにさやぐさざなみ 風は火を、火は運命をおそれず生きて》 [出版社より] 「――歌だけがある。発した〈人〉を離れた〈声〉は、あわく、きらめき、たゆたいながら、私でもあなたでもある誰かの心に着床し、ただ〈歌〉として生きつづける」 ——小野正嗣(作家) 「隠れて見えない世界の横顔を火花のように一瞬だけ照らし出す。井上の歌はいわば火花のための火打石なのではないか」 ――服部真里子 「井上の歌は常に光の明滅を意味する。世界と人はその一瞬一瞬に交わり歌が生まれる」 ――石松佳 著 者|井上法子 出版社|書肆侃侃房 定 価|2,000円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|144 ISBN|978-4-86385-651-6 発 行|2024年12月 Author 井上 法子 Noriko Inoue 1990年生まれ。福島県いわき市出身。著書に『永遠でないほうの火』(書肆侃侃房)。
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まっくら——女坑夫からの聞き書き
¥880
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筑豊の地の底から石炭を運び出す女性たち。その逞しい生き様を記録した森崎和江のデビュー作。解説=水溜真由美。 「女も男と同じごと仕事しよったですばい」「どんなことにでも堂々とむかってやる、こい」。 筑豊の炭鉱で働いた女性たちの声を聞き取り、その生き様を記録した一九六一年のデビュー作。意志と誇りを失わず、真っ暗な地の底で過酷な採炭労働に従事した彼女たちの逞しさが、生き生きと描かれている。 [出版社より] 著 者|森崎和江 出版社|岩波書店[岩波文庫] 定 価|800円+税 判 型|文庫判・並製 頁 数|330 ISBN|9784003122617 発 行|2021年10月 Contents はじめに 無音の洞 流浪する母系 棄郷 灯をもつ亡霊 のしかかる娘たち セナの神さま ヤマばばあ 赤不浄 共有 地表へ追われる 坑底の乳 あとがき [付録] 聞き書きの記憶の中を流れるもの 解説……………水溜真由美 図版一覧
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それでも、安楽死の話をするのなら
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わたしは安らかな死を迎えられるだろうか——。 臨床経験から導き出された15の論点から、「安楽死」「終末期医療」「緩和ケア」について問い直し、「日本人は生きる/死ぬをどう考えるべきなのか」という社会的な問題である安楽死制度をわかりやすく、かつ、徹底的に考える。 もし、未来に安楽死制度を作るならば、考えなければならないこととは。安楽死制度に対する反対派も賛成派も、どちらもが納得できる議論はどのように可能か。制度の設立・実施に慎重な立場を取る現役の緩和ケア医が、臨床経験と詳細な分析により、錯綜する問題の論点を整理し誰にでもわかりやすく解説する。 いずれは死を迎える、すべての人へ。 [出版社より] 著 者|西智弘 出版社|晶文社 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|200 ISBN|978-4-7949-7460-0 発 行|2025年02月 Contents はじめに:苦しみのすべてをゼロにできるのか 1:「死を選ぶ生き方」は正しい生き方か? 2:安楽死制度を求めていくために必要な3つの要素 3:安楽死と余命の関係 4:安楽死を行うのは誰か 5:個人的信条を安楽死制度の議論に持ち込まない 6:逆算で考える 7:子どもの安楽死は認められるか 8:緩和的鎮静は安楽死の代替となり得るか 9:間接的安楽死と終末期の鎮静 10:人生会議をすれば患者の尊厳は守られるのか 11:認知症と安楽死 12:すべり坂は止められるのか 13:それは実質安楽死の容認なのでは 14:分母を増やすのは無駄にならない 15:安楽死報道のあり方 Author 西 智弘 Tomohiro Nishi 川崎市立井田病院 医師/一般社団法人プラスケア代表理事。2005年、北海道大学卒。室蘭日鋼記念病院で家庭医療を中心に初期研修後、川崎市立井田病院で総合内科/緩和ケアを研修。その後2009年から栃木県立がんセンターにて腫瘍内科を研修。2012年から現職。現在は抗がん剤治療を中心に、緩和ケアチームや在宅診療にも関わる。一方で、一般社団法人プラスケアを2017年に立ち上げ代表理事に就任。「暮らしの保健室」や「社会的処方研究所」の運営を中心に、「病気になっても安心して暮らせるまち」をつくるために活動。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医。著書に『だから、もう眠らせて欲しい』(晶文社)、『社会的処方』『みんなの社会的処方』(学芸出版社)、『がんになった人のそばで、わたしたちにできること』(中央法規出版)他多数。
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バルセロナで豆腐屋になった——定年後の「一身二生」奮闘記
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異国での苦労、カミさんとの二人三脚の日々──定年後の新たな挑戦をめざす全ての人へ、元朝日新聞記者が贈る小気味よいエッセイ。 元朝日新聞の記者が定年後、バルセロナで豆腐店を開業した。修業の日々、異国での苦労、新しい出会いと交流、ヨーロッパから見た日本の姿──ジャーナリストならではの洞察力で、「蛮勇」のカミさんと二人三脚の日々を綴った小気味よいエッセイ。一身にして二生を経る──人生後半の新たな挑戦をめざす全てのひとに贈ります。 [出版社より] 著 者|清水建宇 出版社|岩波書店[岩波新書] 定 価|960円+税 判 型|新書判/並製 頁 数|254 ISBN|9784004320517 発 行|2025年01月 Contents はじめに 第1章 一身にして二生を経る 第2章 「失敗したって、たいしたこたぁないよ」 第3章 不況のどん底こそ起業のチャンス 第4章 崖っぷちに舞い降りた天使たち 第5章 うれしい誤算、うれしくない誤算 第6章 我が家はバルセロナ市の文化財 第7章 忙人不老 第8章 異国の文化は「新しい、良い」 第9章 日本食ブームは、より広く、より深く 第10章 「どちらから来られました?」「北極から」 第11章 南仏プロヴァンスと比べたら 第12章 コロナ禍、お客は半径五〇〇メートルの住民だけ 第13章 欧州はプラスチックを規制し、検査ビジネスを育てる 第14章 事業の継承は険しい山道を登るが如し 第15章 カミさんと私 おわりに Author 清水建宇 Tateo Shimizu 1947年生まれ. 神戸大学経営学部卒.1971年,朝日新聞社入社.東京社会部で警視庁,宮内庁などを担当.出版局へ異動し,『週刊朝日』副編集長,『論座』編集長.2000年1月から2003年3月までテレビ朝日「ニュースステーション」でコメンテーター.2007年,論説委員を最後に定年退職.この間,『大学ランキング』創刊の1995年版から2008年版まで13冊の編集長を務めた. これまでたずさわった本に『ふぐ』『世界名画の旅 1〜3』(いずれも朝日新聞社),『就職お悩み相談室』(森永卓郎氏との共著,講談社)などがある.
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ブラック・カルチャー 大西洋を旅する声と音
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奴隷とされた人々は、いかにして新大陸で声と音の伝統を再創造していったのか。ブラック・カルチャーの歴史と現在を旅する。 約400年にわたり、大西洋を航海した奴隷船。「裸の移住者」としてアメリカ大陸に連行された人々は、いかにしてアフリカの声と音の伝統を再創造し、次世代へと繋いでいったのか。アフリカへの帰還という主題から、音楽、文学、アートなどを横断的に捉え、その歴史と現在を旅する。世界にひろがるブラック・カルチャーへの招待。 [出版社より] 著 者|中村隆之 出版社|岩波書店[岩波新書] 定 価|960円+税 判 型|新書判/並製 頁 数|254 ISBN|9784004320616 発 行|2025年04月 Contents はじめに ブラック・カルチャーをめぐる旅へ 第一章 アフリカの口頭伝承 教室のなかのアフリカ 口承の伝統 口頭伝承のなかの音文化 マンデ系社会のグリオ 語り継がれる叙事詩 第二章 奴隷船の経験 奴隷貿易を想像する 奴隷制と西アフリカ 西欧人を取引相手とした奴隷売買 『ルーツ』にみる大西洋奴隷貿易 奴隷船上での歌と反乱 女性たちの抵抗、死者たちの声 第三章 アメリカスに渡ったアフリカの声と音 奴隷制社会をめぐる資料 聞き書きという方法 裸の移住者 ネオ・アフリカ文化 アフリカ由来の精神文化 ヴードゥーの儀式 文化維持という抵抗 ドラミングと太鼓 第四章 自由を希求する共同体の歌 合衆国の奴隷制時代の歌 アメリカスに息づくアフリカの声 スピリチュアルと呼ばれる歌 「ブラック」という共同体意識 哀しみの歌 黒人神学におけるスピリチュアルの意義 世俗的スピリチュアルとしてのブルース 第五章 合衆国のブラック・ミュージック 変わりゆく同じもの ジャズの始まり アームストロングの声 ジャズにおける創意と即興 混交するジャンル ソウル・オブ・ア・ネーション カバーによる伝統の構築 第六章 アメリカスからアフリカへ アメリカスのブラック・ミュージック アフロ・ブラジル音楽の展開 アフロ・カリブ音楽の多様性 アフリカへの帰還 同じリズム、いくつもの歴史 ブラック・カルチャーをめぐる次の旅へ 第七章 文字のなかの声 文字世界への参入 「トーキング・ブック」としての奴隷体験記 声の作家ハーストン 集団としての黒人の声の表現 クレオール語の口承性 声の歴史 第八章 奴隷貿易・奴隷制の記憶の光と影 記憶の場所 ユネスコの取り組み 「奴隷の道」プロジェクト 構築される記憶 文学のなかで語られる闇の記憶 奴隷貿易の闇 第九章 ブラック・ミュージックの魂 ブラック・パワーの潜在力 ナショナリズムを越えて ブラック・アーツ運動 ブラック・ジャズ共同体 ブラック・スピリチュアル ラップのスピリチュアリティ 第一〇章 ブラック・スタディーズとは何か 知の枠組みのラディカルな変革 アフリカ中心主義 ブラック・エクスペリエンス主義 ブラック・フェミニズム、ブラック・クィア・スタディーズ 『ブラックパンサー』とアフロフューチャリズム アフロフューチャリスト アフロペシミズム理論 ブラック・スタディーズの再規定 第一一章 ブラック・カルチャーは誰のものか 知の脱植民地化 収集と分類 脱植民地化と返還 ミュージアムの脱植民地化 文化の盗用とは何か ブラックをめぐる呼称 文化は混交する 第一二章 未来に向けて再構築されるルーツ 〈関係〉の思想 環大西洋的連帯 存在論的傷 記憶の継承と発掘 クレオール化のダイナミズム ルーツの再構築 〈全−世界〉のヴィジョン 主要参考文献 あとがき 〈関係〉のなかの私的物語 Author 中村 隆之 Takayuki Nakamura 1975年東京都生まれ.2006年東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程修了.博士(学術).早稲田大学法学学術院教授.専攻―フランス語圏文学,環大西洋文化研究. 著書―『カリブ世界論』(人文書院,2013),『エドゥアール・グリッサン』(岩波書店,2016),『野蛮の言説』(春陽堂書店,2020),『魂の形式 コレット・マニー論』(カンパニー社,2021),『第二世界のカルトグラフィ』(共和国,2022),『環大西洋政治詩学』(人文書院,2022)ほか. 訳書―『痕跡』(水声社,2016),『マニフェスト 政治の詩学』(以文社,2024)ほか. 編訳書―『ダヴィッド・ジョップ詩集』(夜光社,2019). 共訳書―『アフリカ文学講義』(みすず書房,2022),『黒人法典』(明石書店,2024),『カリブ海序説』(インスクリプト,2024)ほか.