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自炊者になるための26週
¥2,178
さっと買って、さっと作って、この上なく幸福になれる。 「トーストを焼くだけ」からはじまる、日々の小さな創造行為。 “面倒”をこえて「料理したくなる」には、どうしたらいいでしょう。 “ほぼ毎日キッチンに立つ”映画研究者が、その手立てを具体的に語ります。 大方針は、「風味の魅力」にみちびかれること。 「風味」=味+におい。自由に軽やかに、においを食べて世界と触れ合う。そのよろこびで料理したくなる。人間のにおい解像度は犬並み? 最新の科学研究だけでなく、哲学、文学、映像論の重要テクストを手がかりに、知られざる風味の秘密に迫ります。 目標は、素材から出発して、ささっとおいしいひと皿が作れるようになること。 1週に1章、その週の課題をクリアしていけば、26週=半年で、だれでも、すすんで自炊をする人=自炊者になれる、がコンセプト。 蒸す、煮る、焼く、揚げる「だけ」のシンプル料理から、「混ぜる」「組み合わせる」、さらに魚をおろして様々に活用するまでステップアップしていきます。日本酒とワインの新しいあり方、買い物や献立てに悩まないコツ、家事分担も考えます。 感覚を底上げする、「名曲」のようなレシピを40以上収録しています。 「ヤンソンの誘惑」「鶏肉とパプリカ」「山形のだし」「麦いかのフリット」等々、素朴だけど、素材と出会いなおすような感動のあるものばかり。古今東西の料理書を読みこんだ著者ならではのベストチョイスです。 より先へ進みたくなった人のための懇切丁寧なブックガイドつき。 [出版社より] 「”においを食べる” にしびれました。学者と詩人、生活者と小学生のやわらかな心を併せ持つ新料理家、ここに誕生」 ――高山なおみ 「知識は楽しみを与えず、楽しみは知識を与えない。このような知識と楽しみの分離こそが哲学の前提であった。だからこそ、知識を楽しむこと(フィロ・ソフィア)としての哲学(フィロ・ソフィア)がありえたのだ。しかし、本書が示すのは、知識を与える楽しみであり、楽しみを与える知識に他ならない! 知識と楽しみはこうして一体となる。これは人間がもちうる賢さについての書物だ!」 ――國分功一郎 著 者|三浦哲哉 出版社|朝日出版社 定 価|1,980円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|336 ISBN|9784255013602 発 行|2023年12月 Contents 序 料理したくなる料理 1 においの際立ち おいしいトーストの焼き方/においの語源と「感覚順応」/バゲットを穏やかに加熱する/サワードゥを直火焼きする 2 においを食べる 米を炊く/人間の鼻もじつは犬並みにすごい説/味のちがいはにおいのちがい/ふるさとの米の風味さえも ――米を炊く(炊飯器の場合)/米を炊く(鍋の場合) 3 風味イメージ みそ汁を作る/風味は映像である/風味の分類――①風味インデックス/②風味パターン/③風味シンボル/においはへだたった時間を映す/自炊者=エアベンダー ――だしの取り方/みそ汁 4 セブンにもサイゼリヤにもない風味 ここから自炊するという線引き/セブンイレブンのおいしさ/サイゼリヤのおいしさ/規格品にはない風味の個体差とゆらぎ/青菜のお浸しは海のさざなみのように ――青菜のおひたし/一期一会のトマト・パスタ 5 基礎調味料 感動>面倒/基礎調味料の風味がベースになる/基礎調味料は費用対効果が高い/ノイズキャンセリング力を発揮する/しょうゆ選び/塩選び 6 買い物 何を買うか決められない問題/目利きはするな/専門店の先生たちの見つけ方/あなたが素材を選ぶのではなく、素材があなたを選ぶ 7 蒸す 蒸しものの準備/皮付き野菜を蒸して香りを楽しむ/魚の蒸しもの ――いろいろ野菜の蒸籠蒸し/蒸し野菜のべっこう餡かけ/バーニャカウダ/ひき肉ソース/たちうおの清蒸 8 焼く 肉の焼き目のにおいはどうしてたまらないのか/グラデーションをつけて焼く/ステーキ肉を焼く/フッ素樹脂加工か鉄か/焼き方は人となりを映す/オムレツの焼き方/「ひとり料理の喜び」 ――ステーキ 9 煮る シンプルでおいしい野菜のポタージュ/水に風味とうまみを移す/スープの塩分濃度は0・6%から/野菜のかたちを残すポタージュ/含め煮――調味だしは20:1:1から ――野菜のポタージュ(攪拌する)/野菜のポタージュ(かたちを残す)/調味だし/含め煮/ふきの含め煮/おひたし(アスパラガス、ズッキーニなど)/菊の花のおひたし 10 揚げる、切る 家であえて揚げものをする理由/バットが三つありますか?/春巻き/麦いかのフリット/包丁の使い方にどう慣れるか/作業の進行を直感的にイメージできるようになる ――牡蠣フライ/牡蠣の春巻き/麦いかのフリット 11 動線と片付け 片付けの意義/台所のうつくしさ/プライムスペース/揃えるべきキッチンツール/キッチンは風味の通路 12 カイロモン 風味は誘惑の信号である/カイロモンは他種を誘惑するにおい/変化それ自体がよろこび/F感覚とC感覚 ――おでん 13 日本酒 良質な食中酒は自炊を底上げする/アテ化によってシンプル料理が極上に/酒はパスポート/ベーシックな日本酒とは/先生を見つけ、入門用の酒を選ぶ/燗をつけてみる ――シンプルなアテいろいろ/お燗 14 ワイン 面倒ではないワイン/自炊のためのワイン保存システム/「自然な造りのワイン」とその歴史/インポーターで選ぶ/ワインの先生に学ぶ/ワインを買いにいきましょう 15 青魚 季節の魚の風味に触発されて/風味の喚起力は鮮度に比例する/あじといわしは最上の美味/キッチンに魚の通り道を作る/あじをさばいて食べる/青魚、絶対のふた品 ――あじのさばき方/あじのなめろう/しめさば 16 白身魚など 中型魚をさばく/フライパンでポワレにする/魚を長く多面的に味わい尽くす/生のまま魚を熟成する ――平造り、そぎ造り/白身魚のポワレ、ムニエル/ブールブランソース/焦がしバター(ブールノワゼット)/サルサヴェルデ/こんぶ締め/干物/あらのスープ/あらのだし汁で作るパエリア/白身魚の熟成 17 1+1 魚一種に野菜一種の即興料理を作ってみる/生魚のカルパッチョ+野菜/風味のモンタージュ/焼き魚+野菜/魚と野菜のスープ仕立て ――あじのカルパッチョ、ルッコラ添え/いわしの直火焼き、茹でたじゃがいも添え/フィッシュ・ベジタブル・スープ/牡蠣とぎんなんのスープ 18 混ぜる 百獣ごはん/ワンプレート・ランチ/混ぜる料理の伝統的な型/サラダうどんとそばは格別においしい ――ちらし寿司/サラダうどん、そば 19 春夏の定番レシピ 歌い継がれ愛されてきた民謡のような名レシピ/春/夏/ノー・シーズンの定番 ――あさりと豚肉のアレンテージョ風/生わかめとたけのこ/ふきのとうみそ/ラタトゥイユ/ガスパチョ/山形のだし/ピコデガヨ/生ハムとバターのバゲットサンド/干ししいたけとちりめんじゃこの炊き込みごはん 20 秋冬の定番レシピ 秋/冬/ノー・シーズンの定番 ――きのこの当座煮/きのこのにんにく炒め/ほうとう鍋/バジルペースト/さんまのわたソース/ヤンソンの誘惑/かぶと牡蠣のグラタン/焼きかぶのサラダ、かぶのソース/筑前煮/じゃがいもセロリ/鶏肉とパプリカ 21 乾物 乾物の魅力/家に常備するものリスト/塩して熟成する ――鞍掛豆のサラダ/トルティーヤ/塩もみ、浅漬け、かぶ酢/塩豚 22 発酵 発酵保存食品を自作する意味/日々の献立ての基本 ――白菜漬け/甘酒/かぶら寿司 23 うつわとスタイル なぜスタイリングによって料理はよりおいしくなるのか/練習問題/「ねばならぬ」ではなく/うつわの質感/雑多を許容する 24 ファーム・トゥ・テーブルとギアチェンジ ひとはいつから「素材を活かすべき」といい始めたのか/スローとファストのギアチェンジ/「群島としてある世界の肯定」/続・人間の鼻もじつは犬並みにすごい説/ハンバーガー ――ハンバーガー/クラフト・コーラ 25 索引と徴候 別の時空につながるにおい/索引がひらく過去、徴候が予感させる近未来/微分回路(徴候)と積分回路(索引)/風味の解像度とは/生活史を積分する/食の幸福 26 家事と環境 家事分担の不均衡/ふつうのすばらしさを再発見する/環境問題について ――赤飯 参考文献 ブックガイド Author 三浦 哲哉 Tetsuya Miura 青山学院大学文学部比較芸術学科教授。映画批評・研究、表象文化論。食についての執筆もおこなう。1976年福島県郡山市生まれ。東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程修了。著書に『サスペンス映画史』(みすず書房、2012年)『映画とは何か――フランス映画思想史』(筑摩選書、2014年)『『ハッピーアワー』論』(羽鳥書店、2018年)『食べたくなる本』(みすず書房、2019年)『LAフード・ダイアリー』(講談社、2021年)。共編著に『オーバー・ザ・シネマ――映画「超」討議』(フィルムアート社、2018年)。訳書に『ジム・ジャームッシュ・インタビューズ――映画監督ジム・ジャームッシュの歴史』(東邦出版、2006年)。
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世界自炊紀行
¥2,750
SOLD OUT
世界には、今晩の献立を考えない人たちがいる。 自炊料理家の著者の元に寄せられる「献立作りが苦痛」「いつも同じ料理ばかりでマンネリに」「スーパーで途方にくれる」という自炊に悩める人々の声。これって日本だけ?「世界の自炊」はどうなっているんだろう? と思った著者は飛行機に飛び乗っていた――。 2024年の間に全世界12か国、38家庭を取材。それぞれ各国から2家庭を厳選し、合計24組の自炊事情を12種の自炊レシピと共に紹介する。同時代を生きる人々、それぞれの「自炊する意味」とは。 「本書は一気読みすると手のひらの上で世界一周をした気分に浸れるだろうし、寝る前に一家族ずつ読んでちょっとずつ楽しんでもらうのも良いと思う。この本を読んでくださる方が私の旅を追体験し、自炊という身近な行為を客観的に見て(世界各地と比べて!)、ご自身の生活に何かしらプラスになるヒントが手渡せたら、心からこの本を書いて良かったと思える」——著者 [出版社より] 「12か国の食卓を巡る旅の果てに、いちばん意外だったのは日本人の自炊だった」 ——奥野克巳(文化人類学者) 「和食はもちろん、中華イタリアン、フレンチ、エスニックと自国以外の料理も何品も作り、栄養衛生にも配慮する。しかも担うのは主に女性……などなど、日本の家庭料理にまつわる「常識」は世界からはどう見える?? 自炊料理研究家が世界各地の自炊人を訪ねて作り味わう自炊紀行。現地レストランでも味わえない自炊レシピ満載」 ——内澤旬子(文筆家、イラストレーター) 著 者|山口祐加 出版社|晶文社 定 価|2,500円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|568 ISBN|978-4-7949-8012-0 発 行|2025年08月 Contents はじめに 1 台湾編:外食文化が根付いた国で自炊をするということ 2 韓国編:自炊よりも外食した方が、たくさん野菜が食べられる国 3 ポルトガル編:魚介類と米の国の日常食とは 4 スペイン編:一日五回の食事を摂る国へ⁉ 5 フランス編:「おいしい」の国の自炊事情とは 6 トルコ編:「本当のトルコ料理」を探して 7 イタリア編:地域性のある食文化が根付く「イタリアの自炊事情」 8 メキシコ編:スペインの侵略がもたらした食文化の変革 9 ペルー編:注目度急上昇、ペルー料理がおいしい理由とは 10 タイ編:毎日・毎食、外食で困らない国でなぜ自炊するのだろうか? 11 ベトナム編:本当の「家庭料理」に会いたくて 12 ラオス編:何も知らない国の自炊に出会うこと おわりに Author 山口祐加 Yuka Yamaguchi 自炊料理家。1992年生まれ。東京都出身。出版社、食のPR会社を経て独立。7歳から料理に親しみ、料理の楽しさを広げるために料理初心者に向けた料理教室「自炊レッスン」や小学生向けの「オンライン子ども自炊レッスン」、レシピ・エッセイの執筆、ポッドキャスト番組「聞くだけでごはんができるラジオ」などは多岐にわたって活動中。著書に『自分のために料理を作る自炊からはじまる「ケア」の話』(星野概念との共著、晶文社/紀伊國屋じんぶん大賞2024入賞)、『自炊の壁 料理の「めんどい」を乗り越える100の方法 』(佐々木典士との共著、ダイヤモンド社)など多数。
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新装版 世界手芸紀行
¥2,420
SOLD OUT
雑誌毛糸だまの人気連載「世界手芸紀行」を2017年に書籍化した第1弾を、第2弾の発売に合わせて新装版として復刊します。 世界各地の手仕事と、それらと日本をつなげる仕事をしている13人の女性をご紹介します。素晴らしく奥深い手仕事の魅力を掘り下げてたっぷりお見せするとともに、彼女たちがいかにして世界の手仕事と出合い、どのように日本での仕事につなげたか、興味深いインタビューも収録。 インドの「ソズニ刺繍」、オーストリアの「プチポアン」、トルコの「オヤ」、セネガルの「アフリカンプリント」、メキシコ「オアハカの刺繍」などなど、その色とりどりで奥深い伝統文化は手芸に興味のない人でも楽しめます。手芸を「仕事」として考えている女性への参考書としてもおススメです。 [出版社より] 出版社|日本ヴォーグ社 定 価|2,200円+税 判 型|B5判/並製 頁 数|160 ISBN|978-4-529-06325-8 発 行|2023年07月
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相談するってむずかしい
¥1,870
とにかくおしゃべりを続けよう。 自分を助けるための「対話の仕方」がわかる本。 発達障害による困りごとや、生きづらさを語り合う場を主宰する細川貂々と、心身の不調をきっかけに、目的を持たない対話の場を作った青山ゆみこ。オープンダイアローグや当事者研究など、話す/聞く場の実践を通して、「相談する」ことの大切さに気づいたふたりがつづる、話して、聞いた日々のこと。 [出版社より] 著 者|青山ゆみこ・細川貂々 出版社|集英社 定 価|1,700円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|200 ISBN|978-4-08-788120-2 発 行|2025年08月 Contents はじめに 細川貂々 1章 相談できないふたり 気配り女子一番の誕生 青山ゆみこ・文 私が相談できなかった頃 細川貂々・漫画 コラム「話す」「聞く」の試み(1) 「当事者研究」ってなに? 2章 話すことの「場」 「弱い自分」が探した居場所 青山ゆみこ・文 自分の場をつくる 細川貂々・漫画 コラム「話す」「聞く」の試み(2) 「オープンダイアローグ」ってなに? 3章 話し方と聞き方 正解はないけど、方法はある 青山ゆみこ・文 居場所をつくってみて 細川貂々・漫画 コラム「話す」「聞く」の試み(3) 「自助グループ」と「家族会」 4章 変わらないけど、楽になる 対談 青山ゆみこ×細川貂々 コラム「話す」「聞く」の試み(4) 自分で「場」を開いてみる 5章 あなたが話しはじめることで 「相談」のハードルを下げる 青山ゆみこ・文 みんなでともに 細川貂々・漫画 おわりに 青山ゆみこ Author 青山 ゆみこ Yumiko Aoyama フリーランスの編集・ライター。1971年神戸市生まれ。神戸松蔭大学非常勤講師。地元神戸を中心に、「ゲンナイ会」「話を聞きます」など、対面やオンラインでの対話の場を主催している。 細川 貂々 Tenten Hosokawa 漫画家・イラストレーター。1969年埼玉県生まれ。相愛大学客員教授。『がっこうのてんこちゃん』で第71回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。兵庫県宝塚市で「生きるのヘタ会?」ほか、さまざまな対話の場を主催している。
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元気じゃないけど、悪くない
¥2,090
50歳の急カーブ、愛猫との別れ、不安障害、めまい、酒や家族との関係……。 わけのわからない不調のどん底から、リハビリが始まった――。 「わたしの心と身体」の変化をめぐる、物語のようなノンフィクションであり、ケアの実践書。 「「死にたい」と思うほどの状態から、「これなら生きていてもいいかも」と思える状態になるまでの心身のリハビリについて書いてきたのだと、書き終えてわかった気がした。(……)無傷ではないし、今後は古傷が疼くことがあるのかもしれない。全快しゃきしゃきの元気いっぱいでもない。でも「回復」とは異なるカタチで、わたしは自分の人生を新たに立ち上げて生きている。そういうの、全く悪くない。むしろ、悪くないと思うのだ」――本文より 「コントロールしよう」を手放し、自分が変わったと実感するまでの3年間の記録。装画・挿画・題字=細川貂々。 [出版社より] 著 者|青山ゆみこ 出版社|ミシマ社 定 価|1,900円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|248 ISBN|9784911226025 発 行|2024年03月 Contents まえがき 第一章「わたし」をつくってきたもの はじめての猫/実家の犬/家族のなかの「序列」/愛に対する条件/はじめて得た「フラットな関係性」/特別に大切な存在 第二章 「食と酒」の生活改善 切実に迫る「老い」/パーソナルトレーニングという選択/わたしという身体資源の有効活用/なにを食べたらいいですか?/三十年来の悪友、お酒/「のんだくれゆみこ」と「ノンアルコールゆみこ」/「飲まない自分」への違和感 第三章 ある日心が振り切れた 親は子どもに呪いをかけてしまう/「躁」っぽい思考の暴走/わたしを引き留めた回顧録『エデュケーション』/大震災と母の看取りのフラッシュバック/これがパニック障害? 不安障害? 第四章 ほんの小さな第一歩 身体は動きたがっている/病院に行くのも「行動」/家事を諦めるという難問/「保留」にできた仕事/書くを手放す/自分はコントロールできない/メンタル本で学んだセルフケア/心にやさしい物語の世界 第五章 自分の居場所をつくる 「わたしの部屋」が必要だ/窓を見上げて歩く/心が動くと身体も動く/窓の大きな小さな部屋/自分の「好き」だけの空間/オープンダイアローグという「対話の手法」/安心して関われる人 第六章 誰かと関わるための小さな部屋 踊るくらいさせろや!/気を楽にするって超難問なわけで/しょぼいコーピングを増やす/小さな部屋に芽吹くもの/仲間との出会い/はじめてのオープンダイアローグ/自分を突き動かした一冊の本/「わたしは変わった」という事実/映画『プリズン・サークル』の衝撃 第七章 めまいを巡る冒険 ふわふわの正体は「浮動性めまい」/病院行脚、再び/めまい専門医との出会い/ついに可視化されためまい/ケンケンから始めた運動療法/だいたい血行/のらりくらりと有酸素運動/禁酒とも異なる「酒離れ」 第八章 自分のこともわからない フライト前の「遺言」/誰のこともわからない/婦人科での三度目の正直?/キックボクシング事始め/わたしの身体は頭がいい/窓の大きな小さな部屋、ありがとう/わたしは書き始めた/手放す あとがき Author 青山 ゆみこ Yumiko Aoyama フリーランスの編集・ライター。1971年神戸市生まれ。神戸松蔭女子学院大学非常勤講師。対話型文章講座を主宰。著書に『人生最後のご馳走』(幻冬舎文庫)、エッセイ『ほんのちょっと当事者』(ミシマ社)。共著に『あんぱん ジャムパン クリームパン 女三人モヤモヤ日記』(亜紀書房)、震災後の神戸の聞き書き集『BE KOBE』(ポプラ社)などがある。
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ほんのちょっと当事者
¥1,760
ローン地獄、児童虐待、性暴力、障害者差別、看取り、親との葛藤……。 「大文字の困りごと」を「自分事」として考えてみた。 「ここまで曝すか!」と連載時より大反響の明るい(?)社会派エッセイ。 「わたしたちが「生きる」ということは、「なにかの当事者となる」ことなのではないだろうか。…みんなが隣にいる誰かへの想像力をもつようになれば、まわりまわって思いもかけない方向から、誰かがわたしの小さな困りごとを助けてくれる気がする。そういうのってなんだか素敵で、とてもふくよかな社会に思えるのだ」――「まえがき」より。 [出版社より] 著 者|青山ゆみこ 出版社|ミシマ社 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|248 ISBN|9784909394293 発 行|2019年11月 Contents まえがき 第1章 暗い夜道と銀行カードローンにご用心 第2章 「聞こえる」と「聞こえない」のあいだ 第3章 奪われた言葉 第4章 あなたの家族が経験したかもしれない性暴力について 第5章 父の介護と母の看取り。「終末期鎮静」という選択 第6章 哀しき「おねしょ」の思い込み 第7章 わたしは「変わる」ことができるのか 第8章 わたしのトホホな「働き方改革」 第9章 父のすててこ いささか長いあとがきのようなもの Author 青山 ゆみこ Yumiko Aoyama フリーランスのエディター/ライター。1971年神戸市生まれ。月刊誌副編集長などを経て独立。単行本の編集・構成、雑誌の対談やインタビューなどを中心に活動し、市井の人から、芸人や研究者、作家など幅広い層で1000人超の言葉に耳を傾けてきた。著書に、ホスピスの「食のケア」を取材した『人生最後のご馳走』(幻冬舎文庫)。
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働き方改革の人類史[OUTLET]
¥880
50%OFF
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なぜ、日本型組織は「時代遅れ」になったのか? なぜ、ビジネスパーソンに「自己啓発」が求められるのか? 「イノベーション」は労苦を軽減するのか? 古今東西の歴史知識を収集する著者が、いちビジネスパーソン(労働者)の視点で ¥働き方の歴史を読み解きます。 [出版社より] 著 者|尾登雄平 出版社|イースト・プレス 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|264 ISBN|9784781621388 発 行|2022年11月 Contents 第1章 働き方の世界史:労働者たちの歩み ◇勤勉な労働者の誕生 ■古代ギリシア人にとっての労働 ■オフィスワーカー=恥だった? ■「働いて稼ぐ」が美徳になるまで ■労働者が「勤勉」になった理由 ◇搾取と戦う労働者 ■産業革命後の過酷な「苦汗労働」 ■共済団体から労働組合へ ■労働組合の合法化 ■労働時間規制と最低賃金の制定 ■熟練工が支配していた工場労働 ■強い経営者の誕生 ■私生活に介入する経営者たち ◇「労働者のための国家」の失敗 ■国家と労働組合の対決 ■階級のない社会を目指して ■「働かざる者食うべからず」からの脱却 ■福祉国家イギリスのはじまり ■戦後の経済発展と福祉国家体制 ◇市場価値を求められる労働者 ■「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の時代 ■「メンバーシップ型」から「ジョブ型」へ ■働き方の未来はどうなる? 第2章 労働時間:「1日8時間労働」はどう普及したか ◇日本の労働時間はなぜ長い? ■波平さんの勤め先はホワイト企業? ■日本人が残業をする理由 ◇「労働時間」の概念が生まれるまで ■「時間」感覚が普及するまで ■日が昇ってから落ちるまで働く ■現代的な「労働時間」の誕生 ◇長時間労働という搾取 ■古代ローマ人の労働時間が短かった理由 ■ブラックだった農村の底辺労働 ◇労働時間の短縮を目指して ■ギルドが残業を禁じた理由 ■長時間労働よりも深刻な問題 ■「標準労働時間」を求める運動 ■労働時間の短縮が社会に繁栄をもたらす ■8時間労働の普及 第3章 生産性:イノベーションは労苦を軽減するのか ◇人間が働かなくていい時代はやってくるのか ■ソサエティ5・0 ■ディストピアかユートピアか ◇農業革命がもたらしたもの ■時間がかかった農業革命 ■国家システムが民を搾取する ■三国時代の引き金となった経済格差 ■「均田制」の失敗 ■中世ヨーロッパの「農業革命」 ■ヨーロッパ的な田園風景の誕生 ■時代に適応できた人とできなかった人の差 ◇産業革命がもたらしたもの ■産業革命のはじまり ■工業化の先に待っていたもの ◇情報革命への期待と絶望 ■世界をインターネットで結びつけた情報革命 ■フェイクニュース、社会の分断、寡占的プラットフォーマー ◇「働き方改革」は私たちの生活を良くしたのか ■労働生産性の低い日本 ■技術は人の負担を軽くするか? 第4章 やりがい:人類はどう働かされてきたのか ◇「働きたくない!」という思い ■労働を忌み嫌った人類 ■「働きたくない」労働者をいかに働かせるか ◇人を働かせる方法 ■ロボットのように働け ■人間性を加味したマネジメント ■労働者にモチベーションを持たせる ■戦略的マネジメントを担う労働者 ■「合理的経営」による疲弊 ■イノベーションを生む柔軟な組織とは ■イノベーティブへの求道 ◇労働から幸福を得ることはできるのか ■労働を幸福に感じる社会を目指して ■幸福格差の時代 Author 尾登雄平 Yuhei Oto 1984年福岡県生まれ。出版社にて勤務する傍ら、世界史の面白いネタを収集するブログ「歴ログ-世界史専門ブログ-」、YouTubeチャンネル「歴ログ-世界史専門チャンネル-」を運営。歴史ライターとしても活動し、ビジネス雑誌、企業オウンドメディア、会報誌などに寄稿する。著書に『あなたの教養レベルを劇的に上げる 驚きの世界史』(KADOKAWA)がある。
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生きのびるための事務 全講義
¥1,650
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10万部突破のべストセラー漫画『生きのびるための事務』、ついに原作テキスト版が書籍化。 あなたに足りないのは、才能や能力や運ではなく、《事務》でした。ピカソもやってた《夢》を《現実》にする具体的なヒントと方法を全11講で学べます。 書籍化にあたって新たに書き下ろされた「あとがき」や坂口さん本人が描き下ろした多数の挿絵に加え、巻末には坂口恭平さんと糸井重里さんによる5万文字にも及ぶ特別対談を収録。 糸井 坂口恭平という人のことは、僕ももともと、うすうす知っている状態で。 坂口 あ、ほんとですか。 糸井 でも「この人は天才だから、会わないほうがいいな」と思ってたの。 -- 中略 -- 坂口 僕自身やっぱり、糸井重里という人を参考にしているところが、たぶんあるんです。 糸井 ある……かもね(笑) [出版社より] 著 者|坂口恭平 出版社|マガジンハウス[マガジンハウス新書] 定 価|1,500円+税 判 型|新書判/並製 頁 数|368 ISBN|9784838775286 発 行|2025年06月 Contents 第1講 事務は「量」を整える 第2講 現実をノートに描く 第3講 未来の現実をノートに描く 第4講 事務の世界には失敗がありません 第5講 毎日楽しく続けられる事務的「やり方」を見つける 第6講 事務は「やり方」を考えて実践するためにある 第7講 事務とは「好きとは何か?」を考える装置でもある 第8講 事務を継続するための技術 第9講 事務とは自分の行動を言葉や数字に置き換えること 第10講 やりたいことを即決で実行するために事務がある 第11講 どうせ最後は上手くいく あとがき 特別講座 坂口恭平と糸井重里、はじめ Author 坂口 恭平 Kyohei Sakaguchi 1978年、熊本県生まれ。2001年、早稲田大学理工学部建築学科を卒業。作家、画家、音楽家、建築家など多彩な活動を行なう。2004年に路上生活者の家を収めた写真集『0円ハウス』(リトルモア)を刊行。著作は『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』(太田出版)、『独立国家のつくりかた』『苦しい時は電話して』(講談社)、『モバイルハウス 三万円で家をつくる』『TOKYO一坪遺産』(集英社)、『家族の哲学』(毎日新聞出版)、『継続するコツ』『幸福人フー』(祥伝社)、『TOKYO 0円ハウス 0円生活』(河出書房新社)、『躁鬱大学』(新潮社)、『発光』『よみぐすり』(東京書籍)、『自分の薬をつくる』『お金の学校』『中学生のためのテストの段取り講座』(晶文社)、『土になる』(文藝春秋)『まとまらない人』(リトルモア)など。 小説家として『幻年時代』(幻冬舎)、『徘徊タクシー』(新潮社)、『けものになること』(河出書房新社)を発表。ほか画集や音楽集、料理書など、多数の著作がある。 自ら躁鬱(そううつ)病であることを公言。2012年から死にたい人であれば誰でもかけることができる電話サービス「いのっちの電話」を自身の携帯電話(090-8106-4666)で続けている。2023年2月には熊本市現代美術館にて個展「坂口恭平日記」を開催。
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純喫茶図解
¥1,650
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『銭湯図解』で話題の画家・塩谷歩波が建築の図法で描く、唯一無二の空間。都内近郊の“純喫茶図解”18軒をオールカラーで収録!眺めて、読んで楽しいイラストエッセイ集。 アンティークの調度品にシェードランプの薄明り、個性あふれる床タイル、妖しく微笑むトーテムポール……。都心には、建築やインテリア、メニューの隅々にまで店主のこだわりが詰まった魅力あふれる純喫茶がひしめき合っています。 そんな純喫茶の魅力を、画家・塩谷歩波さんが建築の図法で描き、実際に足を運んで食べたメニューや店主へのインタビューなど、イラストと写真、文章でお届けします。著者の緻密で温かい絵に思いを巡らせながら、純喫茶に足を運んでみませんか? [出版社より] 著 者|塩谷歩波 出版社|幻冬舎 定 価|1,500円+税 判 型|新書判 頁 数|128 ISBN|9784344044258 発 行|2025年04月 Contents 第1章 ノスタルジックな純喫茶 西荻窪 それいゆ/蔵前 らい/渋谷 茶亭羽當/神保町 ラドリオ/津田沼 珈琲屋からす/高円寺 珈琲亭七つ森 第2章 豪華絢爛な純喫茶 上野 Coffee Shopギャラン/銀座 トリコロール 本店/上野 喫茶 古城 第3章 音を楽しむ純喫茶 渋谷 名曲喫茶ライオン/阿佐ヶ谷 ヴィオロン/吉祥寺 バロック/新宿 らんぶる 第4章 ひとクセ光る純喫茶 神保町 さぼうる/阿佐ヶ谷 gion/吉祥寺 くぐつ草/御茶ノ水 穂高/都立家政 Coffee&Lunch つるや Author 塩谷歩波 Honami Enya 1990年東京都生まれ。早稲田大学大学院(建築学専攻)修了。設計事務所、高円寺の銭湯・小杉湯の番頭を経て、2021年より画家として独立。設計事務所休職中に通い始めた銭湯に救われ、銭湯の建物内部を俯瞰で描く「銭湯図解」をSNS上で発表し、話題に。2019年に『情熱大陸』(TBS)に出演、2022年には自身の半生をモデルにしたドラマ『湯あがりスケッチ』(ひかりTV)が配信されるなど注目を集める。現在は、飲食店、ギャラリー、茶室など、様々な建物の図解を制作するほか、入浴施設などのデザイン監修も手がける。著書に『銭湯図解』(中央公論新社)、『湯あがりみたいに、ホッとして』(双葉社)、『塩谷歩波作品集』(玄光社)がある。
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世界の教育はどこへ向かうか——能力・探究・ウェルビーイング
¥990
SOLD OUT
デジタル化やグローバル化などの社会変化を背景に、世界各国が教育改革を加速させている。本書は国連やOECD、ユネスコなどの国際機関、各国での議論を踏まえ、これからの教育を考察する。新たな時代に求められる能力や主体性、ウェルビーイングとは何か。各国が直面する教師不足や過重なカリキュラムへの対応策は。そして、日本に欠けている点とは。一人ひとりの子供が尊重された、あるべき教育、学校の未来を探る。 [出版社より] 著 者|白井俊 出版社|中央公論新社[中公新書] 定 価|900円+税 判 型|新書判 頁 数|232 ISBN|978-4-12-102844-0 発 行|2025年02月 Contents はじめに 序 章 変わる世界の教育 1 デジタル化の影響 2 「学力世界一」の交替 3 教師を取り巻く環境の変化 第一章 教育は何を目指すべきか 1 世界のパラダイム転換 2 国連が採択したSDGs 3 ウェルビーイングへの注目 4 人間重視に立ち返る 第二章 「主体性」を捉え直す 1 理想と現実のギャップ 2 そもそも共通理解はあるのか 3 国際的な視点から問い直す 第三章 子供たちに求められる「能力」 1 能力とは何か 2 「非認知能力」の重要性と落とし穴 3 能力を発揮する方向 第四章 「探究」の再検討 1 「総合的な学習の時間」の導入 2 前提としての方法論 3 成功するための条件 第五章 何をどこまで学ぶべきか 1 「広さ」と「深さ」のトレードオフ 2 問題の背景 3 見えてきた解決策 Author 白井 俊 Shun Shirai 1976年生まれ。埼玉県出身。東京大学法学部卒業。コロンビア大学法科大学院修士課程修了。2000年文部省(現・文部科学省)に入省し、同省生涯学習政策局(現・総合教育政策局)、初等中等教育局、高等教育局、国際統括官付等で勤務。その間、徳島県教育委員会、OECD(経済協力開発機構)、独立行政法人大学入試センターに出向。2023年8月より内閣府に出向し、現在、同府科学技術・イノベーション推進事務局参事官(研究環境担当、大学改革・ファンド担当)。
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偉大な作家生活には病院生活が必要だ
¥2,200
生死の淵をさまよう闘病生活の果てに、左側麻痺の身となりながら生還した偉大な作家の驚異的な軌跡(奇跡!)。待望の生還第一作にして、病の前後を記録した前代未聞のエッセイ集。 [出版社より] 著 者|中原昌也 出版社|河出書房新社 定 価|2,000円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|192 ISBN|978-4-309-03939-8 発 行|2024年12月 Contents 1 生存記録二〇二〇‐二〇二三(抄) 2 ぼくの採点症二〇一一‐二〇一四 3 ゾンビ的考察 ゾンビ映画、ジャンルとしての終わり ディストピア映画について Cinnamon Girl まいべけっと 4 わたしは横になりたい 5 生存記録二〇二四 偉大な作家生活には病院生活が必要だ カレー、カンヅメ、本と映画の記憶は忘却の彼方に Author 中原 昌也 Masaya Nakahara 1970年東京都生まれ。「暴力温泉芸者」名義で音楽活動の後、「HAIR STYLISTICS」として活動を続ける。著書に『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』『知的生き方教室』ほか多数。
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新版 就職しないで生きるには
¥2,090
働き方・ライフスタイル本の原点。 自分のリズムにあわせて働き、好きなことで生計を立てる。40年以上にわたり若者たちを励ましてきた不朽の名著。仕事と生き方に悩むすべての人に。 嘘にまみれて生きるのはイヤだ。だが生きていくためにはお金がいる。だから自分の生きるリズムにあわせて労働し、人びとが本当に必要とするものを売って暮らすのだ。天然石鹸をつくる。小さな本屋を開く。その気になれば、シャケ缶だってつくれる。頭とからだは自力で生きぬくために使うのだ。失敗してもへこたれるな。ゼロからはじめる知恵を満載した若者必携のテキスト[1981年初版]。解説=辻山良雄(本屋Title店主)。 [出版社より] 著 者|レイモンド・マンゴー 訳 者|中山容 出版社|晶文社[晶文社ライブラリー] 定 価|1,900円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|232 ISBN|978-4-7949-7473-0 発 行|2025年05月 Contents はじめに 小さな本屋さんをはじめた 法律なんかこわくない したたかな友人たち 心をなくして客をなくす 愛は一軒の家から…… 訳者あとがき 解説 Author レイモンド・マンゴー Raymond Mungo 1960年代後半にベトナム反戦運動に参加。その後、農場でコミューン生活をおくり、日本はじめ世界中を旅する。1973年シアトルで小さな出版社兼書店『モンタナ・ブックス』をはじめる。また原子力発電に反対してワシントン州知事選に立候補。放浪生活を送りながら、『マザー・ジョーンズ』誌の編集に携わる。著書に『河の旅、森の生活』など。 Translator 中山 容 Yo Nakayama 1931年東京生まれ。明治学院大学英文科卒業。国際基督教大学修士課程修了。翻訳家。1997年逝去。訳書にターケル『「よい戦争」』『仕事!』『アメリカの分裂』『人種問題』『ボブ・ディラン全詩302篇』(以上、共訳)、ジョン・オカダ『ノーノー・ボーイ』、ネルソン・オルグレン『シカゴ、シカゴ』(いずれも晶文社)ほか。
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働きたいのに働けない私たち
¥1,980
SOLD OUT
女性は投資の対象外? 女性は好きでパートをしている!? 韓国の子持ち高学歴女性は労働市場から退場していく。社会は有能な人材を失い続け、母親たちは代わりにわが子の教育で競争に参戦する。男性本位の職場、個人化されたケアを解体するために何が必要か。スウェーデン、アメリカとの比較から考える。解説=中野円佳。 [出版社より] 「女が仕事も夢も子どもや家庭も持ちたいと願うことって、図太いからなんかじゃないよね?! とことん論理的な分析の向こうに涙が滲み出る。」 ――小林エリカ[作家・アーティスト] 「ガラスの天井、L字カーブ、ケアの個人化。労働と出産をめぐる性差別が蔓延するこの国で、〈男たち〉はずっと透明のままでいいのか」 ――清田隆之[文筆家] 著 者|チェ・ソンウン 訳 者|小山内園子 出版社|世界思想社 定 価|1,800円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|160 ISBN|9784790718000 発 行|2025年05月 Contents プロローグ 図太い女の社会 1 「平等な競争」という幻想 2 女性に「学歴プレミアム」はあるか 3 母になるのは拒否します 4 より多くの女性が働けるように エピローグ 機会の平等を論じる 補論 日本の「働けない女たち」へ(チェ・ソンウン) 解説 手を取り合える日韓の女性たち(中野円佳) 訳者あとがき ブックガイド/参考文献 Author チェ・ソンウン 行政学博士。延世大学行政学科で修士号、博士号を取得後、国会立法調査処児童保育立法調査官補を経て、淑明女子大、延世大、明知大などで教鞭をとる。現在は大田世宗研究院世宗研究室の責任研究委員として、世宗特別自治市の女性、子ども、少子化政策の課題を研究。キャリア女性の雇用対応政策、子どもの遊ぶ権利を保障した公共の遊び場の活性化、ワーキングママ支援センターの運営などについて提言を行ってきた。合計特殊出生率0.75と深刻な少子化に悩む韓国にあって、世宗特別自治市は1.03を記録(韓国統計庁、2024年の合計特殊出生率〔暫定値〕)。特別市・広域市の中で唯一1を超える自治体であり、その実践が注目を集めている。 Translator 小山内 園子 Sonoko Osanai 韓日翻訳家、社会福祉士。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学校などで韓国語を学ぶ。訳書にク・ビョンモ『破果』『破砕』(岩波書店)、チョ・ナムジュ『耳をすませば』(筑摩書房)、『私たちが記したもの』(すんみとの共訳、筑摩書房)、カン・ファギル『大仏ホテルの幽霊』(白水社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ』『失われた賃金を求めて』(すんみとの共訳、タバブックス)など、著書に『〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学』(NHK 出版)がある。
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「働けない」をとことん考えてみた。
¥2,090
働かない、働けない、働きたくない……。 「普通の働き方」ってなんだろう? ロスジェネ世代、非正規雇用、職場のハラスメント、うつと休職、生活保護、障害年金──。 『ぼそぼそ声のフェミニズム』著者がつづる〈働けない〉側から考える、あたらしい労働論。「ウェブ平凡」で話題を呼んだ好評連載に、書き下ろしを加え書籍化。 [出版社より] 著 者|栗田隆子 出版社|平凡社 定 価|1,900円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|216 ISBN|9784582839654 発 行|2025年02月 Contents はじめに 一章 働かない、働けない、働きたくない ……時代が私に追いついてきてしまったのか? 「正規雇用」の「正」ってナニ? ──正規雇用と非正規雇用の分断の正体 働けない人間の身に起きたこと──年金制度に潜む差別 独身女性のイメージの変遷を追ってみる──ゼロ年代から二〇年代まで インボイス制度──国家や企業の本音が透け透け 「女性活躍」とは何なのか? ──「女性の人権」とは似て非なるもの 世界は無償労働で回っている──有償労働と無償労働の違いって? 二章 「普通になりたい」という願望 “怠ける”というタブー ──うつ病の人が闘う相手とは 「お天気屋さん」として生きている いつまでも楽にならない労働の話 頑張りゃいいってものじゃない 「おおきなかぶ」と「新時代の『日本的経営』」 三章 不安定な私の労働と、働かなくてもよい人たち 「怠け者」列伝 働いているけど、働いてない 不労所得──あるいは「稼ぎ」が目的ではない仕事 ポイ活──消費の導火線、あるいは労働の残滓 おわりに Author 栗田 隆子 Ryuko Kurita 文筆家。1973年生まれ。大阪大学大学院で哲学を学び、シモーヌ・ヴェイユを研究。その後、非常勤職や派遣社員などのかたわら女性の貧困問題や労働問題を中心に新聞・雑誌などで執筆。著書に『ぼそぼそ声のフェミニズム』(作品社)、『呻きから始まる 祈りと行動に関する24の手紙』(新教出版社)、『ハマれないまま、生きてます こどもとおとなのあいだ(シリーズ「あいだで考える」)』(創元社)、共著に『1995年 未了の問題圏』(大月書店)、『フェミニズムはだれのもの? フリーターズフリー対談集』(人文書院)、『高学歴女子の貧困 女子は学歴で「幸せ」になれるか?』(光文社新書)など。
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ヘルシンキ 生活の練習はつづく
¥1,980
ガチ多様性。 「1日8時間労働だったら、3時間ちょっと、ぼんやりしてください」。ふたりの子どもと北欧へ渡った社会学者による、現地レポート。 「一日八時間労働だったら、三時間ちょっと、ぼんやりしてください」――健康診断の看護師さん 「自分のホームはフィンランドだと思って、ここに根づいてほしい」――ゲオルギー 「母ちゃんは戦争になったら、ユキとクマをすぐ日本に連れていってくれる?」――ユキ 「ここでどんなにたくさんのことを教わったか、みんながどれだけよく僕をお世話してくれたか、僕は言葉では言えない」――クマ 「日本ではどうも、おじいさんが偉くなるルールがあるっぽいな」――ユキ 「言葉で世界があんねん」――ユキ 「みんしゅしゅぎのくにでは、みんながいやだといったら、せんそうが続けられない」――クマ etc. 「多様なのが普通」って、こういうことなのか。 [出版社より] 著 者|朴沙羅 出版社|筑摩書房 定 価|1,800円+税 判 型|四六版/並製 頁 数|336 ISBN|978-4-480-81581-1 発 行|2024年08月 Contents はじめに 1 大人と働く 2 戦争と平和(前編) 3 戦争と平和(後編) 4 特殊なのは誰か 5 見えないルール 6 エリライシアが普通 7 みんなのための善いこと おわりに 注 装丁・装画・本文設計 寄藤文平+垣内晴(文平銀座) Author 朴 沙羅 パク・サラ 専攻は社会学(ナショナリズム研究)。ヘルシンキ大学文学部文化学科講師。著作に『ヘルシンキ 生活の練習』、『家(チベ)の歴史を書く』(ちくま文庫)、『外国人をつくりだす』(ナカニシヤ出版)など。
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ベオグラード日誌 増補版
¥1,056
戦争の傷、読書の歓び、セルビアでの暮らし。 日記文学の傑作、待望の増補文庫化。読売文学賞受賞作に、新たに最近6年間の日誌を増補。 セルビア語と日本語の詩を読み書く毎日、街角で語られるNATO空爆の悲惨な記憶、難民のこどもたちとの触れ合い、各地の戦争や東日本大震災へ寄せられる人びとの言葉、友人たちとの親密な時間、そして別れ……セルビアの首都ベオグラードで詩人が記した、歓びと哀しみの日々のかけら。読売文学賞受賞の日記文学の傑作に新たに最近6年間をまとめた日誌を増補。解説=小林エリカ。 [出版社より] 「激動の時代は続く。それでもささやかな営みが、出会いと別れが、細やかな他者との繋がりが、きっと世界を変える」 ――宇垣美里 著 者|山崎佳代子 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|960円+税 判 型|文庫判[並製] 頁 数|286 ISBN|978-4-480-44019-8 発 行|2025年04月 Contents はじめに またひとつ舟が出ていく ―― 2001年6月23日~12月26日 貝のための子守唄 ―― 2002年1月26日~12月27日 血まみれの童話 ―― 2003年1月1日~12月25日 痕跡 ―― 2004年1月2日~12月26日 谷に響く笛 ―― 2005年1月1日~12月24日 骸骨の瞳、骸骨の口 ―― 2006年1月5日~10月8日 軽くて小さいが麗しいもの ―― 2007年1月3日~5月7日 あきらめないでください ―― 2009年5月~2012年6月 終わりに ―― 「小さな言葉」という小窓から 続・ベオグラード日誌 ―― 2019年1月1日~2025年2月18日 解説 小林エリカ Author 山崎 佳代子 Kayoko Yamasaki 詩人、翻訳家。1956年生まれ、静岡市に育つ。北海道大学露文科卒業。サラエボ大学文学部、リュブリャナ民謡研究所留学を経て、1981年よりセルビア共和国ベオグラード市在住。ベオグラード大学文学部にて博士号取得(比較文学)。著書に『そこから青い闇がささやき』(ちくま文庫)、『パンと野いちご』(勁草書房)、『ドナウ、小さな水の旅』(左右社)など、詩集に『黙然をりて』『みをはやみ』(書肆山田)、『海にいったらいい』(思潮社)など、翻訳書にダニロ・キシュ『若き日の哀しみ』『死者の百科事典』(創元ライブラリ)などがある。
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傷のあわい
¥880
『傷を愛せるか』の著者の原点となるエスノグラフィ。 米国で何者かになろうと海を越えた青年、夫の海外転勤に合わせて渡米した女性、人生に詰んで海外へ拠点を移した男性──。異国の地で、不安定さや傷つきに揺れながらも、そのとき成しえる最良の力で人生にぶつかっていく。その語りに、若き日の著者が耳を傾け、生きるということを同じ目線で考えた記録。解説=奈倉有里。 [出版社より] 著 者|宮地尚子 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|800円+税 判 型|文庫判[並製] 頁 数|240 ISBN|978-4-480-44015-0 発 行|2025年04月 Contents 文庫版まえがき はじめに 孤独の物語 アメリカン・ドリーム 移民候補生 リミナリティ PTSD(前編) PTSD(後編) ステレオタイプ 恋愛と結婚 邦人援護 二〇歳の人生落伍者 謎の女 パレスチナ レクイエム GOOD BYE=THANK YOU あとがき 解説 ひとりひとりの顔が見える 奈倉有里 Author 宮地 尚子 Naoko Miyaji 一橋大学大学院社会学研究科特任教授。専門は文化精神医学・医療人類学・トラウマとジェンダー。精神科の医師として臨床をおこないつつ、研究をつづけている。1986年京都府立医科大学卒業。1993年同大学院修了。主な著書に『傷を愛せるか 増補新版』(ちくま文庫)、『トラウマ』(岩波新書)、『ははがうまれる』(福音館書店)、『環状島=トラウマの地政学』(みすず書房)、『傷つきのこころ学』(NHK出版)がある。
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傷を愛せるか 増補新版
¥792
どれほど医療が進んでも、傷ついた心を癒す薬はない。悲痛に満ちた被害者の回復には何が必要か。臨床医による深く沁みとおるエッセイ。 たとえ癒しがたい哀しみを抱えていても、傷がそこにあることを認め、受け入れ、傷の周りをそっとなぞること。過去の傷から逃れられないとしても、好奇の目からは隠し、それでも恥じずに、傷とともにその後を生きつづけること──。 バリ島の寺院で、ブエノスアイレスの郊外で、冬の金沢で。旅のなかで思索をめぐらせた、トラウマ研究の第一人者による深く沁みとおるエッセイ。解説=天童荒太。 [出版社より] 著 者|宮地尚子 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|720円+税 判 型|文庫判[並製] 頁 数|256 ISBN|978-4-480-43816-4 発 行|2022年09月 Contents Ⅰ 内なる海、内なる空 なにもできなくても 〇(エン)=縁なるもの モレノの教会 水の中 内なる海 泡盛の瓶 だれかが自分のために祈ってくれるということ 予言・約束・夢 Ⅱ クロスする感性――米国滞在記+α 二〇〇七―二〇〇八 開くこと、閉じること 競争と幸せ ブルーオーシャンと寒村の海 冬の受難と楽しみ 宿命論と因果論 ホスピタリティと感情労働 右も左もわからない人たち 弱さを抱えたままの強さ 女らしさと男らしさ 動物と人間 見えるものと見えないもの 捨てるものと残すもの ソウル・ファミリー、魂の家族 人生の軌跡 Ⅲ 記憶の淵から 父と蛇 母が人質になったこと 母を見送る 溺れそうな気持ち 本当の非日常の話 張りつく薄い寂しさ Ⅳ 傷のある風景 傷を愛せるか あとがき 文庫版あとがき 解説 切実な告白と祈り 天童荒太 初出一覧 エピグラフ・出典 Author 宮地 尚子 Naoko Miyaji 一橋大学大学院社会学研究科特任教授。専門は文化精神医学・医療人類学・トラウマとジェンダー。精神科の医師として臨床をおこないつつ、研究をつづけている。1986年京都府立医科大学卒業。1993年同大学院修了。主な著書に『傷を愛せるか 増補新版』(ちくま文庫)、『トラウマ』(岩波新書)、『ははがうまれる』(福音館書店)、『環状島=トラウマの地政学』(みすず書房)、『傷つきのこころ学』(NHK出版)がある。
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急に具合が悪くなる
¥1,760
もし明日、急に重い病気になったら――。 見えない未来に立ち向かうすべての人に。 哲学者と人類学者の間で交わされる「病」をめぐる言葉の全力投球。共に人生の軌跡を刻んで生きることへの覚悟とは。信頼と約束とそして勇気の物語。 もし、あなたが重病に罹り、残り僅かの命言われたら、どのように死と向き合い、人生を歩みますか? もし、あなたが死に向き合う人と出会ったら、あなたはその人と何を語り、どんな関係を築きますか? がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者と、臨床現場の調査を積み重ねた人類学者が、死と生、別れと出会い、そして出会いを新たな始まりに変えることを巡り、20年の学問キャリアと互いの人生を賭けて交わした20通の往復書簡。 [出版社より] 著 者|宮野真生子・磯野真穂 出版社|晶文社 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|256 ISBN|978-4-7949-7156-2 発 行|2019年09月 Contents 1便:急に具合が悪くなる 2便:何がいまを照らすのか 3便:四連敗と代替療法 4便:周造さん 5便:不運と妖術 6便:転換とか、飛躍とか 7便:「お大事に」が使えない 8便:エースの仕事 9便:世界を抜けてラインを描け! 10便:ほんとうに、急に具合が悪くなる Author 宮野 真生子 Makiko Miyano 福岡大学人文学部准教授。一九七七年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程(後期)単位取得満期退学。博士(人間科学)。著書に『なぜ、私たちは恋をして生きるのか』(ナカニシヤ出版、二〇一四年)、共著に『急に具合が悪くなる』(晶文社、二〇一九年)、『愛・性・家族の哲学』シリーズ全三巻(ナカニシヤ出版、二〇一六)。論文に「九鬼周造の存在論理学」(『西日本哲学年報』第19号、二〇一一年、西日本哲学会若手奨励賞受賞)、「個体性と邂逅の倫理―田辺元・九鬼周造往復書簡から見えるもの」(『倫理学年報』第55集、二〇〇六年、日本倫理学会和辻賞受賞)、他。 磯野 真穂 Maho Isono 国際医療福祉大学大学院准教授。1999年、早稲田大学人間科学部スポーツ科学科卒業。オレゴン州立大学応用人類学研究科修士課程修了後、2010年、早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門は文化人類学、医療人類学。 著書に『なぜふつうに食べられないのか――拒食と過食の文化人類学』(春秋社)、『医療者が語る答えなき世界――いのちの守り人の人類学』(ちくま新書)、『ダイエット幻想――やせること、愛されること』(ちくまプリマ―新書)などがある。
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おいしそうな文学。
¥1,320
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物語は別腹。 29名の豪華執筆陣が綴る、古今東西の文学作品に登場する一品と、忘れられない読書体験。 読書欲と食欲をそそられる三ツ星<食×文学>エッセイ・アンソロジー。 物語の美食家たちを虜にした全29品。その味は、読んでみてのお楽しみ。まずは一口召し上がれ。 [出版社より] 編 者|群像編集部 出版社|講談社 定 価|1,200円+税 判 型|B6変型判/並製 頁 数|128 ISBN|9784065384428 発 行|2025年02月 [ 執筆者一覧・50音順 ] 江國香織、枝元なほみ、粥川すず、木村衣有子、くどうれいん、斉藤倫、最果タヒ、向坂くじら、関口涼子、武塙麻衣子、田中知之、崔実、中条省平、土井善晴、奈倉有里、野村由芽、花田菜々子、原武史、原田ひ香、平松洋子、藤野可織、穂村弘、堀江敏幸、益田ミリ、町田康、三浦裕子、宮内悠介、宮崎純一、山崎佳代子
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湯気を食べる
¥1,760
SOLD OUT
最注目の著者による「自炊」エッセイ集。 幅広い分野で活躍する注目の作家・くどうれいんによる「食べること」にまつわるエッセイ集。「オレンジページ」の人気連載と河北新報での東北エッセイ連載に書き下ろしを多数加えた、心にひびく48編。 [出版社より] 著 者|くどうれいん 出版社|オレンジページ 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|212 ISBN|9784865937039 初 版|2025年03月 Contents 【第一章】湯気を食べる 湯気を食べる ディル? それはまかない 南国の王様 愛妻サンド アイスよわたしを追いかけて 福岡のうどん 鍋つゆ・ポテトチップス 棚に檸檬 白いさすまた すいかのサラダ くわず女房 ぶんぶん 庭サラダバー 手作りマヨネーズ おどろきの南蛮漬け かに玉ごはん いい海苔 すだち 寿司はファストフード シェーキーズってすばらしい ピザは円グラフ 醤油はいずれなくなる 【第二章】風を飲む 萩の月 ほや 菊のおひたしと天ぷら せり鍋 わかめ うーめん 笹かまぼこ お米は貰うもの きりたんぽ たらきく 風を飲む 【第三章】自炊は調律 自炊は調律 たまご丼 パン蒸し 好きな食べもの 献立は大行列 つくりおけぬ ねぎとろ ナッツと言いたかった 柿ピーの短刀 自炊の緑白黒赤 くる スナップえんどう 渡したいわたし お花見弁当 おわりに 初出リスト Author くどう れいん Rein Kudo 作家。1994年生まれ。岩手県盛岡市在住。著書にエッセイ集『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『虎のたましい人魚の涙』『桃を煮るひと』『コーヒーにミルクを入れるような愛』、歌集『水中で口笛』、小説『氷柱の声』、創作童話『プンスカジャム』、絵本『あんまりすてきだったから』などがある。
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コーヒーについてぼくと詩が語ること[文庫版]
¥1,650
コーヒーを語ることは、世界を語ること。 中世イスラームの地で生まれたコーヒー飲用文化の起源から、21世紀の新潮流までを詩、映画、宗教、戦争を通して語ったコーヒー本が、このたび文庫本として再編されました。巻末には「コーヒーの基礎知識」「注釈」「参考文献一覧」のほか、今回の文庫化にあたり、文筆家・喫茶写真家の川⼝葉子さんの解説文も添えられています。 「街角のカフェで何気なく一杯を口にするとき、たちのぼる湯気とともに、コーヒーが背負う光と影、コーヒーに思いを託した詩人たちの詩が浮かび上がってくる」——解説文より。 [出版社より] 著 者|小山伸二 出版社|書肆梓 定 価|1,500円+税 判 型|文庫判・並製 頁 数|312 ISBN|978-4-910260-07-5 発 行|2025年05月 Contents コーヒーを愛する未知のあなたへ 第1章 旅するコーヒー 1 はじめに、あるいは道草から始まる物語 2 ニコのコーヒーをめぐる冒険 3 眠りたくない夜のために 4 「カフェ的」なるものの誕生 イスタンブールの「コーヒーの家」・パリの初期カフェ 5 日本でのコーヒー文化の進化 西欧化と日本のコーヒー受容・日本独自のハンド・ドリップ文化 6 手のひらの時代のコーヒー 第2章 ソクラテスのカフェ 1 哲学カフェ 2 詩とコーヒー 3 スーフィーのコーヒー 4 移動と変容 5 ふたたび、戦争 6 戦争と映画 7 最後のコーヒー 第3章 コーヒー文化論一九六八/二○一八 1 明治維新から 2 学生たちの「反乱」 3 食の総合出版社のこと 4 コーヒーをめぐる書籍 5 コーヒーの雑誌『blend』 6 異彩を放った著者 7 二十一世紀のコーヒー文化 8 新しい雑誌の登場 第4章 「詩とコーヒー」試論 1 禁酒法の国のコーヒー アラビア・フランス・イタリア・ウィーン・イギリス・アメリカ 2 ユーカーズにおける「コーヒーの詩」 3 朝に一杯のコーヒーを 4 コーヒーは詩を響かせるか コーヒー基礎知識・注釈・参考文献一覧・本書に登場した映画 解説 川口葉子 Author 小山 伸二 Shinji Oyama 鹿児島県出身。書肆梓、Cloud Nine Coffee代表。東京都立大学卒業後、出版社勤務を経て、辻調理師専門学校に転職。2024年退職後も食文化概論の授業を非常勤講師として担当。日本コーヒー文化学会・常任理事。詩人としても活動。詩集に『きみの砦から世界は』(思潮社)、『ぼくたちはどうして哲学するのだろうか。』『雲の時代』『さかまく髪のライオンになって』(書肆梓)。共著に『専門家が語る! コーヒーとっておきの話』(旭屋出版)。
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それでも、安楽死の話をするのなら
¥1,760
わたしは安らかな死を迎えられるだろうか——。 臨床経験から導き出された15の論点から、「安楽死」「終末期医療」「緩和ケア」について問い直し、「日本人は生きる/死ぬをどう考えるべきなのか」という社会的な問題である安楽死制度をわかりやすく、かつ、徹底的に考える。 もし、未来に安楽死制度を作るならば、考えなければならないこととは。安楽死制度に対する反対派も賛成派も、どちらもが納得できる議論はどのように可能か。制度の設立・実施に慎重な立場を取る現役の緩和ケア医が、臨床経験と詳細な分析により、錯綜する問題の論点を整理し誰にでもわかりやすく解説する。 いずれは死を迎える、すべての人へ。 [出版社より] 著 者|西智弘 出版社|晶文社 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|200 ISBN|978-4-7949-7460-0 発 行|2025年02月 Contents はじめに:苦しみのすべてをゼロにできるのか 1:「死を選ぶ生き方」は正しい生き方か? 2:安楽死制度を求めていくために必要な3つの要素 3:安楽死と余命の関係 4:安楽死を行うのは誰か 5:個人的信条を安楽死制度の議論に持ち込まない 6:逆算で考える 7:子どもの安楽死は認められるか 8:緩和的鎮静は安楽死の代替となり得るか 9:間接的安楽死と終末期の鎮静 10:人生会議をすれば患者の尊厳は守られるのか 11:認知症と安楽死 12:すべり坂は止められるのか 13:それは実質安楽死の容認なのでは 14:分母を増やすのは無駄にならない 15:安楽死報道のあり方 Author 西 智弘 Tomohiro Nishi 川崎市立井田病院 医師/一般社団法人プラスケア代表理事。2005年、北海道大学卒。室蘭日鋼記念病院で家庭医療を中心に初期研修後、川崎市立井田病院で総合内科/緩和ケアを研修。その後2009年から栃木県立がんセンターにて腫瘍内科を研修。2012年から現職。現在は抗がん剤治療を中心に、緩和ケアチームや在宅診療にも関わる。一方で、一般社団法人プラスケアを2017年に立ち上げ代表理事に就任。「暮らしの保健室」や「社会的処方研究所」の運営を中心に、「病気になっても安心して暮らせるまち」をつくるために活動。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医。著書に『だから、もう眠らせて欲しい』(晶文社)、『社会的処方』『みんなの社会的処方』(学芸出版社)、『がんになった人のそばで、わたしたちにできること』(中央法規出版)他多数。
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バルセロナで豆腐屋になった——定年後の「一身二生」奮闘記
¥1,056
異国での苦労、カミさんとの二人三脚の日々──定年後の新たな挑戦をめざす全ての人へ、元朝日新聞記者が贈る小気味よいエッセイ。 元朝日新聞の記者が定年後、バルセロナで豆腐店を開業した。修業の日々、異国での苦労、新しい出会いと交流、ヨーロッパから見た日本の姿──ジャーナリストならではの洞察力で、「蛮勇」のカミさんと二人三脚の日々を綴った小気味よいエッセイ。一身にして二生を経る──人生後半の新たな挑戦をめざす全てのひとに贈ります。 [出版社より] 著 者|清水建宇 出版社|岩波書店[岩波新書] 定 価|960円+税 判 型|新書判/並製 頁 数|254 ISBN|9784004320517 発 行|2025年01月 Contents はじめに 第1章 一身にして二生を経る 第2章 「失敗したって、たいしたこたぁないよ」 第3章 不況のどん底こそ起業のチャンス 第4章 崖っぷちに舞い降りた天使たち 第5章 うれしい誤算、うれしくない誤算 第6章 我が家はバルセロナ市の文化財 第7章 忙人不老 第8章 異国の文化は「新しい、良い」 第9章 日本食ブームは、より広く、より深く 第10章 「どちらから来られました?」「北極から」 第11章 南仏プロヴァンスと比べたら 第12章 コロナ禍、お客は半径五〇〇メートルの住民だけ 第13章 欧州はプラスチックを規制し、検査ビジネスを育てる 第14章 事業の継承は険しい山道を登るが如し 第15章 カミさんと私 おわりに Author 清水建宇 Tateo Shimizu 1947年生まれ. 神戸大学経営学部卒.1971年,朝日新聞社入社.東京社会部で警視庁,宮内庁などを担当.出版局へ異動し,『週刊朝日』副編集長,『論座』編集長.2000年1月から2003年3月までテレビ朝日「ニュースステーション」でコメンテーター.2007年,論説委員を最後に定年退職.この間,『大学ランキング』創刊の1995年版から2008年版まで13冊の編集長を務めた. これまでたずさわった本に『ふぐ』『世界名画の旅 1〜3』(いずれも朝日新聞社),『就職お悩み相談室』(森永卓郎氏との共著,講談社)などがある.