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エトセトラ VOL.7 くぐりぬけて見つけた場所
¥1,540
生きる場所を奪われないために。 くぐりぬけて安心できる場所を見つけるために。 公園のブルーテントに長年住み、女性ホームレスグループを主宰するいちむらみさこを責任編集に、今それぞれの地点から考える、場所、ケア、抵抗、そしてフェミニズム。女性ホームレス「小山さん」が遺したノート、海外スクウォットへのインタビュー、エッセイなどで構成。 [編集部より] 責任編集|いちむらみさこ 出版社|エトセトラブックス 定 価|1,400円+税 判 型|A5判・並製 頁 数|128 ISBN|978-4-909910-14-1 初 版|2022年05月 Contents 特集:くぐりぬけて見つけた場所 はじめに ノートの中に見つけた場所 「小山さんノート」ワークショップ 扉テキスト 登久希子 「小山さんが生きようとしたこと」いちむらみさこ 「一年後の追悼展覧会」ナガノハル 小山さんのノートから 「小山さんとの長い長い対話」吉田亜矢子 「けっして自分を明け渡さない小山さん」まさこ 「生き延びるための想像力」花崎攝 「沈黙しているとみなされる者たちの秘密の共通語──共に聴き-翻訳すること」申 知瑛/翻訳:金 友子 「自由意志の領地」ナガノハル 「ノートという場所」藤本なほ子 【エッセイ】 栗田隆子「私の居場所、あるいは『外』で一人でいられる場所」 堅田香緒里「二つの『庭=運動(アヴァン・ガーデニング)』」 沢部ひとみ「女と生きる女の声を聴く『場』を求めて」 井谷聡子「クィアの『居場所』」 李杏理「濁酒が編み出すもの」 大嶋栄子「くぐり抜けたはずなのに――たどり着いてしまった場所」 黒田節子「あてどなくさまようフクシマから女たちへ」 【スクウォット・インタビュー】 マウア(サンパウロ)イバネッチ・アラウージョ「住まいを持たないひとりがいれば、その周りにたくさんの強い運動が生まれる」 (コラム:下郷さとみ) カナル(ベルリン)「移動しながら、自分らしく生きる場所」 【読者投稿】 あなたが見つけた「場所」 【インタビュー】 上岡陽江「生き延びるための場を守っていく」 笛美「インターネットしか居場所がない誰かとつながるために」 【私たちのコレクティブ】 フェミニスト手芸グループ山姥「政治的な手芸部とは」 フェミZINEコレクティブ「場としてのZINEをつくる」 ひととひと「皿を割るため、女は集う」 特集のおわりに ー 【寄稿】 高柳聡子「誰に戦争は必要か――問いかけるロシアのフェミニストたち」 長山智香子「ベル・フックスに捧げる」 京極紀子「五輪礼賛、女性活躍? ダイバーシティ?――『レガシー』はこうしてねつ造される」 大橋由香子「『なまじっか』という困った事態――日本で中絶薬が承認されず、同『姓』婚が強要される理由を考える」 吉野靫「ままならぬ人生に、女友だちはいかが」 福田和子「世界一の女性議員比率、ルワンダ」 【連載】 編集長フェミ日記 2022年3月〜4月/いちむらみさこ ここは女を入れない国:第5回 山と女人禁制(後編)/伊藤春奈(花束書房) ふぇみで大丈夫 vol.3 Twitterという居場所/ナガノハル LAST TIME WE MET 彼女たちが見ていた風景 vol.7/宇壽山貴久子 私のフェミアイテム 07 円香 NOW THIS ACTIVIST vol.6 石田郁子 etcbookshop通信(拡大版) Chief Editor いちむらみさこ 2003年から東京の公園のブルーテント村に住み始め、同じテント村住人と一緒に物々交換カフェ・エノアールを開いている。2007年にホームレスの女性たちのグループ「ノラ」を発足。国内外でフェミニズムや反ジェントリフィケーションについての発表や展示、路上キッチンを行っている。おしゃれ商業主義から距離を置いた表現や場作りをコレクティブで実践。コンフリクトが生じた際、話し合いを持つことの重要性やその難しさなども痛感しつつ、変容しながら継続中。著書に『Dear キクチさん、ブルーテント村とチョコレート』(キョートット出版)がある。
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エトセトラ VOL.6 スポーツとジェンダー
¥1,430
スポーツはジェンダーと切り離せない。 スポーツは「男らしさ」の規範を強化し、「女らしさ」を監視してきた一方で、ジェンダー規範に揺さぶりをかけてきた。 フェミニズムの視点で捉えなおして、スポーツや運動をいま、私たちの身体に取り戻そう! フェミニズムを身近なテーマから考えるマガジン「エトセトラ」6号目が取り上げるのは、「スポーツ」。スポーツとジェンダー・セクシュアリティ研究の井谷聡子責任編集のもと、読者アンケート、論考・エッセイ、スポーツ史年表、多様なインタビューで構成。 [編集部より] 責任編集|井谷聡子 出版社|エトセトラブックス 定 価|1,300円+税 判 型|A5判・並製 頁 数|128 ISBN|978-4-909910-13-4 初 版|2021年11月 Contents 特集:ジェンダーとスポーツ はじめに 【エッセイ】 松田青子「ようやく気づけた」 キム・ホンビ「私たちのグラウンドを広く使う方法」(小山内園子 訳) 津村記久子「スタジアムの女の人たち」 【読者アンケート】 スポーツ・運動と私たちの関係 【ジェンダーでスポーツを考える】 井谷惠子「『体育嫌い』とジェンダー・ポリティクス」 熊安貴美江「スポーツが内包するハラスメント、暴力」 (インタビュー) 飛騨シューレ・山田ゆかり「スポーツとの関係を変えるために、子どもたちと一緒に場所をつくる 」 (レポート) 小川たまか「女性のための護身プログラム『Wen-Do』を体験する」 小林美香「五輪広告の女神たち 『美しさ』と『強さの表象』」 小林直美「オリンピックニュースをジェンダー・センシティブに――報道内容と報道される選手の権利―― 」 【年表】 ジェンダー視点でふりかえる女性スポーツ・体育この100年(作成:小石原美保) 【エッセイ】 伊藤春奈(花束書房)「スポーツに自由を見た女性たち――『強さ』を入り口に」 【インタビュー】 今日和「女子相撲を広げるために、やりたいこと」 【スポーツと生きる】 ケイト・シルベスター「強い絆と集団的沈黙:女性にとっての剣道の矛盾」(高井詩穂 訳) 水野英莉「サーフィンが自由な身体文化であるために」 関めぐみ「私が『女子マネージャー』を研究する理由」 井谷聡子「東京2020とトランス選手と」 (インタビュー) サヴォイ・“カパウ!”・ハウ「トランスジェンダーも、共に安心できるボクシングジムができるまで」 特集のおわりに ー 【連載】 編集長フェミ日記 2021年7月〜9月/井谷聡子 ここは女を入れない国 第4回山と女人禁制(前編)/伊藤春奈(花束書房) Who is she? 第4回花をもって立つ彼女/大橋由香子 ふぇみで大丈夫 vol.2 スガ・バッハの行いを精神障害者に押し付けるな/ナガノハル LAST TIME WE MET 彼女たちが見ていた風景 vol.6/宇壽山貴久子 私のフェミアイテム 06 Nami Sato NOW THIS ACTIVIST vol.5 長位鈴子 etcbookshop通信 【寄稿】 いちむらみさこ「オリンピック・パラリンピックに対する女性たちの抵抗」 岩間香純「ラステシスと私たち:現代のアクティビズムが繋ぐ痛みのコミュニティー」 【フェミリポート】 高柳聡子「ロシア、もうひとつのエピデミック」 Chief Editor 井谷 聡子 Satoko Itani 専門は、スポーツとジェンダー・セクシュアリティ研究。関西大学文学部准教授。2015年トロント大学博士課程修了。著書に『〈体育会系女子〉のポリティクス―身体・ジェンダー・セクシュアリティ』(関西大学出版部)、監訳書にヘレン・レンスキー『オリンピックという名の虚構』(晃洋書房)、ジュールズ・ボイコフ『オリンピック―反対する側の論理』(作品社)がある。
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イン・ザ・ドリームハウス
¥2,860
SOLD OUT
女と女の〈夢の家〉で起きた、暴力と私の痛みの記録——。 デビュー短編集『彼女の体とその他の断片』が世界中で絶賛を浴び、「21世紀の小説と読み方を変える、女性作家の15作」に選出されたカルメン・マリア・マチャド待望の第2作は、レズビアン間のドメスティック・アビューズ(虐待)を語る〈メモワール〉。 スリラー、おとぎ話、SF、クィア批評、裁判記録…etc. あらゆる形式で〈あの記憶〉を再構築し、あなたを揺さぶる146の断片。 「これまでも女性は女性を虐待してきた。クィアがこの問題を真剣に取り上げる必要があったのは、誰もそうしようとしなかったからだ」——本文より。 [出版社より] 「この本は、証明したり名づけたりするのが難しい暴力に苦しみ、自分の物語を語る方法を探している読者への贈りものだ」 ——サンフランシスコ・クロニクル 「アビューズの回顧録について私たちが知っていると思っていたことは、この本ですべて打ち砕かれる」 ——エンタテインメント・ウィークリー 著 者|カルメン・マリア・マチャド 訳 者|小澤身和子 出版社|エトセトラブックス 定 価|2,600円+税 判 型|四六変型判・並製 頁 数|352 ISBN|978-4-909910-15-8 初 版|2022年06月 Author カルメン・マリア・マチャド Carmen Maria Machado 1986 年、ペンシルベニア州生まれ。キューバからの移民である祖父の影響で幼少期から物語を書きはじめ、大学ではジャーナリズムを専攻、その後、写真学科に転入する。アルバイトを転々としながら小説を執筆したのち、アイオワ大学のライターズ・ワークショップへの参加が叶い、芸術学修士号(MFA)を取得。 デビュー短編集『彼女の体とその他の断片』は、そのクィアな作風から30 社ほどの出版社に断られたが、2017 年に非営利出版社グレイウルフ・プレスから刊行されると、全米図書賞、ローカス賞をはじめ11の賞の最終候補となり、全米批評家協会賞、シャーリイ・ジャクスン賞、ラムダ賞(レズビアン文学部門)など9つの賞を受賞、ベストセラーとなる。18 年には、「ニューヨーク・タイムズ」紙の「21 世紀の小説と読み方を変える、女性作家による最高の15 冊」に同書が選出される。 第2作目となる本書は、ジュディ・グラーン・アワード・フォー・レズビアン・ノンフィクション、ラスボーンズ・フォリオ賞ほか数々の賞を受賞。「タイム」誌など主要メディアの今年の一冊リストに選ばれた。DC コミックスから20 年に刊行された『The Low, Low Woods』では原作を担当、同シリーズはこれまで6巻刊行されている。現在は、ペンシルベニア大学で教えながら、妻ヴァル・ホーレットとフィラデルフィアに住んでいる。次回作は、天体をモチーフとした短編集『A Brief and Fearful Star』。 Translator 小澤身和子 Miwako Ozawa 東京大学大学院人文社会系研究科修士号取得、博士課程満期修了。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン修士号取得。編集者を経て、通訳、及び翻訳家に。訳書にリン・ディン『アメリカ死にかけ物語』、リン・エンライト『これからのヴァギナの話をしよう』、ジェニー・ザン『サワー・ハート』(いずれも河出書房新社)、ウォルター・テヴィス『クイーンズ・ギャンビット』(新潮文庫)、カルメン・マリア・マチャド『彼女の体とその他の断片』(小澤英実、岸本佐知子、松田青子との共訳/エトセトラブックス)。
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エトセトラ VOL.5 私たちは韓国ドラマで強くなれる
¥1,430
フェミニストが韓国ドラマを語り、フェミニズムで韓国ドラマを知る——¥。 韓国ドラマは一体なぜこんなにも私たちを熱くするのか? 数々の名ドラマが生まれてきた背景を探り、文化をアップデートしてきた女性たちのことばを聴く。進みつづける韓国ドラマに、私たちも続けるはず。 [編集部より] 責任編集|小山内園子・すんみ 出版社|エトセトラブックス 定 価|1,300円+税 判 型|A5判・並製 頁 数|128 ISBN|978-4-909910-12-7 初 版|2021年05月 Contents 特集 私たちは韓国ドラマで強くなれる はじめに 小山内園子 [ 韓国ドラマの今 ] ・オ・スギョン「#MeToo運動後に韓国ドラマで描かれた女性の物語」(承賢珠訳) ・ファン・ギュンミン「進化するヒロインたち:韓国ドラマにおける女性像の変遷」 [ 読者アンケート ] ・あなたがフェミニズムを感じるドラマ [ 韓国ドラマを知る ] ・韓国ドラマと韓国社会・女性史年表(作成:山下英愛) ・金香清「韓国ドラマの歴史を知るために――『砂時計』を振り返る」 ・成川彩「視聴者の声に敏感な韓国のドラマ作り」 ・木下美絵「飾らない、飾る必要もない、女性たちの結婚・出産ストーリー」 ・韓国の女性たちが選ぶ〈両性平等メディア賞〉とは ・韓国ドラマの「企画意図」を読む [ インタビュー ] ・チョン・セラン「『保健教師アン・ウニョン』について一問一答」 ・山下英愛「韓国フェミニズム研究者が語る、ドラマと女性たちの結びつき」 ・イ・ラン「固定観念をひっくり返してみたくて私はドラマをつくってきた」 [ 私が好きなドラマと台詞 ] ・松田青子✕『ハイエナ』 ・小林エリカ✕『愛の不時着』 ・今井亜子✕『椿の花咲く頃』 ・アンティル✕『宮廷女官チャングムの誓い』 ・温又柔✕『愛の不時着』 ・金承福✕『美しき人生』 [ コラム ] ・河野真理江「『メロ』と『悪女』――韓国宮廷時代劇についての覚書」 ・西森路代「韓国ドラマのビジュアルは、なぜ日本でラブコメ風になってしまうのか」 [ 対談 ] ・田房永子✕柚木麻子「私たちは日本のドラマでも強くなれる?」 [ 編集部座談会 ] 変化し続ける韓国ドラマにこれからもついていきます! おわりに すんみ [ 連載 ] ・編集長フェミ日記 2020年11月〜2021年4月/小山内園子・すんみ ・新連載! ふぇみで大丈夫 ナガノハル/vol.1:女は経済的自立で自由になるか? ・ここは女を入れない国 伊藤春奈(花束書房)/第3回:甲子園と女人禁制 ・Who is she? 大橋由香子/第3回:乳を売る彼女 ・LAST TIME WE MET彼女たちが見ていた風景 宇壽山貴久子 ・私のフェミアイテム 森本優芽 ・NOW THIS ACTIVIST 津賀めぐみ ・etcbookshop通信 [ 寄稿 ] ・いちむらみさこ「感動ビジネスと家父長制組織のオリンピック・パラリンピック」 ・岩川ありさ「呼びかけと応答――フェミニズム文学批評という革命」 Chief Editor 小山内 園子 Sonoko Osanai 1969年生まれ。東北大学教育学部卒業。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学などで韓国語を学ぶ。訳書に、姜仁淑『韓国の自然主義文学』(クオン)、キム・シンフェ『ぼのぼのみたいに生きられたらいいのに』(竹書房)、チョン・ソンテ『遠足』(クオン)、ク・ビョンモ『四隣人の食卓』(書肆侃侃房)、キム・ホンビ『女の答えはピッチにある 女子サッカーが私に教えてくれたこと』(白水社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ』『失われた賃金を求めて』(すんみとの共訳・タバブックス)、チョ・ナムジュ『彼女の名前は』(すんみとの共訳・筑摩書房)、カン・ファギル『別の人』(エトセトラブックス)がある。 すんみ 翻訳家・ライター。早稲田大学大学院文学研究科修了。訳書にキム・グミ『あまりにも真昼の恋愛』(晶文社)、チョン・セラン『屋上で会いましょ う』(亜紀書房)、共訳書にリュ・ジョンフン他『北朝鮮 おどろきの大転換』(河出書房新社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ フェ ミニストは黙らない』『失われた賃金を求めて』(タバブックス)、チョ・ナムジュ『彼女の名前は』(筑摩書房)などがある。
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別の人
¥2,420
受け入れがたい暴力にさらされたあとも、人生は続く。 そのとき記憶は人をどう変えるのか――。 ハンギョレ文学賞受賞、韓国フェミニズム作家の先頭を走るカン・ファギル初邦訳! 30代前半のジナは、恋人から受けたデートⅮⅤをネットで告発するが、かえって彼女のほうがひどい誹謗中傷にさらされてしまう。さらに傷ついたジナは、かつて暮らした街を訪ねることに……。デビューから一貫して女性を襲う理不尽と絶望を書き続けてきた作家が、韓国でも社会問題化している性暴力被害を題材に、暴力が生まれる構造を正面から描く。 [出版社より] 著 者|カン・ファギル 訳 者|小山内園子 出版社|エトセトラブックス 定 価|2,200円+税 判 型|四六変型判/並製 頁 数|336 ISBN|978-4-909910-10-3 初 版|2021年03月 Author カン・ファギル 姜禾吉 1986年、全州市生まれ。2012年、短篇小説「部屋(방)」でデビュー。以後、一貫して女性を襲う理不尽と絶望を書き続け、韓国のフェミニズム作家の先頭を走る存在。2017年、短編小説「湖―別の人(호수-다른 사람)」で第8回若い作家賞、初の長編である本書『別の人』で第22回ハンギョレ文学賞を受賞。「最近急浮上しているヤングフェミニストの声が、具体的につめこまれた作品」と評され、ベストセラーとなる。2019年、イギリスで発行された韓国文学ショートストーリーシリーズに短編「Demons(英題)」が選ばれ、大きな話題となった。2020年には「飮福 (음복)」で第11回若い作家賞大賞を受賞。他の作品に、『大丈夫な人(괜찮은 사람)』(2016)、『ホワイト・ホース(화이트 호스)』(2020)がある。現在、祖母、母、娘という三代の女性を主人公にした壮大な家族小説を執筆中。 Translator 小山内園子 Sonoko Osanai 1969年生まれ。東北大学教育学部卒業。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学などで韓国語を学ぶ。訳書に、姜仁淑『韓国の自然主義文学』(クオン)、キム・シンフェ『ぼのぼのみたいに生きられたらいいのに』(竹書房)、チョン・ソンテ『遠足』(クオン)、ク・ビョンモ『四隣人の食卓』(書肆侃侃房)、キム・ホンビ『女の答えはピッチにある 女子サッカーが私に教えてくれたこと』(白水社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ』『失われた賃金を求めて』(すんみとの共訳・タバブックス)がある。
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女の子だから、男の子だからをなくす本
¥2,200
SOLD OUT
性別による固定観念を吹き飛ばす、韓国発のジェンダー絵本! 「女の子はリーダーになれない」 「女の子は気を遣いましょう」「男の子は運動しなきゃ」「男の子は泣いてはいけない」などなど…子どもたちを縛る「ことば」がなぜいけないのか。具体的に解説し、そこから自由になるためにはどうしたらいいのか、カラフルで楽しいイラストとともに導きます。 韓国では小学生向けに刊行されロングセラーとなった一冊ですが(*日本語版は小学3年生~ルビ対応)、未来のために大人も読むべき絵本です。ひとりひとりがみんな違うという前提を共有し、自分が目指す「素敵な人」になるために。 [出版社より] 著 者|ソハンソル 訳 者|すんみ 出版社|エトセトラブックス 定 価|2,000円+税 判 型|B5判/上製 頁 数|60 ISBN|978-4-909910-11-0 初 版|2021年03月 Contents ■女の子たちへ すぐにゆずってしまわないで お手本にしたい女性を見つけよう あなたの体をありのまま好きになろう 「なんで」となんども聞いてみよう ほめられようとしない女の子になろう あなたのやり方で世界を変えよう 「いいえ」「イヤです」と伝えよう 「かわいい」は言わせない 手をあげよう ケンカをおそれないで ■男の子たちへ やさしい子になろう どうどうとこわがりんぼになろう よくあらって、ちゃんときがえよう わんわん泣こう 小さな夢を持っていい 言いたいことは、ことばで伝えよう 傷ついたと伝えよう 料理をしよう 身近なおとなを変えよう あなたがどちらがわにいるかを知ろう …など Author ユン ・ ウンジュ 子どものころ、差別や不平等なルールに非常に不満の多い女の子でした。差別に立ち向かい、本当にいい人になろうと思っていたのですが、 いまだにあまりステキな人にはなれていないので子どものころの自分に恥ずかしい思いをしています。恥ずかしさを少しでもなくしていまよ りマシな人になるため、おばあさんになるまで一生懸命に努力するつもりです。書いた本には『食べ物、ちゃんと食べる方法』『食欲をそそ るいろいろな世界の食べ物』などがあります。 イ・ へジョン[絵] 「女の子らしく」話し、行動するのがずっと苦手でした。この本に絵を描きながら、これまでの自分がどれほど性別という枠組みにとらわれ ていたか、改めて実感することができました。子どもたちが「女らしさ」「男らしさ」という枠組みにとらわれることなく、自分らしさを存分 に発揮し、自信を持って暮らしてほしいと心から願っています。文と絵を手掛けた本に『ぶらぶら 町の観察記』が、絵を描いた本に『服、 ちゃんと着る方法』『韓国スポーツ 最初の英雄たち』『子どもフェミニズム学校』『イ・サンヒ先生が教えてくれる人類の話』『誰がチョコレー トをつくっているんだろう』『子どものために子どもが集まった』『湿地は息をする土地なんだ』などがあります。 ソ ・ ハンソル[監修] 小学校教員。フェミニズムの教え方を研究する小学校教員の集まり「初等性平等研究会」代表。共著に『フェミニスト先生が必要だ』が ある。「初等性平等研究会」は2016年に作られた団体で、2017年ある小学校教員が授業でソウルクィア文化祭の写真を見せたことが批 判されたため、オンラインで「#私たちにはフェミニスト先生が必要です」というハッシュタグ運動を行った。2018年に第七回イ・ドンミョン 人権賞を受賞。 Translator すんみ 翻訳家・ライター。早稲田大学大学院文学研究科修了。訳書にキム・グミ『あまりにも真昼の恋愛』(晶文社)、チョン・セラン『屋上で会いましょ う』(亜紀書房)、共訳書にリュ・ジョンフン他『北朝鮮 おどろきの大転換』(河出書房新社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ フェ ミニストは黙らない』『失われた賃金を求めて』(タバブックス)などがある。
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エトセトラ VOL.4 女性運動とバックラッシュ
¥1,430
SOLD OUT
フェミマガジン4号目のテーマは「女性運動とバックラッシュ」! #KuToo運動の石川優実とともに、女性の運動を知る特集号。 70年代ウーマンリブ以降日本で運動してきた女性たちの話に耳を傾け、エッセイや漫画で女性運動史を学び、そして女性が声をあげる度に毎度起きてきた「バックラッシュ」とは一体何か考える論考も充実。600人の読者が参加した「あなたの#MeTooと怒りをきかせてください」アンケートをはじめ、ハイヒール着用について大手企業25社へのアンケート、漫画表現について出版各社へも質問しています。 声をあげ立ち上がってきた女性たちと連帯し、運動を実践する一冊です! [編集部より] 責任編集|石川優実 出版社|エトセトラブックス 定 価|1,300円+税 判 型|A5判・並製 頁 数|128 ISBN|978-4-909910-09-7 初 版|2020年11月 Contents 特集:女性運動とバックラッシュ 声をあげ立ち上がった女たちの年表(作成:大橋由香子) [ インタビュー:運動の女性たちにきく ] 米津知子 山田満枝 高木澄子 福島みずほ 正井禮子 [ 写真・エッセイ ] 松本路子 [ コラム:女たちの運動史 ] 佐藤繭香/サフラジェット 大島史子/女性参政権運動 柚木麻子/青鞜 伊藤春奈(花束書房)/炭鉱女社会 大橋由香子/中ピ連 斉藤正美/メディアの中の差別を考える会 小川たまか/性暴力を許さない女の会 [ 論考:運動とバックラッシュ ] 斉藤正美・山口智美 三浦まり 飯野由里子 北原みのり [ #MeTooアンケート ] 600人が答えた「あなたの#MeTooと『怒り』についてのアンケート」 [ #KuTooアンケート ] 職場でのヒール着用について企業25社にアンケート [ 対談 ] 伊藤詩織✕石川優実 [ 鼎談 ] 飯田光穂✕遠藤まめた✕石川優実 [ 表現とジェンダーバイアスを考える ] 論考:楠本まき「言葉/思考/記録/行動」 出版社アンケート [ アンケート ] 疲れないで運動をつづけていく方法 [ 連載 ] 編集長フェミ日記 石川優実 ここは女を入れない国 伊藤春奈(花束書房)/第2回:歌舞伎と女人禁制 Who is she? 大橋由香子/第2回:捕まってしまった彼女 LAST TIME WE MET彼女たちが見ていた風景 宇壽山貴久子 私のフェミアイテム nichinichi NOW THIS ACTIVIST 女たちの戦争と平和資料館(wam) etcbookshop通信 Feminist Report 塚原久美「アフターコロナの世界の中絶」 [ 詩 ] モジャ・カーフ/相川千尋訳 「ヒジャブ・シーン#7」「食器を洗ってくれる男が好きだ」 責任編集 石川 優実 Yumi Ishikawa 1987年生まれ、愛知県出身。俳優、アクティビスト。18歳から芸能活動を開始。2017年、グラビアアイドル時代に受けた性被害を告発し、#MeTooムーブメントの中で話題となる。2019年、職場で女性のみにヒールやパンプスを義務付けることは性差別であるとして#KuToo運動を展開、厚生労働省へ署名を提出した。この運動は世界中のニュースで取り上げられ、同年10月英BBCにより世界の人々に影響を与えた「100 Women」に選出された。著書に『#KuToo : 靴から考える本気のフェミニズム』(現代書館)。
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フェミニズムはみんなのもの 情熱の政治学
¥1,980
SOLD OUT
この本を読んでみてください。 フェミニズムとはなにで、どんな運動をしてきたのか、わかるから。 現代を代表するフェミニスト理論家のベル・フックスが新しい世代に向けてバトンを渡す、世界でロングセラーのフェミニズム入門書を復刊! 平易な語り口で、フェミニズムの定義、理解と前進のための批判、運動の変化と展望を説く。フェミニズムの歴史を知り、今に活かしたい新しい読者たちにとって最適の一冊。 [出版社より] 著 者|ベル・フックス 訳 者|掘田碧 出版社|エトセトラブックス 定 価|1,800円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|192 ISBN|978-4-909910-08-0 初版|2020年8月 Contents はじめに フェミニズムを知ってほしい 1 フェミニズム わたしたちはどこにいるのか 2 コンシャスネス・レイジング たえまない意識の変革を 3 女の絆は今でも強い 4 批判的な意識のためのフェミニズム教育 5 私たちのからだ、私たち自身 リプロダクティブ・ライツ 6 内面の美、外見の美 7 フェミニズムの階級闘争 8 グローバル・フェミニズム 9 働く女性たち 10 人種とジェンダー 11 暴力をなくす 12 フェミズムの考える男らしさ 13 フェミニズムの育児 14 結婚とパートナー関係の解放 15 フェミニズムの性の政治学 互いの自由を尊重する 16 完全なる至福 レズビアンとフェミニズム 17 愛ふたたび フェミニズムの心 18 フェミニズムとスピリチュアリティ 19 未来を開くフェミニズム 訳者あとがき Author ベル・フックス bell hooks フェミニズム理論家、作家、文化批評家。1952年、米ケンタッキー州生まれ。自身の言葉によれば「伝統的な南部の家父長主義的な労働者階級家庭」で育ち、人種隔離政策が廃止されるなか、人種差別や性差別への抵抗を強める。スタンフォード大学卒業後、ウィスコンシン大学で修士号を(修士論文のテーマは作家トニ・モリスン)、1938年にカリフォルニア大学サンタクルーズ校で博士号を取得する。 教壇に立つ傍ら、1981年『わたしは女じゃないの?――黒人女性とフェミニズム』でデビュー。1984年には『フェミニズム理論――周縁から中心へ』を刊行し、この2作で「白人中産階級女性の問題」のみをとりあげてきた主流フェミニズムを痛烈に批判、その後のフェミニズムの展開に大きな影響を与えた。その後もジェンダー、人種、階級の視点から現代社会や文化について多数の執筆や講演を行う。 2000年にフェミニズムの現状に危機感を抱いたことから刊行した本書は、世界的なロングセラーとなる。本名グロリア・ワトキンス。母方の曾祖母の名前に由来するペンネームbell hooksはつねに小文字で表記され、アイデンティティへの誇りと「周縁者」としてのこだわりが示されている。2014年、ケンタッキー州のベレアカレッジにベル・フックス研究所を設立。 Translator 堀田 碧 Midori Hotta 1950年、東京生まれ。ケント大学女性学修士課程修了。著作に『経済のグローバリゼーションとジェンダー』(共著、明石書店、2000年)。訳書に、ベル・フックス『とびこえよ、その囲いを』(共訳、新水社、2006年)、C・T・モーハンティー『境界なきフェミニズム』(監訳、法政大学出版局、2012年)など。現在、長野県在住。
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水晶内制度
¥2,640
怒りと悲しみの上に生まれた女の国。 私はここで、女だけの神話を完成させる。 作家の「私」が亡命したのは、原発の受け入れを交換条件に日本から独立した女人国ウラミズモ。楽しい夜道、安全な子育て、女と女で暮らす性愛のなき「ディストピア」! 作家はこの悪夢に魅了されて……。 読者悲願の「聖書」が17年ぶりに復刊。渾身の書き下ろし自作解説一挙50枚。2003年センスオブジェンダー大賞受賞作。 [ 訂正とお詫び ] p271見出し「水晶内政度が復刊した。」は、「水晶内制度が復刊した。」の誤りです。弊社の校正が十分ではありませんでした。復刊を心待ちにしていただいた読者の皆様には、誠に申し訳ありません。 [出版社より] 著 者|笙野頼子 出版社|エトセトラブックス 定 価|2,400円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|312 ISBN|978-4-909910-07-3 初版|2020年8月 Author 笙野 頼子 Yoriko Shono 1956年三重県生まれ。立命館大学法学部卒業。81年「極楽」で群像新人文学賞受賞。91年『なにもしてない』で野間文芸新人賞、94年『二百回忌』で三島由紀夫賞、同年『タイムスリップ・コンビナート』で芥川龍之介賞、2001年『幽界森娘異聞』で泉鏡花文学賞、04年『水晶内制度』でセンス・オブ・ジェンダー大賞、05年『金毘羅』で伊藤整文学賞、14年『未闘病記―膠原病、「混合性結合組織病」の』で野間文芸賞をそれぞれ受賞。著作に『ひょうすべの国』『ウラミズモ奴隷選挙』』『会いに行って 静流藤娘紀行』など多数。
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エトセトラ VOL.3 私の 私による 私のための身体
¥1,430
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フェミマガジン3号目のテーマは「身体」! 美容ライターとして活躍、初の著書『美容は自尊心の筋トレ』で多くの女性の心をときほぐした長田杏奈が責任編集をつとめます。 1300人もの回答が集まった、身体にまつわるアンケート企画「エトセトラ・リポート2020」をはじめ、漫画や短歌、写真、女子プロレスラーへの熱いインタビュー、「身体」の視野を広げるエッセイ、そして、性教育からリプロダクティブ・ヘルス/ライツの問題意識マップまで、多様な書き手が集結! MY BODY MY CHOICE MY VOICE 私のカラダを私が決めるため、いまみんなで「身体」✕フェミニズムを語ろう。 [編集部より] 責任編集|長田杏奈 出版社|エトセトラブックス 定 価|1,300円+税 判 型|A5判・並製 頁 数|132(カラー口絵4P) ISBN|978-4-909910-02-8 初 版|2020年5月 Contents 特集:私の 私による 私のための身体 [ アンケート ] 1334人が答えたエトセトラ・リポート2020〜わたしが語る、わたしの身体〜 マンガ はらだ有彩「謎の生物ウネウネ いい感じの気持ちよさを探す旅に出るの巻」 エッセイ 松田青子「生理! 生理! 生理!」 写真 コムラマイ「近づくほどに遠ざかる/身体」 短歌 佐藤弓生「スカートになりたい」 [ Re:ボディ ] ハヤカワ五味✕吉野なお「布一枚から始める身体革命」 北原みのり「私の私による私のためのプレジャー」 磯野真穂「髪は生やして、手足は脱毛?――けむくじゃらの人類学」 綾屋紗月「ジェンダー化されにくい私の身体」 鈴木みのり「引き裂かれた身体を表象する」 アンティル「癒えない乳房」 規範を超えて躍動する女子プロレスラーの身体 インタビュー:里村明衣子/橋本千紘/愛海/朱崇花 「誰でも女子プロレス体験記」渋谷チカ [ カラダと権利 ] アクロストン「子どもたちが自分の頭で考える・対話するための性教育」 早乙女智子「産婦人科医が語るマイボディ・マイチョイス」 福田和子「避妊の権利なんでないの」 牧野雅子「性暴力被害者のリアルと、法の中のファンタジー」 塚原久美「妊娠するからだとガラパゴス中絶」 齋藤有紀子「堕胎罪と母体保護法」 [ 連載 ] 編集長フェミ日記 長田杏奈 新連載 ここは女を入れない国 伊藤春奈(花束書房)/第1回:大相撲と女人禁制 新連載 Who is she? 大橋由香子/第1回:中絶の罪に問われた彼女 LAST TIME WE MET彼女たちが見ていた風景 宇壽山貴久子 私のフェミアイテム 亀石みゆき NOW THIS ACTIVIST 後藤稚菜 etcbookshop通信 (Feminist Report) コロナ禍は新しいフェミニズムを生むか(ドイツの女性たちから)山口侑紀 [ 特別寄稿 ] すんみ「より良いところに、ずっと遠くまで――ユン・イヒョンの『作家活動中止』をめぐって」 責任編集 長田 杏奈 Anna Osada 7年神奈川県生まれ。ライター。女性誌やWEBで美容の記事やインタビューを手がける。2019年フェミニズム視点で、多様な美しさを提案した初の著書『美容は自尊心の筋トレ』(Pヴァイン)が話題となり、版を重ねている。「儚さと祝福」をコンセプトに、生花を使ったアクセサリーを製作する「花鳥風月lab」の活動も行う。近刊に『あなたは美しい。その証拠を今からぼくたちが見せよう。』(大和書房)。
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フラワーデモを記録する
¥1,320
「花を持って集まりましょう」 あの晩、日本の#MeTooが大きく動いた。 全国主催者や、これまで性暴力事件を取材してきた新聞記者やライター、長年被害者とともに戦ってきた弁護士などの専門家、そして参加者による寄稿、刑法の問題点を整理したレポートなどでフラワーデモの1年間を記録する。 ー 2019年3月に4件続いた性暴力事件の無罪判決をきっかけに、性暴力に抗議する運動としてはじまった「フラワーデモ」。4月11日に東京・大阪の2都市ではじまったこのデモは、どんどん全国に広がり、5月には4都市、6月には11都市と増えていき、参加者はのべ1万人超、1年で47すべての都道府県から声が上がりました。 本書は、フラワーデモにかかわった側からこのフラワーデモの一年間を振り返り、性暴力を許さない社会へと繋げていくための一冊です。 *この本の利益はすべて、今後のフラワーデモおよび、性犯罪刑法の改正を求める被害当事者団体Springの活動費に充てられます。 [出版社より] 編 集|フラワーデモ 出版社|エトセトラブックス 定 価|1,200円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|112 ISBN|978-4-909910-05-9 初版|2020年4月 Contents 2019年3月~2020年3月の出来事 文・小川たまか はじめに――痛みの声が聞かれるまで 北原みのり [ 寄稿 ] 「なかったこと」にしない 安部志帆子(毎日新聞記者) 歴史が変わるとき 河原理子(ジャーナリスト) あたらしい夜明けを告げるフラワーデモ 角田由紀子(弁護士) 声をあげることの力 山本潤(一般社団法人Spring代表理事) 声をつなぐ 牧野雅子(社会学、ジェンダー研究) フラワーデモに加わらなかったあなたへ 小川たまか(ライター/一般社団法人Springスタッフ) 花を持って元栓を締めに 長田杏奈(ライター) フラワーデモ刑法勉強会 講師:村田智子弁護士 [ 私たちが声をあげた記録 ] 47都道府県&バルセロナ主催者がふり返る スピーチ再録 2019年7月11日@東京 2020年1月11日@東京 2019年7月11日@名古屋 2019年2月11日@名古屋 2019年7月11日 主催者座談会「私たちはことばを得た」 記録の記録 松尾亜紀子 VOICES(公式サイトに届いた「声」) Editor フラワーデモ フラワーデモとは、2019年4月に東京・大阪ではじまった、花を手に集まり、性暴力に抗議する運動。毎月11日に開催されるこのデモは全国に広がり、1年間で47都道府県から声があがり、のべ1万人超が参加した。参加者が自らの性被害を訴えるスピーチが多発し、これまで日本社会が耳をふさいできた性暴力の実態が明らかになった。
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彼女の体とその他の断片
¥2,640
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首にリボンを巻いている妻の秘密、セックスをリストにしながら迎える終末、 食べられない手術を受けた私の体、消えゆく女たちが憑く先は……。 ニューヨーク・タイムズ「21世紀の小説と読み方を変える、女性作家の15作」、全米批評家協会賞、シャーリイ・ジャクスン賞、ラムダ賞(レズビアン文学部門)他受賞、いまもっとも注目を浴びる作家を、最高の翻訳家たちが初紹介! 大胆奔放な想像力と緻密なストーリーテーリングで「身体」を書き換える新しい文学、クィアでストレンジな全8篇収録のデビュー短篇集。 [出版社より] 「マチャドの言葉は、女たちの記憶と飢え、そして欲望に、ありのままのかたちを与えた」 ——カレン・ラッセル 「消えゆく女たちと世界の終わり、すべてを手に入れてもなお多くを求める男たちの物語が、飽くなき想像力とたぐいまれな声によって美しく束ねられている」 ——ロクサーヌ・ゲイ 「巧妙に散りばめられた言葉や断片的な物語が、最終的にパズルのようにはまって大きな物語を作り上げているとわかった時の快感たるやない。訳していると胸が高鳴り、何度も手を止めた。ホラー、SF、リアリズム…ジャンルを越えて描かれる主体性を求める女性の物語は、私たちみんなの物語」 ——小澤身和子 「マチャドの言葉は、一語一語に肉体がある。だからおとぎ話めいているのに、とても生々しい。見知らぬ女たちの物語が、気づくと自分の物語に連なっている。そこがすばらしく、そして怖い」 ——岸本佐知子 「人間はいくつもの時間軸とルールを同時に生きている。たとえば、社会の一員としての、愛する人との、自分自身との。時にそれらは相いれず、衝突を起こし、正しさなどどこかに消えてしまう。でも、そうやって交差することでしか生まれない喜びや瞬間もある。マチャドの物語を読むと、その途方もない感覚を思い出す」 ——松田青子 「『女性や非白人やクィアな人々にとって、書くことはそれじたい政治的なアクティヴィズムだ』とマチャドは言う。そして、政治的であることと芸術的であることは両立する、とも。マチャドの作品は、それをなにより見事に体現しながら『男だけの世界』の景色を書き換えていく」 ——小澤英実 著 者|カルメン・マリア・マチャド 訳 者|小澤英実・小澤身和子・岸本佐知子・松田青子 出版社|エトセトラブックス 定 価|2,400円+税 判 型|四六変型判 頁 数|360 ISBN|978-4-909910-04-2 初版|2020年3月 Author カルメン・マリア・マチャド Carmen Maria Machado 1986年、フィラデルフィア生まれ。キューバからの移民である祖父の影響で幼少期から物語を書きはじめ、大学ではジャーナリズムを専攻、その後、写真学科に転入する。アルバイトを転々としながら小説を執筆していたが、アイオワ・ライターズ・ワークショップへの参加が叶い修士号を取得。 デビュー作である本書『彼女の体とその他の断片』は、そのクィアな作風から30社ほどの出版社に断られたが、2017年に非営利出版社グレイウルフ・プレスから刊行されると、全米図書賞、ローカス賞をはじめ10の賞の最終候補となり、全米批評家協会賞、シャーリイ・ジャクスン賞、ラムダ賞(レズビアン文学部門)など9つの賞を受賞した。短編「夫の縫い目」は、ネビュラ賞、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞の最終候補となった。 2018年には、ニューヨーク・タイムズ紙の「21世紀の小説と読み方を変える、女性作家の15作」に本書が選出。また同年、ピュリッツァー賞作家ジュノ・ディアスのセクシュアル・ハラスメントを告発し、米国文学界の男性中心主義と女性嫌悪を痛烈に批判した。2019年には、フィクションや批評的手法で描いたメモワールIn the Dream Houseを刊行し、話題となる。 また、『若草物語』の四姉妹について女性作家4人が綴るエッセイアンソロジーMarch Sisters: On Life, Death, and Little Womenで、三女ベスを担当(他に参加作家は、ジェニー・ザンなど)。同じく2019年にスタートした、少女ふたりが主人公のDCコミックスシリーズのホラー The Low, Low Woodsでは原作をつとめる。現在はペンシルベニア大学で教えながら、妻とフィラデルフィアに住んでいる。 Translator 小澤英実 Eimi Ozawa アメリカ文学、文芸評論、翻訳家。東京学芸大学准教授。訳書に、エドワード・P・ジョーンズ『地図になかった世界』(白水社)、トム・ルッツ『働かない――「怠けもの」と呼ばれた人たち』(青土社/共訳)、ロクサーヌ・ゲイ『むずかしい女たち』(河出書房新社/共訳)など。 小澤身和子 Miwako Ozawa 翻訳家。「クーリエ・ジャポン」の編集者を務めた後、日英バイリンガル誌の編集や、取材コーディネーター及び通訳として海外メディアの日本取材に携わる。訳書に、リン・ディン『アメリカ死にかけ物語』(河出書房新社)。 岸本佐知子 Sachiko Kishimoto 翻訳家。訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』(講談社)、リディア・デイヴィス『話の終わり』(作品社)、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』(新潮社)など多数。編訳書に『コドモノセカイ』(河出書房新社)、『変愛小説集』、『楽しい夜』(ともに講談社)など。著書『ねにもつタイプ』で第23 回講談社エッセイ賞を受賞、他に『ひみつのしつもん』(どちらも筑摩書房)など。 松田青子 Aoko Matsuda 作家、翻訳家。著書に、小説『スタッキング可能』『英子の森』(河出書房新社)、『おばちゃんたちのいるところ』(中央公論新社)など。2019年、『ワイルドフラワーの見えない一年』(河出書房新社)収録の短篇「女が死ぬ」がシャーリィ・ジャクスン賞候補に。訳書に、カレン・ラッセル『狼少女たちの聖ルーシー寮』『レモン畑の吸血鬼』、アメリア・グレイ『AM/PM』(いずれも河出書房新社)など。
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痴漢とはなにか 被害と冤罪をめぐる社会学
¥2,640
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なぜ日本では「痴漢」という性犯罪が、こんなにも日常化しているのか? そして、「被害」の対で語られるべき「加害」ではなく、なぜ今「冤罪」ばかりが語られるのか? 戦後から現在までの雑誌や新聞記事を分析し、これまで痴漢がどう捉えられ、社会の意識がどうつくられてきたかを読みといていく、これまでなかった「痴漢」研究の書。前提を共有し、解決策を考えていくために必読の一冊。 痴漢事件はどれくらい起こっているのか/夏は痴漢が増える、という思い込み/痴漢被害者に求められる「羞恥心」とは?/「痴漢は犯罪です」――は本当か?/女性専用車両は誰のために生まれたか/痴漢が娯楽になっていく過程/痴漢ブームは終わらない/たかが痴漢、されど痴漢冤罪の矛盾/痴漢=性依存というアプローチが注目される理由…etc. [出版社より] 著者|牧野雅子 出版社|エトセトラブックス 定価|2,400円+税 判型|四六判 ページ数|256 ISBN|978-4-909910-01-1 初版|2019年11月 Contents 第1部 事件としての痴漢 痴漢事件はどのくらい起こっているのか 痴漢事件はどう捜査される 痴漢を取り締まる条例 第2部 痴漢の社会史〜痴漢はどう語られてきたのか 戦後から1960年代まで〜電車内痴漢という被害 1970年代〜悩まされる女性たち 1980年代〜文化と娯楽としての痴漢 1990年代〜痴漢ブームと取締り 2000年以降〜痴漢冤罪問題と依存症 第3部 痴漢冤罪と女性専用車両 痴漢冤罪ばかりが語られる理由 女性専用車両をどう考えるか Author 牧野雅子 Masako Makino 1967年、富山県生まれ。龍谷大学犯罪学研究センター博士研究員。警察官として勤めたのち、 京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(人間・環境学)。 専門は、社会学、ジェンダー研究。 著書に、『刑事司法とジェンダー』(インパクト出版会)、 『生と死のケアを考える』(共著、法蔵館)がある。
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エトセトラ VOL.2 We♥Love 田嶋陽子!
¥1,320
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“日本でいちばん有名なフェミニスト”田嶋陽子を大特集! 世代を超えて集結した執筆陣によるエッセイ・書評や、一般投稿「田嶋陽子さんへの手紙」、そして、田嶋陽子本人へのロングインタビューなどで構成。現代のフェミ作家たち=山内マリコ&柚木麻子責任編集による、最強のフェミ・アイコン田嶋陽子へのリスペクトに満ちた一冊。あの頃、テレビで田嶋先生を観ていた、すべての少女たちへ捧げます! [編集部より] 責任編集|山内マリコ・柚木麻子 出版社|エトセトラブックス 定 価|1,200円+税 判 型|A5判・並製 頁 数|114(カラー口絵2P) ISBN|978-4-909910-02-8 初 版|2019年11月 Contents 特集:私の 私による 私のための身体 [ アンケート ] 1334人が答えたエトセトラ・リポート2020〜わたしが語る、わたしの身体〜 マンガ はらだ有彩「謎の生物ウネウネ いい感じの気持ちよさを探す旅に出るの巻」 エッセイ 松田青子「生理! 生理! 生理!」 写真 コムラマイ「近づくほどに遠ざかる/身体」 短歌 佐藤弓生「スカートになりたい」 [ Re:ボディ ] ハヤカワ五味✕吉野なお「布一枚から始める身体革命」 北原みのり「私の私による私のためのプレジャー」 磯野真穂「髪は生やして、手足は脱毛?――けむくじゃらの人類学」 綾屋紗月「ジェンダー化されにくい私の身体」 鈴木みのり「引き裂かれた身体を表象する」 アンティル「癒えない乳房」 規範を超えて躍動する女子プロレスラーの身体 インタビュー:里村明衣子/橋本千紘/愛海/朱崇花 「誰でも女子プロレス体験記」渋谷チカ [ カラダと権利 ] アクロストン「子どもたちが自分の頭で考える・対話するための性教育」 早乙女智子「産婦人科医が語るマイボディ・マイチョイス」 福田和子「避妊の権利なんでないの」 牧野雅子「性暴力被害者のリアルと、法の中のファンタジー」 塚原久美「妊娠するからだとガラパゴス中絶」 齋藤有紀子「堕胎罪と母体保護法」 [ 連載 ] 編集長フェミ日記 長田杏奈 新連載 ここは女を入れない国 伊藤春奈(花束書房)/第1回:大相撲と女人禁制 新連載 Who is she? 大橋由香子/第1回:中絶の罪に問われた彼女 LAST TIME WE MET彼女たちが見ていた風景 宇壽山貴久子 私のフェミアイテム 亀石みゆき NOW THIS ACTIVIST 後藤稚菜 etcbookshop通信 (Feminist Report) コロナ禍は新しいフェミニズムを生むか(ドイツの女性たちから)山口侑紀 [ 特別寄稿 ] すんみ「より良いところに、ずっと遠くまで――ユン・イヒョンの『作家活動中止』をめぐって」 責任編集 山内 マリコ Mariko Yamauchi 1980年富山県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。2008年「16歳はセックスの齢」で「女による女のためのR‐18文学賞読者賞」を受賞。2012年、同作を含む初の単行本『ここは退屈迎えに来て』を刊行、地方に生きる若い女性のリアルを描いた。小説『アズミ・ハルコは行方不明』『かわいい結婚』『あのこは貴族』『選んだ孤独はよい孤独』、エッセイ『皿洗いするの、どっち?目指せ、家庭内男女平等』、短篇&エッセイ『あたしたちよくやってる』など著書多数。 柚木麻子 Asako Yuzuki 1981年東京都生まれ。立教大学文学部フランス文学科卒業。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞、同作を含む連作短篇集『終点のあの子』でデビュー。以後、女性同士の友情や関係性をテーマにした作品を数多く発表。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞受賞。同作は、高校生直木賞も受賞した。他の著書に「ランチのアッコちゃん」シリーズ、『本屋さんのダイアナ』『BUTTER』『デートクレンジング』『マジカルグランマ』など多数。
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エトセトラ VOL.1 コンビニからエロ本がなくなる日
¥1,100
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毎号、新しい責任編集長がいちばん伝えたい“フェミ的テーマ”を特集するフェミマガジン創刊! 大手コンビニチェーンが、2019年8月末日までに「成人向け雑誌」販売中止する方針を決定。私たちの生活に欠かせないコンビニという場所に「エロ本」があったこと/なくなることについて、人気漫画家・田房永子が責任編集長となり、二度とないタイミングで60人のリアルな声を集めた一冊! 作家や漫画家、書店店長、「エロ本」編集者からの寄稿他、一般投稿による熱い賛否両論フォーラム、各社コンビニへのアンケート、もちろん田房永子によるエッセイ漫画も! 身近なテーマからフェミニズムを考える、新しい雑誌の誕生です。 [編集部より] 責任編集|田房永子 出版社|エトセトラブックス 定 価|1,000円+税 判 型|A5判 頁 数|96 ISBN|978-4-909910-00-4 初 版|2019年5月 Contents 特集/コンビニからエロ本がなくなる日 寄稿 コンビニのエロ本は誰のエロなのか 小川たまか コンビニから女のエロがなくなった日 北原みのり 必要とする人、必要とされる場所 伊野尾宏之 コンビニからエロ本がなくなる日のおとぎ話 デジスタ小保方 ややこしいわたしの棲み処によせて ドルショック竹下 「オレ」が思う通りにならない社会を 武田砂鉄 ソフィズムとフェミニズム 瀧波ユカリ エロを肯定したい私のエロコンテンツとの距離 水谷さるころ 平気な子どものために 少年アヤ 間近にあるエロ、遠い“性”。 安達茉莉子 さよなら、コンビニエンス・エロ 高橋フミコ 40人による賛否激論・投稿フォーラム 漫画 かつてコンビニにはエロ本があった コンビニに抗議できなかった話 田房永子 レポート エロ本の作り手にお話を伺う中で見えてきた巨大構造 清田隆之(桃山商事) アンケート 「コンビニからエロ本がなくなること」について、コンビニ各社へお尋ねしました。 連載 編集長フェミ日記 2019年1〜2月 LAST TIME WE MET 彼女たちが見ていた風景 宇壽山貴久子 私のフェミアイテム 長田杏奈 NOW THIS ACTIVIST 01 福田和子 etc.bookshop通信 責任編集 田房永子 Eiko Tabusa 1978年東京都生まれ。漫画家、ライター。2001年第3回アックスマンガ新人賞佳作受賞。2005年より男性向けエロ本、実話系雑誌、スポーツ新聞の風俗欄で連載を持つ。10年より「ラブピースクラブ」などの女性向けWEBサイトで連載を持ち、完全に意識がフェミニズムへシフトする。母からの過干渉の苦しみと葛藤を描いたコミックエッセイ『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)を12年に刊行、ベストセラーに。他の著書に、男性中心社会における女性の苦しみにピントを当てた『ママだって、人間』(河出書房新社)、『他人のセックスを見ながら考えた』(ちくま文庫)など多数。