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猫コンプレックス母コンプレックス
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母の呪いを猫で解く!? いくら自分が歳を取っても、たとえ亡くなっていても、消えてなくならない存在をどうするのか。ともに猫好きなエッセイストと精神科医による切実真剣往復書簡。 「幼い頃に母を亡くした者は、埋まらない心の空洞を抱えたまま生きなければならないのでしょうか。それもマザコンというのでしょうか」(末井昭「母親の変形した投影」) 「確かに母はわたしが不細工だからとわたしを忌避したりはしませんでした。が、こちらが美しかったら、より本気で愛してくれたのは間違いない。そこが悔しいし悲しい」(春日武彦「隣の女」) [出版社より] 「融通無碍に出入りするかれらと、深部に居座って出て行かないあのひとと。大人の男の心の中は繊細で滋味豊か。いろいろしんどいものを抱えても、とりあえず長生きしようと思わせてくれました」 ──中島京子[小説家] 著 者|末井昭・春日武彦 出版社|イースト・プレス 定 価|1,500円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|312 ISBN|9784781620657 初 版|2022年03月 Contents まえがき 末井 昭 書くことがなくなってからが勝負 第1信 末井昭→春日武彦 猫と話す 第2信 春日武彦→末井昭 鼻ちょうちんや巻き舌のこと 第3信 末井昭→春日武彦 夫婦喧嘩は猫も食わないか? 第4信 春日武彦→末井昭 猫の舌 第5信 末井昭→春日武彦 母親の変形した投影 第6信 春日武彦→末井昭 猫嫌い 第7信 末井昭→春日武彦 キー坊の恋、母の恋 第8信 春日武彦→末井昭 隣の女 第9信 末井昭→春日武彦 結核のバリヤー 第10信 春日武彦→末井昭 罪悪感、その他 第11信 末井昭→春日武彦 壊れた母性本能と工場への失望 第12信 春日武彦→末井昭 漫画もどき 第13信 末井昭→春日武彦 野良たちに安泰はない 第14信 春日武彦→末井昭 一家団欒 第15信 末井昭→春日武彦 ラジオ体操と疥癬タヌキと老いた胎児 第16信 春日武彦→末井昭 覆面レスラーと大工の源さん 第17信 末井昭→春日武彦 ねじ曲がったマザコン 第18信 春日武彦→末井昭 母子像と父子像 第19信 末井昭→春日武彦 腹這いのキー坊と顔コンプレックス 第20信 春日武彦→末井昭 今日はいい日、楽しい日 あとがき 春日武彦 罪悪感といかがわしさと Author 末井 昭 Akira Suei 1948年岡山県生まれ。工員、キャバレーの看板描き、イラストレーターなどを経て、1975年にセルフ出版(現・白夜書房)設立に参加。『NEW SELF』『ウィークエンドスーパー』『写真時代』『パチンコ必勝ガイド』などの雑誌を次々創刊する。2012年に白夜書房を退社。現在はエッセイスト、平成歌謡バンド・ペーソスのテナーサックス奏者として活動。2014年、『自殺』で第30回講談社エッセイ賞受賞。著書に『素敵なダイナマイトスキャンダル』(ちくま文庫)、『結婚』(平凡社)、『末井昭のダイナマイト人生相談』(亜紀書房)、『生きる』(太田出版)、『自殺会議』(朝日出版社)、『100歳まで生きてどうするんですか?』(中央公論新社)ほかがある。 春日 武彦 Takehiko Kasuga 1951年京都府生まれ。日本医科大学卒業。医学博士。産婦人科医として6年間勤務したのち精神科医に転向。都立松沢病院精神科部長、都立墨東病院神経科部長等を経て、現在も臨床に携わる。著書に『不幸になりたがる人たち』(文春新書)、『無意味なものと不気味なもの』(文藝春秋)、『幸福論』(講談社現代新書)、『鬱屈精神科医、占いにすがる』(太田出版)、『猫と偶然』(作品社)、『援助者必携 はじめての精神科 第3版』(医学書院)、『無意味とスカシカシパン』(青土社)、『鬱屈精神科医、怪物人間とひきこもる』(キネマ旬報社) 、『あなたの隣の精神疾患』(インターナショナル新書)、『こころの違和感 診察室』(河出新書)ほか多数。
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ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと
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俺たちはどう死ぬのか? 数えきれぬ患者を診察した元・産婦人科医の精神科医と、数えきれぬ短歌を日々読み続ける歌人。万巻の書物を読んだ二人が、大きなモニターとソファのある精神科医の自宅で、猫を相手に語り尽くす、今考えられるもっとも考えなければならない死と生についてのすべてのこと。 [出版社より] 著 者|春日武彦/穂村弘/ニコ・ニコルソン 出版社|イースト・プレス 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|256 ISBN|9784781619972 初 版|2021年07月 Contents 俺たちはどう死ぬのか? 俺たちは死をどのように経験するのか? 俺たちは「死に方」に何を見るのか? 俺たちは「自殺」に何を見るのか? 俺たちは死を前に後悔するのか? 俺たちは死にどう備えるのか? 俺たちは「晩節」を汚すのか? 俺たちは「変化」を恐れずに死ねるのか? 俺たちは死を前に「わだかまり」から逃げられるのか? 俺たちは「死後の世界」に何を見るのか? 俺たちにとって死は「救い」になるのか? 俺たちは「他人の死」に何を見るのか? 俺たちは「動物の死」に何を見るのか? 俺たちは一生の大半を費やすことになる「仕事」に何を見るか? 俺たちは、死にどんな「幸福」の形を見るか? Author 穂村 弘 Hiroshi Homura 1962年、北海道生まれ。歌人。1990年、歌集『シンジケート』でデビュー。その後、短歌のみならず、評論、エッセイ、絵本、翻訳など幅広い分野で活躍。2008年、短歌評論集『短歌の友人』で伊藤整文学賞、連作『楽しい一日』で短歌研究賞を受賞。エッセイ集『鳥肌が』で第33回講談社エッセイ賞受賞。絵本『あかにんじゃ』で第4回ようちえん絵本大賞特別賞受賞。第4歌集『水中翼船炎上中』で第23回若山牧水賞受賞。他の著書に『世界音痴』『もうおうちへかえりましょう』『短歌ください』『ぼくの短歌ノート』『蚊がいる』など多数。 春日 武彦 Takehiko Kasuga 1951年京都府生まれ。日本医科大学卒業。医学博士。6年間産婦人科医として勤務したのち、障害児を産んだ母親のフォローを契機に精神科医となる。都立松沢病院精神科部長、都立墨東病院神経科部長、多摩中央病院院長、成仁病院名誉院長など歴任。著書に『幸福論』(講談社現代新書)、『無意味なものと不気味なもの』(文藝春秋)、『鬱屈精神科医、占いにすがる』(太田出版)、『はじめての精神科 第3版』(医学書院)、『鬱屈精神科医、怪物人間とひきこもる』(キネマ旬報社)など多数。穂村弘との共著に『秘密と友情』(新潮文庫)がある。 ニコ・ニコルソン 宮城県出身。マンガ家・イラストレーター。東日本大震災で全壊した実家を建て直すまでの道のりをコミックエッセイ『ナガサレール イエタテール』(太田出版・第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品)で描く。その後、祖母が認知症を発症。介護生活の様子を『婆ボケはじめ、犬を飼う』(ぶんか社)、『わたしのお婆ちゃん』(講談社)で描く。佐藤眞一との共著『マンガ 認知症』 (ちくま新書)が話題に。他の著書に『根本敬ゲルニカ計画』(美術出版社)、『アルキメデスのお風呂』 (ビーグリー)など多数。
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「死刑になりたくて、他人を殺しました」無差別殺傷犯の論理
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死刑という「安息」——。 なぜ人を殺すことでしか、彼らの思いは遂げられなかったのか。 「死刑になるため」、「無期懲役になるため」と、通り魔を行い、放火をし、見ず知らずの人を傷つける凶悪犯が後を絶えない。彼らはなぜ、計画を実行し犯罪をおかすことができたのか。我々と、あるいは彼らと同じ境遇にいる人々と、何か違うのか。 各界の研究者、彼らを救済する人びとに上記の問いを投げかけ、そのインタビューの中から「彼ら」の真の姿、そして求めているものを探る、ルポルタージュ。 [出版社より] 著 者|インベ カヲリ★ 出版社|イースト・プレス 定 価|1,700円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|268 ISBN|9784781620824 初 版|2022年05月 Contents [ 取材者 ] 秋葉原無差別殺傷事件犯人 加藤智大の友人 大友秀逸氏 宅間守・宮崎勤らの精神鑑定士 長谷川博一氏 東京拘置所・死刑囚の教誨師 ハビエル・ガラルダ氏 永山則夫の元身柄引受人候補 市原みちえ氏 10代少女毒物殺人事件 支援者 阿部恭子氏 元刑務官 坂本敏夫氏 など 第1章 加害者家族を救う人 阿部恭子(NPO法人World Open Heart理事長) 第2章 自殺と他殺を受け止める人 大友秀逸(「秋葉原無差別殺傷事件」犯人加藤智大の友人) 第3章 殺人犯を教えさとす人 ハビエル・ガラルダ(教誨師) 第4章 「傷つけたい」思いと対話する人 長谷川博一(こころぎふ臨床心理センターセンター長) 第5章 「生きづらさ」に向き合う人 大石怜奈・石神貴之(学生団体YouthLINKメンバー・OB) 第6章 「死刑になりたい」殺人犯を支え続けた人 市原みちえ(「いのちのギャラリー」管理人) 第7章 家族と嗜癖から人間を見る人 斎藤学(家族機能研究所・精神科医) 第8章 社会と犯罪の関係を研究する人 岡邊健(京都大学大学院教育学研究科教授) 第9章 死刑を執行する人 坂本敏夫(元刑務官) Author インベ カヲリ★ 1980年、東京都生まれ。写真家。短大卒業後、独学で写真を始める。編集プロダクション、映像制作会社勤務等を経て2006年よりフリーとして活動。13年に出版の写真集『やっぱ月帰るわ、私。』で第39回木村伊兵衛写真賞最終候補に。18年第43回伊奈信夫賞を受賞、19年日本写真協会賞新人賞を受賞。写真集に『理想の猫じゃない』、『ふあふあの隙間123』がある。ノンフィクションライターとしても活動しており、「新潮45」に事件ルポなどを寄稿してきた。著書に『家族不適応殺 新幹線無差別殺傷犯、小島一朗の実像』、『私の顔は誰も知らない』など。
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ベルリンうわの空
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ここ…もしかしたら最高の街なんじゃない? なんの気なしに来てみたら、心に余裕が持てていた。「のんびり生きたくなる」「住みたい」とSNSで反響じわり。ささやかだけれどやさしい日常。ほんのりふしぎなタッチで描く自由きままなドイツ移住記。書籍版限定書きおろしコラムも収録。 [出版社より] 著 者|香山哲 出版社|イースト・プレス 定 価|1,000円+税 判 型|B6変型判/並製 頁 数|168 ISBN|9784781618494 発 行|2020年01月 Contents はじまり―ベルリンでの生活 スーパーマーケット ベルリンの交通 公園的なもの こどもに聞こう クリスマスの過ごし方 カフェその1 カフェその2 いろんな食べもの 周辺国に行ってみよう アムステルダムうわの空 つまづき石 花粉症 植物エッグベネディクト 家賃について ドイツっぽさ 街のゴミから思うこと 差別について 散歩の季節 ホームレスのこと こどもしんぶん ベルリンと世界の変化 最後のシール シールの謎
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ベルリンうわの空 ウンターグルンド
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もう「お客さん」ではないわけだし、それなりに生きるぞ~。 不可思議ドイツ移住記、第2章。今回は仲間とベルリンの"地下"へ! この街ができるだけ良い感じになるように。 「最高過ぎる」「心穏やかに寝れる」とSNSで反響ぶわり。 ◎やっぱりうれしいオール2色印刷 ◎書籍版限定書きおろしコラムも収録 [出版社より] 「日常の些細な幸せを集めてぎゅっと抱きしめて見えてくるもの、豊かに生きるってきっとこういうこと」 ——宇垣美里 著 者|香山哲 出版社|イースト・プレス 定 価|1,000円+税 判 型|B6変型判/並製 頁 数|224 ISBN|9784781618494 発 行|2020年10月 Contents いままでのこと 地底人のポーズ 2つ目の答え コンガ通り 工事現場 地下街のアイデア 6つのエリア バナナチップス 清潔スペース 置きみやげ キャンペーン プリントアウト メンテナンス 非常時の紙 0ユーロ0セント 花屋の恋 好きな食べ物 武術教室 そういうパワー あみものゲーム 社会保障 継続の書類 木曜日 その他の星 エピローグ
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ベルリンうわの空 ランゲシュランゲ
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不可思議ドイツ移住記、最終章。そして生活は続く。 ◎もちろんうれしいオール2色印刷 ◎書籍版限定書きおろしコラムも収録 [出版社より] 「知らない街なのに、会ったこともない人たちなのに、どうして、こんなにも懐かしく愛しく思えるのだろう」 ——高橋源一郎 著 者|香山哲 出版社|イースト・プレス 定 価|1,000円+税 判 型|B6変型判/並製 頁 数|197 ISBN|9784781620244 発 行|2021年11月 Contents 自分の庭だと思えるエリア 大きな切符・バスの切符 物価より気になる物価の中身 バーリャの工房 語学学校9ヶ月記 味わえば味がする ドイツの仕事もしたい 誰かの生活必需品 自分のメンテナンス 考え直しながら生きる 散歩に行くまでのあいだ コペンハーゲンうわの空 自主制作印刷物の集まり インドアとアウトドア 自分の気持ちにうなされる 休むとよくなることが多い ドイツではドイツ語が便利 バーリャの工房 その2 ランゲシュランゲ
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ゼロからわかる幻想生物事典[OUTLET]
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異世界の住人と魔物たち。 ドラゴンから妖精まであのモンスターの「由来」がわかる! ユニコーン、グリフォン、バジリスク、フェンリル、エルフ、ドワーフ、ゴブリン、 ピクシー、ゴーレム、デュラハン、ヴァンパイア、ワーウルフ…etc. ファンタジーでおなじみのキャラ一挙紹介! [出版社より] 編 著|かみゆ歴史編集部 出版社|イースト・プレス 定 価|680円+税 判 型|B6判/並製 頁 数|208 ISBN|1920020006808 初 版|2020年11月 Contents 目次 第1章 幻 獣 ユニコーン/ペガサス/ケルピー/スレイプニル/キマイラ/マカラ/ムシュフシュ/グリフォン/マンティコア/フェニックス/ロック鳥/サンダーバード/ケルベロス/フェンリル/ウプウアウト 第2章 ドラゴン・大蛇 ワイバーン/バハムート/タラスク/ワーム/リヴァイアサン/ヒュドラ/ウロボロス /ケツァルコアトル/バジリスク 第3章 妖精・亜人・獣人 フェアリー/ドワーフ/ピクシー/レプラコーン/デュラハン/トロール/オーガ/オーク/ゴブリン/エルフ/リザードマン/ワーウルフ/マーマン/セイレーン/スキュラ /ナーガ/ケンタウロス/ミノタウロス/サテュロス/スフィンクス 第4章 精霊・悪霊・アンデッド サラマンダー/ウンディーネ/シルフ/ノーム/ルサルカ/ジン/ニンフ/グール/ゾンビ/レイス/リッチ/ジャック・オー・ランタン/スケルトン/マミー/ヴァンパイア/ブギーマン 第5章 巨人・魔法生物 グレンデル/サイクロプス/ヘカトンケイル/クラーケン/ゴーレム/フランケンシュタインの怪物/ホムンクルス/マンドラゴラ/ガーゴイル/カーバンクル/スライム
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フェスとデモを進化させる——「音楽に政治を持ち込むな」ってなんだ!?
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『ロッキング・オン』創刊、内田裕也マネージャー、ブルーハーツ・尾崎豊・浜田省吾を反核フェスにブッキング、フジロック「アトミック・カフェ」主催、「さようなら原発」10万人集会の運営。「音楽と政治の融合」を通じて語られる新たなる音楽史。 [出版社より] 「市民運動と音楽ファンがクロスする新しい動きを作った中心が大久保さんだった」 ——津田大介 「古い友人で尊敬できる人間。俺は大久保みたいにはできないもん」 ——日高正博[フジロック・フェスティバル主催] 「アトミック・カフェのデモでは、ブルーハーツが先頭に立ってアコースティック・ギターを弾きながら歌ったりもしていたし、まさにサウンドデモの走りだった。それはSEALDsや反原連とかの運動にも繋がっている、と僕は思ってるんだけどね」 ——本文より 著 者|大久保青志 出版社|イースト・プレス 定 価|1,700円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|224 ISBN|9784781619675 発 行|2021年04月 Contents はじめに 音楽と政治の平和なシナジーを目指して 第1章 音楽とフェスに社会的メッセージを 「社会性を持ったフェス」フジロックの立ち上げ なぜ日本のミュージシャンは政治的発言を避けるのか? 日本初、政治と音楽の合体フェスティバル 野音のステージから飛び降りた尾崎豊 尾崎豊インタビュー 渋谷東映の椅子破壊、野音炎上で始末書 ブルーハーツがアコギでパレードを先導 「プロ市民」だけでやっていても広がらない! 「ロッキング・オン」の創刊同人になった デビュー直後のユーミンを学園祭に呼ぶ バースデーソングとスナフキン 正気の沙汰ではない郡山ワンステップ・フェスティバル イベントは無理無益こそが素晴らしい 内田裕也の葬儀で思ったこと 内田裕也のマネージャー時代 「日本のバンドを海外のバンドと対等に扱え」 窮地を救うのはいつも樹木希林 日本語ロック論争と内田裕也への曲解を正す ロックンロール好き・フォーク嫌い・イベント好きで裏方志向 「キケンするならROCKにヨロシク!」 [特別対談] 津田大介 × 大久保青志 芸術を怖がっているのは誰なのか? 第2章 デモと政治をフェス化する 保坂展人との出会いから政治の世界へ 「お尻を出した女性が踊るとは何事だ!」 土井たか子だけが市民運動に理解があった 「お前が出ろ」と担がれて、都議にトップ当選 わんにゃん議員とヤジられて 海外視察で実感した日本の浅い民主主義 森田健作は応援できない! スティングに対する環境庁の残念な態度 野党が与党になって面喰らう ドブ板スタイルになじまず、4年で議員生活終了 落選したらどうやって暮らすのか? 新党立ち上げで「リベラル」という言葉を使う 辻元清美の政策秘書、国交省に出入りする日々 音楽業界と政界の人脈を生かして 第3章 フェス・デモ仕切りの法則 デモのプロ「レーベン企画」とは 日本初の政治集会専門イベンター 5万人規模の集会をどう仕切る? ロック・フェスのノウハウを踏襲して 国会前の抗議スピーカーはどこに設置する? 右翼の妨害に対応する 10万人が集まったら? 街宣車、用意できます [特別対談] 日高正博 × 大久保青志 フェス主催者の責任と覚悟 第4章 運動にはかっこよさと美しさが必要だ 祖父の仕事は音楽家を守ることだった 「お前、なんでグレなかったの?」 「東大闘争」の演説で運動に目覚める 運動にだって、かっこよさとか美しさが必要だろ? Author 大久保 青志 Seishi Okubo 1951年、東京生まれ。市民活動家。音楽フェスから政治デモまでを担うイベンター。音楽家の権益を擁護する社団法人「日本演奏連盟」事務局長の祖父の元で育つ。20歳で渋谷陽一らと『ロッキング・オン』を創刊。在社中に内田裕也のマネージャーに抜擢され、日本初のロックフェス「郡山ワンステップ・フェスティバル」を主軸スタッフとして開催。1984年には、政治と音楽合体の野外イベント「アトミック・カフェ・ミュージック・フェスティバル」を主催。ブルーハーツや尾崎豊などの賛同を得て、日本ロック史に先鞭を記した。その後、刷新を図る社会党で土井たか子の秘書となり、1989年、東京都議会議員にトップ当選。人権擁護、環境保護、原発反対など、政治家既得利権とは一線を画したテーマを推進。國弘正雄、保坂展人、辻元清美の政策秘書なども務めた。2011年の東日本大震災を機に、音楽フェスと政治デモに特化したイベント会社「レーベン企画」の社長就任。直後の反原発集会には代々木に10万人以上を集めた。幅広い交友と人脈を生かして、現在はフジロック・フェスティバルのNGOヴィレッジ村長。別名「人助けの大久保」。趣味は蕎麦打ちと乗馬。高校サッカーをこよなく愛す、横浜FCサポーター。
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しょぼい起業で生きていく 持続発展編
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内田樹、ふろむだ推薦!! しょぼい起業家たちの成功と失敗に学ぶ、不況・コロナ禍でも自分らしく生きる方法。 事業計画ナシ・資金調達ナシ・経験ナシでも実践でき、不況にも強い「しょぼい起業」。 コロナ禍前後の成功例・失敗例から抽出した、“持続発展編”がついに登場! 内田樹とのしょぼい起業対談を特別収録。 [出版社より] 「弱者ベースの起業論・組織論が必要だと思っていたら、えらてんさんが書いてくれました。弱い人間でも愉快に暮らせる社会をつくる知恵が詰め込まれています」 ——内田樹[思想家] 「会社に雇われず自由に生きたい人には、まずこの本を読んで欲しい」 ——ふろむだ[『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』著者] 著 者|えらいてんちょう 出版社|イースト・プレス 定 価|1,300円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|232 ISBN|9784781619439 発 行|2020年12月 Contents はじめに ▼第1章 「とにかく生きる」から「豊かに生きる」へ 「しょぼい起業」で、逃げたあとも生きていく 「しょぼい起業」は儲かる 「しょぼい起業」は、転んでもすぐ起きられる 借金は悪である どうしても借りるなら個人から リアル店舗を開くから、応援してもらえる 「カレー的」商売と「シャンパン的」商売 しょぼい起業を長続きさせる、確実な方法 ▼第2章 運や才能に頼らない、王道の「カレー的」商売でやっていく 「相場の5%未満」の資金でラーメン店開業——兵庫県川西市「川西麺業」のケース 「30歳までの失敗は、どうってことない」 しょぼい設備で、しょぼくない味を出す工夫 「大儲けはできなくても、好きなことで暮らしていける」 パン屋修行はYouTubeで——兵庫県伊丹市「ベーカリーカフェシナノ」のケース 通販経験を生かしたリアル店舗で信用が高まる 朝早くないパン屋。きちんと休んでやっていく 「ゼロから3カ月」あれば、プロになれる 日々変化していることが大事 芸術で食べられなければ、しょぼい起業がある 生活経験が武器になる ガスなしスケルトン物件でバー営業——東京都足立区「おまえンち」のケース 「1槽シンク・給湯なし物件」からの飲食店開業 「みんなが教えてくれる」。現地調査に2分で合格 商売経験を得て次のビジネスへ ▼第3章 あなたならどうする? しょぼい起業勢の失敗から学ぶ 「死ぬこと以外かすり傷」という幻影 順調だった「しょぼい喫茶店」の閉店理由 自分の店を、人にも任せる「しょぼい組織化」 しょぼい組織化の原則 その①「時間と範囲を区切って任せる」 しょぼい組織化の原則 その②「友人関係は別」 しょぼい組織化の原則 その③「難しくしない」 しょぼい組織化の原則 その④「情報はオープンに。例外は1つだけ」 チラシを配ろう 安売りは怠慢である 起業のリスクに〝保険〞をかける。UberEats活用のすすめ 「時間自由」は「かけもち自由」 選択肢を使いこなすのは自分 ▼第4章 北の国から立ち上がる「しょぼい学生起業家」不謹慎マンの野望 学生こそ、しょぼい起業 大手3社の内定を蹴って独自の道へ しょぼい起業があったから進学できた しょぼい学生起業家の勝因 その①「信じた店長に丸ごと任せる」 しょぼい学生起業家の勝因 その②「アンフェアな商売敵は徹底排除」 しょぼい学生起業家の勝因 その③「リスクを引き受ける」 目先の儲けより大切なもの しょぼい起業と実学でイノベーションを起こす ▼第5章 しょぼい起業の祖・難民社長が示す「ふつうの起業家」への道 タカラジェンヌも食べにくるカレー屋 「安全な居場所をつくりたい」 社会運動に挑んだ、青春の蹉跌(さてつ) 「しょぼい起業界のジョブズ」難民社長の誕生 素人からプロになるコツ 「ふつうの起業家」へのステップアップ コロナ禍の“逆張り”で事業拡大 店が育てば、妻子と暮らせる ▼内田樹×えらいてんちょう対談 しょぼい起業いまむかし 内田先生の「しょぼい起業」経験談 「すごい起業」に成長。消えた億万長者の夢 組織化に必要な「3つの役割」 個人の能力と「仕事ができる」ことは別 「誰でも雇う会社」の経営方針 「文明の端境期」に変わったもの おわりに 私たちはどう豊かに生きるか Author えらいてんちょう 1990年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。バーや塾の起業の経験から経営コンサルタント、YouTuber、著作家、投資家として活動中。2015年10月にリサイクルショップを開店し、その後、知人が廃業させる予定だった学習塾を受け継ぎ軌道に乗せる。17年には地元・池袋でイベントバー「エデン」を開店させ、事業を拡大。日本全国で一時最大10店、海外に1店(バンコク)のフランチャイズ支店を展開。18年、初の著書『しょぼい起業で生きていく』(イースト・プレス)がベストセラーに。その他著書多数。
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ひかりぼっち
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いつ、どの部分を遺書として 切り取ってくれても構わない。 あなたがあなた自身である限り、誰にも負けることはない。 オリジナルでもフェイクでもいい。ただわたしであればそれだけでいい。 GEZANマヒト、時代のフロントマン。眩しいだけじゃない光の記録。 写真=佐内正史。 ー 八月の盆踊り、桜の咲くアメリカ、厄が落ちたフジロック、辺野古の黒い煙、躊躇ないハギビス、溢れる渋谷、破壊の日。ギターを背負って手を振って別れた道。たくさんの好きな人たち──。 できるだけたくさん光を集める。絶望に追いつかれないように。 [出版社より] 著 者|マヒトゥ・ザ・ピーポー 写 真|佐内正史 出版社|イースト・プレス 定 価|1,500円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|304 ISBN|9784781619293 初 版|2020年11月 Contents 眩しがりやが見た光 晴れた日に石を見る おばけ 唾ではなく翼で 今日もわたしがわたしであり、あなたがあなたである限り 政治の話は人々の血でできている 今日のヒーロー 光葬 走馬灯とする雨宿り 夕ひばり ほか Author マヒトゥ・ザ・ピーポー 2009年、バンドGEZANを大阪にて結成。作詞作曲をおこないボーカルとして音楽活動開始。うたを軸にしたソロでの活動の他に、青葉市子とのNUUAMMとして複数のアルバムを制作。映画の劇伴やCM音楽も手がけ、また音楽以外の分野では、国内外のアーティストを自身のレーベル十三月でリリースし、フリーフェスである全感覚祭を主催。また中国の写真家Ren Hangのモデルをつとめたりと、独自のレイヤーで時代をまたぎ、文化と関わっている。2019年ははじめての小説『銀河で一番静かな革命』を出版。GEZANのドキュメンタリー映画「Tribe Called Discord」がSPACE SHOWER FILM配給で全国上映。バンドとしてはFUJI ROCK FESTIVALのWHITE STAGEに出演。2020年1月、5th ALBUM「狂(KLUE)」をリリース。豊田利晃監督の劇映画「破壊の日」に出演した。
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赤線本
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戦後の12年間だけ存在した売春街「赤線」を舞台にしたアンソロジー。 あの人も赤線を訪れていた。 都市空間の片隅にこぼれ落ちた、宝石のような珠玉集──。売春防止法によって〝その街〟が消えて60年余。そこに生きる娼婦と買う男、取り巻く街・時代を見つめる作品群。 文芸、ルポ・報道、紀行、対談、詩歌、マンガ、歌謡曲……。多様な執筆陣・クリエイターらによる単行本未収録を含む貴重な26篇を収録。 ★収録作家・クリエイター 永井荷風・濱本浩・井伏鱒二・川崎長太郎・舟橋聖一・大林清・田村泰次郎・田中英光・芝木好子・水上勉・吉行淳之介・田中小実昌・富永一朗・小島功・小沢昭一・野坂昭如・竹中労・高倉健・五木寛之・小林亜星・ちあきなおみ [出版社より] 編 者|渡辺豪 出版社|イースト・プレス 定 価|2,300円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|384 ISBN|9784781619224 初 版|2020年11月 Contents はじめに 吉行淳之介『驟雨』 川崎長太郎『抹香町』 川崎長太郎×吉行淳之介『灯火は消えても』 報道写真に見る赤線 濱本 浩『「赤線地帯」のセットで』 高倉 健『赤いガラス玉』エッセイ 野坂昭如『娼婦焼身』 田中英光『曙町』 舟橋聖一『赤線風流抄』 井伏鱒二『消えたオチヨロ船』 田村泰次郎『鳩の街草話』 水上勉×田中小実昌『女郎たちの中にいい女をみた』 ちあきなおみ『ねえ あんた』 小島 功『赤線最后の日3,31事件』 富永一朗『売り手のない買手(買春夫)』 喜代美(吉原娼婦)『悲シクハアリマセン』 京一 路子(吉原娼婦)『えらい人』 五木寛之『赤線の街のニンフたち』 野坂昭如『ああ寂寥、飛田〝遊廓〟の奥二階』 川崎長太郎『消える抹香町』 大林 清『洲崎の女』 永井荷風『吾妻橋』 小沢昭一『「濹東綺譚」と私』 竹中 労『「赤線」とは何であったか?』 小林亜星『花江』 芝木好子『洲崎の女』作品解説 おわりに Author 渡辺 豪 Go Watanabe 遊廓家・カストリ出版代表。戦後の売春史が主テーマ。遊廓跡・赤線跡を全国およそ500箇所にわたって撮影。2015年、遊廓専門の出版社「カストリ出版」を創業、主に遊廓関連の復刻を行う。翌16年、吉原遊廓跡に遊廓専門の書店「カストリ書房」を開店。
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読書する女たち フェミニズムの名著は私の人生をどう変えたか
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育児のため新聞記者の夢を諦め、ライターとして働くステファニーは、果てしなく続く家事と育児と仕事に追われ、閉塞的な日々を過ごす。ある日、学生時代に読んだベティ・フリーダンの『女性学の神話』を再読し感銘を受けた彼女は、母校でフェミニズムを学びなおす決意をする。 15冊の名著を授業形式でひも解き、現代の女たちが生き延びるすべを探すエッセイ。 ★本書に登場するテキスト ・メアリ・ウルフトンクラスト『女性の権利の擁護』 ・バージニア・ウルフ『私ひとりの部屋』 ・シモーヌ・ド・ボーボワール『第二の性』 ほか [出版社より] 「一冊の本に何度でも出会い直し、人生の糧にできる我々はなんて幸福なんだろう」 ──松田青子[作家] 「私はフェミニストじゃないけど」って前置きにイラっとする人は全員読もう ──小川たまか[ライター] 著 者|ステファニー・スタール 訳 者|伊達尚美 出版社|イースト・プレス 定 価|1,700円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|367 ISBN|9784781618944 初 版|2020年06月 Contents 1 発見 過去を振り返って理解する フェミニズム再訪 ほか 2 運命 ペルペトゥア 母親の役割を書き換える ほか 3 分裂 自分ひとりの部屋 第二の性 ほか 4 欲望 飛ぶのが怖い ドーラ ほか Author ステファニー・スタール Stephanie Staal 作家。『コスモポリタン』『グラマー』『マリー・クレール』『ワシントン・ポスト』等の新聞・雑誌に寄稿。作家としてのデビューは両親の離婚が自身に及ぼした影響について語った自伝的作品、The Love They Lost。バーナード・カレッジ卒業後、出版関係のエージェント勤務。その後コロンビア大学大学院ジャーナリズム科で学び、一時期、記者として新聞社に勤めたこともある。ブルックリン・ロー・スクールで法律学の博士号を取得した。 Translator 伊達 尚美 Naomi Date 翻訳者。
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『こち亀』社会論 超一級の文化史料を読み解く
¥1,870
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『こち亀』は現代の「浮世絵」だ! 庶民の金回り、地価変動と田舎ディス、テクノロジー信奉とガジェットの変遷、サブカルチャーの地位と文化系ヒエラルキー、ビジネス・アイデアとハック思考、漫画的表現とポリティカル・コレクトネス…大衆社会を定点観測し続けた連載40年の偉業から昭和~平成日本の歩みを追う。 [ 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』とは? ] ・秋本治による国民的漫画 ・「週刊少年ジャンプ」1976年42号から2016年42号まで連載 ・コミックス全200巻はギネス世界記録 [出版社より] 著 者|稲田豊史 出版社|イースト・プレス 定 価|1,700円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|360 ISBN|9784781619187 初 版|2020年09月 Contents 第0章 「浮世絵」としての『こち亀』 大衆文化の定点観測 ノスタルジーではなく、「今」を描いている 大衆の無意識な残酷さを代弁する 触媒としての『こち亀』 タモリと共通する「無反省」と「無節操」の美学 『こち亀』の真の主役は両津ではない 小中学生向けの「社会の仕組み」の教科書 “受動的に”配達される新聞として 『こち亀』を鑑賞する第四の視座 第1章 庶民目線の生活と経済 バブルの口火/地価狂乱で9億円をせしめる両津 「よそ者が東京を荒らす」ことに怒る両津 「スーパーMMC」の運用を解説する大原部長 「利殖はセコい、投資は危険」の日本人気質 39億円のマンションはなぜ売れるのか 「弾けたバブル茶化しモード」全開 「失われた20年」に寄り添う『こち亀』 ヒルズ族とセレブいじり リーマン・ショックとアベノミクス コラム① 両津の給料 第2章 住宅と都市論からみる東京の昭和・平成史 恒常的に高い、東京の土地 「都内でマイホーム」は無理ゲー マイホーム主義者をコケにする両津 千葉の五香、ローン8万8000円 田舎者をバカにする江戸っ子 架空の地名で東京以外の関東をコケにする 23区同士の序列 東京の再開発にリアルタイムで立ち会う 「地価」の高さを「地下」で解消する コラム② ブームに踊らされる大衆 第3章 『こち亀』が添い寝した技術立国ニッポン 技術解説書としての『こち亀』 携帯電話の普及を『こち亀』とともに追いかける 技術斜陽のニッポンで自国賛美を叫ぶ両津 「Windows 95」のパソコンブームにかぶりついた『こち亀』 エロサイトで戯れる『こち亀』 両津のデジタル・デバイド宣言と情弱いじめ 「技術を使いこなせる者はかっこよく、使いこなせない者はかっこ悪い」 2007年の特異点とテクノロジー・マッチョ教の崩壊 規格合戦というダイナミズムの消失 Wikipediaと『こち亀』不要論 社会問題のソリューションを提示する ある一人の技術者の生涯 コラム③ テレビ、コンビニ、外国人――時代と世相の記録 第4章 逸脱者を嗤え 社会問題としての暴走族と不良 “人権”が与えられない暴走族 キャラ化、ファンタジー化、そして無関心へ 軟弱で金持ちの若者 「ホットドッグ・プレス」的な軽薄さを憎む 『なんとなく、クリスタル』な若者たち 若者批評を放棄した『こち亀』 「2:6:2」の逸脱者 コラム④ 『こち亀』が描かなかったもの 第5章 文化教養リテラシー植え付け装置 マニアックであることはかっこいい 「文化資本」としての『こち亀』 「30すぎた男がオモチャに夢中になっている姿」はみっともない 権威付けされた『攻殻機動隊』と『エヴァ』 大学教授・絵崎コロ助が付与した「権威」 『タモリ倶楽部』的な情報漫画 マニア、サブカル、ポップカルチャー、そしてオタク オタクに対する態度変化① 嫌悪フェイズ オタクに対する態度変化② バディ化するオタク オタクに対する態度変化③ モブキャラの「オタク絵」化 オタクに対する態度変化④ 業界の「おもしろさ」を描く オタクに対する態度変化⑤ アカデミズムへのにじり寄り オタクに対する態度変化⑥ オタク女子の同志扱い 心根は異端にあらず コラム⑤ 「社会の仕組み」の教科書 第6章 ビジネスの教科書 家内制手工業と「アイデア一発」系ビジネス 使い捨て時代、モーレツ社員、家庭崩壊問題を反映 国鉄民営化を背景にしたアイデア列車 ブルーオーシャンを積極的に狙う テクノロジードリブンで商機を見出す 「ビジネスモデル」の発見 「ソリューション」という概念 良質なマーケティング実例集 ネーミングの妙と「物は言いよう」 「せんべいを若者に売る」リブランディング 女性に車を売る方法 シルバー層の積極的取り込み 「熟年層に売れる車」のリアリティ “自己実現”よりも“人助け”のコンサルティング 「衰退の五段階」を綺麗になぞる両津 子供たちにビジネスリテラシーを植え付けた『こち亀』 コラム⑥ エコとビジネス 第7章 ポリティカル・コレクトネス考 志村けんと『こち亀』 ポリコレ登場による「教科書の墨塗り」 犯罪レベルの悪ふざけと、モノ扱いされる女性 オヤジエロスと“男の子の夢” きわめて幼稚な恋愛観 ジェンダーの押し付けと旧時代的女性観 「女ってのは……」の能力差別と根深いミソジニー マンスプレイニング的な態度 情け容赦ないルッキズム 非ブスにしかブスと言わなくなる両津 女子にすり寄った(?)『こち亀』 最後まで「女子」を描けなかった『こち亀』 『こち亀』の男性同性愛者嫌悪と保毛尾田保毛男問題 侮蔑語としての”オカマ“と”ニューハーフ“の麻里愛 ガチムチマッチョの“ホモ”を嗤う 最後まで変化しなかった無自覚の偏見 コラム⑦ タブーと社会的差別 第8章 『こち亀』とはなんだったのか 「下町文化の啓蒙書」というパブリック・イメージ 江戸・下町文化の権威化 ノスタルジーに閉じない自画自賛 「時代が求めるロールモデル」の変遷 時代に不満があるなら自分が変わる、自分が変える 現在を圧倒的に肯定する あとがき Author 稲田豊史 Toyoshi Inada 1974年、愛知県生まれ。編集者/ライター。キネマ旬報社でDVD業界誌編集長、書籍編集者を経て、2013年よりフリーに。
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健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて
¥1,980
現代人が課せられる「まともな人間の条件」の背後にあるもの。 生活を快適にし、高度に発展した都市を成り立たせ、前時代の不自由から解放した社会通念は、同時に私たちを疎外しつつある。メンタルヘルス・健康・少子化・清潔・空間設計・コミュニケーションを軸に、令和時代ならではの「生きづらさ」を読み解く。 社会の進歩により当然のものとなった通念は私たちに「自由」を与えた一方で、個人の認識や行動を紋切型にはめこみ、「束縛」をもたらしているのではないだろうか。あらゆる領域における資本主義・個人主義・社会契約思想の浸透とともにうつろう秩序の軌跡と、私たちの背負う課題を描き出す。 「かつてないほど清潔で、健康で、不道徳の少ない秩序が実現したなかで、その清潔や健康や道徳に私たちは囚われるようにもなった。昭和時代の人々が気にも留めなかったことにまで私たちは神経をつかうようになり、羞恥心や罪悪感、劣等感を覚えるようにもなっている。そうした結果、私たちはより敏感に、より不安に、より不寛容になってしまったのではないだろうか? 清潔で、健康で、安心できる街並みを実現させると同時に、そうした秩序にふさわしくない振る舞いや人物に眉をひそめ、厳しい視線を向けるようになったのが私たちのもうひとつの側面ではなかったか?」(「はじめに」より) [出版社より] 著 者|熊代亨 出版社|イースト・プレス 定 価|1,800円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|316 ISBN|9784781618883 初 版|2020年06月 Contents 第1章 快適な社会の新たな不自由 第2章 精神医療とマネジメントを望む社会 第3章 健康という“普遍的価値” 第4章 リスクとしての子育て、少子化という帰結 第5章 秩序としての清潔 第6章 アーキテクチャとコミュニケーション 第7章 資本主義、個人主義、社会契約 Author 熊代 亨 Toru Kumashiro 1975年生まれ。信州大学医学部卒業。精神科医。ブログ『シロクマの屑籠』にて現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信し続けている。著書に『ロスジェネ心理学』『融解するオタク・サブカル・ヤンキー』(ともに花伝社)、『「若作りうつ」社会』(講談社現代新書)、『認められたい』(ヴィレッジブックス)、『「若者」をやめて、「大人」を始める』(イースト・プレス)がある。
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ダークウェブ・アンダーグラウンド
¥2,035
政府の監視も、グーグルのアルゴリズムも、企業によるターゲティングも、さらには法律の手すらも及ばないインターネットの暗部――ダークウェブ。その領域で住人たちは「自由」を追い求め、不道徳な文化に耽溺しながら、「もう一つの別の世界」を夢想する。アメリカ西海岸から生まれた思想が「オルタナ右翼」を筆頭とする反動的なイデオロギーと結びつき、遂には「近代」という枠組みを超越するまでを描き出した、新時代のノンフィクション。 [出版社より] 著 者|木澤佐登志 出版社|イースト・プレス 定 価|1,850円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|368 ISBN|9784781617411 初 版|2019年01月 Contents 序章 もう一つの別の世界 分断されたインターネット フィルターにコントロールされた「自由」 「唯一にして限界なき空間」 日本での議論 インターネットのもっとも奥深い領域 第1章 暗号通信という「思想」 ダークウェブとは何か イメージと実情 国家安全保障局との攻防 革新的な暗号化技術の誕生 「数学」というもっとも美しく純粋なシステムによる支配 第2章 ブラックマーケットの光と闇 「闇のAmazon」 「シルクロード」の革新性 思慮深きマーケットの支配者 DPR逮捕の内幕 インターネットの二面性 第3章 回遊する都市伝説 殺人請負サイトQ&A 顧客情報流出事件 人身売買オークション スナッフ・ライブストリーミング 第4章 ペドファイルたちのコミュニティ 児童ポルノの爆発的な拡散 フィリピンのサイバー・セックス・ツーリズム ハードコアな情報自由主義者 知識共有と意見交換 おとり捜査 その後の議論 補論1 思想をもたない日本のインターネット 根付かない「シェア」精神 アングラ・サブカルとしての消費 アメリカのインターネットが反体制的な理由 第5章 新反動主義の台頭 フェミニスト・セックス・ウォーズ 良識派への反発 哲学者、ニック・ランド 「人類絶滅後の世界」 拡散する実験、そして崩壊 暗黒啓蒙(ダーク・エンライトメント) 恋愛ヒエラルキーの形成と闘争領域の拡大 「男らしさ」に対する強迫観念 第6章 近代国家を超越する 既存のシステムからの脱出 排他性を孕む結論 ブロックチェーン上のコミュニティ バーチャル国家が乱立する未来 補論2 現実を侵食するフィクション 冥界としてのサイバースペース ロコのバジリスク 現実認識を変容させる 「ネタ」が本当に Author 木澤 佐登志 Satoshi Kizawa 1988年生まれ。思想、インターネット文化、ポップカルチャー、アングラカルチャーなどを領域横断的に渉猟し、執筆をおこなう。その知見を結実させた初の単著『ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち』(イースト・プレス)は多方面で話題を集めた。ほか、『現代思想』、『現代ビジネス』、『Merca』、『シックスサマナ』(kzwmn名義)などに寄稿。ブログ「Mal d’archive」。Twitter ID:@euthanasia_02
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積読こそが完全な読書術である
¥1,870
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読めないことにうしろめたさを覚える必要などない。 まずはこの本を読んで、堂々と本を積もう。 気鋭の書評家が放つ、逆説的読書論! 情報が濁流のように溢れかえり、消化することが困難な現代において、充実した読書生活を送るための方法論として本書では「積読」を提案する。バイヤールやアドラーをはじめとする読書論を足掛かりに、「ファスト思考の時代」に対抗する知的技術としての「積読」へと導く。 「たしかに本は、人に「いま」読むことを求めてきます。でも、それと同時に、書物は「保存され保管される」ものとして作られたものだったことを思い出してください。情報が溢れかえり、あらゆるものが積まれていく時代に生きているからこそ、書物を積むことのうしろめたさに耐えて、あなたは読書の前にまず積読をするべきなのです」(本文より) [出版社より] 「読まずに積んでよい。むしろそれこそが読書だ。人生観を逆転させる究極の読書術!」 ——千葉雅也 著 者|永田希 出版社|イースト・プレス 定 価|1,700円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|240 ISBN|9784781618647 初版|2020年4月 Contents 第一章 なぜ積読が必要なのか 情報の濁流に飲み込まれている 読書とは何だったろうか 情報の濁流のなかのビオトープ 蔵書家が死ぬとき、遺産としての書物 第二章 積読こそが読書である 完読という叶わない夢 深く読み込むことと浅く読むこと ショーペンハウアーの読書論 「自前」の考えをつくる方法 第三章 読書術は積読術でもある 一冊の本はそれだけでひとつの積読である 読めなくていいし、読まなくてもいい 本を読まない技術 積読のさらなるさまざまな顔 第四章 ファスト思考に抗うための積読 デジタル時代のリテラシー 書物のディストピア 積読で自己肯定する Author 永田希 Nozomi Nagata 書評家。1979年、アメリカ合衆国コネチカット州生まれ。書評サイト『Book News』を運営。『週刊金曜日』書評委員。その他、『週刊読書人』『図書新聞』『HONZ』『このマンガがすごい!』『現代詩手帖』『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』で執筆。