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経済の本質——自然から学ぶ
¥1,540
生態学(エコロジー)と経済学(エコノミクス)は、同じ問題を扱う「双子」だ。経済の成長は自然と反目するものでなく、二つは共通の法則に従う。それを自覚することで、人間は自然と調和しつつ経済を営むことができるのだ──。 市民生活から乖離していく都市計画や市場経済へ、批判の対象をひろげてきたジェイコブズ。人間のモラルを二体系にわけ相対する立場をどう調整できるか探った前著『市場の倫理 統治の倫理』から、本書は更に発展して、生物学的な視点を取り入れる。進化論や複雑系理論などの知見を引きつつ、共発展・協力・共生・相互依存など、経済と生態系に共通するメカニズムを探り出す。 解説=平尾昌宏。 [出版社より] 著 者|ジェイン・ジェイコブズ 訳 者|香西泰・植木直子 出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫] 定 価|1,400円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|320 ISBN|978-4-480-51289-5 発 行|2025年02月 Contents まえがき 第1章 なんと、またエコロジストだって 第2章 発展の本質 第3章 拡大の本質 第4章 活力自己再補給の本質 第5章 崩壊を避ける 第6章 適者生存の二重の法則 第7章 予測不可能性 第8章 アームブラスターの約束 エピローグ 文庫版解説 そろそろ本気でジェイコブズを 平尾昌宏 Author ジェイン・ジェイコブズ Jane Jacobs 1916 -2006年。ペンシルベニア州スクラントン生まれ。都市活動家、都市研究家、ジャーナリスト。邦訳されたものに『発展する地域 衰退する地域』『アメリカ大都市の生と死』『市場の倫理 統治の倫理』『壊れゆくアメリカ』がある。 Translator 香西 泰 Yutaka Kosai 1933-2018年。経済企画庁経済研究所総括主任研究官、東京工業大学教授、日本経済研究センター会長、内閣府経済社会総合研究所所長、政府税制調査会会長などを歴任。著書に『高度成長の時代』『日本経済展望』(共著)など、訳書に『市場の倫理 統治の倫理』(ジェイン・ジェイコブズ著)などがある。 植木 直子 Naoko Ueki 明治学院大学英文科卒。日本経済研究センターにて、研究開発部長、総務部総務・広報担当部長などを歴任。
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Y字路はなぜ生まれるのか?
¥2,090
「空間の歴史」を堆積した〈Y字路〉の謎を解く。 日常に残された最後の魔境、Y字路。各界の著名人をも虜にする「分かれ道」のすべてを、国内初の若きY字路専門家が語り尽くす。 散歩者、地理マニアにとって基礎教養とも言えるY字路、その成り立ちを紐解いてみると、町の様相が見えてくる。ひとりで歩いて見るだけではわからないY字路の楽しみ方を全国各地の事例とともに紹介。地形・地図・フィールドワークの探究から明らかになる、Y字路誕生の秘密とは。 [出版社より] 著 者|重永瞬 出版社|晶文社 定 価|1,900円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|208 ISBN|978-4-7949-7445-7 発 行|2024年10月 Contents はじめに 一章 Y字路へのいざない Y字路とは? Y字路鑑賞の3つの視点 路上観察と地形散歩 Y字路趣味の先達 Y字路探しのツール コラム① Y字路が生まれるとき 二章 Y字路のすがた——路上の目 1 Y字路の角には何がある? 2 角はY字路の顔である 看板・広告 ファサード 掲示板 ただの壁 階段 エレベーター 3 角地のオブジェたち 樹木 道標 社・祠 常夜灯 時計 安全用品:道路標識、カーブミラーなど 置き物:植木鉢、いけず石など その他:ポスト、自販機など 4 「余った」からこその空間利用 広場・テラス席 ゴミ置き場 駐輪場・駐車場 花壇・植え込み 空き地 5 角地利用のマトリクス 6 Y字路の角度は何度が理想か? 鈍めのY字路 標準的なY字路 鋭いY字路 鈍角Y字路 7 角壁面の長さ 3メートル以上 1~3メートル 1メートル以下 隅切りなし 8 Y字路の調査票 コラム② Y二郎 三章 Y字路はなぜ生まれるのか ——地図の目 1 Y字路の形成類型 2 街道系Y字路——異なる目的地に向かう道が交わる点にできるY字路 追分型Y字路 参道型Y字路 高速交通型Y字路 3 地形系Y字路——地形の起伏によって生まれるY字路 立体Y字路 両上り/両下り型Y字路 水路型Y字路 4 開発系Y字路——新しい道の開通や路線変更によってできるY字路 新道型Y字路 食い違い型Y字路 貫通型Y字路 5 グリッド系Y字路——格子状街路のゆがみによって生まれるY字路 横断型Y字路 放射型Y字路 境界型Y字路 6 Y字路分類図 コラム③ 古代のY字路遺跡 四章 Y字路が生むストーリー——表象の目 1 選択・迷い・別れ——Y字路の歌 2 時間の空間化――Y字路のマンガ・アニメ 3 Y字路の巨匠、横尾忠則 4 Y字路はフォルムだ 5 Y字路で起こった事件 6 報道されるY字路 コラム④ 「川」字路 五章 Y字路から都市を読む——吉田・渋谷・宮崎 1 京都・吉田――Y字路と碁盤の目 Y字路の街、吉田 碁盤の目の形成 近郊農村としての吉田村 川がつくった土地の傾き 土地区画整理のグリッド 学生街になった吉田の街 Y字路はスキマにできる 2 東京・渋谷――せめぎ合うY字路 Y字路の街、渋谷 渋谷の高低差Y字路 宇田川のY字路 道玄坂と宮益坂 エネルギッシュな三角地帯 Y字路の東急、高低差の西武 渋谷再開発とY字路のゆくえ 3 宮崎――Y字路の破壊と創造 異色の県都、宮崎 県庁の設置 2つのグリッド 「神都」の都市計画 広がるグリッド、消えるY字路 斜めの道と「未成Y字路」 4 Y字路の地誌 コラム⑤ 川のY字路 六章 Y字路とは何か Y字路は分かれ道か 鋭角であること 平地“も”おもしろい! Y字路はなぜ生まれるのか? おわりに 主要参考文献・出典 Author 重永 瞬 Shun Shigenaga 京都府出身。京都大学大学院文学研究科行動文化学専攻地理学専修。まち歩き団体「まいまい京都」でツアーガイドを務める。京都大学地理学研究会第7代会長。著作に『大阪市天王寺区生玉町におけるラブホテル街の形成と変容』(志学社論文叢書)、『統計から読み解く色分け日本地図』(彩図社)など。X:永太郎(@Naga_Kyoto)
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神戸——戦災と震災
¥1,320
震災から30年、空襲から80年。 危機からの復興を軸に、明治期から現代までを描く。貴重な図版を多数収録した、都市史の決定版。 1868年の神戸港開港後、1889年の市制施行で「神戸市」が成立する。以降、神戸というまちは、1938年の阪神大水害、1945年の神戸大空襲、1995年の阪神・淡路大震災と、災害や戦争の影響を大きく受けながら発展していく。本書は、こうした危機からの復興を軸に、明治期から現代までの都市史を描く。貴重な図版を多数収録した、神戸都市史の決定版である。 [出版社より] 著 者|村上しほり 出版社|筑摩書房[ちくま新書] 定 価|1,200円+税 判 型|新書判 頁 数|376 ISBN|978-4-480-07661-8 発 行|2024年12月 Contents はじめに 神戸というまちの魅力 第1部 近代 第1章 開港による都市形成 1 兵庫県の成り立ちと旧五国 旧五国と神戸(摂津) 2 神戸開港の前史――兵庫津のはじまり 近世の兵庫津 3 近世から近代へ――神戸港の開港 神戸港の誕生 4 開港に伴う都市形成 神戸外国人居留地の造成/神戸外国人居留地計画図/居留地の下水道布設とコレラの流行/雑居地の形成 5 神戸市域の成立と拡張 第2章 近代都市計画と水害の克服 1 地形とのつきあい方――河川改修の必要性 生田川の付け替えとフラワーロード/湊川の付け替えと新開地本通り 2 近代都市計画事業によるまちづくり・みちづくり 旧都市計画法による神戸の都市計画/神戸における鉄道敷設と街路事業/土地区画整理事業のはじまり 3 阪神大水害による被害と復興 阪神大水害と河川流域の被害/阪神大水害からの復旧・復興/湊川流域の氾濫と痕跡/戦後の水害と都市小河川改修事業の創設 第2部 1945~1995 第3章 戦時下神戸の市民生活と被災 1 防空啓発と市民の防空活動 開戦と言論統制下の地方紙/『神戸市公報』から『神戸市民時報』へ/『神戸市民時報』にみる防空のプロパガンダ 2 配給の滞りと食糧増産・農園化奨励 『神戸市民時報』にみる空閑地利用菜園/公有地の無断使用への注意/戦時下の戦災跡地利用と土地所有者の「協力」/戦後も続いた戦災跡地農園の終わり 3 戦争末期の都市疎開と神戸大空襲 都市疎開のはじまり/神戸市内の建物疎開事業/神戸大空襲の被害状況 第4章 闇市の発生と展開 1 走り出したそれぞれの「復興」 戦後の住宅難と都会地転入抑制/戦時下・戦後の移動と帰れない人びと/不作と配給統制の混迷による闇取引の発生 2 焼け跡の神戸に生まれた闇市 神戸の闇市と戦前三宮の場所性/大闇市「三宮自由市場」の生成と変容/神戸の闇市における経験 3 闇市からマーケット、商店街へ 中心市街地に定着した新興商業集積/拠りどころとしての戦時下の経験/鉄道高架下の商店街と料飲規制/元町高架通商店街の存続と業種 第5章 占領による場所性の喪失と発生 1 広域な連合国軍の駐留 占領のはじまりと神戸ベースの位置づけ/接収された土地・建物/〝KOBE〟の圏域と行政区域とのずれ 2 「接収」による生活環境の収奪 二つのキャンプの設置と経緯/キャンプ地返還と接収解除地整備事業/「接収」による場所性の変化と記録のつなぎ方/「進駐軍」と市民生活 3 旧神戸経済大学の接収と「六甲ハイツ」 占領軍家族住宅「六甲ハイツ」の立地選定/六甲ハイツの施設配置と建築の特徴/六甲ハイツの接収解除と神戸大学の統合 第6章 終わらない戦災復興事業 1 神戸市における復興構想と都市計画 描かれた都市空間の理想と現実/神戸市戦災復興基本計画の策定過程/戦災復興事業の見直しによる縮小/神戸市の戦災復興施策の特徴 2 戦災復興事業から都市改造事業へ 神戸国際港都建設法ができるまで/戦災復興事業の収束と土地区画整理の展開 第7章 伸びゆく神戸市の都市整備 1 都市改造事業の生みだした風景 戦災復興から都市改造へ/戦後神戸の都心形成/不燃防災建築物の建設促進/街路整備から「花と緑と彫刻」へ 2 「山、海へ行く」の都市開発 神戸港の築港から海面埋立てへ/山麓開発による団地造成/海上文化都市の誕生と「ポートピア´81」 第3部 1995~2025 第8章 阪神・淡路大震災と「復興」 1 震災の被害と復興 阪神・淡路大震災の被害/応急仮設住宅の設置/人びとの暮らしと復興 2 震災前後の連続/断絶 震災前の都市再開発/インナーシティエリアと震災/引き継がれた都市整備/震災復興再開発事業による復興 3 震災の記憶・記録 震災の記憶を伝える活動/触れづらい経験と時の経過/公共空間に託された出来事の記念/記録の役割と高まる存在感 第9章 新たな「神戸」へ 1 まちの更新と魅力向上 都心・三宮の再整備/暮らしの場を刷新し、守る 2 自然とともにある人間らしいまち 震災20年と「BE KOBE」/ニュータウンの再整備/海、山とともに生きる 3 「神戸」の記録をつなぐ取り組み 神戸市の収集する「資料」/後世に残すべき公文書の整理・保存/神戸市文書館から歴史公文書館へ おわりに 「神戸」を語るのは誰か 参考文献 図版出典 年表 索引 Author 村上 しほり Shihori Murakami 1987年生まれ、神戸育ち。神戸市役所職員(公文書専門職)。大阪公立大学特任准教授。2014年、神戸大学大学院人間発達環境学研究科修了、博士(学術)。専門は都市史・建築史。著書の『神戸 闇市からの復興』(慶應義塾大学出版会、2018)は日本都市計画学会、日本観光研究学会、日本建築学会で各賞を受賞。共著に『占領下日本の地方都市』(思文閣出版、2021)、『神戸スタディーズ#6 “KOBE”を語る』(デザイン・クリエイティブセンター神戸、2018)など。
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イラストで見るUFOの歴史
¥1,980
空に浮かぶ奇妙な光、畑に現れた謎のサークル……。未確認飛行物体やオーパーツ(場違いな人工物)は、何十年間にも渡って人々の関心を集め、時に世の中を熱狂や混乱の渦に巻き込んできました。 本書は、世界各地に残るUFO目撃談やエイリアンとの遭遇事件、エイリアンが登場する創作物などをイラストで紹介。UFO史の入門書として最適の1冊です。 「空飛ぶ円盤」や「エイリアン」のビジュアルの共通認識は、どこから始まったのか。エイリアン支持者と科学者、そして陰謀論者たちのあくなき戦い。各地で発生したアブダクション(エイリアンによる誘拐事件)、その顛末とは……。 英国人著者によるクールかつ軽快な語り口と、シンプルながら味わい深いイラストで、UFOを取り巻く世界の動向を図解します。 [出版社より] 原 書|An Illustrated History of UFOs 著 者|アダム・オールサッチ・ボードマン[絵と文] 訳 者|ナカイサヤカ 出版社|マール社 定 価|1,800円+税 判 型|A5変型判/並製 頁 数|128 ISBN|978-4-8373-6900-4 発 行|2022年06月 Contents はじめに UFO以前 古代の宇宙飛行士 謎の訪問者 宇宙から来た心霊 謎の飛行船 フー・ファイター 宇宙戦争 1940年代 サイエンスフィクションへの熱狂 空飛ぶ円盤 円盤が攻めてきた! ロズウェル事件 メン・イン・ブラック 政府の関与が始まる バミューダトライアングル 1950年代 コンタクティーの登場 映画の中の空飛ぶ円盤 太平洋のUFO 英国の空飛ぶ円盤専門調査委員会 ジャイアント・ロック宇宙船コンベンション スペースインベーダー 最初のアブダクティー 1960年代 ヒル夫妻誘拐事件 確認済み飛行物体 民間UFO研究団体 次元を越えて 軍の作戦行動 ケックスバーグ事件 アンドレアソン事件 1970年代 UFOカルト 薄気味悪い森 接近遭遇 トラヴィス・ウォルトン事件 ビッグフットはエイリアンなのか? ペトロザヴォーツク事件 ミステリーサークル 1980年代 カメラが捉えたUFO レンドルシャムの森事件 ホイットリー・ストリーバー ヘスダーレンの怪光 深い水の中に エリア51 1990年代 ダルシー基地 エイリアン・アジェンダ テレビのUFO アリエル学校事件 宇宙人解剖フィルム フェニックス・ライト 21世紀 政府の情報公開 米国国防省の円盤研究 SETI 現代のUFO研究 UFOに関わる人々 グロサリー(用語集) もっと詳しく知りたい人向けの参考文献 索引 Author アダム・オールサッチ・ボードマン Adam Allsuch Boardman イギリス、リーズを拠点に、イラストレーター、アニメーター、ライターとして活動する。細部への興味に突き動かされ、規則的な線とはっきりとした色遣いで物のディテールを描くのを得意とする。著書に、『イラストでわかる映画の歴史 いちばんやさしい映画教室』(フィルムアート社)(原題『An Illustrated History of Filmmaking』)がある。また、イギリス国立メディア博物館などイギリスの博物館でも数多く彼のイラストが使われている。アップル、デロイト、ジェットスターなど企業との仕事も多く、ダイレクトで分かりやすく情報を伝えるために、遊び心に溢れた作品を提供している。 Translator ナカイ サヤカ 翻訳家、ライター。ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)運営委員。絵本翻訳者として出版翻訳をスタート。主な訳書に『探し絵ツアー』シリーズ(文溪堂)、『代替医療の光と闇』、『反ワクチン運動の真実』、『さらば健康食神話』(地人書館)。共著『科学リテラシーを磨くための7つの話』(あけび書房)。『超能力事件クロニクル』(彩図社)など、ASIOS名義の本にもライターとして参加している。
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イラストで見るゴーストの歴史
¥1,980
SOLD OUT
夜中に聞こえる「ごとん」という音、床のきしみ、そしてただならぬ部屋の冷たさ……。幽霊は、世界各地に伝説や心霊スポットを生み出してきました。また映画や小説、ゲームといった創作物の題材としても、多く取り上げられています。 本書は、そんな幽霊たちの歴史とそれに関連した文化をイラストで解説。私たちを惹きつけてやまない、幽霊の「恐ろしい」魅力が詰まった、ホラー文化の入門書としておすすめの一冊です。 死後の世界、歴史に残る怪奇事件、有名な心霊スポット、幽霊信仰によるイカサマとそれを暴こうとする懐疑主義者たち……。 最古の心霊現象や、現代ならではのデジタルな幽霊なども紹介。味わい深いポップなイラストと著者の軽快な語り口とともに、幽霊の世界に一歩足を踏み入れてみませんか? [出版社より] 原 書|An Illustrated History of Ghosts 著 者|アダム・オールサッチ・ボードマン[絵と文] 訳 者|ナカイサヤカ 出版社|マール社 定 価|1,800円+税 判 型|A5変型判/並製 頁 数|128 ISBN|978-4-8373-6901-1 発 行|2023年06月 Contents はじめに 幽霊とは何か? ホーンティングとは何か? 懐疑的調査 近代以前 死後の世界 ハントゥ ダピー 幽霊の訪問 季節のお祝い 歴史に残るホーンティング 魔物 霊との交信 怪しい古城 護符 コック・レーンの幽霊 19世紀 心霊主義 降霊術 日本の幽霊 北アメリカの幽霊伝説 霊応盤 人里離れた怪しい場所 心霊写真 クラブと協会 超常現象を表現した建築 20世紀 インチキを暴く 想念形態 幽霊が出る廃墟 ゴーストハンター 心霊調査の道具 戦争と幽霊 最恐の心霊スポット リミナル・スペース お化けアトラクション タイムスリップ ドッペルゲンガー 20世紀中頃 乗り物の亡霊 不気味な人形たち 異次元 不快な渦 幻の動物 幽霊の出る病院と学校 メディアの中の幽霊 ポストモダン期 ハイゲイト墓地 取り憑かれた物 ゴーストタウン ホワイト・レディ アミティヴィルの幽霊屋敷 幽霊写真 悪魔パニック メディアに登場するゴーストハンター 21世紀 ゴーストハンティング テレビ番組 現代のホーンティング 幽霊が出るホテル インターネット幽霊 消えない伝説 世界の幽霊たち 現代の幽霊 幽霊伝説に関わる人々 グロサリー(用語集) もっと詳しく知りたい人向けの参考文献 もっと詳しく知りたい人向けの映像作品 索引 Author アダム・オールサッチ・ボードマン Adam Allsuch Boardman イギリス、リーズを拠点に、イラストレーター、アニメーター、ライターとして活動する。細部への興味に突き動かされ、規則的な線とはっきりとした色遣いで物のディテールを描くのを得意とする。著書に、『イラストでわかる映画の歴史 いちばんやさしい映画教室』(フィルムアート社)(原題『An Illustrated History of Filmmaking』)がある。また、イギリス国立メディア博物館などイギリスの博物館でも数多く彼のイラストが使われている。アップル、デロイト、ジェットスターなど企業との仕事も多く、ダイレクトで分かりやすく情報を伝えるために、遊び心に溢れた作品を提供している。 Translator ナカイ サヤカ 翻訳家、ライター。ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)運営委員。絵本翻訳者として出版翻訳をスタート。主な訳書に『探し絵ツアー』シリーズ(文溪堂)、『代替医療の光と闇』、『反ワクチン運動の真実』、『さらば健康食神話』(地人書館)。共著『科学リテラシーを磨くための7つの話』(あけび書房)。『超能力事件クロニクル』(彩図社)など、ASIOS名義の本にもライターとして参加している。
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柚木沙耶郎 Tomorrow
¥1,100
SOLD OUT
染色家・柚木沙弥郎とイデー・大島忠智。二人の「草の根運動」のこれまでと明日。 工芸とアートを横断する独自の作品で知られる染色家・柚木沙弥郎と、インテリアブランド「イデー」でディレクターを務める大島忠智。二人は2012年に出会い意気投合し、足掛け10年の間、物やアートを通して暮らしをよくしようと考えてきました。柚木の型染め作品をインテリアとあわせて展示したり、パリの工房でリトグラフを制作したり、デイリークロスやトートバッグなど手に取りやすいプロダクツを開発したり。柚木作品を通じて豊かな暮らしを提案することを二人は「草の根運動」と呼び、活動の幅を広げています。 本書は、柚木と大島がこれまで見出し、これから目指すものを、ライターの森本俊司が取材しまとめたものです。アートと暮らしのよりよい関係を、二人の実践から共に考えてみる一冊です。 [出版社より] 著 者|柚木沙弥郎・大島忠智 取材・文|森本俊司 出版社|ブルーシープ 定 価|1,000円+税 判 型|A6変形判・並製 頁 数|144 ISBN|978-4-908356-32-2 発 行|2022年02月 Author 柚木 沙弥郎 Samiro Yunoki 染色家・アーティスト。1922年、東京都生まれ。 1942年、東京帝国大学文学部美学・美術史科に入学。1946年、岡山県の大原美術館に勤め、柳宗悦の「民藝」に出会い、芹沢銈介に師事し染色家に。染色のほか、版画、人形、絵本などさまざまな作品を制作・発表。国内の公立美術館の他、フランス国立ギメ東洋美術館でも展覧会を開催。 大島 忠智 Tadatomo Oshima 1998年イデー入社。カフェマネージャー、広報担当を経て、2011年よりバイヤーとして国内外で家具や雑貨の買い付けを行う。ウェブマガジン「LIFECYCLING interview&photo」の企画運営、音楽レーベル「IDÉE Records」を主宰。現在はイデーーのディレクターとして、イデーのブランドディレクションも手がけている。
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ヨコとタテの建築論——モダン・ヒューマンとしての私たちと建築をめぐる10講
¥2,970
いま建築を考える上での基本を、講義形式でわかりやすく語る入門書。より広く、発展的に学ぶための分野横断的な文献案内も充実。初学者から大学院生、他分野の読者まで幅広い層に開かれたオリジナルな建築論。 「建築家は家屋の海原の中に聖堂をつくる。ヨコの広がりの内に、タテの力が働く場をつくり出そうとするのです」──本書より 当たり前をじっくり考え直すこと、学び直すこと。私たち=現生人類の本性に立ち返り、建築の思考をいきいきと語る。相似の海としての「建物」の広がりから、「建築」はいかに世界と未来の幻視を立ち上げるか───。東京藝術大学大学院での講義から生まれた出色の入門書。 [出版社より] 著 者|青井哲人 出版社|慶應義塾大学出版会 定 価|2,700円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|304 ISBN|978-4-7664-2860-5 発 行|2023年01月 Contents 第1部 ヨコとタテ──ヒトは世界を組み上げる(モダン・ヒューマン論) ●第1講 互換と累進──モダン・ヒューマン、その力のぎこちなさ 1 アナロジーの曲芸/2 自他に橋を架ける/3 不気味な累進性/4 互換性の思想/5 ぎこちなく世界へ/ ●第2講 形態と内容──地上の幻 1 生き続けるデコル論/2 相似と類似、イメージとコトバ/3 むしろ「ふさわしい」こと/4 幻視絵画の窓/5 そこは相似の海だった ●第3講 相対と絶対──数と幾何学の魔法 1 逆立ちが起きる/2 「1」はのぞく、なぜなら……/3 拘束と自由/4 数の相対性と絶対性 第2部 ヨコにひろがる沃野──ありふれて、美しい(ビルト・ティシュー論) ●第4講 類型と組織──都市という織物の単位と積層 1 都市組織論と建物類型論/2 類型は少ないほどよい/3 モダン・ヒューマンの都市の建物/4 組織とは何か/5 都市の記憶/6 都市的事物 ●第5講 自然と人工──なること/つくることは不思議な関係 1 構法の類型学/2 工作から組織へ/3 進化のエージェント/4 自然と人工 ●第6講 平衡と進化──わたしたちは想念のなかで都市建築を分解する 1 かたい / やわらかい/2 あり方と動き方/3 平衡と進化/4 分解の宇宙/5 時間のカタチ 第3部 タテはいかに可能か──バラバラな世界に(アーキテクト論) ●第7講 饒舌と沈黙──喧騒のなかのサイレンス 1 19世紀ジャングル──社会の誕生/2 異形の都市と想像の共同体/3 内容のインフレーション/4 ポチョムキン都市/5 亡霊都市/6 バラバラゆえに ●第8講 過去と未来──世界が壊れ、組み変わっていくとき 1 前講のおさらい/2 過去の終わり/3 過去から未来を見通す──大理論の時代/4 未来の幻視──人間身体そのものの更新/5 伝統からの反転/6 伝統の創造/7 やっぱり世界はバラバラ ●第9講 単純と複雑──多元的な世界をそのままに 1 Bでもあり、13でもあり──アンビギュイティ/2 透明性―見えないものを見せる知覚の働き/3 ブリコラージュ/4 詩的言語/5 コーリン・ロウによるガルシュ/6 都市へ、社会へ 結語 ●第10講 能動と受動──むすびにかえて 1 海に潜るように/2 能動と受動だけではない/3 スピノザの外態と内態/4 都市・建築のリアリズム再論/5 創作行為と内態(中動態)/6 第1の社会性──巻き込みと成長/7 第2の社会性──開かれと堆積/8 第3の社会性──虚構すなわち幻視を ●抜き書きノート Author 青井 哲人 Akihito Aoi 明治大学理工学部建築学科教授、建築史・建築論 1970年生まれ。1995年京都大学大学院工学研究科建築学専攻博士課程中退。神戸芸術工科大学助手、人間環境大学准教授を経て、2008年明治大学理工学部建築学科准教授、2017年同教授。博士(工学)。主著に『彰化一九〇六年──市区改正が都市を動かす』(アセテート)、『植民地神社と帝国日本』(吉川弘文館)、『世界建築史15講』(共著、彰国社)『津波のあいだ、生きられた村』(共著、鹿島出版会)、『日本都市史・建築史事典』(共著、丸善)など。
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戦後空間史——都市・建築・人間
¥1,980
冷戦、高度経済成長、持家社会、革新自治体、バブル経済、アジア戦後賠償、農地の宅地化、東日本大震災……。終戦から二一世紀の現在まで、戦後の日本の都市・近郊空間はさまざまな出来事を経験し、大きく変容してきた。本書では、その戦後のあゆみを建築や都市の研究者が、社会や世界情勢、歴史的事件を含めて多角的に検討する。変質しながらも生き続ける戦後を思考する画期的試み。 [出版社より] 編 者|戦後空間研究会 出版社|筑摩書房[筑摩選書] 定 価|1,800円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|320 ISBN|978-4-480-01769-7 初 版|2023年03月 Contents 第1章 民衆・伝統・運動体―冷戦と復興、文学と建築、リアリズムとモダニズム 第2章 技術・政策・産業化―一九六〇年代、住宅の現実と可能性 第3章 革新・市民・広場―人間性の回復を目指した革新都市づくりのレガシー 第4章 バブル・震災・オウム真理教―二〇世紀末、流動する戦後空間と建築 第5章 賠償・援助・振興―戦後アジアにおける日本建築の広がり、およびそれを後押ししたもの 第6章 都心・農地・経済―土地にみる戦後空間の果て 終章 引き裂かれる戦後空間 Editor 戦後空間研究会 青井哲人 明治大学教授。著書に『植民地神社と帝国日本』(吉川弘文館)など。/市川紘司 東北大学助教。著書に『天安門広場』(筑摩書房)など。/内田祥士 東洋大学教授。建築家。著書に『営繕論』(NTT出版)など。/中島直人 東京大学准教授。著書に『アーバニスト』(ちくま新書)など。/中谷礼仁 早稲田大学教授。著書に『動く大地、住まいのかたち』(岩波書店)など。/日埜直彦 建築家。著書に『日本近現代建築の歴史』(講談社選書メチエ)など。/松田法子 京都府立大学准教授。著書に『絵はがきの別府』(左右社)など。
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空間〈機能から様相へ〉
¥1,672
SOLD OUT
現代世界を支配してきた機能的な均質空間の支配に抗して,著者は新しい「場」の理論を構想する.工学的な知識はもとより,哲学,現象学,仏教学などの知見を駆使,長年にわたる集落調査の成果にも依拠して,著者は設計の現場から21世紀の建築は「様相」に向かうというテーゼを発信する.著名な建築家の手になる野心的な哲学的著作.1988年サントリー学芸賞〔芸術・文学〕. [出版社より] 著 者|原広司 出版社|岩波書店[岩波現代文庫] 定 価|1,520円+税 判 型|文庫判・並製 頁 数|334 ISBN|9784006001902 発 行|2007年12月 Contents 序 均質空間論 〈部分と全体の論理〉についてのブリコラージュ 境界論 機能から様相へ 〈非ず非ず〉と日本の空間的伝統 岩波現代文庫版のためのあとがき 参考文献 人名索引・事項索引 Author 原 広司 Hiroshi Hara 1936年神奈川県に生まれる.建築家.東京大学名誉教授.1970年代に世界の集落調査に従事.また80年代以降の創作活動の中軸にある「多層構造モデル」は国の内外で大きな反響を呼んだ.主な著書に『建築に何が可能か』(学芸書林),『集落への旅』(岩波新書),『集落の教え 100』(彰国社),編著に『住居集合論I・II』(鹿島出版会)がある.
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[図録]アブソリュート・チェアーズ——現代美術のなかの椅子なるもの展
¥3,300
2024年、埼玉県立近代美術館と愛知県美術館で開催の「アブソリュート・チェアーズ」展図録。フランシス・ベーコンや岡本太郎、工藤哲巳など、美術作品における椅子の表現に着目。 [出版社より] 編 者|埼玉県立近代美術館・愛知県美術館 出版社|平凡社 定 価|3,000円+税 判 型|B5変形判/並製 頁 数|184 ISBN|9784582207354 発 行|2024年03月 Contents 【第1章】 美術館の座れない椅子 マルセル・デュシャン《自転車の車輪》 高松次郎《複合体(椅子とレンガ)》 竹岡雄二《マルセル・デュシャン「自転車の車輪」(1913)へのオマージュ》 草間彌生《無題(金色の椅子のオブジェ)》 岡本太郎《坐ることを拒否する椅子》 ジム・ランビー《トレイン イン ヴェイン》 【第2章】 身体をなぞる椅子 工藤哲巳《愛》 フランシス・ベーコン《Triptych(三連画)1974-77》《座れる人物》 ハンス・オプ・デ・ビーク《眠る少女》 アンナ・ハルプリン《シニアズ・ロッキング》 檜皮一彦《walkingpractice/CODE: Evacuation_drills[SPEC_MOMAS]》 【第3章】 権力を可視化する椅子 工藤哲巳《イヨネスコの肖像》 ジョージ・シーガル《ロバート&エセル・スカルの肖像》 クリストヴァオ・カニャヴァート(ケスター)《肘掛け椅子》 ダラ・バーンバウム《座らされた不安:放埒》《座らされた不安:酩酊》《座らされた不安 補遺:自閉症》 アンディ・ウォーホル《電気椅子》 ミロスワフ・バウカ《φ51×4, 85×43×49》 渡辺眸《東大全共闘 1968-1969》 シャオ・イーノン(邵逸農)& ムゥ・チェン(慕辰)《集会所―高塘》《集会所―西安・大興善寺》 【第4章】 物語る椅子 宮永愛子《waiting for awakening chair》 潮田登久子《マイハズバンド》 名和晃平《PixCell-Tarot Reading (Jan.2023)》 YU SORA《my room》 石田尚志《椅子とスクリーン》 【第5章】 関係をつくる椅子 オノ・ヨーコ《白いチェス・セット/信頼して駒を進めよ》 ローザス《Re: ローザス!》 ミシェル・ドゥ・ブロワン《ブラック・ホール・カンファレンス》(参考作品)《樹状細胞》 スッティー・クッナーウィチャーヤノン《ステレオタイプなタイ》 ダイアナ・ラヒム《インターベンションズ》 副産物産店《Absolute Chairs》《Absolute Chairs #02_roofbase Chair》 アブソリュート・チェアーズ(建畠晢) アブソリュート・チェアーズ前史―19世紀後半のフランス絵画にみる椅子の諸相(佐伯綾希) なぜ椅子はアーティストをも魅了するのか?―1960年代以降の椅子表現小史(鵜尾佳奈) 椅子―グウェン・ジョンとフランシス・ベーコンの場合(山口惠里子) 車椅子の再組成(木下知威) [column]椅子が運びくるもの(木下知威) 作家解説 椅子の文化と美術をめぐるブックリスト 出品リスト ごあいさつ 謝辞
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[図録]モダン・タイムス・イン・パリ 1925——機械時代のアートとデザイン展
¥3,080
ヨーロッパ、アメリカ、そして日本。1920年代の機械と人間との関係を技術と美術でめぐる。 1920年代、フランスの首都パリをはじめとした欧米の都市では、第一次世界大戦からの復興によって工業化が進み、「機械時代」(マシン・エイジ)と呼ばれる華やかでダイナミックな時代を迎えました。 本書は、1920ー1930年代のパリを中心に、ヨーロッパやアメリカ、日本における機械と人間との関係をめぐる様相を紹介します。特にパリ現代産業装飾芸術国際博覧会(アール・デコ博)が開催された1925年は、変容する価値観の分水嶺となり、工業生産品と調和する幾何学的な「アール・デコ」様式の流行が絶頂を迎えました。 日本では1923年(大正12)に起きた関東大震災以降、東京を中心に急速に「モダン」な都市へと再構築が進むなど、世界は戦間期における繁栄と閉塞を経験し、機械や合理性をめぐる人々の価値観が変化していきました。 コンピューターやインターネットが高度に発達し、AI(人工知能)が人々の生活を大きく変えようとする現代において、本展覧会は約100年前の機械と人間との様々な関係性を問いかけます。 [出版社より] 編 著|ポーラ美術館 出版社|青幻舎 定 価|2,800円+税 判 型|B5変形判・並製 頁 数|224 ISBN|978-4-86152-942-9 発 行|2023年11月 Contents 第1章 機械と人間:近代性のユートピア 第2章 装う機械:アール・デコと博覧会の夢 第3章 役に立たない機械:ダダとシュルレアリスム 第4章 モダン都市東京:アール・デコと機械美の受容と展開 エピローグ 21世紀のモダン・タイムス 寄稿 河本真理(美術史学者、日本女子大学教授) 千葉真智子(豊田市美術館 学芸員) 白政晶子(小田原市立図書館 学芸員)
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建築コンペなんてもうやめたら?
¥1,100
SOLD OUT
名作といわれる建築は、必ずしも建築設計競技(コンペ)を経て設計されたものではない。東京文化会館、代々木総合体育館、出雲大社庁の舎、都城市民会館……。いずれもコンペを勝ち抜いて建てられたものではないのだ。言い方を変えると、コンペでなくとも良い建築は出来る。明治時代から「公平性」という観点に基づいてコンペが重んじられたが、実は隠された不公平が数多ある。わが国の歴史に残る建築コンペにだって不可解な事実があったのだ。もう、膨大なエネルギーを費やして、コンペなどやるのは、いいかげんやめにしませんか? [出版社より] 著 者|吉田研介 出版社|ウエイド 定 価|1,000円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|208 ISBN|978-4-9907378-5-6 発 行|2022年04月 Contents はじめに わが国初のコンペらしいコンペ……台湾総督府庁舎、ほか三件 当選案を大蔵省営繕課が変えた?……議院建築・国会議事堂 一等を選ばなかったコンペの話……広島平和記念カトリック聖堂 【間奏曲】時代・潮流・潮目……湘南台文化センター 要項違反と審査委員の責任……仙台市公会堂 審査委員長が頑張ったコンペ……広島平和記念公園及び記念館 コンペと著作権問題……国立国会図書館 何かと評判が悪かったコンペ……国立劇場 【間奏曲】異見・激怒・執念……国立京都国際会館 時間もないのに何故コンペにしたのか……日本武道館 即決した審査結果……東京カテドラル聖マリア大聖堂 【間奏曲】締切り・間際・余裕……最高裁判所 小さなコンペでも問題は大きい……世田谷区宮坂地区会館 コンペの申し子か鬼っ子か……名護市庁舎 大失敗だった国際コンペ……新国立競技場 【間奏曲】審査・目利き・好み 所詮審査は好き嫌い? あとがき Author 吉田 研介 Kensuke Yoshida 1938年東京都生まれ。1962年早稲田大学第一理工学部建築学科卒業。竹中工務店設計部入社。2年で辞す。1964年早稲田大学大学院修士課程入学。安東勝男、穂積信夫両教授に師事。1965年~文化学院、多摩美術大学、東海大学、早稲田大学の非常勤講師。1967年東海大学建築学科専任講師、助教授、教授を経て2004年定年退職、現在名誉教授。1968年~吉田研介建築設計室を開設し現在に至る。合わせてチキンハウス倶楽部主宰。
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コルビュジエぎらい
¥1,100
SOLD OUT
世界遺産の一つに登録された上野の国立西洋美術館を設計したル・コルビュジエは、いったいどこが「偉大」なんだろうか? 国立西洋美術館なんて、計画の段階で「採光的には素人級」などとこき下ろされているし、彼の設計による数々の「名作」とされる建築には、あちこちに欠陥ともいえる部位がある。それだけではない。コルビュジエの言説や主張と明らかに矛盾する建築もたくさん建てられていて、実はずいぶんとエグいこともやってのけている。そもそも彼は礼賛されるほどの人物だったのか? チキンハウス主宰の吉田研介が独自の目線で偉人の虚像を暴く、衝撃の書。 [出版社より] 著 者|吉田研介 出版社|ウエイド 定 価|1,000円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|192 ISBN|978-4-9907378-6-3 発 行|2022年05月 Contents まえがき 国立西洋美術館 ~増築しないのに「無限に成長する美術館」って? ユニテ・ダビタシオン マルセイユ ~吹き抜けに床が張られた? しかも全住戸で モデュロール ~簡単に言うけど、みんな ほんとに分かってるの? 「国際連盟会館」コンペティション ~審査委員に案を見せてはアウトでしょ! サヴォワ邸 ~裁判を気にしちゃ 傑作や名作はできない! レマン湖畔の小住宅 ~大げさに言うけど、単なる初歩的な設計ミスでしょ? アジール・フロッタン ~スーパースターの古い靴でもファンにとっては有難い? 規準線/トラセレギュラトゥール ~何の為に規準線を引くんですか? 《断章》施主・作品・建築家 建築に施主は邪魔 あとがき Author 吉田 研介 Kensuke Yoshida 1938年東京都生まれ。1962年早稲田大学第一理工学部建築学科卒業。竹中工務店設計部入社。2年で辞す。1964年早稲田大学大学院修士課程入学。安東勝男、穂積信夫両教授に師事。1965年~文化学院、多摩美術大学、東海大学、早稲田大学の非常勤講師。1967年東海大学建築学科専任講師、助教授、教授を経て2004年定年退職、現在名誉教授。1968年~吉田研介建築設計室を開設し現在に至る。合わせてチキンハウス倶楽部主宰。
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ル・コルビュジエ
¥1,012
20世紀を代表する、最も有名な前衛建築家、ル・コルビュジエ(1887-1965)。「全ての建築家にとっての強迫観念(オブセッション)」「近代建築の言語そのもの」……。 スイスの若き時計工芸家は、なぜこれほどまでの世界的名声を勝ち得たのか。師との出会いと決別、数多のコンペティション落選や学界との論争、生涯転身し続けた作風の背景――。建築界の巨匠を“人文主義者”という視点で捉え直し、豊富な図版と共に、その全体像をクリアに描き出す。 [出版社より] 「あなたが何か新しいことを考えたと思っても、コルブ(=ル・コルビュジエ)はそれをもうやってしまっている」 ——イギリスの建築家アリソン・スミッソン(「序章」より) 著 者|八束はじめ 出版社|講談社[講談社学術文庫] 定 価|920円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|224 ISBN|978-4-06-529332-4 発 行|2022年09月 Contents 序 章 ル・コルビュジエとは誰か? 第一章 見出されたもの 第二章 「開かれた目」と「ものを見ない目」 第三章 「建築を擁護する 第四章 「彎曲の法則」 第五章 「直角の詩」 第六章 「開かれた手」 年譜 あとがき 学術文庫版あとがき *本書の原本は、1983年9月、岩波書店より20世紀思想家文庫として刊行されました。 Author 八束 はじめ Hajime Yatsuka 1948年、山形県生まれ。建築家、建築評論家、芝浦工業大学名誉教授。東京大学工学部都市工学科卒業、同大学院博士課程中退。磯崎新アトリエ勤務後、独立。著書に、『逃走するバベル 建築・革命・消費』『批評としての建築 現代建築の読みかた』『空間思考』『思想としての日本近代建築』『ロシア・アヴァンギャルド建築』『ル・コルビュジエ 生政治としてのユルバニスム』、共著に『未完の帝国 ナチス・ドイツの建築と都市』など多数。
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フェミニスト・シティ
¥2,200
男性基準で計画された都市で、女性たちはどう生きのびてきたか——。 なぜ、ベビーカーは交通機関に乗せづらいのか? 暗い夜道を避け、遠回りして家に帰らなければならないのはどうしてか? 女性が当たり前に感じてきたこれらの困難は、じつは男性中心の都市計画のせいかもしれません。 これからの都市は、男だけでなくあらゆるジェンダーに向けて作られなければならない。 近代都市は男性による男性のための計画によって形作られてきた。多くの公共スペースは女性のために設計されておらず、母親、労働者、介護者として生活する女性たちに不自由を強いてきた。ヨーロッパでは街を歩くだけで売春婦と思われた時代があり、現代においても危険な夜道は解決されない問題として残っている。フェミニズムを建築的に展開させた本書が、世界を作り出す新しい力(パワー)になるだろう。 [出版社より] 著 者|レスリー・カーン 訳 者|東辻賢治郎 出版社|晶文社 定 価|2,000円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|282 ISBN|978-4-7949-7329-0 初 版|2022年09月 Contents イントロダクション:男の街 女は厄介者 都市について書いているのは誰か? 自由と恐怖 フェミニズム地理学について 一章:母の街 フラヌーズ パブリックなからだ 女性の場所 都市という難所 母親業のジェントリフィケーション 性差別のない街とは 二章:友達の街 友情に生きる ガールズ・タウン 友情と自由 クィア女性の空間 死ぬまで友達 三章:ひとりの街 パーソナルスペース おひとりさま ひとりでいる権利 公共空間の女 尾籠な話 女が場をもつこと 四章:街で声を上げること 都市への権利 安全をDIYする アクティヴィズムにおけるジェンダー アクティヴィストの旅 行動が教えてくれるもの 五章:恐怖の街 恐怖心の正体 危険の地理 恐怖のコスト 押し戻す方法 女の大胆さ 交差性と暴力 あとがき:可能性の街 Author レスリー・カーン Leslie Kern マウント・アリソン大学地理・環境学准教授。女性・ジェンダー研究ディレクター。専門は、ジェンダー、ジェントリフィケーション、フェミニズム。著書に『Sex and the Revitalized City: Gender, Condominium Development, and Urban Citizenship』(2010)がある。 Translator 東辻 賢治郎 Kenjiro Totsuji 1978年生まれ。翻訳家、建築・都市史研究。関心領域は西欧初期近代の技術史と建築史、および地図。訳書にレベッカ・ソルニット『迷うことについて』『私のいない部屋』などがある。
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人=人生=建築 ユイイツムニの家
¥2,640
「建物に外観はいらない」――屋根の上に庭を配置し、年を経ると共に自然と一体化する自邸「回帰草庵」などの設計で知られる建築家の故・石井修。その哲学を受け継ぎ、自然と共に暮らすことのできる住宅設計を追求する著者が、父と自身の家づくりに対する思いをエッセイとして綴った。場所と暮らす人の人生が結び合う時、「唯一無二」の家が生まれる。 自然に溶け込む美しい建築の写真と建築家の思考をたどることで、自分の暮らしを考え直すためのヒントにもなるだろう。 [出版社より] 著 者|石井智子 出版社|トランスビュー 定 価|2,400円+税 判 型|A4変型判/並製 頁 数|128 ISBN|9784798701844 初 版|2022年07月 Contents 回帰草庵 ・回帰草庵と石井修 ・自然とつながる家 ・中庭 ・廊下 ・人工の大地 ・木製の窓 ・床暖房 ・丸太と仕口 ・テーブル ・自宅に招くお客様 ・暖炉 甲陽園の家 ・トータルなデザイン かつらぎ町の家 ・長寿命の家 大今里の家 ・塗り壁のマイナスイオン 柳本の家 伊賀の家 ・無垢の木 目神山の家19 ・大和 Author 石井 智子 一級建築士、ヘリテージマネージャー。 大阪生まれ。石井修/美建・設計事務所勤務の後、2002年、石井智子美建設計事務所を設立。株式会社美建設計事務所に改名、現在に至る。 日本古来の技術を大切にしながら、自然とつながる現代住宅を設計している。また、歴史のある建物を保存し、現代に生かす設計も行っている。
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独裁者のデザイン——ヒトラー、ムッソリーニ、スターリン、毛沢東の手法
¥1,650
いま、一人の「独裁者」が世界の地図を変えようとしている――。独裁者たちは、プロパガンダを駆使してどのように大衆を踊らせ、抑圧して行ったのか? その手法を「デザイン」の観点から見直す必読の書! [出版社より] 著 者|松田行正 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|1,500円+税 判 型|文庫版/並製 頁 数|402 ISBN|978-4-309-41894-0 刊 行|2022年06月 Contents 1 呪力のある視線 2 燃える視線 3 拒否する視線 4 遠望する視線 5 反復する視線 6 記憶する視線 Author 松田 行正 Yukimasa Matsuda グラフィックデザイナー。デザインの歴史探偵。「オブジェとしての本」を掲げるミニ出版社・牛若丸主宰。『眼の冒険』で第37回講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞。著書多数。
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クリティカル・ワード 現代建築——社会を映し出す建築の100年史
¥2,420
SOLD OUT
現代建築を知るための235のキーワード。 都市、技術、政治、文化、メディア。5つの切り口で建築の現代(いま)に迫る。基本用語から、時事、サブカル、最新テクノロジーまで、建築を取り巻く幅広いトピックを一冊で学べる“クリティカル”なキーワード集。 ー 建築は、複雑な社会との応答関係のなかで生まれる。1920年代から2010年代までの100年に起きた建築にまつわる出来事を厳選し、コンパクトに収録。現代建築へ至る100年史を10年ごとに区切り、各時代の建築を理解するための重要なキーワードを、すべて書き下ろしのテキストで解説します。 都市、技術、政治、文化、メディアという5つの分野を専門とする、5人の著者がキーワードを選定し執筆。また各著者による、100年を串刺しにした巻頭論文も収録しました。235に渡るキーワードは、建築だけでなく関連分野にも踏み込んでいるため、人文や社会、芸術などそれぞれの学問分野に関心のある方にもおすすめの一冊です。建築関係者はもちろん、学生や社会人、近現代建築ファンにとっても必携の、充実のキーワード集の誕生です。 [出版社より] 編著者|山崎泰寛・本橋仁 著 者|勝原基貴・熊谷亮平・吉江俊 出版社|フィルムアート社 定 価|2,200円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|328 ISBN|978-48459-1812-6 初 版|2022年03月 Contents はじめに──建築から社会を見る、その態度についての補記 論考1 国土の破壊と再編 近代化とその両義性の都市論 ──合理化とヒューマニティ、消費と主体性をめぐって 吉江俊 論考2 国境の無効と固執 近現代技術における普遍性と多様性の模索と実現 熊谷亮平 論考3 権力の顕示と弱体 DXと分散型社会、メタバースがもたらす建築の新たな地平 勝原基貴 論考4 経済の成長と衰退 「ハイそれまでョ」と、割食う建築家の大正・戦後・現代 本橋仁 論考5 メディアの発生と展開 知のゆりかご ──建築メディアの100年史 山崎泰寛 第1章 1920年代──二つの災禍から始まる日本のモダニズム 装飾と犯罪/ドミノシステム/外装タイル/植民地建築/第三インターナショナル記念塔/都市計画法と市街地建築物法/分離派建築会/民家/平和記念東京博覧会/関東大震災/帝都復興院/バラック/考現学と生活学/田園都市株式会社/帝国ホテル/建築をめざして/モダニズム建築/シュレーダー邸/近隣住区論/シカゴ学派/バウハウス・デッサウ校/エスプリ・ヌーヴォー館/明治神宮外苑/近代建築の五原則/ヴァイセンホーフ・ジードルンク/映画『メトロポリス』と機械美/CIAM/聴竹居/SRC造/バルセロナ・パビリオン 第2章 1930年代──都市文化の爛熟 国家と消費社会の表現 アウトバーン/大大阪/アールデコ/スカイスクレイパー/阪神間モダニズム/銀座/東京中央郵便局/新建築工芸学院/乾式工法と市浦健自邸/インターナショナル・スタイル/ニューヨーク近代美術館/アテネ憲章/ブルーノ・タウト来日/函館大火/築地本願寺/光のカテドラル/国会議事堂と帝冠様式/黒部川第二発電所/パリ万国博覧会日本館/東京オリンピック中止/新興工業都市計画/ジョンソンワックス本社ビル 第3章 1940年代──第二次世界大戦を経て、民へ 空間・時間・建築/伝統・選択・創造展/国民住宅/住宅営団/大東亜建設記念営造計画/レーモンドと第二次世界大戦/建物疎開/原爆ドームとアウシュヴィッツ/GHQ/闇市/衛生陶器と伊奈製陶所/建築計画学/ケース・スタディ・ハウス/昼の都市・夜の都市/プレモス/紀伊國屋書店/新日本建築家集団/近代建築論争(民衆論争)/アパルトヘイト/建設省/戸山ハイツ 第4章 1950年代──都市・建築の55年体制 戦後復興の志向 建築基準法/住宅政策の三本柱/住宅金融公庫と自邸/木賃アパート/八勝館御幸の間/神奈川県立近代美術館/51C型と住宅産業/アルミサッシュと工業化住宅/ジャパニーズ・モダン/チームX/ブルータリズム/SHシリーズ/昭和基地と川合健二/世界平和記念聖堂/伝統論争と原爆堂/国際文化会館/広島平和記念公園および資料館/丹下健三と技術/現場打ちコンクリート/秩父セメント第二工場/ヴェネチア・ビエンナーレ日本館/シチュアシオニスト/新建築問題/東京タワー/郵政スタイル/人民大会堂 第5章 1960年代──オリンピックに見た夢 高度成長期の都市で メタボリズム/群造形/か・かた・かたち/オープンシステム/八郎潟と干拓事業/市浦健と千里ニュータウン/アメリカ大都市の死と生/アーキグラム/苗場プリンスホテル/建物区分所有法/住宅は芸術である/建築家なしの建築/カーテンウォール/ユニットバス/東京オリンピック1964/日本武道館/京都タワー/ハイレッド・センター/ジャズ喫茶・クラブ/博物館明治村/ヒルサイドテラス/塔の家/空間から環境へ/フラー・ドーム/ホール・アース・カタログ/プレファブリケーション/霞が関ビル/帝国ホテルの様式保存/月面着陸 第6章 1970年代──巨大化する見えない国土 ポストモダニズムの潮流/大阪万博/広場/まちづくり/原広司と集落調査/都市住宅/セキスイハイムM1/列島改造論/見えない都市/神殿か獄舎か/大石寺正本堂/基町・長寿園団地/住宅双六/プーライエ/孤風院/ツーバイフォー/巨大建築論争/重要伝統的建造物群保存地区/KEP/幻庵・開拓者の家/セゾン美術館(西武美術館)/ポンピドゥー・センター/パタン・ランゲージ/錯乱のニューヨーク/プリツカー賞 第7章 1980年代──超芸術トマソン 都市の奪還を目指して 広告=都市/神戸ポートアイランドと水谷頴介/地区計画制度/生闘学舎・자립/ゲニウス・ロキ/名護市庁舎/ホテルニュージャパン火災/風景学/ラ・ヴィレット公園国際設計コンペティション/ハイテック・スタイル/批判的地域主義/東京ディズニーランド/超芸術トマソン/AT&Tビル/九龍城砦/東京画/ルーヴル美術館(増築)/チェルノブイリ/リゾート法/OMソーラー/DOCOMOMO/くまもとアートポリス/シムシティ/ベルリンの壁崩壊 第8章 1990年代──世界都市博覧会 バブル崩壊と止まる時代 東京都庁舎/ANY会議/梅田スカイビル/ハイパービルディング/TOKYO STYLE/新宿西口ダンボール村/阪神・淡路大震災/開放系技術/オウム真理教とガリバー王国/世界都市博覧会/CAD/ビルバオ・グッゲンハイム美術館/メイド・イン・トーキョー/没場所性と郊外化/ジェントリフィケーション/近代化遺産/ブラウンフィールドとニューアバニズム/腰巻き保存/建築基準法改正・性能規定 第9章 2000年代──グローバル化する都市 CCTV的なるもの アメリカ同時多発テロ/せんだいメディアテーク/サード・プレイス/ソーシャル・キャピタル/都市再生特別措置法/お台場/タワーマンション/ショッピングセンター/リノベーション/大改造‼︎劇的ビフォーアフター/限界集落/地域アート/金沢21世紀美術館/アルゴリズミック・デザイン/耐震改修/構造計算書偽造問題/東京駅復原/中国中央電視台/ウィキペディア/ザ・タワー 第10章 2010年代──世界を見渡す技術と公共性のゆくえ 東日本大震災/コミュニティデザイン/シェア/PPP・PFI/オールドタウン/少子高齢化とおひとりさま/建築展の隆盛/国立近現代建築資料館/Google Earth/BIM/デジタル・ファブリケーション/三菱地所を見に行こう/虎ノ門ヒルズ/豊洲移転/ル・コルビュジエ世界遺産/エストニア国立博物館/京都市立芸術大学移転/銀座ソニーパーク/東京オリンピック2020・新国立競技場問題 おわりに 図版出典 参考文献 Editor 山崎 泰寛 Yasuhiro Yamasaki 滋賀県立大学准教授、博士(学術)。専門は建築メディア論。横浜国立大学教育学部卒業、京都大学大学院教育学研究科修了、京都工芸繊維大学大学院博士後期課程修了。建築ジャーナル編集部、京都工芸繊維大学KYOTO Design Labを経て現職。著書に『リアル・アノニマスデザイン:ネットワーク時代の建築・デザイン・メディア』(共編著、学芸出版社、2013年)、『「住む」ための事典』(共著、2020年、彰国社)『日本の図書館建築』(共著、2021年、勉誠出版) 本橋 仁 Jin Motohashi 博士(工学)。専門は日本近代建築史。メグロ建築研究所取締役、早稲田大学建築学科助手、京都国立近代美術館特定研究員を経て無職。現在は文化庁在外芸術家研修員としてThe Canadian Centre for Architecture (CCA)に滞在。作品に「旧本庄商業銀行煉瓦倉庫」(1896年竣工、2017年改修)、著書に『ホルツ・バウ 近代初期ドイツ木造建築』(共編著、ガデン出版、2020年)、キュレーションした展覧会に「分離派建築会100年 建築は芸術か?」(京都国立近代美術館、パナソニック汐留美術館、朝日新聞社、2020年)など。
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線の冒険——デザインの事件簿
¥1,650
線とは点が動くことによってできた、運動の軌跡。点が動けば元の点があった場所は消滅する。点の足取りを記すことができるのは線だけ。そこに多くのドラマが生まれる。ジグザグ線が絡むユダヤ博物館とビートルズの『アビイ・ロード』の話。見えない恐怖の視線として窓から侵入するペストや放射能の話。旋回する線、立体化する線、饒舌な線…。線をめぐる寄り道だらけの一冊。解説=横尾忠則。 [出版社より] 著 者|松田行正 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|1,500円+税 判 型|文庫版/並製 頁 数|400 ISBN|978-4-480-43800-3 刊 行|2022年02月 Contents ・規格化された線―子午線・光速など直線を測るための基準値を探すメートル法 ・ひび割れ線―偶然できたひび割れと、デュシャン“大ガラス”と洗濯機 ・魔法陣の線―タテヨコ斜めの数字の和がすべて同じになる魔法陣の軌跡 ・饒舌な線―線がどんどん加わって複雑になった記号 ・神風と空爆―日本を初空爆した爆撃機と風船爆弾の軌跡 ・線状地図―ヴェルヌのノーチラス号の軌跡と、パワーズ・オブ・テン ・垂直の快感と恐怖―直線こそ命、いや命を奪う直線ならぬ、垂直線のギロチン ・線状人間―人体で描く文字と、人体の形を秘めた漢字 ・立体化する線―立体的に見えるように工夫された文字や記号の線 ・筋の線―火星で見つかった筋からはじまった対火星人との宇宙戦争〔ほか〕 Author 松田 行正 Yukimasa Matsuda 1948年生まれ。グラフィックデザイナー。書籍のデザインを中心に活躍。「オブジェとしての本」を掲げるミニ出版社、牛若丸主宰。デザインの歴史探偵と名乗り、デザイン史の研究に励む。
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愛蔵版 お楽しみはこれからだ
¥2,970
SOLD OUT
イラストレーター・グラフィックデザイナーとして活躍し、さらにエッセイスト・映画監督・作曲家など多彩な顔をもつ和田誠(1936–2019)の代表作にして、映画エッセイの名著が愛蔵版で復活! 書き下ろしエッセイ=村上春樹。 記憶に残る〈映画の名セリフ〉をイラストレーションとともに紹介する本シリーズは、「キネマ旬報」で1973年から23年のあいだ断続的に連載され、全7巻の単行本にまとまり長年映画ファンに愛されてきた。今回オリジナルのまま再現した本体を函に入れた特別仕様で復刊、各巻に書き下ろしエッセイを掲載した栞を付す。 *次回配本『お楽しみはこれからだPART2』2022年2月刊。 [出版社より] 著 者|和田誠 出版社|国書刊行会 定 価|2,700円+税 判 型|A5判/函入 頁 数|256 ISBN|978-4-336-07300-6 初 版|2022年01月 Author 和田 誠 Makoto Wada 1936年大阪生まれ。多摩美術大学図案科(現・グラフィックデザイン学科)卒業。1959年デザイン会社ライトパブリシティ入社。68年よりフリーのイラストレーター、デザイナーとして活躍。タバコ「ハイライト」のデザイン、「週刊文春」の表紙イラストレーション、2000冊以上の書籍の装丁を手がける。著書は200冊以上にのぼる。映画に関する著書も多く『お楽しみはこれからだ(全7巻)』『シネマッド・ティーパーティ』、『たかが映画じゃないか』(山田宏一との共著)、『これもまた別の話』(三谷幸喜との共著)など。映画監督として『麻雀放浪記』『快盗ルビイ』『怖がる人々』『真夜中まで』などの作品がある。2019年逝去。
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装飾と犯罪 建築・文化論集
¥1,430
ハプスブルグ帝国の末期に生まれ育ちながら、近代建築の地平を切り拓いた先駆者ロース。その装飾を排した建築作品は、当時のウィーン社会において物議を醸すことになる。文筆活動においても舌鋒鋭くラディカルな文化社会批評を展開したが、本書はそのうち重要な論考を精選した一冊である。有名な「装飾は犯罪である」をはじめとした過激な発言に満ちている一方で、ギリシャ・ローマを範とするような古典主義的な思考も随所に覗く。幅広い交友関係を反映して、シェーンベルクやココシュカなども登場。急速な変化を遂げる激動の世紀末・20世紀初頭のウィーンを中心に、モダニズムの強い息吹に触れることができる。 [出版社より] 著 者|アドルフ・ロース 訳 者|伊藤哲夫 出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫] 定 価|1,300円+税 判 型|文庫版/並製 頁 数|368 ISBN|978-4-480-51089-1 刊 行|2021年12月 Contents ウィーン・プラターの旧万国博覧会、ロトンダ展示会場において展示された室内空間について デラックスな馬車について 建築材料について 被覆の原則について ポチョムキンの都市 女性と家 建築における新・旧二つの方向―最近のウィーンの芸術思潮を十分考慮した上での比較検討 馬具職人 ウィーンにおける最も素晴しい内部空間、最も美しい貴族の邸館、最も美しいが近々取り壊しの運命にある建築物、最も美しい新建築、最も美しい散歩道 住居の見学会 余計なこと(ドイツ工作連盟) 文化の堕落について 装飾と犯罪 ミヒャエル広場に面して立つ建物についての二つの覚え書とその補章 建築について 私の建築学校 ベートーヴェンの病める耳 カール・クラウス 郷土芸術について ペーター・アルテンベルクとの別れにあたって 住まうことを学ぼう! シカゴ・トリビューン新聞社社屋―柱(コラム)としての建築 アーノルト・シェーンベルクと同時代人達 近代の集合住宅 ヨーゼフ・ファイリッヒ オスカー・ココシュカ Author アドルフ・ロース Adolf Loos 1870年12月10日 - 1933年8月23日。ハプスブルグ帝国時代末期のブルノ(現チェコ)に生まれる。世紀末ウィーンにおける装飾性を批判し、モダニズム建築の先駆者となる。代表作に、カフェ・ムゼウム、アメリカンバー、シュタイナー邸、ロースハウス、ミュラー邸などがある。 Translator 伊藤 哲夫 Tetsuo Ito
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マイ・ファースト・リチ——上野リチのデザイン
¥2,420
はじめまして、リチ! ウィーンから京都へやってきたデザイナー、上野リチのめくるめくデザインの世界。 ウィーンと京都を拠点に、壁紙やテキスタイルの室内装飾や日用品など、多彩なデザインを手がけてきた上野リチ・リックス(1893-1967)。本書は、リチが作り出したファンタジックな装飾芸術を、壁紙、壁面装飾、七宝、テキスタイル、アクセサリーに分けて紹介。美術、小説、デザインの世界で活躍し独自の道を切り拓いてきた女性たちによる、創造性豊かな作品の眺め方やテキストを手がかりに、リチの魅力に迫ります。 [出版社より] 著 者|青幻舎編集部 出版社|青幻舎 定 価|2,200円+税 判 型|A5変型判・並製 頁 数|192 ISBN|978-4-86152-873-6 初 版|2021年11月 [ 執筆者 ] 池田祐子(京都国立近代美術館) 鶴岡真弓(多摩美術大学美術館館長、装飾芸術史、ケルト芸術文化史) 小池一子(クリエイティブ・ディレクター) 青木陵子(美術作家) 藤野可織(小説家) 角山朋子(神奈川大学准教授、デザイン史、美術史)
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ISSUE 和田誠のたね
¥1,760
SOLD OUT
和田誠の少年時代を旅する。 グラフィックデザイン、イラストレーション、タイポグラフィ、そしてシネマ、エッセイと、和田誠の多岐にわたる作品たちは、いかにして生まれたのか。わたしたちはそのたくさんの不思議を追って、もっと先へと、過去へとさかのぼる。たとえば一本の木、その実、その芽、その“たね”から、和田誠の物語を語りたいと思った。 [出版社より] 「夢でもないにもかかわらず、退職後の仕事として「なぜ本屋を選んだのか」という質問もよく受ける。正直、自分自身もよく分からない。多くの人を納得させられる答えを持ち合わせていない。いろいろな人たちとの出会いがあってとしか答えられない。 僕が本屋を始めた理由より、僕が本屋を始めた方法を伝えることの方が意味あるのではないかと考えている。なぜではなく、どうやって。そのことをこの本には書きたい」 (「第2章 本屋開業に向けて」より) 出版社|スイッチ・パブリッシング 定 価|1,600円+税 判 型|B5判/並製 頁 数|160 ISBN|978-4-88418-5640 初 版|2021年05月 Contents 不合格のための世界史 LONG INTERVIEW和田誠 美しい発芽(文・インタビュー構成=川口恵子) だから冒険はやめられない 家族のヒント これからのお楽しみ ぼくの好きな先生 これ、何のたね? はじまりの一冊
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建築情報学へ
¥2,750
SOLD OUT
デジタルテクノロジーは、私たちの日常に欠くことのできないものとして、もはや意識されることもないほど社会に浸透した。本書は、建築という分野を、情報学的観点および情報技術による広がりの先に定義しようと試みる。 建築は常に他領域や技術から影響を受けながら変化し続けてきた。情報によって建築は、より領域横断的、より動的、より拡張的なものになるだろう。 [出版社より] 監 修|建築情報学会 出版社|millegraph 定 価|2,500円+税 判 型|A5判・並製 頁 数|236 ISBN|978-4-910032-04-7 初 版|2020年12月 Contents 第1章 拡張する建築の職能 —建築情報学的領域の生成 情報と物質とそのあいだの思考 大野友資 素材と構造解析・実験 荒木美香 快適性と環境デザインの価値 谷口景一朗 設計から生産へ 石津優子 BIMコーディネーション 提坂ゆきえ デジタル・リプレゼンテーション 堀田憲祐 メタAIと建築空間 水野勇太 バーチャル・ビーイング 佐久間洋司 都市を科学する可能性 吉村有司 集合知とガバナンス 酒井康史 進化するコミュニティの生態系 岡瑞起 デジタル・エシックス 玉城絵美 第2章 Learn/Make/Connect ―営みから捉える建築情報学の体系 Ⅰ Learn 建築情報史試論 小見山陽介 第1講 情報と感性 第2講 情報と表記 第3講 情報と生産 第4講 情報と環境 第5講 情報と管理 Ⅱ Make 情報と“つくる” 杉田宗 第6講 つくるための流れ 第7講 つくるための入力 第8講 つくるための管理 第9講 つくるための出力 第10講 つくるを“つくる” Ⅲ Connect 一から多へ 石澤宰 第11講 つなぐとは 第12講 人的拡張 第13講 空間的拡張 第14講 時間的拡張 第15講 価値的拡張 第3章 建築情報学という潜在性 Augmented Society:人間拡張による社会と都市 暦本純一 思索するツール:表記とデジタイズ 砂山太一 デジタルファブリケーションから「情報体」の設計へ 田中浩也 エコデジタル:デジタル前提の生存様式とインターフェースデザイン 渡邊恵太 管理のディセントラリゼーション(分散)へ 斉藤賢爾