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人間から遠く離れて ザック・スナイダーと21世紀映画の旅
¥2,530
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『300〈スリーハンドレッド〉』『ウォッチメン』『エンジェル ウォーズ』『バットマンvsスーパーマン』、そして来るべき『ジャスティス・リーグ』へ──。 アメコミ映画やヒーロー映画の問題作を次々に発表し、賛否両論を巻き起こしてきた異形の映画監督、ザック・スナイダー。本書は、彼のフィルモグラフィーを丹念に追った世界初の作家評論本であると共に、マイケル・ベイやジョス・ウェドン、M・ナイト・シャマランやトム・クルーズなど、同時代のプレイヤーたちの試行を縦横無尽に論じていく。 現代の「神話」を語らんとするスナイダーの聖性・宗教性、テクノロジーによる「生」の拡張と分裂、CGと実写の混淆「以後」の映画の美学と倫理といった観点から、いまだ汲み尽くされていないハリウッド映画のポテンシャルを解き放つ、21世紀の映画批評。 [出版社より] 著者|佐々木友輔、noirse 出版社|トポフィル 定価|2,300円+税 判型|四六判 ページ数|384 ISBN|978-4-9905835-2-1 初版|2017年8月 Contents はじめに──旅の手引き(noirse) 第Ⅰ部 ザック・スナイダー論 1 聖なる映画作家 スーパーマン の実在を信じる男(佐々木友輔) デジタル時代のジャンヌ・ダルク――スーパーマン を巡る映画史(noirse) 2 機械仕掛けの生 速度の映画について──マン・オブ・スティールに触れる(佐々木友輔) ゲームの国のアリス――ゲーム映画試論、または『エンジェル ウォーズ』論(noirse) 3 ザック・スナイダー作品解説 人間、ザック・スナイダー(佐々木友輔) スローモーション・オブ・ザ・デッド──『ドーン・オブ・ザ・デッド』(noirse) 筋肉はサヴァイブする──『300〈スリーハンドレッド〉』(noirse) 発光体について──『ウォッチメン』(noirse) フォースは砂嚢に宿る──『ガフールの伝説』(佐々木友輔) 千の顔を持つ英雄──『エンジェル ウォーズ』(佐々木友輔) 否認する男たち──『マン・オブ・スティール』(noirse) アルテミシアの光と影──『300〈スリーハンドレッド〉~帝国の進撃~』(佐々木友輔) ニューメディア・リアリズムの誕生──『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(佐々木友輔) 第Ⅱ部 二一世紀ハリウッド映画論 4 異世界旅行の先導者たち 復路の旅──現代映画のための物語(佐々木友輔) ポリフォニック・シネマの方へ(noirse) 終わりに──マルチブートの生存学(佐々木友輔) Author 佐々木友輔 Yusuke Sasaki 映像作家、企画者。とり憑かれ、揺さぶられたもについての映画、ドキュメンタリー、展覧会、書籍などを制作。 noirse 批評誌『ビンダー』『セカンドアフター』、ウェブサイト「Mercure des Arts」などで、映画、アニメ、音楽批評を執筆。
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土瀝青 場所が揺らす映画
¥1,650
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茨城の貧農の暮らしを描いた長塚節の長編小説『土』(1910年)を原作として、そのテキストの朗読と、郊外化を経た現在の茨城を撮影した映像をかさねあわせることによって制作された映画『土瀝青 asphalt』(2013年)。 本書はその公開を記念して編まれた論考・対談集である。『土瀝青』を観ることを出発点として、映画、ドキュメンタリー、アート、社会学、都市論など様々な分野で活躍する著者たちが、芸術と場所の関わり、そしてこれからの作家のあり方について論じる。巻末に『土瀝青』の朗読脚本を収録。 [出版社より] 編者|木村裕之、佐々木友輔 執筆者|石川初、鈴木並木、地理人(今和泉隆行)、永瀬恭一、南後由和、萩野亮、渡邉大輔、渡邉英徳、佐々木友輔 出版社|トポフィル 定価|1,500円+税 判型|文庫判 ページ数|196 ISBN|978-4-9905835-1-4 初版|2014年11月 Contents 1 場所が揺らす 論考「百年後」 鈴木並木 対談「どこまでを明らかにし、どこまでを隠すのか―デジタルアーカイブとドキュメンタリー」 渡邉英徳+佐々木友輔 論考「郊外の移動・リズム・ヘテロトピア」 南後由和 対談「続けることは見つけること―場所と関わるためのヒント」 石川初+佐々木友輔 2 映画が揺れる 論考「音/声/映像の中点に生まれるもの―佐々木友輔《土瀝青 asphalt》冒頭二分十六秒の構造」 永瀬恭一 対談「地図と映画―経験の変換」 地理人(今和泉隆行)+佐々木友輔 論考「土、瀝青、岩」 萩野亮 論考「現代映画と「情報風土」―『土瀝青 asphalt』小論」 渡邉大輔 3 『土瀝青 asphalt』の設計図 論考「“風景映画”から“場所映画”へ」 佐々木友輔 附録「映画『土瀝青 asphalt』朗読脚本」 長塚節+佐々木友輔 Editor 佐々木友輔 Yusuke Sasaki 1985年生まれ、映像作家・企画者。2008年頃より、「郊外」と呼ばれる場所を映画がどのように描いてきたのか(描いてこなかったのか)という問いを軸とした映画制作や展覧会企画、執筆活動を展開している 木村裕之 Hiroyuki Kimura 1980年生まれ、webマーケティング、編集等を経てゲームやイベントの企画を行う