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アナザー・プラネット 郊外の十代
¥3,190
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「これからはもう恋人はオレンジ・ジュースだけ」 更年期を迎えたロックシンガー、 ありふれた住宅街で育った パンクに恋した少女時代を述懐── 人生で大切なものの数々をたぐり寄せる 本国で大絶賛され、一流のエッセイストであることを確立したトレイシー・ソーンの自伝的エッセイ第二弾! [ この本に登場するアーティスト、バンド、作家、映画など ] デイヴィッド・ボウイ スージー&ザ・バンシーズ セックス・ピストルズ スティーヴィー・ワンダー ジェームズ・ブラウン 10cc モンキーズ ビーチ・ボーイズ イーグルス カン マーヴィン・ゲイ アーチー・ベル&ザ・ドレルズ スリー・ディグリーズ スーパートランプ ストラングラーズ ザ・ジャム イアン・デューリー パティ・スミス ブルース・スプリングスティーン ジ・アンダートーンズ バズコックス ルー・リード ヒューマン・リーグ ポリー・スタイリン スウェル・マップス レインコーツ ザ・スリッツ クリッシー・ハインド スリーター・キニー ビキニ・キル サブウェイ・セクト エルヴィス・コステロ ザ・スペシャルズ シャム69 ディーヴォ XTC ジョイ・ディヴィジョン ニュー・オーダー ザ・キュアー マキシマム・ジョイ ピッグバッグ TVパーソナリティーズ バースデイ・パーティー ビョーク マリアンヌ・フェイスフル リッキー・リー・ジョーンズ ビリー・ホリデー J・G・バラード ジョン・アップダイク アルベール・カミュ ジャン・ポール・サルトル ジャック・ケルアック ジャーメイン・グリア 『郊外のブッダ』 『キャッチ22』 『ウィズネイルと僕』 モンティ・パイソン──などなど [出版社より] 著 者|トレイシー・ソーン 訳 者|浅倉卓弥 出版社|Pヴァイン 定 価|2,900円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|240 ISBN|978-4-909483-55-3 初 版|2020年6月
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ele-king臨時増刊号 山本太郎から見える日本
¥1,782
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今こそ政治が問われるとき——。 彼の掲げた問題は現在さらに深刻になっていないだろうか? 2020年、知っておきたい日本の政治・経済・社会・文化。 [出版社より] 編 者|ele-king編集部 出版社|Pヴァイン 定 価|1,620円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|240 ISBN|978-4-909483-52-2 初 版|2020年4月 Contents [ INTERVIEW ] 山本太郎 政治家・山本太郎はどこから来て、どこへと向かうのか 内田樹 みんなが正しいことを言うけれど、そこには笑顔がない。もっとふざけた人がいていい。 宇都宮健児 「人にやさしい政治」を実現するには? 宮台真司 社会がつまらないんじゃない、お前がつまらないんだ! 望月衣塑子 一人ひとりの記者が声を上げていけば、いつかその声は連鎖を生み「社会変革」につながる 松尾匡 「生きているだけで価値がある」に行き着くための経済学 渡辺照子 諦めて生きるには人生は長い。でも諦めないでなんとかしなきゃと思うと、人生の時間は限られている。 [ COLUMN / TALK ] 斎藤幸平 山本太郎はポピュリストなのか? 高島鈴 TikTok的、あまりにTikTok的な──「若者の政治的無関心」をひらく 白石嘉治 山本太郎と「知性」の再開のために 松本哉 昔ながらの民衆の生き方をすることが、カネばかりの資本主義社会へのいちばんの抵抗になる。 Mars89 ぼくらはバンクシーが描いたネズミかもしれない。社会にいるのに無視された存在かもしれない。それを可視化すること。 沖野修也 311以降の日本は現実を直視できないでいる。山本太郎が嫌がられるのはその現実を言うからでしょう。 マシュー・チョジック どうか日本はアメリカを真似しないでほしい。アメリカ式で進めていったら、日本も大変なことになります。 表紙写真:岩沢蘭
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美容は心の筋トレ
¥1,628
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さよなら自虐――「呪いの言葉」を解きほぐす心の筋トレ10か条。 モテようとも若返ろうとも、綺麗になろうとも書いていない、化粧品もちょっぴりしか載っていない美容本ができました。 ――“反骨の美容ライター”が「みんな違ってみんな美しい」時代に送るメッセージ! [出版社より] 著 者|長田杏奈 出版社|Pヴァイン 定 価|1,480円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|144 ISBN|978-4-909483-30-0 初 版|2019年6月 Contents はじめに 自尊心の筋トレ十訓 第一章 生まれ出づる私の悩み 全員美人原理主義 この世に「ブス」なんていない 「見た目が9割」だったら警察いらない 自信がないなら、愛着を持てばいいじゃない 美容は、自分をやさしく扱う練習 メイクは看板、スキンケアはインテリア 努力は、痛気持ちいいぐらいまでにしておく 食材を選ぶように化粧品を選んでみる コンプレックスは個性の種、スタイルのフラグである 審美眼のストレッチでやさしい眼差しに 遠山の金さんと水戸黄門――いつも完璧じゃない美学 本当にあった、写真に写らない美しさの話 第二章 天はあの子の上に私をつくらず、私の上にあの子をつくらず その「私なんて」どっからきた? 自虐は自分も人も傷つける、諸刃の剣 クラス1の美人とも交換したくない顔 嫉妬はチャンス。自分を磨く鏡として活用する SNSは人目を気にしないための壁打ち 量産型と侮るなかれ。付和雷同は才能である 「モテたいは生きたいに近い」けれど…… エビデンスなきモテに振り回されるな 「婚活コンサバ」という踏み絵 清くクセなく御ぎょしやすく 死ぬほど好き でも自尊心は委ねるな 第三章 その世間って具体的に誰? イタいの飛んでけ! みんなで浮けば、怖くない 母で妻で、それで? 役割スタンプラリーからの卒業 ママ=時短って決めつけるな それでも忙しいあなたに送るミニマム美容 「いつもご機嫌」、「ポジティブ至上主義」が蓋をするもの 消えたくなる日、馴染みの思考回路 イケてる!という感覚は世界を速攻で変える 第四章 時をかける私 平均年齢45・9歳の国で年齢を恥じると詰む 「宇宙船美人号から降りられない女たち」にモヤる 女って捨てられるの? 恋愛=現役という焦り商法 エイジングロールモデルを探して おわりに Author 長田杏奈 Anna Osada 1977年神奈川県生まれ。ライター。中央大学法学部法律学科卒業後、ネット系企業の営業を経て週刊誌の契約編集に。フリーランス転身後は、女性誌やWebで美容を中心に、インタビューや海外セレブの記事も手がける。「花鳥風月lab」主宰。
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ドラえもん論 ラジカルな「弱さ」の思想
¥2,365
『ドラえもん』がわたしたちに教えてくれたこと ――藤子・F・不二雄が残した弱さとやさしさの思想。 1969年の連載開始から半世紀にわたり、いまや世界中の子どもたちを魅了している『ドラえもん』。そこに込められた「弱さ」と「まっとうさ」にまつわるラジカルな思想。そして「大長編/映画版ドラえもん」で政治と宗教、科学と進化という大きく普遍的なテーマに取り組んだ藤子・F・不二雄の絶望と希望のメッセージを気鋭の批評家がひもとく! 「作品が面白いことと思想的であることは、矛盾しません。難しいことなんて考えず楽しんで読めばいいんだ、というのは、じつは、マンガの面白さを小さく見積もっていないでしょうか。 むしろ、思想的であることは「ただちに」面白いんだ、ということ。藤子・F先生の『ドラえもん』は、多くの少年少女たちに、そして大人たちにもそのことを教えてくれました」(本文より) [出版社より] 著 者|杉田俊介 出版社|Pヴァイン 定 価|2,150円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|280 ISBN|978-4-909483-50-8 初 版|2020年2月 Contents まえがき 第1章 『ドラえもん』の世界──のび太は弱いのか? 第2章 「大長編ドラえもん」の思想──科学・宗教・政治・進化 (1) 一九八〇年代前半──人間はどのように生きるべきか? (2) 一九八〇年代後半──人類はどうあるべきか? (3) 一九九〇年代前半──人類は自滅せずにすむのか? (4) 一九九〇年代後半──ニセモノにとって生命とは何か? 第3章 異色SF短編を読む 第4章 ドラえもんの夢──約束としての戦後民主主義 あとがき Author 杉田 俊介 Shunsuke Sugita 1975年神奈川県生まれ。批評家。法政大学大学院人文科学研究科修士課程修了。文芸誌・思想誌などさまざまな媒体で文学、アニメ、マンガなどの批評活動を展開し、作品の核心をつく読解で高い評価を受ける。著書に『宮崎駿論』(NHKブックス)、『ジョジョ論』『戦争と虚構』(作品社)、『長渕剛論』(毎日新聞出版)、『無能力批評』(大月書店)、『非モテの品格』(集英社新書)などがある。
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血とエロスはいとこ同士 エモーショナル・ムーヴィ宣言
¥2,640
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グッとくる映画、あります! 「映画の力」、それはストーリーだけではない──。 わけがわからないのに気になる映画。 淡々とした描写の中に人生に似た何かが立ち現れる映画。 厭な要素ばかりなのについつい見てしまう映画。 独自すぎる理屈で構成されていて観る者を激しく選ぶ映画。 ──なぜか心動かされ、惹きつけられてしまう映画の秘密をひもとく、気鋭の批評家による精選エッセイ集! [出版社より] 著 者|真魚八重子 出版社|Pヴァイン 定 価|2,400円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|280 ISBN|978-4-909483-50-8 初 版|2020年2月 Contents まえがき 第一章 不可解な映画に魔がひそむ ・シャマラン絶対主義! ・八〇年代のシャブロルに感じる「居心地の悪さ」 ・目がくらむ光、カンガルーの手――『荒野の千鳥足』 ・物語からの解放――曽根中生の〈純粋な映画〉 第二章 暴力・情念・死 ・侮辱と少しの飴の籠――『マルタ』 ・破滅へと駆け抜ける少女たち――『ヴィオレット・ノジエール』 ・突き抜けた後味の悪さ――『悪魔の調教師』 ・異郷と恐怖――『女子大生・恐怖のサイクリングバカンス』 ・現実と虚構のはざまでたゆたう羽仁進の映画世界 ・野村芳太郎の怖くない霊と、怖い子どもたち ・東宝クールアクションの世界――『死ぬにはまだ早い』『ヘアピン・サーカス』 第三章 日本モンド映画 静謐/狂乱 ・退廃と静謐さ ・狂乱! 第四章 日本モンド映画 エロス+流血 ・セックスを越えていけ! ・内田良平 ・高橋伴明+下元史朗 第五章 ロマンポルノ二五選 ・神代辰巳の逸脱とナルシシズム ・アクション&サスペンス! ・浮遊する心――加藤彰 ・奇妙 ・快楽と観念のドラマ あとがき Author 真魚 八重子 Yaeko Mana 愛知県出身。映写技師や派遣社員を経て、現在は「映画秘宝」「朝日新聞」「キネマ旬報」などのほか、パンフレットやDVDでも執筆。著書に『映画系女子がゆく!』『映画なしでは生きられない』『バッドエンドの誘惑』。
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くたばれインターネット
¥2,860
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ビヨンセもレディー・ガガも マーク・ザッカーバーグもスティーヴ・ジョブスもだいきらい! 21世紀にもっともやってはいけない唯一の大罪を犯してしまったアラフォー女子一名、ツイッターで自衛し、ツイッターで攻撃を仕掛けるが……。 インターネットという地獄絵のなかで我々一般庶民はいったい何をさせられているのか。アメリカのウエルベック、現代のヴォネガットなどと評され、現代アメリカ文学において唯一読むに値するとまで言われたネット時代を痛快なまでに風刺する問題作。 自費出版からスタートして、『ニューヨーク・タイムス』や『ガーディアン』などで賞賛され、いまのところ12か国で刊行されている異形の国際的ベストセラー、ついに本邦上陸! [出版社より] 「ツイッター時代のヴォネガット」 ──『ザ・タイムス』 「文化的な診断による怒りのコメディ!」 ──『ガーディアン』 「本を読む人種こそはこのネット社会が生み出した地獄絵図に抗う術を手にしている唯一の存在だぞ。本を読む人種だけがネットに対しても多少なりとも興味深い反論を試みることができるのだ」 ──本書より 著 者|ジャレット・コベック 訳 者|浅倉卓弥 出版社|Pヴァイン 定 価|2,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|384 ISBN|978-4-909483-43-0 初 版|2019年11月 Author ジャレット・コベック Jarett Kobek トルコ系の在米移民の子孫で、カリフォルニア在住の小説家。本書『くたばれインターネット(I Hate the Internet)』は国際的なベストセラーで、9つの言語に翻訳され、12カ国で刊行されている。最新作にラッパーのXXXテンタシオンについて書いた『DO EVERY THING WRONG』と『ONLY AMERICANS BURN IN HELL (=地獄で灼かれるのはアメリカ人だけ)』がある。 Translator 浅倉 卓弥 Takuya Asakura 作家・翻訳家。東京大学文学部卒。レコード会社洋楽部ディレクター、団体職員等を経て作家へ。著書に『四日間の奇蹟』『君の名残を』『向日葵の迷路』『黄蝶舞う』ほか、訳書に『安アパートのディスコクイーン──トレイシー・ソーン自伝』(トレイシー・ソーン著)『父と僕の終わらない歌』(サイモン・マクダーモット著)『天才作家の妻』(メグ・ウォリッツァー著)などがある。
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前衛音楽入門
¥3,080
“アヴァンギャルド”とはなんだったのか!? 音楽の限界をめぐる20世紀の冒険、 その後ポップ・ミュージックに応用される“前衛”から“実験”へのクロニクル——。 アヴァンギャルド・ミュージックとはいったいなんなのか!? それはなんのために生まれ、そして何を遂げて、いまもなぜ重要であるのか? 長年、前衛音楽/実験音楽を取材し、論じ、考察してきた松村正人が書き下ろす、決定的な入門書! しかも松村初の単著、満を持しての刊行! [出版社より] 著 者|松村正人 出版社|Pヴァイン 定 価|2,800円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|351 ISBN|978-4-909483-13-3 初 版|2019年1月 Contents 序 「前衛」の「共有」 一 「前提」の「共有」 二 「前衛」の「前提」 Ⅰ 前衛音楽はゆっくりと悩めるように──一九世紀末から二〇世紀初頭の作曲家たち サティ、ドビュッシー 一 窓の外の印象派 二 再帰するサティ 三 ふたたび“再帰するサティ” 四 音響計測者のデザイン 五 おまけにもうひとつ Ⅱ 無調の世界 シェーンベルクと新ウィーン楽派 一 「a」は最初の一歩 二 その前夜 三 そして当夜 四 表現主義的な、あまりに表現主義的な 五 十二の使徒たち Ⅲ アメリカの録音(アメリカン・レコーディングス)──記録と再生 チャールズ・アイヴズ、ヘンリー・カウエル、ルー・ハリソン、ハリー・パーチ 一 ローマックスとバルトーク 二 多調多根~多調 三 多調多根~多根 Ⅳ 教師と教え子 オリヴィエ・メシアンとピエール・ブーレーズ、ヤニス・クセナキス 一 教師メシアン、二〇世紀の多面 二 教え子ブーレーズ、二〇世紀の結晶 三 教え子クセナキス、二〇世紀の建築 Ⅴ 電子の歌 カールハインツ・シュトックハウゼン、ピエール・シェフェールとミュジーク・コンクレートの音楽家たち 一 電子の夜明け 二 具体の音楽(ミュジーク・コンクレート) 三 電子の音楽(エレクトロニック・ミュージック) Ⅵ 実験の誕生 ジョン・ケージと実験音楽 一 からっぽの世界 二 打楽器というノイズ・マシーン 三 ピアノを準備せよ 四 エレクトロ・アコースティックな心象風景(イマジナリー・ランドスケープ) 五 チャンス・オア・インディターミナシー ~偶然性か不確定性か Ⅶ 不自然な即興 レニー・トリスターノ、オーネット・コールマンとフリー・ジャズ、デレク・ベイリーとフリー・インプロヴィゼーション 一 JAZZ 二 第三の波 三 ジャズの前衛革命 四 アウトサイダーのアウトオブキー 五 散種する前衛 六 純粋な即興 七 不自然な即興 Ⅷ ミニマリズムとその周縁 テリー・ライリー、ラ・モンテ・ヤング、スティーヴ・ライヒ、フィリップ・グラス 一 調性と持続 二 位相と加算 Ⅸ 譜面から録音物へ サンプリングと音響派、九〇年代エレクトロニック・ミュージックと前衛音楽との関係 一 ポスト・エクスペリメンタル 二 デイヴィッド・グラブスとの対話 三 思考のサンプリング 四 「音響」の「前提」 五 前衛と実験の再生(リサイクル) 六 さようなら二〇世紀 あとがき 参考音源 参考文献 Author 松村 正人 Masato Matsumura 1972年、奄美生まれ。1999年より雑誌『STUDIO VOICE』編集部で音楽を担当。2007年に『Tokion』編集長を、2009年4月号から休刊した09年9月号まで『STUDIO VOICE』編集長をつとめた。現在 ele-king をはじめ、各所で精力的に執筆と編集を続ける。
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ゴシック・カルチャー入門
¥2,970
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「ゴシック」から「ゴス」へ――暗黒美学の全貌! 人はなぜ闇を求めるのか──。 建築にはじまり、文学、美術、映画、ファッション、そして音楽と、さまざまな分野で多大な影響を与え続ける暗黒美学の全貌! [出版社より] 著 者|後藤護 出版社|Pヴァイン 定 価|2,700円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|272 ISBN|978-4-909483-45-4 初 版|2019年11月 Contents 暗黒批評宣言──ゴシック・インフェルノの黒い炎 第一章 「読む/見る」ゴシック──暗黒小説の黒色研究 啓蒙主義と暗黒小説―呪われた親子のドラマツルギー/感傷主義──「黒い快楽」の萌芽/感傷主義から風景へ──「崇高美」の発見/益荒男ぶりとしての「ピクチャレスク」/テラーとホラー/迷宮としての世界──あるいは「テクストという牢獄」/回収される闇の断片──暗黒小説から推理小説へ/「騙り」の構造──不可視の文学/不気味な文学──内/家なる怪物/下部構造的な背景──娯楽小説の誕生/闇の同種療法/早すぎたポストモダン文学/早すぎたシュルレアリスム──フラグメンツ左派 第二章 「殺る」ゴシック──暗黒小説から暗黒映画へ 暗黒小説の通メロドラマ俗化/パルプ・マガジンの隆盛/暗黒小説から暗黒映画へ/「不気味なもの」をめぐって①──シュルレアリスムの影の下に/「不気味なもの」をめぐって②──カリガリからノワールへ/迷宮としての世界/暗黒色彩学/「アクア・ゴシック」試論──ノワールにおける「水」の表象/LAゴシックの誕生/ケネス・アンガー『ハリウッド・バビロン』の衝撃/LAゴシックの現在形──「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」/「ポスト」ノワールの無感覚へ 第三章 「聴く」ゴシック──暗黒音楽の暗黒考古学 クラシック / 現代音楽におけるゴシック趣味/ゴスロックの始まり──スクリーミン・ジェイ・ホーキンス/ドアーズ──「ゴス」の扉が開かれる……/ブラック・サバス──「我が名はルシファー」/ヴェルヴェット・アンダーグラウンドとその周辺/レナード・コーエン──暗黒の吟遊詩人/補足:ジ・アンダーテイカーズ──早すぎたゴスの仇花/グラム・ロックとの関係/ 倒錯の偶像──デヴィッド・ボウイ/アリス・クーパーのグラン・ギニョル精神/ダムドのB級感覚/デスロック、サイコビリー、ゴサビリー──US版ゴスロック/バットケイヴ──地下世界のダンディーたち/バットケイヴで演奏したバンドたち/バットケイヴ独裁からゴスクラブ百花繚乱へ/ゴスファッションの傍流からゴスの本質へ/「リベットヘッド」とインダストリアル、およびそれらのゴスとの関係/ゴスのメタル嫌悪──「リトマス紙」としてのマリリン・マンソン 第四章 「啜すする」ゴシック──吸血鬼からゾンビへ 「隠喩の王」としてのドラキュラ/モダン・ヴァンパイの肖像/廃墟の街としてのデトロイト/共鳴伝導体としての廃墟/惑星の夜のドライヴ・ミュージック/ヴァンパイア・キャピタリズムの終焉/ロック吸血鬼はタンジェの夢を見るか?/歌う / 歌わない吸血鬼/ 墓碑銘 第五章 「鄙る」ゴシック──民衆と三つ又 グラント・ウッド『アメリカン・ゴシック』の受容史/アメリカン・ゴシックと田吾作―『ヒルビリー・エレジー』の衝撃/田吾作音楽の政治学/田吾作 / スラッシャー / トランプの三頭政治/スラッシャー映画のフォークロア/「ファースト・ガール」の詩学 第六章 「蘇る」ゴシック──GIYの精神史~ラスキンからスチームパンクまで(+反ゴス論) ラスキンでいこう──唯美派マルクス/美的革命の精神史──ラスキン~モリス~小野二郎~澁澤龍彦/蒸気的人間のGIY精神/【アンチテーゼ】インダストリアル・ノイズの考古学──ゴシック的「崇高」を越えて 第七章 「装う」ゴシック──衣裳哲学の地下世界 ハリウッド・ゴシックからの影響/BDSMカルチャーからの影響/モヒカン──戦争からアートへ/ダーク・キャバレー/お洒落な第三帝国/ヴァンプのアイコン①──セダ・バラ/ヴァンプのアイコン②──ルイーザ・カザーティ/ヴァンプのアイコン③──キャロル・ボーランド/ヴァンプのアイコン④──マイラ・ヌルミ「ヴァンパイラ」/黒い皮と黒い眼鏡──ゴシック・サイドを歩け/ダンディの黒色研究/ゴス娘とヴィクトリア朝娘のファッション比較/ホット・トピック──ゴス・ファッションのユニクロ化/キャンディー・ゴス / パーキー・ゴスの色彩地獄/サイバーゴス―ゴスミシン台におけるレイヴとSFの出会い?/エモはゴスい、ゴスはエモい/オートゴス──ゴスのハイファッション化/たかがファッション、されどファッション──ポスト・アポカリプス時代の衣裳哲学へ 第八章 「聳びえる」ゴシック──摩天楼からダークエコロジーへ モダニズム異論──オカルティストの影の下に/ヒュー・フェリスの「ゴシック・マニエリスム」/商業のカテドラル──「コマーシャル・ゴシック」としてのウールワース・ビル/発芽生長するゴシック―田吾作の禿頭は世界樹のアデランス的苗床である/WTCのゴシシズム①──隠しこまれた樹木/WTCのゴシシズム②──双子の解剖学/WTCの「反」ゴシシズム──「凍れる音楽」から「崩れる音楽」へ/「ダークエコロジー」としてのゴス 墓碑──ゴシック・インフェルノの余燼 Author 後藤 護 Mamoru Goto 1988年山形県生まれ。(暗黒批評系)映画・音楽ライター、翻訳家。『金枝篇』(国書刊行会)の訳文校正を担当中。また「高山宏の恐るべき子供たち」をコンセプトに掲げる「超」批評誌『機関精神史』の編集主幹を務める。黒眼鏡を着用。