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氷
¥1,056
「見たこともないような美しく冷酷なものに、からめとられる」 ——川上弘美 異常な寒波のなか、私は少女の家へと車を走らせた。地球規模の気候変動により、氷が全世界を覆いつくそうとしていた。やがて姿を消した少女を追って某国に潜入した私は、要塞のような“高い館”で絶対的な力を振るう長官と対峙するが…。迫り来る氷の壁、地上に蔓延する略奪と殺戮。恐ろしくも美しい終末のヴィジョンで、世界中に冷たい熱狂を引き起こした伝説的名作。 [出版社より] 著 者|アンナ・カヴァン 訳 者|山田和子 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|960円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|288 ISBN|978-4-480-43250-6 発 行|2015年03月 Author アンナ・カヴァン Anna Kavan イギリスの作家。1901年、フランスのカンヌ生まれ。ヘレン・ファーガソン名義で長篇数作を発表後、『アサイラム・ピース』(40)からアンナ・カヴァンと改名。不安定な精神状態を抱え、ヘロインを常用しながら、不穏な緊迫感に満ちた先鋭的作品を書き続ける。世界の終末を描いた傑作『氷』(67)で注目を集めたが、翌68年に死去。宙年代記は読書界に衝撃を与えた。他の代表作に『オッド・ジョン』『火炎人類』などがある。 Translator 山田 和子 Kazuko Yamada 1951年生まれ。翻訳家・編集者。訳書にアンナ・カヴァン『氷』(ちくま文庫)、ポール・コリンズ『バンヴァードの阿房宮』(白水社)、P・K・ディック『時は乱れて』『シミュラクラ』(ハヤカワ文庫)、J・G・バラード『太陽の帝国』(創元SF文庫)などがある。
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野呂邦暢、風土のヴィジョン[OUTLET]
¥1,320
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野呂邦暢が現役の頃から小説とエッセー集を愛読してきた著者が、ナガサキでの原爆の目撃や自衛隊体験に基づく作品、歴史小説など、全作品を徹底的に読み込んで、繊細な作家の文学空間を浮き彫りにする。小説世界に分け入って魅力を味わい尽くす渾身の作家論。 ー 野呂が現役の頃から小説とエッセー集を愛読して知的好奇心に満ちた青春期をともに過ごしながら作家として熟すまでの具体相を読み込んできた著者が、『兵士の報酬』『小さな町にて』(みすず書房)の出版を機にあらためて全作品を徹底的に読み込んで、繊細な作家の世界を浮き彫りにする。 車谷長吉、三浦哲郎、滝田ゆう、幸田文、洲之内徹、阿部昭を精読して評してきた著者が野呂邦暢の文学世界に分け入った渾身の作家論。 野呂邦暢(のろ・くにのぶ:1937―80) ナガサキの原爆を疎開先の諫早で目撃、その体験を背景にもつ作品や自分の自衛隊体験、長崎県諫早市を舞台に歴史小説なども発表し、多くのファンが愛読。自衛隊員としての体験をもとに『草のつるぎ』で1974年に第70回芥川賞を受賞。 [出版社より] 著 者|深谷考 出版社|青弓社 定 価|2,400円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|256 ISBN|978-4-7872-9246-9 発 行|2017年12月 Contents プロローグ――なぜ、いま、野呂邦暢なのか Ⅰ 「戦後」七十年 1 『父と暮せば』の問い 2 『明日――一九四五年八月八日・長崎』の問い 3 『失われた兵士たち――戦争文学試論』を読む Ⅱ 父と子 4 桃、二つ 5 父と子――「海辺の広い庭」 6 ピークとは何か Ⅲ 風土・諫早 7 カスピアン・ターン――「鳥たちの河口」 8 風が吹いている――「草のつるぎ」 9 本明川――洪水の記憶と Ⅳ 歴史へ 10 未読のあなたへの手紙Ⅰ――『諫早菖蒲日記』 11 未読のあなたへの手紙Ⅱ――『落城記』 12 G島、アウステン山――『丘の火』 Author 深谷 考 Ko Fukaya 1950年、茨城県結城市生まれ。文筆家。著書一覧:『車谷長吉を読む』(2014年)、『三浦哲郎、内なる楕円』(2011年)、『滝田ゆう奇譚』(2006年)、『幸田文のかたみ』(2002年)、『洲之内徹という男』(1998年)、『阿部昭の〈時間〉』(1994年)、『海辺の人間――阿部昭論』(1991年)、『小さなモザイク』(1987年)、(いずれも青弓社)。
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イワンの馬鹿
¥1,980
140年以上前に誕生した、ロシアの文豪トルストイの名作。強欲な兄や悪魔の誘惑に負けずに、自らの体と手を使ってひょうひょうと生活するイワンの物語。ハンス・フィッシャーの挿絵、翻訳家・小宮由氏の新訳で現代に贈る、子どもにも大人にも読んでほしい名作です。 読んであげるなら何歳からでも、自分で読むならば小学校中・高学年から読める内容です(高学年以上の学習漢字にはルビがふってあります)。 [出版社より] 「賢い大人は、結局、何事も成し得ないのだ。愚直に信じるところを貫いて働く者だけが世界を変えるのだ」 ——出口治明 著 者|レフ・トルストイ[作]、ハンス・フィッシャー[絵] 訳 者|小宮由 出版社|アノニマ・スタジオ 定 価|1,800円+税 判 型|四六変型判・上製 頁 数|122 ISBN|978-4-87758-811-3 発 行|2020年10月 Author レフ・トルストイ Лев Толстой 1820−1910。19世紀のロシアを代表する小説家、思想家。ロシア・ヤースナヤ・ポリャーナに伯爵家の四男として生まれる。非暴力主義の思想のもと、文学のみならず、政治や社会にも大きな影響を与え、また、自ら教科書を執筆・編集し、教育にも力を注いだ。代表作に『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』『復活』など。『イワンの馬鹿』は、1876年(トルストイ56歳)の作品。 ハンス・フィッシャー 1909−1958。絵本作家、画家。スイス・ベルンに生まれる。美術学校で装飾画・版画を学んだ後、パウル・クレーに師事。舞台美術や壁画を手掛けるなど、画家として活躍しながら、自分の子どもたちと向き合い、絵本の創作もはじめる。代表作に『ブレーメンのおんがくたい』(福音館書店)『こねこのぴっち』(岩波書店)など。 小宮 由 翻訳家。東京・国立市に生まれる。2004年より阿佐ヶ谷で家庭文庫「このあの文庫」を主宰。祖父は、トルストイ文学の翻訳家であり、良心的兵役拒否者である故・北御門二郎。主な訳書に『さかさ町』(F.エマーソン・アンドリュース作/岩波書店)、『モミの木』(アンデルセン作)、『台所のメアリー・ポピンズ』(T.L.トラヴァース作)、『どうぶつたちのナンセンス絵本』(マリー・ホール・エッツ作)(以上、アノニマ・スタジオ)など多数。
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最後にして最初の人類
¥1,650
SOLD OUT
20億年後の〈最後の人類〉が現在の人類に語る未来の歴史。壮大な人類進化の年代記を驚異の想像力と神話的ビジョンで描く伝説的名作、改訳文庫化。 20億年後の〈最後の人類〉からのメッセージ。世界滅亡の危機、火星人の侵略、超人類の誕生……。神話的想像力で描く幻想の人類史。『2001年宇宙の旅』のアーサー・C・クラークに衝撃を与えた至高のSF。 [出版社より] 著 者|オラフ・ステープルドン 訳 者|濱口稔 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|1,500円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|528 ISBN|978-4-480-43954-3 発 行|2024年06月 Contents まえがき――アメリカ版初版に寄せて はしがき――イギリス版に寄せて 序――〈最後の人類〉のひとりより 年代記 第 一 章 バルカン・ヨーロッパ 第 二 章 ヨーロッパの没落 第 三 章 アメリカと中国 第 四 章 アメリカと化した惑星 第 五 章 〈第一期人類〉の凋落 第 六 章 過渡期 第 七 章 〈第二期人類〉の興隆 第 八 章 火星人類種 第 九 章 地球と火星 第 十 章 荒野の〈第三期人類〉 第十一章 人間の自己改造 第十二章 最後の地球人類 第十三章 金星の人類種 第十四章 海王星 第十五章 〈最後の人類〉 第十六章 人間の最期 訳者あとがき Author オラフ・ステープルドン Olaf Stapledon 1886-1950年。イギリスの作家、哲学者。初の著作『現代の倫理学』を発表した翌年、20億年もの人類の未来史を描いた『最後にして最初の人類』(1930)で注目を集め、『スターメイカー』(1937)など、独自の哲学的思弁とヴィジョンに満ちた壮大な宇宙年代記は読書界に衝撃を与えた。他の代表作に『オッド・ジョン』『火炎人類』などがある。 Translator 浜口 稔 Minoru Hamaguchi 1953年沖縄県生まれ。明治大学名誉教授。著書に『言語機械の普遍幻想』(ひつじ書房)。訳書にO・ステープルドン『スターメイカー』(ちくま文庫)、J・ノウルソン『英仏普遍言語計画』(工作舎)、M・H・ニコルソン『ピープスの日記と新科学』(白水社)、P・ルンダ『大図鑑 コードの秘密』(明石書店)などがある。
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シリウス
¥1,430
人類と同等の知性と感性をもつ超犬シリウスの愛と孤独。 実験により人工的に創造された高い知能を持つ超犬シリウスは、科学者トレローンの末娘プラクシーと共に育てられる。人間と同等の知性を獲得し、プラクシーとは強い愛情で結びつくが、噴出する野性が時に彼を悩ませた。やがて人々の異質な存在への敵意がシリウスに向けられていく。孤高の精神を宿した超犬の成長の軌跡と、それゆえの苦悩と葛藤を描く感動の名作SF。解説=ヤマザキマリ。 [出版社より] 著 者|オラフ・ステープルドン 訳 者|中村能三 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|1,300円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|384 ISBN|978-4-480-44038-9 発 行|2025年07月 Author オラフ・ステープルドン Olaf Stapledon 1886-1950年。イギリスの作家、哲学者。初の著作『現代の倫理学』を発表した翌年、20億年もの人類の未来史を描いた『最後にして最初の人類』(1930)で注目を集め、『スターメイカー』(1937)など、独自の哲学的思弁とヴィジョンに満ちた壮大な宇宙年代記は読書界に衝撃を与えた。他の代表作に『オッド・ジョン』『火炎人類』などがある。 Translator 中村 能三 Yoshimi Nakamura 1903-81年。福岡県生まれ。翻訳家。モーム、サキ、クローニンなどの文学作品からミステリ、SF、児童文学まで多くの訳書がある。主な訳書にクローニン『城砦』、モーム『要約すると』、『サキ短編集』、コリンズ『月長石』、クリスティー『カーテン』など。
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領土
¥1,430
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甘美、恍惚、陶酔…… 。魔術的な、文字と音律との夜宴。 哀れな四肢欠損の少女らの蠢く闇夜の花電車(「市民薄暮」)、宝石の光沢を帯びる少年期の記憶の腫瘍(「真珠譚」)、途方もない全長で人を行き惑わせる冥府的地下街(「中央駅地底街」)……。 目も眩むような幻覚的イメージ、言葉の形象と韻律がいざなう迷宮的幻想小説集。現実と夢、記憶と幻視、揺籃期の故郷と見も知らぬ異国とが、鮮烈に錯綜し切り結ぶ、一度読んだら忘れられぬ10の麻薬的桃源郷を、山下陽子のコラージュ作品とともに。 [出版社より] 著 者|諏訪哲史 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|1,300円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|384 ISBN|978-4-480-44035-8 発 行|2025年07月 Contents シャトー・ドゥ・ノワゼにて 尿 意 市民薄暮 真珠譚 百貨店残影 聖家族学園 甘露経 湖中天 中央駅地底街 先カンブリア あとがき 文庫版あとがき 解説 来るべき小説――『領土』の衝撃 富岡幸一郎 解説 『領土』復権の義 山尾悠子 Author 諏訪 哲史 Tetsushi Suwa 小説家・批評家・随筆家。1969年名古屋市生まれ。國學院大學文学部哲学科卒業。独文学者の種村季弘、美学者の谷川渥に師事。2007年に小説『アサッテの人』で群像新人文学賞・芥川賞を受賞。他の小説に『りすん』『ロンバルディア遠景』『岩塩の女王』『昏色の都』。また文学批評集に『偏愛蔵書室』『紋章と時間──諏訪哲史文学芸術論集』、エッセー集に『スワ氏文集』『うたかたの日々』『スットン経』、編著に『驚異の函──種村季弘コレクション』などがある。
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優しい暴力の時代
¥1,210
「人間には人間が必要だ。恨むために、欲望するために、打ち明けるために」(「アンナ」より)。何かに傷つき誰かを傷つける時代の、奥底に流れる痛みと、新たな歩みをまっすぐに描き出した『優しい暴力の時代』に、現代文学賞を受賞した「三豊百貨店」を加えた日本オリジナル編集版。希望も絶望も消費する時代の、生活の鎮魂歌。 いま韓国で「時代の記録者」といわれる屈指の作家による、代表作となる短篇集。絶望も希望も消費するいまを生きる人々の、生活の鎮魂歌。解説=西加奈子。 [出版社より] 著 者|チョン・イヒョン 訳 者|斎藤真理子 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|1,100円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|312 ISBN|978-4-309-46795-5 発 行|2024年02月 Author チョン・イヒョン 1972年ソウル生まれ。2006年「三豊百貨店」で現代文学賞を受賞。卓越した観察眼と巧みなストーリーで「私たちの都市の記録者」の異名をとる。他の作品に『マイ スウィート ソウル』『きみは知らない』等。 Translator 斎藤 真理子 Mariko Saito 翻訳家。パク・ミンギュ『カステラ』(共訳)で日本翻訳大賞、チョ・ナムジュ他『ヒョンナムオッパへ』で韓国文学翻訳院大賞、ハン・ガン『別れを告げない』で読売文学賞を受賞。ほか、著訳書多数。
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斜め論
¥2,420
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ケアは、どうひらかれたのか? 「生き延び」と「当事者」の時代へと至る「心」の議論の変遷を跡付ける。垂直から水平、そして斜めへ。時代を画する、著者の新たな代表作。 自己実現や乗り越えること、あるいは精神分析による自己の掘り下げを特徴とする「垂直」方向と、自助グループや居場所型デイケアなど、隣人とかかわっていくことを重視する「水平」方向。 20世紀が「垂直」の世紀だとすれば、今世紀は「水平」、そしてそこに「ちょっとした垂直性」を加えた「斜め」へと、パラダイムがシフトしていく時代と言える。 本書は、ビンスワンガー、中井久夫、上野千鶴子、信田さよ子、当事者研究、ガタリ、ウリ、ラカン、ハイデガーらの議論をもとに、精神病理学とそれにかかわる人間観の変遷を跡付け、「斜め」の理論をひらいていこうとする試みである。 著者は、2015年のデビュー作『人はみな妄想する』でラカン像を刷新し、國分功一郎、千葉雅也の両氏に絶賛された気鋭の精神医学者。デビューから10年、新たな代表作がここに誕生する。 [出版社より] 著 者|松本卓也 出版社|筑摩書房 定 価|2,200円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|320 ISBN|978-4-480-84333-3 発 行|2025年08月 Contents 第一章 水平方向の精神病理学に向けて──ビンスワンガーについて 第二章 臨床の臨界期、政治の臨界期──中井久夫について 第三章 「生き延び」の誕生──上野千鶴子と信田さよ子 第四章 当事者研究の政治 第五章 「自治」する病院──ガタリ、ウリ、そしてラカン 第六章 ハイデガーを水平化する──『存在と時間』における「依存忘却」について 補論1 精神分析とオープンダイアローグ 補論2 依存症臨床の空間──平準化に抗するために Author 松本 卓也 Takuya Matsumoto 1983 年、高知県生まれ。2008 年3 月、高知大学医学部医学科卒。2015 年3 月、自治医科大学大学院医学研究科修了、博士(医学)。2016 年4 月より、京都大学大学院人間・環境学研究科総合人間学部准教授。研究分野は、精神病理学、精神分析学、精神医学史、病跡学、フランス現代思想。 著作に『人はみな妄想する』(青土社)、『心の病気ってなんだろう?』(平凡社)、『創造と狂気の歴史――プラトンからドゥルーズまで』(講談社)、『享楽社会論――現代ラカン派の展開』(人文書院)、翻訳に『現実界に向かって――ジャック=アラン・ミレール入門』(人文書院)、共訳にダリアン・リーダー『ハンズーー手の精神史』(左右社)、ヤニス・スタヴラカキス『ラカニアン・レフト―ラカン派精神分析と政治理論』(岩波書店)、共編著に『コモンの「自治」論』(集英社)など。
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小林秀雄の批評芸術——エクスタシーの哲学[OUTLET]
¥1,320
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関東大震災後の混乱の中から登場した小林秀雄の最初期の文芸批評「様々なる意匠」「アシルと亀の子」などを精緻に読み解く。ロマン主義的な"印象批評"としての小林秀雄の本質を鋭く解析する本書は、現在的な、スリリングな批評となった。 [出版社より] 著 者|佐藤公一 出版社|アーツアンドクラフツ 定 価|2,400円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|256 ISBN|978-4-901592-93-2 発 行|2013年12月 Contents 第1章 ロマン主義批評の確立 「様々なる意匠」 第2章 エドガー・アラン・ポーの光線 「志賀直哉」 第3章 小林秀雄の光臨 「アシルと亀の子 Ⅰ」 第4章 超越的な《母》としての印象批評 「アシルと亀の子 Ⅱ」 第5章 印象批評のピンとキリ 「アシルと亀の子 Ⅲ」 第6章 マルクス主義的言語観? 「アシルと亀の子 Ⅳ」 第7章 批評対象の欠乏 「アシルと亀の子 Ⅴ」 第8章 起伏に富んだ文学散歩 「文学は絵空ごとか」 第9章 「機械」と『上海』 「横光利一」 第10章 関東大震災と「尖端女性」 政治的方向音痴と「物質への情熱」 第11章 レーニンの悟達 「マルクスの悟達」 第12章 芸術作品を受容する能力 「文芸時評」 第13章 「吾(あ)が仏、尊し」 「心理小説」 第14章 エクスタシーの哲学 「文芸批評の科学性に関する論争」 Author 佐藤 公一 Koichi Sato 昭和29年秋田県生。昭和52年早稲田大学教育学部卒業、昭和57年北海道大学大学院修士課程修了、平成7年秋田大学教育学部非常勤講師、現在、文芸批評家として活躍。 著書『講座 昭和文学史 第2 巻』(有精堂 昭和63年 分担執筆) 『モダニスト 伊藤整』(有精堂 平成4年)『エクリチュールの横断』(無明舎 平成5年)『時代別 日本文学史事典 現代編』(東京堂 平成11年分担執筆) 『言葉の調楽』(満作舎 平成12年 私家版)『言葉の調楽 補記』(満作舎 平成14年 私家版) 『小林秀雄の永久革命』(アーツアンドクラフツ 平成18年) 『小林秀雄のコア』(アーツアンドクラフツ 平成19年) 『小林秀雄の超=近代』(アーツアンドクラフツ 平成21年) 『小林秀雄の日本主義』(アーツアンドクラフツ 平成22年)
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ピアノを弾く哲学者——サルトル、ニーチェ、バルト[OUTLET]
¥1,320
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いっこうに上達しないショパンを弾くサルトル、驚くほど美しく繊細な手で弾くニーチェ、ピアノを弾いていると「何かが勃起する」バルト——。 ピアノ演奏をこよなく愛した三人の思想家の知られざる側面を浮き彫りにする 哲学と音楽が豊かに共演したエッセイ。 三人の思想家、サルトル、バルト、ニーチェ。彼らはともにアマチュアのピアニストで、ピアノをこよなく愛していた。とくに、彼ら三人の哲学者=ピアノ奏者には、三者ともに同時代の現象を論じていながらも、ショパンやシューマンといった19世紀ロマン派のピアノ曲を好んで演奏していたという共通点がある。本書は、彼らのピアノ演奏、音楽体験を取りあげながら、哲学的思考、時間性、家族・友人関係と演奏がいかに交錯していたのかを明らかにする。 [出版社より] 「著者は、三人の思想家の音楽に関する考えを整理分析するのではなく、むしろ、彼らの知られざる相貌を、音楽、ことにピアノとの関わりをとおして描く。サルトルはメロディーに、ニーチェは音色に、バルトはリズムに敏感だったと、それぞれの個性を見極めながら、哲学者とピアノとの具体的な関わりを、豊富なエピソードとともに示してくれる。 哲学者にとって音楽を実践する(演奏する)ことの意味が、彼らの哲学的実践と照らし合わせながら、問われるのだ。この名人芸的な節回しに身を任せることで、読者は、敷居の高い哲学者たちの内面に難なく招じ入れられることになる。本書の魅力は、このように肩肘張ることなく、哲学と音楽の共演を楽しめる点にある」 ——澤田 直(フランス哲学・文学者) 著 者|フランソワ・ヌーデルマン 訳 者|橘明美 解 説|澤田直 出版社|太田出版 定 価|2,400円+税 判 型|四六判/仮フランス装 頁 数|232 ISBN|9784778314156 発 行|2014年11月 Contents プロローグ 直観 オフビートのピアノ――サルトルの場合 なぜわたしはこんなにすばらしいピアニストなのか――ニーチェの場合 ピアノがわたしに触れる――バルトの場合 エピローグ 共鳴 Author フランソワ・ヌーデルマン François Noudelmann フランスを代表するサルトル研究者。パリ第8大学教授。ジョン・ホプキンス大学やニューヨーク大学の客員教授、全— 世界学院のコーディネーターなどを歴任。ドキュメンタリー映画でサルトルがショパンを弾くところを見て「新たなサルトル」を発見し、それを機に思想家とピアノの関係を探求、本書の上梓につながった。自らも優れたピアノ演奏者である。2002年以来、ラジオ・フランス・キュルチュールで哲学番組のパーソナリティを務め、哲学・文学・芸術について幅広く語り、人気を博している。著書多数。
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新 荒唐無稽音楽事典[OUTLET]
¥715
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私家版『荒唐無稽音楽事典』(2014年、焚書舎)に約100項目の増補をし、全面的に加筆修正を行った全1730項目の完全版。音楽の世界を縦横無尽に楽しむための知的財産危険図書。 本文より一部抜粋 【X JAPAN】えっくす‐じゃぱん〔バンド〕 NHKホールには日本最大のパイプオルガンがある。レピッシュのひとが借りに行ったら断られたそうだ。ところがYOSHIKIには簡単に貸した。世の中ヤンキーに優しくサブカルに厳しいという例である。 【セルジュ・ゲンズブール】Serge Gainsbourg(1928-1991)〔人物〕 世の女性に「嫌いな男性のタイプは?」と訊くと99%が「不潔なひと」と答える。セルジュ・ゲンズブールは2年くらい風呂に入らず、アルバート・アインシュタインみたいな髪形になって、ぼろぼろの服を着ていたのに、ブリジット・バルドー、アンナ・カリーナ、ジェーン・バーキン、バンブーと絶世の美女に惚れられた。矛盾である。 【ヘッドフォン】headphone〔電気〕 スタジオで演奏に集中しているミュージシャンに出前が届いたことを知らせる装置。 【ロック】rock〔ジャンル〕 リズム&ブルーズやカントリーを元に発達した、大人たちの消費主義や社会への服従に対する若者たちの反抗の表現音楽である。取り仕切っているのはもちろん消費主義の大人たちである。 [出版社より] 著 者|高木壮太 出版社|平凡社 定 価|1,300円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|272 ISBN|9784582837506 発 行|2017年02月 Contents 凡例 音楽史年表(有史以前~21世紀) 付録(ギター各部の名称、各地域で最も人気のあるバンド、音域表) 平凡社版によせて Author 高木壮太 Sota Takagi 1968年徳島県生まれ。鍵盤奏者。1990年代よりスタジオミュージシャン、音楽作家として活動を始める。数々のバンドのサポートミュージシャンとしても国内外で活躍し、現在はファンクバンド「CAT BOYS」キーボーディストや「井の頭レンジャーズ」プロデューサーとしても活躍。著書に『プロ無職入門』(P-Vine Books)。映像作品に『RAWLIFEとその時代』。
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魂の形式 コレット・マニー論
¥2,420
没後約四半世紀、今なお熱狂的なファンを持つフランス音楽史上最も偉大な歌手コレット・マニーの評伝、入門書にして世界初の研究書。 コレット・マニーとは誰か——。歌詞、インタビュー、著述等のテクストを考察し、一人の人間がいかにしてほかならぬその人となったのかを明らかにする。社会的強者が作り出す基準から著しく逸脱するコレット・マニーの声は、「鉱山労働者、移民労働者、第三世界の民衆、黒人奴隷、女性、性的少数者、知的障害の子、家畜化された動物や無数の海鳥が形成する無名の共同体の声」となり、周縁的存在の集合が音楽的自由に直結する稀有な芸術形式、魂を揺さぶるマイナー音楽となる。 コレット・マニー Colette Magny (1926-1997) 1926年フランスのパリ生まれの歌手。36歳でプロ・デビューし、フランス初の「真のブルーズ歌手」として注目を集める。1963年にCBSからリリースした〈メロコトン(Melocoton)〉がヒットし一躍スター歌手の座へ登りつめるが、すぐに商業主義と決別してル・シャン・デュ・モンドへ移籍。「シャンソン・アンガジェ(政治参加の歌)」の代表的歌手となる。その後ディエゴ・マッソンやアンドレ・アルミュロなどの現代音楽作曲家、フランソワ・テュスクやグループ・ダーマなどのフリージャズ・ミュージシャンとの共同作業によって、実験性と政治性を兼ねたアルバムを発表していく。歌、語り、叫び、呻きを混ぜ合わせた唯一無二のスタイルで、アントナン・アルトー、チェ・ゲバラからルイス・キャロルまで、ジャズ、ブルーズから子守唄までを自家薬籠中のものとした。1997年没。 [出版社より] 「ウーム・カルスーム? ビリー・ホリデイ? 美空ひばり? マリア・カラス?……そう、たしかに彼女らは偉大だったかもしれない。しかし、それはそれぞれの限られたジャンルの中での表現のレヴェルにおいて、たかだか歌い手として偉大だったにすぎない。だが、コレット・マニーは決定的に違う。それは、歌の表現云々以前の、音楽をする行為自体において、既に全く違う次元にあるのだ。」 ——大里俊晴 著 者|中村隆之 出版社|カンパニー社 定 価|2,200円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|256 ISBN|978-4-910065-07-6 発 行|2021年12月 Contents ●序章 コレット・マニー研究とは何か 問題の所在 方法論 先行研究と資料 本書の構成 ●第一章 フランスのブルーズ歌手 (1926–63年) テレビのなかの「スター歌手」 歌手を目指すまで デビュー――オーディション、ミレイユとの出会い オランピア劇場 最初のEP盤《メロコトン》 ショービジネス界からの訣別の意味するもの ●第二章 政治的シャンソンはフリーを目指す (1963–67年) 政治的シャンソンの時代へ 最初の政治的EP盤《キューバ万歳》 《チュイルリー宮》に仕掛けられた爆弾 フランス最初期のフリージャズ・レコード《すべて終わり》 さらなる表現の前衛へ――ビュラビュラ、アルトー、ジャバウォッキー ●第三章 「六八年五月」からブラックパンサー党との共闘へ (1967–72年) 孤独と連帯 ベトナムとの連帯 マニーの〈六八年五月〉 《火とリズム》と黒人差別への怒り ブラックパンサー党に捧げたアルバム《レプレッション》 ルポルタージュとしての歌――フランス北部の炭鉱労働者とスペイン・バスク地方の神父のために ●第四章 政治主義の彼方へ (1972–79年) 政治的であるよりも人間的であること 北アフリカの移民労働者に捧げたアルバム《ペニャ・コンガ》 チリ支援のためのヌエバ・カンシオン 政治主義との訣別とフリージャズを通じた再生 マニー作品の極点《顔゠村》 イスラエル/パレスチナ問題に捧げた音楽劇 障害を抱える子たちの声、この子たちの呟きを歌にすること ●第五章 自由であり続ける、最後の日まで (1979–92年) 妥協なき表現の探究 「わが兄」アルトーへの愛 スタンダード・ナンバーに託されたカミングアウト 《ケヴォーク》あるいは馴致不能のホロホロ鳥 いくつかの断片 アンコールとしてのラストアルバム《未発表曲集 九一年》 ●終章 魂の形式 ●あとがき ●ディスコグラフィー ●主要参考文献 ●人名索引 Author 中村 隆之 Takayuki Nakamura 早稲田大学法学学術院准教授。東京外国語大学大学院博士後期課程修了。フランス語圏を中心とする環大西洋文学、広域アフリカ文化研究、批評と翻訳。著書に『野蛮の言説』(春陽堂書店)、『エドゥアール・グリッサン』(岩波書店)、『カリブ-世界論』(人文書院)、訳書に『ダヴィッド・ジョップ詩集』(夜光社)、エドゥアール・グリッサン『痕跡』(水声社)、解説にオレリア・ミシェル『黒人と白人の世界史』(明石書店)などがある。
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新版 ECMの真実
¥4,180
1973年にECMがECMレーベルをまとっての国内プレス盤の発売以来50周年を迎える2023年。一度は発作に倒れた総師マンフレート・アイヒャーが不死鳥のように蘇り80歳を迎える。河出書房新社より2001年(初版)、2009年(増補改訂版)と刊行され、日本の音楽ファンに読み継がれてきた『ECMの真実』をさらに大幅に増補改訂した『新版 ECMの真実』。 1969年にマンフレート・アイヒャーによって設立されたECM(Edition of Contemporary Music)Recordsは、“沈黙に次ぐ最も美しい音(The Most Beautiful Sound Next to Silence)”をコンセプトに50余年にわたって今なお唯一無二の存在であり続けている。ドイツ・ミュンヘンで20代の若者が始めた小さなレーベルは、いかにして世界を牽引するレコード会社となったのか。本書はECMの初期10年間にレーベル・マネジャーとして尽力した著者による無類の歴史物語=ECMの真実であり、とりわけ日本とのかかわりがECMにとって強力な起爆剤となっていたことが克明に描き出される。 マンフレート・アイヒャーを軸として浮かび上がる「ECMの軌跡」、さまざまな関係者の証言による「ECMの伝説」の2部構成。今回の「新版」では、ECMと深い関わりのある人物のインタヴューを多数追加し、また日本におけるECM受容の一端を示す資料を掲載する。約200ページ増の大ヴォリューム。現代音楽としてのジャズ、前衛音楽としてのクラシック、“沈黙に次ぐ最も美しい音”に迫る。 [出版社より] 著 者|稲岡邦彌 出版社|カンパニー社 定 価|3,800円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|576 ISBN|978-4-910065-11-3 発 行|2023年04月 Contents まえがき 巻頭に寄せて マンフレート・アイヒャー キース・ジャレット 【第 Ⅰ 部 ECMの軌跡】 ●第1章 トーチを受けて 黎明期 1 リンダウ、ベルリン、ミュンヘン 2 マル・ウォルドロン 3 ディストリビューション 4 ポール・ブレイ 5 初プロデュース ●第2章 異端としての出発 1970年代 1 ヤン・ガルバレク 2 ヤン・エリック・コングスハウク 3 デイヴ・ホランド 4 チック・コリア 5 独占契約 6 アンソロジー 7 デイヴ・リーブマン 8 ジョン・アバークロンビー 9 キース・ジャレット 10 スタンダーズ ●第3章 新たな挑戦 1980年代 1 アート・アンサンブル・オブ・シカゴ 2 ジャック・ディジョネット 3 フォト・セッション 4 契約終了 5 コリン・ウォルコット 6 ドン・チェリー 7 ニュー・シリーズ 8 パット・メセニー ●第4章 メディアを超えて 1990年代 1 ECMと映画 2 『レインボー・ロータス』 ●第5章 創立50周年に向けて 2000年以降 1 オスロの虹 2 ECMと日本(日本人) 3 ニュー・シリーズを総括する 4 創立40周年を迎えて 5 アイヒャー生誕70年と周年イベント 【第 Ⅱ 部 ECMの伝説】 ●第6章 証言 01トーマス・ストゥーヴサント/02ハンス・ヴェンデル/03スティーヴ・レイク/04リー・タウンゼント/05デイヴィッド・ベイカー/06カーラ・ブレイ/07中野雄/08鯉沼利成/09及川公生/10矢野泰三/11大江旅人/12福井亮司/13大村幸則/14五野洋/15丸茂正樹/16内藤忠行/17菅野沖彦/18オノ セイゲン/19原田和男/20佐々木吉彦/21斉藤嘉久/22海老根久夫/23多田雅範/24堀内宏公/25ヤン・ガルバレク/26デイヴ・ホランド/27キース・ジャレット/28ジャック・ディジョネット/29ゲイリー・バートン/30ラルフ・タウナー/31デイヴ・リーブマン/32ジョン・アバークロンビー/33リッチー・バイラーク/34トマシュ・スタンコ/35エグベルト・ジスモンチ/36ミロスラフ・ヴィトウス/37ジョン・サーマン/38ディノ・サルーシ/39アルヴォ・ペルト/40小曽根真/41キム・カシュカシャン/42ハイナー・ゲベルス/43マルクス・シュトックハウゼン/44チャールス・ロイド/45ドロシー・ダー/46ギヤ・カンチェーリ/47ケティル・ビヨルンスタ/48レーナ・ヴィッレマルク/49ヘルベルト・ヘンク/50ヨン・バルケ/51アリルド・アンデルセン/52スタンリー・カウエル/53スティーヴ・キューン/54トム・ファン・デア・ゲルト/55シュテファン・ミクス/56ポール・ブレイ/57マリリン・クリスペル/58ビル・フリゼール/59加古隆/60エンリコ・ラヴァ/61ステファーノ・ボラーニ/62ニック・ベルチュ/63ジョルジュ・グルンツ/64タイガー大越 ●第7章 対話 01 マンフレート・アイヒャー 02 スティーヴ・レイク 03 サン・チョン 04 ロベルト・マゾッティ 05 ポール・ブレイ 06 ヴァネッサ・ブレイ 07 アリルド・アンデルセン 08 キース・ジャレット 09 トーマス・モーガン 10 マティアス・アイク 11 ヤコブ・ブロ 12 イーサン・アイヴァーソン 13 菊地雅章 14 福盛進也 15 田中鮎美 16 デュオ・ガッザーナ 17 J.A.ファーバーとJ.E.コングスハウクを継ぐエンジニアたち ●第8章 エッセイ広告 『ユリイカ』 『カイエ』 あとがき 索引 Author 稲岡 邦彌 Kuniya Inaoka 1943年伊丹市生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。1973年、トリオ・ケンウッド時代に独ECMとライセンス契約を交わし、以来10年間、レーベル・マネジャーとしてECMの市場開発に尽力する。その間、洋楽部長、制作部長を歴任。2004年、web-magazine「JazzTokyo」を共同創刊、編集長に就任。音楽プロデューサーとして1998年、ジャズ・レーベル Transheartを設立、菊地雅章、ポール・ブレイ、リッチー・バイラークなどのアルバムを、2020年、King International内にNadja21レーベルを創設、中牟礼貞則&三吉功郎、渋谷毅&仲野麻紀などのCDをそれぞれ制作。共著に『ジャズCDの名盤』(文春新書)、編著にCD-ROM/BOOK『及川公生のサウンド・レシピ』(ユニコム)『増補改訂版 ECM Catalog』(東京キララ社)がある。
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建築と触覚——空間と五感をめぐる哲学
¥3,300
SOLD OUT
すべてが視覚情報化され消費されていくかのような昨今、建築が本来もつ「五感を統合する」という役割を今こそ見直すべきである。 メルロ=ポンティ、バシュラールらの議論を踏まえながら、建築における触覚、聴覚、味覚、嗅覚の重要性を再考し、あるべき本流の空間とは何かを問う。 ラスムッセン、クリスチャン・ノルベルグ=シュルツらの精神を継承する、北欧の最重要建築理論家による著、待望の邦訳。世界的建築情報サイトArchiDailyが選ぶ、名建築書ベスト150に選出。 [出版社より] 「パッラスマーは単なる理論家ではない。現象学的に洞察する力をもつすぐれた建築家だ。分析不可能な諸感覚の建築を実践に移し、その現象学的な性質でもって自身が建築哲学について著してきたものを具象化している」 ——スティーブン・ホール 著 者|ユハニ・パッラスマー 訳 者|百合田香織 出版社|草思社 定 価|3,000円+税 判 型|四六判/並製・函入 頁 数|208 ISBN|9784794226167 発 行|2022年12月 Contents 前書き 「薄氷」スティーブン・ホール 序論 世界に触れる 第一部 視覚と知識 視覚中心主義への批判 ナルシストの眼とニヒリストの眼 声の空間と視覚の空間 網膜の建築、立体感の喪失 視覚イメージとしての建築 物質性と時間 「アルベルティの窓」の拒絶 視覚と感覚の新たなバランス 第二部 身体中心 複数の感覚による経験 陰影の重要性 聴覚の親密さ 静寂、時間、孤独 匂いの空間 触覚の形状 石の味 筋肉と骨のイメージ 行為のイメージ 身体的同化 身体の模倣 記憶と想像の空間 多感覚の建築 建築の役割 Author ユハニ・パッラスマー Juhani Palllasmaa 代のフィンランドを代表する建築家、建築思想家。ヘルシンキ工芸大学学長、フィンランド建築博物館館長、ヘルシンキ工科大学建築学部教授・学部長を歴任。 Translator 百合田 香織 Kaori Yurita 神戸大学大学院自然科学研究科博士前期課程修了。専攻は建築/建築史研究室。公務員として公共プロジェクトに従事し英国赴任同行を機に退職。建築を巡りつつ翻訳スクールに通い翻訳者として活動を始める。
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個人空間の誕生——食卓・家屋・劇場・世界
¥1,430
広間での雑居から個室住まいへ。回し食いから個々人用食器の成立へ。多様なかたちで起った「空間の分節化」を通覧し、近代人の意識の発生をみる。 人間と環境の関係を追い続ける地理学者トゥアン。本書では、個人の自由を求めつつ共同体にあこがれてきた人間による、“空間の分節化と再統合”の過程を追う。 大騒ぎの食卓から用途別の食器とテーブルマナーが確立した食事へ、広間での雑居から個室への引きこもりへ、観客と役者が一体化した劇から純粋に見る劇へ——。 豊富な事例で浮かびあがるのは、ヨーロッパ近代における個人意識の発生だ。中国等の事例に照らし、「部分」に目をこらしつつ「全体」を求める「自己」は、一地域の歴史的産物であることを解明。人間社会を、空間の分節と統合という二つの運動の均衡状態として読み直す。 [出版社より] 著 者|イーフー・トゥアン 訳 者|阿部一 出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫] 定 価|1,300円+税 判 型|文庫判 頁 数|368 ISBN|978-4-480-09886-3 発 行|2018年09月 Contents 全体 分節化・意識・自己 結合体 部分 飲食とマナー 家屋と家庭 劇場と社会 環境と視覚 自己 自己 自己と再構成された全体 Author イーフー・トゥアン Yi-Fu Tuan 1930年中国で生れる。中国系アメリカ人。オックスフォード大学で修士号、カリフォルニア大学バークレー校で博士号取得。現在、ウィスコンシン大学マディソン校名誉教授。70年代に現象学的地理学の旗手として颯爽と登場し、今日では、世界的な第一人者として知られている。本書のほか『空間の経験』『トポフィリア』『愛と支配の博物誌』『コスモポリタンの空間』『感覚の世界』『モラリティと想像力の文化史』などがある。 Translator 阿部 一 Hajime Abe 1961年生れ。東洋学園大学教授。
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コンパートメントNo.6
¥3,630
SOLD OUT
ソ連崩壊直前のある春の朝、モスクワからウランバートルへ向かうシベリア鉄道が出発する。憧れのソ連に留学してきたフィンランド人の寡黙な少女と、家族をのこして建設現場へ向かうロシア人の饒舌な出稼ぎ夫。寝台列車の同じ部屋(コンパートメント)に偶然乗りあわせた二人の旅を描く。 共通点のない二人は食事や酒をともにし、無数の集落や町や工場地帯を通過し、ときに途中下車をして各地に住まう人びとや動物と出会いながら、針葉樹林と雪に覆われた巨大な大陸を横断しつづける。 そこでは「すべてが動いている――雪、水、空気、木、雲、風、町、村、人、思いが」。車窓をみながら少女が祖国の家族やロシアの小説、モスクワにいる親しい人びとのことを考えるうち、列車は目的地に近づき、二人の下車も迫る……。 著者はフィンランドでその年最高の文学に贈られるフィンランディア賞を本書で受賞した。13ヶ国語に翻訳されたロードノベルの、待望の邦訳。 [出版社より] 原 書|HYTTI NRO 6 著 者|ロサ・リクソム 訳 者|末延弘子 出版社|みすず書房 定 価|3,300円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|224 ISBN|978-4-622-09795-2 発 行|2025年07月 Author ロサ・リクソム Rosa Liksom 1958年フィンランドのラップランド州ウリトルニオ生まれ。ヘルシンキ、コペンハーゲン、モスクワで人類学を学ぶ。デビュー作『一夜の停留所』でJ・H・エルッコ新人賞を受賞。のちのシベリア鉄道の旅が結実した『コンパートメントNo. 6』でフィンランディア賞を受賞。小説のほかに漫画や絵本も執筆し、これまでに二十数ヶ国語に翻訳されている。 Translator 末延弘子 Hiroko Suenobu 1975年北九州生まれ。フィンランド国立タンペレ大学フィンランド文学専攻修士課程修了。フィンランド人作家レーナ・クルーンと出会い、翻訳の仕事を始める。『清少納言を求めて、フィンランドから京都へ』、『ムーミン谷のしあわせレシピ』など、フィンランド現代文学、児童書の訳書多数。2007年度フィンランド政府外国人翻訳家賞受賞。
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まぶしい便り
¥2,200
悲しみのトンネルの先にあふれる明るい光のように。 長い時間を経て届いた切ない和解の挨拶。 美しい文章とあたたかなまなざしで描くペク・スリンの初長編にして最高傑作。 派遣看護師としてドイツに渡っていた伯母を頼り、母と幼い妹とともに西ドイツに移り住んだヘミ。悲劇的な事故により心に傷を負ったまま、孤独な日々を過ごすヘミだったが、伯母と同じ派遣看護師のおばさんたちの子どもであるレナ、ハンスと過ごすうち、徐々に日常を取り戻していく。ある日ハンスから、再発の可能性がある大病を抱える母親・ソンジャの初恋の相手を探してほしいと頼まれる。ソンジャおばさんの日記を手がかりに捜索を始めたヘミだったが、急遽家族で帰国することに。 大人になったヘミは、ある日、大学時代にほのかな恋愛感情を抱いていたウジェと偶然再会する。彼との会話をきっかけに、ヘミは再び、ソンジャおばさんの初恋の相手探しを再開する。 [出版社より] 「遠い国や長い歴史を超えて、封印していた恋の秘密が解き明かされるとき、私たちはきっと前よりも少し成長している」 ――島本理生(小説家) 「孤独はそのほかの透明な感情とどれだけ似ているのか、または似ていないのか、噓と物語がどこで絡み合い、また解きほぐれていくのか。美しくも強烈な発信である本書が、着信と返信によって次なる物語を生むことだろう」 ――チョン・セラン(小説家) 著 者|ペク・スリン 訳 者|カン・バンファ 出版社|書肆侃侃房[韓国女性文学シリーズ] 定 価|2,000円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|280 ISBN|978-4-86385-683-7 発 行|2025年07月 Author ペク・スリン 白秀麟/백수린 短編小説「嘘の練習」(2011年京郷新聞新春文藝)でデビュー。2015年、2017年、2019年若い作家賞、2018年文知文学賞、李海朝文学賞、2020年現代文学賞、韓国日報文学賞。著書に短編集『惨憺たる光』『夏のヴィラ』(書肆侃侃房刊)『フォーリング・イン・ポール』、掌編小説『今夜は消えないで』、中編小説『親愛なる、親愛なる』、エッセー『やさしい毎日毎日』『とても久しぶりに幸せだとい Translator カン・バンファ 姜芳華/강방화 岡山県倉敷市生まれ。岡山商科大学法律学科、梨花女子大学通訳翻訳大学院卒、高麗大学文芸創作科博士課程修了。梨花女子大学通訳翻訳大学院、韓国文学翻訳院翻訳アカデミー、同院アトリエなどで教える。韓国文学翻訳院翻訳新人賞受賞。和訳書にペク・スリン『惨憺たる光』『夏のヴィラ』、チョン・ユジョン『七年の夜』『種の起源』、キム・チョヨプ『地球の果ての温室で』『派遣者たち』『惑星語書店』など。児童書の韓訳も手掛ける。著書に『일본어 번역 스킬(日本語翻訳スキル)』(共著)。
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働き方改革の人類史[OUTLET]
¥880
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なぜ、日本型組織は「時代遅れ」になったのか? なぜ、ビジネスパーソンに「自己啓発」が求められるのか? 「イノベーション」は労苦を軽減するのか? 古今東西の歴史知識を収集する著者が、いちビジネスパーソン(労働者)の視点で ¥働き方の歴史を読み解きます。 [出版社より] 著 者|尾登雄平 出版社|イースト・プレス 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|264 ISBN|9784781621388 発 行|2022年11月 Contents 第1章 働き方の世界史:労働者たちの歩み ◇勤勉な労働者の誕生 ■古代ギリシア人にとっての労働 ■オフィスワーカー=恥だった? ■「働いて稼ぐ」が美徳になるまで ■労働者が「勤勉」になった理由 ◇搾取と戦う労働者 ■産業革命後の過酷な「苦汗労働」 ■共済団体から労働組合へ ■労働組合の合法化 ■労働時間規制と最低賃金の制定 ■熟練工が支配していた工場労働 ■強い経営者の誕生 ■私生活に介入する経営者たち ◇「労働者のための国家」の失敗 ■国家と労働組合の対決 ■階級のない社会を目指して ■「働かざる者食うべからず」からの脱却 ■福祉国家イギリスのはじまり ■戦後の経済発展と福祉国家体制 ◇市場価値を求められる労働者 ■「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の時代 ■「メンバーシップ型」から「ジョブ型」へ ■働き方の未来はどうなる? 第2章 労働時間:「1日8時間労働」はどう普及したか ◇日本の労働時間はなぜ長い? ■波平さんの勤め先はホワイト企業? ■日本人が残業をする理由 ◇「労働時間」の概念が生まれるまで ■「時間」感覚が普及するまで ■日が昇ってから落ちるまで働く ■現代的な「労働時間」の誕生 ◇長時間労働という搾取 ■古代ローマ人の労働時間が短かった理由 ■ブラックだった農村の底辺労働 ◇労働時間の短縮を目指して ■ギルドが残業を禁じた理由 ■長時間労働よりも深刻な問題 ■「標準労働時間」を求める運動 ■労働時間の短縮が社会に繁栄をもたらす ■8時間労働の普及 第3章 生産性:イノベーションは労苦を軽減するのか ◇人間が働かなくていい時代はやってくるのか ■ソサエティ5・0 ■ディストピアかユートピアか ◇農業革命がもたらしたもの ■時間がかかった農業革命 ■国家システムが民を搾取する ■三国時代の引き金となった経済格差 ■「均田制」の失敗 ■中世ヨーロッパの「農業革命」 ■ヨーロッパ的な田園風景の誕生 ■時代に適応できた人とできなかった人の差 ◇産業革命がもたらしたもの ■産業革命のはじまり ■工業化の先に待っていたもの ◇情報革命への期待と絶望 ■世界をインターネットで結びつけた情報革命 ■フェイクニュース、社会の分断、寡占的プラットフォーマー ◇「働き方改革」は私たちの生活を良くしたのか ■労働生産性の低い日本 ■技術は人の負担を軽くするか? 第4章 やりがい:人類はどう働かされてきたのか ◇「働きたくない!」という思い ■労働を忌み嫌った人類 ■「働きたくない」労働者をいかに働かせるか ◇人を働かせる方法 ■ロボットのように働け ■人間性を加味したマネジメント ■労働者にモチベーションを持たせる ■戦略的マネジメントを担う労働者 ■「合理的経営」による疲弊 ■イノベーションを生む柔軟な組織とは ■イノベーティブへの求道 ◇労働から幸福を得ることはできるのか ■労働を幸福に感じる社会を目指して ■幸福格差の時代 Author 尾登雄平 Yuhei Oto 1984年福岡県生まれ。出版社にて勤務する傍ら、世界史の面白いネタを収集するブログ「歴ログ-世界史専門ブログ-」、YouTubeチャンネル「歴ログ-世界史専門チャンネル-」を運営。歴史ライターとしても活動し、ビジネス雑誌、企業オウンドメディア、会報誌などに寄稿する。著書に『あなたの教養レベルを劇的に上げる 驚きの世界史』(KADOKAWA)がある。
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決闘のヨーロッパ史[OUTLET]
¥1,293
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「決闘」はいかに生まれ、なぜ衰退したのか——。 男も、女も、ゲーテもニーチェもマルクスも、なぜあれほど熱狂したのか。命がけの一騎打ちはいかにしてスポーツに変わったのか? ヨーロッパ精神の根底に流れる「決闘」の歴史を辿る、はじめての書。ルール、社会的背景、使われた武器など、あらゆる角度から決闘の奥深い歴史を追う。 [出版社より] 著 者|浜本隆志・菅野瑞治也 出版社|河出書房新社 定 価|2,350円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|200 ISBN|9784309228297 発 行|2021年09月 Contents プロローグ ドイツにおける決闘体験記 第1章 決闘のヨーロッパ史 第2章 ヨーロッパの決闘禁止令 第3章 ドイツの学生と将校の決闘 第4章 決闘からスポーツへ 第5章 劇場型スポーツと観客 エピローグ 決闘の美学・スポーツの美学 Author 浜本 隆志 Takashi Hamamoto 1944年、香川県生まれ。関西大学文学部教授を経て、名誉教授。ヴァイマル古典文学研究所、ジーゲン大学留学。専攻はヨーロッパ文化論、比較文化論。著作多数。 菅野 瑞治也 Michinari Sugano 富山県生まれ。京都外国語大学教授。文学博士。ドイツのマンハイム大学留学中に学生結社「コーア・レノ・ニカーリア」の正会員となり、決闘を体験。現在は同会OB会員。専攻は決闘文化論、ドイツ語圏の社会文化史。
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人類50万年の闘い——マラリア全史[OUTLET]
¥1,320
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「人類はそれを厄介払いできない。もっとも冷酷な寄生生物——。50万年の長きにわたって人類と蚊とを手玉に取り続ける、マラリア原虫の驚異的な生存戦略。その進化の秘密を解き明かす」 本書の魅力は、「もっとも冷酷な寄生生物のひとつ」が、二つの敵(蚊と人類)を籠絡してきた進化の秘密を解き明かすことにあります。病原体の解明と治療法の解説が目的ではなく、マラリアと人類が、いわば「共進化」してきたことを教えてくれます。ミクロ(マラリア原虫)がマクロ(人類やその歴史)を引きずり回してきたことが活写されるので、アフリカの風土病くらいにしか考えていない人にも、共生系をなす地球に住むかぎり、人類には安全地帯はない、ということが分かってくる仕掛けです。 「50万年の長きにわたって人類と蚊とを手玉に取り続ける、マラリア原虫の驚異的な技です。抗マラリア剤をたちまち無力化し、私たちの防御機能——免疫を巧みにすり抜けて、微塵も衰えることなく人類集団の中に居座り続ける様を見れば、薬剤耐性細菌の脅威などは単純なものに思えるくらいです。ことマラリアに関しては化学療法剤や殺虫剤などは一時的な気休めに過ぎず、人類は進化のレースにおいて原虫に取り返しがつかないほど遅れをとってしまっているのではないかとさえ思われます」——訳者あとがきより抜粋。 [出版社より] 著 者|ソニア・シャー 訳 者|夏野徹也 出版社|太田出版 定 価|2,400円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|424 ISBN|9784778314385 発 行|2015年03月 Contents 1 戸口にせまるマラリア 2 殺人鬼の誕生 3 激流の真っ只中へ 4 マラリアの生態学 5 薬物療法のつまずき 6 マラリアは宿命 7 科学的解決法 8 消えたマラリア──西洋からいなくなったわけ 9 スプレーガン戦争 10 新時代の闘い 訳者あとがき 原注 索引 Author ソニア・シャー Sonia Shah 1969年、インド系移民の子としてニューヨーク市に生まれる。合衆国東北部と、親族が住むインドとの間を行き来しているうちに、両者間ならびにそれぞれの国家内に存在する不平等に対して強い関心を持つことになる。科学、人権、国際政治に関する著書はいずれも好評を博し、多国語に翻訳されているものもいくつかある。Crudeは『石油の呪縛と人類』として邦訳出版されている(集英社)。多くの大学で講演をするかたわら、テレビ番組にも多数出演。本書はカメルーン、マラウィ、パナマなどの5年間にわたる取材を基に纏めたもので、『ニューヨーク・タイムズ』をはじめ、各方面から絶賛を浴びている。
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名状しがたいもの ラヴクラフト傑作集17
¥1,034
その恐怖に、名前はまだない。 「人類の最古にして最強の感情は、未知への恐怖である」 ーーH.P.ラヴクラフト 未知への戦慄と憧憬を解き放つ、クトゥルフ神話の極地、完全漫画化。 【手塚治虫文化賞】マンガ大賞最終候補、【米国アイズナー賞】ノミネート、【仏国アングレーム国際漫画祭】公式セレクション選出、【仏国Prix Asie de la Critique ACBD】受賞、【仏国DARUMA】最優秀作画賞・最優秀デザイン賞受賞、【米国ハーベイ賞】ノミネートほか、数々の賞賛を呼ぶ「ラヴクラフト傑作集」シリーズ。 [出版社より] 著 者|田辺剛 原 作|H. P. ラヴクラフト 出版社|KADOKAWA[ビームコミックス] 定 価|940円+税 判 型|四六判[並製] 頁 数|282 ISBN|978-4047382763 発 行|2025年02月 Contents ・夢見人(ドリーマー)へ ・北極星(ポラリス) ・恐ろしい老人 ・霧の高みの不思議な家 ・ランドルフ・カーターの陳述 ・名状しがたいもの ・銀の鍵 ・断章 アザトース
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ウルタールの猫 ラヴクラフト傑作集16
¥902
「猫を殺める事は許されぬ」ラヴクラフト傑作集シリーズ、新章突入。 スカイ河の彼方にあるウルタールの土地では、何人も猫を殺める事は許されぬと言う。 そのような法律が定められたのには、勿論理由がある――。 恐怖小説の王・H.P.ラヴクラフトが創造した異次元の世界・ドリームランド。その夢幻境を舞台とした「ウルタールの猫」「セレファイス」「蕃神」の3篇を、名状し難い「クトゥルフ漫画家」がコミカライズ。 [出版社より] 著 者|田辺剛 原 作|H. P. ラヴクラフト 出版社|KADOKAWA[ビームコミックス] 定 価|820円+税 判 型|四六判[並製] 頁 数|227 ISBN|978-4047379077 発 行|2024年05月 Contents ウルタールの猫 セレファイス 蕃神
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クトゥルフの呼び声 ラヴクラフト傑作集10
¥1,034
『クトゥルフ神話』の原点、遂に漫画化。 星辰正しき刻、其れは永き夢から目覚める。 【手塚治虫文化賞】マンガ大賞最終候補、【米国アイズナー賞】ノミネート、【仏国アングレーム国際漫画祭】公式セレクション選出、【仏国Prix Asie de la Critique ACBD 2019】受賞、【仏国DARUMA2019】最優秀作画賞・最優秀デザイン賞受賞。 絶賛を呼ぶ【ラヴクラフト傑作集】シリーズは遂に、『クトゥルフ神話』の原点へ。名作『クトゥルフの呼び声』を、世界中から最高評価を受けるラヴクラフト描きが待望のコミカライズ! “Ph'nglui mglw'nafh Cthulhu R'lyeh wgah'nagl fhtagn” “死せるクトゥルフ ルルイエの館にて 夢見るままに 待ちいたり” [出版社より] 著 者|田辺剛 原 作|H. P. ラヴクラフト 出版社|KADOKAWA[ビームコミックス] 定 価|830円+税 判 型|四六判[並製] 頁 数|289 ISBN|978-4047358539 発 行|2019年12月
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異世界の色彩 ラヴクラフト傑作集2
¥748
ラヴクラフトの最高傑作、驚愕のコミカライズ。 “それ”は、隕石とともに、その村にやってきた……。そして、想像を絶する恐怖の幕が上がる。ホラー小説の巨星ラヴクラフトが「もっとも満足のいく作品」と自ら語った最高傑作に、『魔犬』で大きな話題を呼んだ気鋭の絵師が挑む。クトゥルフ神話の最深部、香気と戦慄が横溢する圧倒的な“煉獄”に、酔え、震えろ。 [出版社より] 著 者|田辺剛 出版社|KADOKAWA[ビームコミックス] 定 価|680円+税 判 型|四六判[並製] 頁 数|193 ISBN|978-4047308046 発 行|2015年09月