
NEW ARRIVALS.
新着
物語じゃないただの傷
¥1,892
男の僕が有害な男性性を告発することが僕の大義なのだと、本気で思った。どこで間違った? "ポリコレ系"文化人×"弱者男性"芸人。 自らの"傷"を利用する二人の男。歪な同居生活の行く末は――。 映画化もされた『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』でジェンダー差別に傷つく男性の姿を繊細に描き、話題を呼んだ作家・大前粟生。本作は、「差別への抵抗・告発すらも消費される社会」の闇へも踏み込んだ超渾身作。 [出版社より] 「増幅していく差別と偏見と絶望を受け止めた先に、大前さんは一筋の光を見出す」 ——吉田恵里香(脚本家・NHK連続テレビ小説『虎に翼』アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』他) 「この物語が届かない時代なら、もう本当に手遅れだ」 ——大島育宙(芸人・YouTuber) 著 者|大前粟生 出版社|河出書房新社 定 価|1,720円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|144 ISBN|978-4-309-03950-3 発 行|2025年03月 Author 大前 粟生 Ao Omae 1992年兵庫県生まれ。著書に『回転草』『私と鰐と妹の部屋』『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』『おもろい以外いらんねん』『きみだからさびしい』『死んでいる私と、私みたいな人たちの声』等がある。
海とサルデーニャ
¥1,540
五官と魂が震える旅。 一九二一年一月、作家は妻を伴い、シチリアからサルデーニャへと旅立つ。躍動感溢れる筆致で描かれる孤高の島の自然と人々。五官を震わせる名紀行。 「薄曇りの夜空のひろがるその下で、はるかかなたイオニア海の水平線に、金属が溶けあうように曙光がさしはじめた。よしと、一杯の紅茶とトーストのかけらを飲みこんだ」。 1921年1月、作家は妻“女王蜂”を伴い、居住していたシチリアからサルデーニャに向けて旅立つ。近代化のさなかにあっていまだ野性味を残す島の自然と人々。市場の野菜。山々を行く汽車とバス。だがこの島にも第一次世界大戦後の世情が影を落とし……。作家は確かな直感と観察によって、旅の跡を活き活きと書き綴る。本文庫では原書初版で削除された箇所を復元。ロレンス文学の頂点と評される傑作旅行記を名訳で。 [出版社より] 著 者|D. H. ロレンス 訳 者|武藤浩史 出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫] 定 価|1,400円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|368 ISBN|978-4-480-51283-3 発 行|2025年02月 Contents 1 パレルモまで 2 海 3 カリアリ 4 マンダス 5 ソルゴノへ 6 ヌーオロへ 7 テッラノーヴァへ、そして汽船 8 帰る 訳者あとがき 文庫版訳者あとがき Author D. H. ロレンス David Herbert Lawrence 1885-1930年。炭坑の「採炭請負人」の息子として生まれ、南仏ヴァンスで亡くなる。20世紀イギリス文学を代表する作家。『恋する女たち』『息子と恋人』『チャタレー夫人の恋人』『羽毛ある蛇』など12作の長篇小説を始め、数多くの中・短篇小説、戯曲、紀行文、評論・エッセイを遺した。 Translator 武藤 浩史 Hiroshi Muto 1958年東京生まれ。英国ウォリック大学大学院博士課程修了。慶應義塾大学名誉教授。専門は英文学。
幸あれ、知らんけど
¥1,870
神戸の街で40歳から子育てを始めた作者の、平凡だけどかけがえのない日常。集団登校を見守り、50歳を前にラーメン漬け生活を捨て肉体改造に励む。カレーうどんの汁を捨てる妻と大喧嘩、公園に恐竜がやって来る? 全人類の心に沁みる珠玉のエッセイ集。朝日新聞の人気連載を書籍化。 [出版社より] 著 者|平民金子 出版社|朝日新聞出版 定 価|1,700円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|240 ISBN|9784022520418 発 行|2025年03月 Contents 第一章 その向こう あほんだら、なにしてくれとんねん 日々を肯定する言葉、探しに 10年前、いまも残る細部の記憶 ほか 第二章 普段着で町へ 離任式 一両編成の電車 減量を決意する ほか 第三章 今いる世界に ドラえもんの王国へ ちょっとトイレに(石垣島日記1日目) ハッピーマート(石垣島日記2日目) ほか Author 平民金子 HeiminKaneko 1975年大阪生まれ。文筆家・写真家。中国、メキシコ、北海道、沖縄、東京などを転々とする。
音盤の来歴――針を落とす日々
¥1,980
虐殺が続く世界の片隅で、静かにレコードに針を落とす。音楽に守られた日々の記録。 アメリカで神学と人類学を学び、自分のVOICEを探す日々の裏で、心の支えとなった音楽があった。ブルーズ、ジャズ、ロック、ソウル……。いまも保持する愛着の深い音盤群と、ニューヨークで、ノースカロライナで、そして沖縄で出会った心やさしき人々との交流をもとに語る生活の記録。ガザで、ウクライナで、シリアで虐殺が続くなか、音楽はシェルターとなりうるか? 若き神学・人類学者による、世界の片隅からの祈りにも似たメッセージ。 「わたしがレコードを聴いていたのも、結局は似たような理由からだったのだと思う。ときにあまりに残酷で醜悪な世界から身を隠すため。閉ざされた内密の空間で生を実験するため。歌ってみたり、踊ってみたり、もうひとつの世界を、ありえたかもしれない今を想像したりして。もちろんレコードは片面二十分足らずで終わってしまうのだけれど。そしたらまた針を落とせばいい。そうしている少しの間、この世界をかたわらへ寄せて、別の世界へ、あるいは別の惑星へ」——「あとがき」より [出版社より] 「ここには、人間を生かそうとする言葉が書かれている」 ──永井玲衣 「1枚のレコードを通じて関係する、無数の人生。この世界を諦めずに歩んでいきたいと思いました」 ──後藤正文 著 者|榎本空 出版社|晶文社 定 価|1,800円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|240 ISBN|978-4-7949-7463-1 発 行|2025年03月 Contents はじめに ■Side A アラン・トゥーサンと過去をかたわらに寄せることの勇気について ライ・クーダーとチャイナタウンのアパートの屋上から見えた月 レオン・レッドボーンと初めてのレコードプレイヤー メイヴィス・ステイプルズを聴きに501に背を向ける ハービー・ハンコックとアメリカで車を売ること ドニー・フリッツと自由の瞬間 ビートマスとレコードのないクリスマス ■Side B ドクターQが教えてくれたり、教えてくれなかったりしたいくつかのこと 『アメイジング・グレイス』を探して フランシスコのサンクチュアリ 黒いキリスト、メアリー・ルー・ウィリアムスを記念して 豚と詩人 レコードにまつわる抜き書きのアーカイヴ、あるいは百年目のボールドウィンへ 細野晴臣を聴いていた夜のこと クラシックでしまくとぅば ドン・コヴェイがシャウトする朝 あとがきにかえて Author 榎本 空 Sora Enomoto 1988年、滋賀県生まれ。沖縄県伊江島で育つ。同志社大学神学部修士課程修了。台湾・長栄大学留学中、C・S・ソンに師事。米・ユニオン神学校S. T. M 修了。文筆家、翻訳家。伊江島の土地闘争とその記憶について研究している。著書に『それで君の声はどこにあるんだ?──黒人神学から学んだこと』(岩波書店)、翻訳書にジェイムズ・H・コーン『誰にも言わないと言ったけれど――黒人神学と私』(新教出版社)、サイディヤ・ハートマン『母を失うこと──大西洋奴隷航路をたどる旅』(晶文社)がある。『母を失うこと』で第十回 日本翻訳大賞受賞。
知覚の宙吊り——注意、スペクタクル、近代文化
¥3,300
SOLD OUT
アテンション・プリーズ! 人間の「注意」はいかに構築され、「散漫」はいかに管理されてきたのか。モダニズム絵画から実験心理学、スペクタクル産業から注意多動性障害まで、社会、産業、科学、芸術にまたがるさまざまな言説と技術を横断し、近代における知覚の条件を問い直す。 [出版社より] 著 者|ジョナサン・クレーリー 監 訳|岡田温司 訳 者|石谷治寛・大木美智子・橋本梓 出版社|平凡社[平凡社ライブラリー] 定 価|3,000円+税 判 型|B6変型判/並製 頁 数|688 ISBN|9784582769869 発 行|2025年04月 Contents 序 第1章 近代性と注意の問題 第2章 1879年――拘束なき視覚 第3章 1888年――脱魔術化のイルミネーション 第4章 1900年――綜合(ジンテーゼ)の再創出 エピローグ 1907年――ローマの魔法 原注 訳者あとがき 平凡社ライブラリー版 訳者あとがき 文献一覧 事項索引 人名索引 Author ジョナサン・クレーリー Jonathan Crary 1951年、アメリカのコネチカット州ニューヘイヴンに生まれる。視覚文化に関する系譜学的な研究で知られ、Zone Booksの創業者のひとりとして長らく編集委員を務める。現在、コロンビア大学教授。 Translator 岡田 温司 Atsushi Okada 1954年生まれ。京都大学大学院博士課程修了。京都大学名誉教授。専門は西洋美術史・思想史。著書に『モランディとその時代』(人文書院、2003、吉田秀和賞受賞)、『フロイトのイタリア―旅・芸術・精神分析』(平凡社、2008、読売文学賞受賞)などがある 石谷 治寛 Haruhiro Ishitani 1977年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。現在、広島市立大学芸術学部准教授。専門は美学・美術史・視覚文化論 大木 美智子 Michiko Oki 1979年生まれ。ロンドン大学UCL西欧言語文化社会研究科博士課程修了。現在、ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ校専任上級講師。専門は美学・美術史 橋本 梓 Azusa Hashimoto 1978年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程指導認定退学。現在、国立国際美術館主任研究員。専門は現代美術。展覧会企画に「Viva Video! 久保田成子展」(共同企画、国立国際美術館ほか、2021、倫雅美術奨励賞受賞)などがある
あなたのフェミはどこから?
¥1,980
あなたの"フェミ"はいつ、どこから始まりましたか? 個人的でありながらも共通する体験でもあり、連帯する基盤ともなるフェミニズムとの出会いを綴るリレーエッセイ。 文筆家、写真家、彫刻家、翻訳家、編集者、ライター、演出家、イラストレーター、学者、ソーシャルワーカー、精神科医など19人の書き手が、個人的でありながらも共通する体験でもあり、連帯する基盤ともなるフェミニズムとの出会いを綴るリレーエッセイ。「ウェブ平凡」連載に書きおろしも加えて単行本化。 著者は安達茉莉子、石原真衣、上田久美子、小川たまか、長田杏奈、小田原のどか、金井冬樹、鴻巣麻里香、高島鈴、武田砂鉄、長島有里枝、能町みね子、野中モモ、藤高和輝、星野概念、松尾亜紀子、松橋裕一郎(少年アヤ)、水上文、森山至貴の19人。 [出版社より] 出版社|平凡社 定 価|1,800円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|176 ISBN|9784582472349 発 行|2025年04月 Contents 安達茉莉子「自分の岸辺からはじめる」 松尾亜紀子「やばい間違ったかも、と震えてはじまることもある」 森山至貴「ぬるっと出会って、ずっと繫がって」 高島鈴「生まれ変わり」 石原真衣「先住民フェミニストでございます」 藤高和輝「i am a feminist.」 鴻巣麻里香「脱抑圧の三代記 ─ 私たちはなぜフェミニストでなくなるのか」 上田久美子「私のフェミはどこから。」 小川たまか「風が吹く野原が心の中にある」 星野概念「パワーのこと」 野中モモ「聞こえているから自分も言える」 水上文「BLとフェミニズム(のようなもの)」 金井冬樹「The Powerless Do Have Power.」 長田杏奈「シルバニアで遊べない子」 小田原のどか「受け取って、渡していく」 松橋裕一郎(少年アヤ)「わたし、そしてわたしたち」 能町みね子「神はいないが」 長島有里枝「わたしが千なら、フェミニズムはハク。」 武田砂鉄「ハッキリ答える前に」
移動そのもの
¥1,980
言葉が奔り、物語が跳ねる。 一文ごと一語ごとに世界が相貌を変えていく――めくるめく体験に満ちた9つの小宇宙。 語りは未知なる情景を相手に伝えるためのものだが、一方で言葉はそれ自身次の言葉を求めて自在に繁茂していく。そのふたつが合わさったとき、小説は一文一文、一語一語、圧倒的な速度で跳躍しながら、読む者を〈現在〉の強度へと誘いつづける。 2019年『する、されるユートピア』で中原中也賞、2023年『この世の喜びよ』で芥川賞に輝く、詩人・作家が放つ、言葉を読む原初的な快楽に溢れる最新短編集! [出版社より] 「この小説は迷うための地図。一文ずつ小さく折り畳まれたそれをひらけば、言葉を読むんじゃなくて、言葉に読まれているよう」 ――尾崎世界観[ミュージシャン・小説家] 著 者|井戸川射子 出版社|筑摩書房 定 価|1,800円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|160 ISBN|978-4-480-80523-2 発 行|2025年03月 Contents 移動そのもの 花瓶 市場 本汚し皿割り 軽薄 老いる彼女は家で 人々の大いなる口 通い路 旅は育ての親 Author 井戸川 射子 Iko Idogawa 1987年生まれ。関西学院大学社会学部卒業。2018年、第一詩集『する、されるユートピア』を私家版にて発行。2019 年、同詩集にて第24回中原中也賞を受賞。2021年に小説集『ここはとても速い川』で第43回野間文芸新人賞を、2023年に『この世の喜びよ』で第168回芥川龍之介賞を受賞。他の著作として、詩集に『遠景』、小説に『共に明るい』『無形』がある。
曇りなく常に良く
¥1,980
SOLD OUT
私たちの声はよく似ているのでどれも混ざる、来年も私たちは五人でいるだろう――。 母の再婚で「姉」になったハルア、恋愛に打ち込みたいスポーツ少女ナノパ、鼻の低さがコンプレックスのダユカ、「空気の読めなさ」を自覚するシイシイ、家計のためバイトに明け暮れるウガトワ。 高校二年生の仲良し五人組。同じ時を過ごしていても、見据える景色が同じとは限らない。芥川賞作家が描く、澄みわたる青春群像劇。 [出版社より] 著 者|井戸川射子 出版社|中央公論新社 定 価|1,800円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|160 ISBN|978-4-12-005899-8 発 行|2025年03月 Author 井戸川 射子 Iko Idogawa 1987年、兵庫県生まれ。作家、詩人。2018年、第一詩集『する、されるユートピア』を私家版にて発行。19年、同詩集にて第24回中原中也賞、21年、小説集『ここはとても速い川』で第43回野間文芸新人賞、22年『この世の喜びよ』で第168回芥川龍之介賞をそれぞれ受賞。
大江満雄セレクション
¥2,200
ぼくらを感激さすものは ぼくら自身がつくらねばならぬ (「雪の中で」より) ハンセン病療養所の入所者による合同詩集『いのちの芽』を編んだ詩人大江満雄の代表的な仕事を精選した作品集。 プロレタリア詩運動の中心で活躍した後、戦争詩の時代を経て、戦後の激動期を生き抜いた大江満雄。常に混交のなかに身を置き、社会の片隅で生きる人たちへのあたたかいまなざしにあふれた作品群を残した。単行本初収録作品を含む詩63篇と散文8篇を収録する。 「大江満雄は、多様で異質な人たちが、どうすれば互いに理解し合うことができるかを探究した詩人だ。他者との相互理解に至るために、独自の詩の世界を切り拓き、新たな対話思想を展開した。その詩学の輝きは、現在も魅力を失っていない」——編者解説より [出版社より] 著 者|大江満雄 編 者|木村哲也 出版社|書肆侃侃房 定 価|2,000円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|264 ISBN|978-4-86385-662-2 発 行|2025年03月 Contents 詩(「日本海流」「四万十川」「四方海」「癩者の憲章」ほか63篇) 散文(「詩の絶壁」「ライ文学の新生面」「日本思想への転向者フェレイラ」ほか8篇) 編者解説 編者あとがき 大江満雄年譜 Author 大江 満雄 Mitsuo Oe 1906年高知県生まれ。詩人。10代で父とともに上京。原宿同胞教会にて受洗。詩を書き始める。プロレタリア文学運動の中心で活躍。そのため治安維持法違反で検挙、転向。以後、戦争詩を書く。戦後はヒューマニズムを基調とする思想的抒情詩を多数発表した。詩集に『血の花が開くとき』(1928年)、『日本海流』(1943年)、『海峡』(1954年)、『機械の呼吸』(1955年)、『自選詩集 地球民のうた』(1987年)。その他、ハンセン病療養所入所者の合同詩集『いのちの芽』編集、解説。多くの評論、児童文学の作品ものこした。1991 年心不全により死去。享年85。没後、『大江満雄集―詩と評論』(思想の科学社、1996年)が刊行された。 Editor 木村 哲也 Tetsuya Kimura 1971年生まれ。国立ハンセン病資料館学芸員。2023年に企画展「ハンセン病文学の新生面 「いのちの芽」の詩人たち」担当。『詩集 いのちの芽』(岩波文庫、2024年)解説を執筆。著書に『『忘れられた日本人』の舞台を旅する──宮本常一の軌跡』(河出文庫、2024年)、『来者の群像──大江満雄とハンセン病療養所の詩人たち』(編集室水平線、2017年)、編著に『内にある声と遠い声──鶴見俊輔ハンセン病論集』(青土社、2024年)など。
石川信雄全歌集
¥3,080
ポオリイのはじめてのてがみは夏のころ今日はあついわと書き出されあり(『シネマ』) モダニズム短歌の頂きをなす伝説の歌集『シネマ』で颯爽とデビューし、エスプリに満ちた瑞々しい歌で時代を駆け抜けた稀代のポエジイ・タンキスト、石川信雄。没後60年の節目についに明らかになる孤独なマイナーポエットの全貌。 モダニズム短歌を代表する伝説の歌集『シネマ』、トラブルのため50部しか刊行されず幻となった『太白光』のほか、退色した原稿用紙として発見され、今回初めて世に出る『紅貝抄』と歌集未収録歌をおさめる。 「短歌史の中で石川信雄は砂に埋もれていたコーナーストーンのような存在かもしれない。この礎石を発掘することにより、同時代の地層から煌めく鉱石が次々と姿を現すだろう。それらの群像に光が注がれるなら、現代短歌に至る道程の失われた断片が見つかるにちがいない」——編者あとがきより [出版社より] 「今読んでも、というか、今読むからこそ強く感じる新鮮さは、作者の個性であると同時に、時代そのものの若さに根ざしたものでもあるのだろう。(略)新時代のポエジーへの強い希求が感じられる。現在の読者である私の目には、それ自体が眩しく映る」 ──穂村弘(栞より) 「定型に呼吸が寄りそうように置かれた言葉はとても自然で、現代の口語短歌の中に混じっていても違和感はあまりないだろう。(略)多数の歌集未収録作品も収載され、石川信雄が積み上げてきた作品世界が一望できる。その貴重さを喜びたい」 ──東直子(栞より) 「石川信雄の歌世界は知的遊戯を超えた詩的格闘の結露として、昭和の詩精神に輝きを添えている。(略)石川信雄の評価を大きく変える作品群であり、昭和モダニズムのひとつの到達であり、そして、新たな研究の出発点である」 ──黒瀬珂瀾(栞より) 著 者|石川信雄 編 者|鈴木ひとみ 出版社|書肆侃侃房 定 価|2,800円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|392 ISBN|978-4-86385-648-6 発 行|2024年12月 Contents 『シネマ』 『太白光』 『紅貝抄』 歌集未収録歌 戦地からの手紙 解題 石川信雄年譜 解説 編者あとがき [ 収録歌より ] わが肩によぢのぼつては踊(をど)りゐたミツキイ猿(さる)を沼に投げ込む 『シネマ』 パイプをばピストルのごとく覗(ねら)ふとき白き鳩の一羽地に舞ひおちぬ 『シネマ』 すばらしい詩をつくらうと窓あけてシヤツも下着もいま脫ぎすてる 『シネマ』 人影のまつたく消えた街のなかでピエ・ド・ネエをするピエ・ド・ネエをする 『シネマ』 善よりは惡にかたむける人間(ひと)を載せ我が圓球(えんきゅう)は虚空(こくう)を旅す 『太白光』 磁石持ちて吸はるるごとく分け入ればミサンスロオプと告白すべき 『太白光』 天國のペンキ屋バケツに蹴つまづきニツポンの野山目のさめる秋 『太白光』 貝殻がぼくの胸にはたくさんある恋というはかない音をかなずる 『紅貝抄』 詩才などぼくは生れつき持たなんだ憂鬱(メランコリック)なライナァ・マァリァ・リルケの夢ばかり見き 『紅貝抄』 ひそかにも伝えられ来し言葉なれ我が誕生の夜の灯(ひ)にじむ 『紅貝抄』 [ 栞 ] 穂村弘「ポオリイとリュリュ」 東直子「空想と現実を往来する「まはだか」」 黒瀬珂瀾「「点」から「流れ」へ」 Author 石川 信雄 Nobuo Ishikawa 歌人、翻訳家。埼玉県出身。1908年、石川組製糸分家の長男として出生。第二早稲田高等学院・早稲田大学政経学部在学中に植草甚一らと英語劇に熱中し、文学に傾倒する。30年に筏井嘉一らと「エスプリ」を創刊。続いて「短歌作品」と「日本歌人」の創刊に参画。大学中退後、36年に第一歌集『シネマ』を刊行し注目を集める。同年に父が他界し、文藝春秋社に就職する。39年に応召。第五一連隊から江蘇省に派遣され、翌年支那派遣軍総司令部報道部に転属する。汪兆銘政権下の南京で、草野心平と中日文化誌「黄鳥」を発行。44年に土屋文明・加藤楸邨と中国大陸を横断する。戦後は多くの欧米文学者の小説を翻訳した。50年に第二次「短歌作品」を再刊すると同時に、「日本歌人」復刊に参加。54年に第二歌集『太白光』を発行。61年「宇宙風」短歌会創設。64年死去、享年56。 Editor 鈴木 ひとみ Hitomi Suzuki 京都市出身。石川信雄の姪。同志社女子大学卒業。ミネソタ大学、筑波大学大学院人文社会科学研究科、立命館大学大学院先端総合学術研究科で学ぶ。ヘイルストーン英語俳句サークル同人。共編著に『京都まちかど遺産めぐり』(ナカニシヤ出版)、『石川信雄著作集』(青磁社)、『黄鳥』(三人社)、『I WISH』ヘイルストーン英語俳句アンソロジー(代表編集スティーヴン・ギル)など。
水の流れ
¥2,640
これは本ではない。本はこんなふうに書くものではないから——。 「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」と評される、日本翻訳大賞受賞『星の時』の著者による、世界文学の極点。 「わたしが呼吸する空気のなかで流れてゆくこの瞬間たち、それらは花火のように空間のなかで弾じけて消える。わたしは時間の原子を自分のものにしたい。そして、本性からしてわたしには禁じられている現在を、捉えてみたい。現在は逃れてゆき、わたしは今の瞬間においてつねに現在である」——本文より 〈わたし〉から〈あなた〉へ、思考の背後に潜むものを求める言葉の奇蹟。いまこの瞬間の生を描くという不可能な試みが生み出した、比類なきイメージの奔流。ウルフ、マンスフィールドと並ぶ世界文学の巨匠リスペクトルの極北にして頂点となる作品が、ついに刊行。 [出版社より] 著 者|クラリッセ・リスペクトル 訳 者|福嶋伸洋 出版社|河出書房新社 定 価|2,400円+税 判 型|四六変型判/上製 頁 数|180 ISBN|978-4-309-20921-0 発 行|2025年03月 Author クラリッセ・リスペクトル Lispector Clarice 1920-1977年。ブラジルの作家。代表作に『星の時』『G・Hの受難』『水の流れ』等。他の邦訳書に『ソフィアの災難』がある。 Translator 福嶋 伸洋 Nobuhiro Fukushima 共立女子大学文芸学部教授。訳書にリスペクトル『星の時』(日本翻訳大賞受賞)、『ソフィアの災難』(共訳)等。著書に『魔法使いの国の掟』『リオデジャネイロに降る雪』がある。
LOCKET 07号 CINEMA IS A FRONTIER
¥2,200
独立系旅雑誌『LOCKET』第7号は映画館特集です。 コデックス装が復活&リソグラフポスター付き。 荒野はきっとここにある──明滅する世界を彷徨うように映画館を旅しました。インドでもっとも豪華な映画館から、建築の巨匠ゆかりの映画館へ。写真家はルーマニアで美しい瞬間を瞳に焼きつけ、ウクライナで爆発音に耳をすませます。石川直樹、奥山大史、佐々木美佳、済東鉄腸、上川周作、フー・ティエンユー、児玉浩宜、塚田ゆうたなど豪華面々も登場。 今号もオフセット印刷は長野県松本市の藤原印刷による「心刷」です。第3号以来のコデックス装がカムバック。創刊10周年を記念してリソグラフポスターも投げ込みます。真っ当でいてオルタナティブなインディペンデントマガジンが、いまここから荒野へいざないます。 [発行者より] 編集発行人|内田洋介[編集・文・写真] デザイナー|大谷友之祐(Yunosuke) 発行元|EDIT BY BODY 印 刷|藤原印刷 定 価|2,000円+税 判 型|B5変形判/コデックス装 頁 数|111 発 行|2025年04月 Contents ◉インド/ピンクシティに見る夢(土田 凌*表紙撮影) ◉インド/ル・コルビュジエが見た夢 ◉ルーマニア/おとぎの国のヴィクトリア(塩川雄也) ◉ジョージア/この国で、この部屋で、この映画で ◉トルコ/瞬きのアナトリア ◉ウクライナ/映画館が閉ざされた街で(児玉浩宜) ◉ボリウッドの東で喜怒哀楽(佐々木美佳) ◉追憶の映画館(アイザワディーン) ◉精神の荒野はどこにある(済東鉄腸) ◉ある男、映画館にて(上川周作) ◉ようこそようこそ映画館へ(jig theater、金星シネマ) ◉まちがいさがし 映画館篇(町田ヒロチカ) ◉隣の国の映画館(フー・ティエンユー) ◉ロケットペンダントの中には #1 ◉旅を書く(鈴木優香、中道智大、石川直樹) ◉背骨の旅人 #7(奥山大史) ◉いまではないいつか #3 ハワイ ◉雑誌発、ZINE経由、漫画行(塚田ゆうた) ◉創刊10周年記念投げ込みリソグラフポスター(Yunosuke)
LOCKET 06号 SKI ISSUE
¥2,200
独立系旅雑誌『LOCKET』第6号は旅人のためのスキー特集です。 世界地図から空白部が消え、「秘境はなくなった」といわれてもなお、銀白部が存在します。白銀の世界に目を凝らせば、未知の国では普遍のスキーが見つかり、見知った国では未知が広がっていました。 イランとトルコで滑り、ノルウェーと韓国で歴史を遡り、台湾で廃墟を探します。久栖博季、石川直樹、マイク・エーブルソン、金本凜太朗、久保康友ほか豪華面々に協力いただきました。 今号もオフセット印刷は長野県松本市の藤原印刷による美しい「心刷」です。さらに一部ページは石川県金沢市の石引パブリックで自らリソグラフ印刷。真っ当でいてオルタナティブなインディペンデントマガジンから、新たな視点を問いかけます。 [発行者より] 編集発行人|内田洋介[編集・文・写真] デザイナー|大谷友之祐(Yunosuke) 発行元|EDIT BY BODY 印 刷|藤原印刷/石引パブリック 定 価|2,000円+税 判 型|B5変形判/並製 頁 数|160 発 行|2023年10月 Contents 001 定年退職発、 マクドナルド経由、雪山行き 006 鳥になりたかった!(久栖博季) 008 極地の移動手段(石川直樹) 010 イラン/ペルシャ雪を誰も知らない 034 イランからの手紙 036 トルコ/アナトリアのB面 060 体験を創造するスキーチェア(マイク・エーブルソン) 064 暇を持て余した神々の遊び 066 ノルウェー/原始のスキーヤー(塗木拓朗) 076 韓国/雪を駆けた馬 081 スキーヤーの肖像(宮村真一) 097 唄い踊るスキー、日本伝来の地で(高田民謡保存会) 102 猪熊弦一郎を見上げて(井上奈奈) 104 猪谷六合雄と汽水空港(モリテツヤ) 108 中谷宇吉郎の雪跡 116 台湾/南国にとけたスキー場(堤 大樹) 126 地球の滑り方 カザフスタン(稲村航平) 129 或るゲレンデ(金本凜太朗) 145 背骨の旅人 第6回 久保康友 152 INFORMATION 153 いまではないいつか 第2回 トルコ 160 まちがいさがし スキー篇(町田ヒロチカ)
本屋のパンセ——定有堂書店で考えたこと
¥2,420
名店の店主の人生の本200点超を一挙掲載。本から誘われた思索の軌跡。 「本を読むことの先に、本の中のような人生は扉を開いていなかった。とすると本そのものを目的として生きるしかない。本を読むのでもない書くのでもない、本を売るという人生がそこにあった。読むことや書くことは、あまりに一つの人格のもとに緊縛性が強く行き止まりだった。本を売るという人格が、解けなかった人生の問いを一挙に明快なものにしてくれた」——本書「本屋を生きる」より [出版社より] 「定有堂は、本屋が詣でる本屋だった。鳥取まで訪ねていき、奈良さんからふっと宙に放たれて光ることばに、支えられた本屋は自分だけではないはずだ。オブジェが吊られた定有堂の店内を思い出しながら本書を読み、奈良さんのことばを受け継いで実践を続けようという決心が、青空のようにひらけた」 ——NUMABOOKS/本屋B&B・内沼晋太郎 「本が好き、という〈初発衝動〉から奈良さんは店を始めた。本を並べ、ミニコミを出し、読書会をして、対話と思索を続けた。時流に遅れながら外界につながり、終わりはまた始まりになった。時空を歪めた奈良さんは、店を閉めてもまだ本屋でいる」 ——市場の古本屋ウララ・宇田智子 著 者|奈良敏行 編 者|三砂慶明 出版社|作品社 定 価|2,200円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|240 ISBN|978-4-86793-073-1 発 行|2025年02月 Contents はじめに 三砂慶明 第一章 音信不通 本のビオトープ 定有堂のウォールデン池/オースターの『幽霊たち』/『音信不通』あるいは存在と思索/ブック・ビオトープ/柴田信さんのこと/けものみち/リングワンダリング/カフェ「ドロップ」での一夜/物語のない本屋/退歩推手/サウンドバイト/閉じる物語/本屋的人間そしてオブセッション/本を読む夢/残されない探検記 第二章 「普通」の本屋 石橋毅史さんに学ぶ/シンクロニシティ/柳父章さんのこと/木を見る、森を見る/彼らがいなくなる前に/定有堂はどんな本屋ですか?/減速する本屋暮らし/ミニコミ好き/フラジャイル/身の丈の本屋/探求のかたち/普通の本屋/果敢な本屋たち/定有堂のレイヤー/本屋の青空/本が大事/昨日までの世界 第三章 「焚き火」の読書会 本屋と「読む会」/焚き火について/本屋の圏域/具体と抽象/本屋と図書館/書けなかった話/「共通理解」のあり場所/読書の学校/コロナ・ディスタンスな日々/本屋読書/本のある暮らし、ただし本屋/定有堂の「推し本」/閉塞と覚醒 第四章 「本屋の青空」を見上げて 何度でもやり直す/読書について/読書思考圏域/読書のバイアス/権力を取らずに世界を変える/記憶を折り畳む/固定観念/闇の奥/読書の四面体/本屋の「このもの性」/独学孤陋(どくがくころう)/文章作成講座のこと/ドゥルーズを読む/三砂慶明さんとの一夜/沫雪に寄せて 第五章 終わりから始まる 本屋と書店/岩田直樹『橋田邦彦・現象学・アーレントの再解釈』と「他者論」/本屋の神話学/本屋でない人生なんて/昇降開合/もう一つの定有堂論/地の塩/一を始める/読書に追いつかれて/本好きのエピジェネティクス/天上大風(てんじょうたいふう)/遅れて読む/反本屋学/本屋のパンセ/写字室の旅/本を並べる/本屋のプロット/焚き火から埋み火へ/「わからない」の方へ あとがき これからの十年 編者謝辞 索引 Author 奈良 敏行 Toshiyuki Nara 1948年生まれ。1972年早稲田大学第一文学部卒。1980年鳥取にて、定有堂書店を開業。著書に『町の本屋という物語 定有堂書店の43年』(作品社)、共著書に、『街の本屋はねむらない』(アルメディア)、三砂慶明編『本屋という仕事』(世界思想社)など。 三砂 慶明 Yoshiaki Misago 1982年生まれ。「読書室」主宰。本の執筆、企画、編集、書評を手掛ける。立ち上げから参加した梅田 蔦屋書店を経て、TSUTAYA BOOKSTORE梅田MeRISE勤務。著書に『千年の読書 人生を変える本との出会い』(誠文堂新光社)、編著書に『本屋という仕事』、奈良敏行著『町の本屋という物語 定有堂書店の43年』がある。
[増補]お砂糖とスパイスと爆発的な何か——不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門
¥990
いつのまにか、「男子」の眼で観てない? ミス・マープルの本当のすごさや、文学史に輝く “キモくて金のないおっさん”を描いた名作、そして新時代のディズニーアニメの悪戦苦闘。あの名作が100倍面白くなり、見たい映画とドラマと本と舞台がどんどん増える、フェミニスト批評集がついに文庫化。 書き下ろし「どうもありがとう、パメラ・アンダーソン」を含む、型にはめない、はまらないものの見方を教えてくれる批評6本を増補してお届けします。 [出版社より] 著 者|北村紗衣 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|900円+税 判 型|文庫判[並製] 頁 数|368 ISBN|978-4-480-44008-2 発 行|2025年02月 Contents まえがき 不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門 1 自分の欲望を知ろう さよなら、マギー ――内なるマーガレット・サッチャーと戦うために バーレスクってなんだろう? BL視点で読む『嵐が丘』 ――関係性のセクシーさを求めて 檻に入っているのは、犬じゃなくて私 ――ヴァージニア・ウルフ『フラッシュ』 女はなぜ悪い男にばかり引っかかるのか? ――『西の国のプレイボーイ』に見る良い男、悪い男 〈コラム〉初任給とヴァージニア・ウルフ 2 男らしさについて考えてみよう キモくて金のないおっさんの文学論 ――『二十日鼠と人間』と『ワーニャ伯父さん』 アメ車、男たちの絆、この惑星最後の美しき自由な魂 ――『バニシング・ポイント』 対等な女を怖がる男たち ――男の幻想に逆襲する喜劇『負けるが勝ち』 プリンセスは男のロマン! ――映画に出てくるお姫様と男たち ロマンティックな映画としての『ファイト・クラブ』 〈コラム〉発展を続けるバーレスク 3 ヒロインたちと出会おう シェイクスピア劇の魅惑のヒロイン、無限に変化する女王クレオパトラ 世紀末の悪女? 自己実現のため戦うヒロイン? ゲイのアイコン? ――オスカー・ワイルドの『サロメ』 べ、別にあんたのためにツンデレを分析してるわけじゃないんだからね! ――シェイクスピア『十二夜』を考える ディズニーに乗っ取られたシンデレラ ――民話の変貌をたどる 理想宮か、公共彫刻か? ――『アナと雪の女王』 〈コラム〉北米のシェイクスピア祭 4 わたしたちの歴史を知ろう 女の子がムラムラしてはいけないの? イギリス文学における女と性欲 「#女性映画が日本に来るとこうなる」の「女性映画」ってなに? ――変わりゆく女たちの映画 女性映画としてのトランスジェンダー女子映画 ――『タンジェリン』と『ナチュラルウーマン』 読書会に理屈っぽい男は邪魔? 女性の連帯を強める読書会の歴史を探る ミス・マープルは何でも知っている ――変わりゆくアガサ・クリスティの世界 〈コラム〉フェミニストの洋服えらび 5 ユートピアとディストピアについて考えよう 愛の理想世界における、ブス ――夢見るためのバズ・ラーマン論 隠れたるレズビアンと生殖 ――『わたしを離さないで』 父の世界からの解放 ――「フェミニスト的ユートピア」を描いた『バベットの晩餐会』 「女だけの街」を考える 女は自由な社会の邪魔者なの? ――ディストピアSFの性差別 〈コラム〉『ダウントン・アビー』と女性参政権運動 6 型にはめない、はまらない 『人魚姫』は何の話なのか? ――『リトル・マーメイド』の原作に戻る ビ ートルズが歌う「ボーイズ」はなぜ面白いか ――歌手のジェンダーと歌詞のジェンダーステレオタイプ ハリー・ポッターとイギリス文学における同性愛 ――『ハリー・ポッターと死の秘宝』精読 レズビアン死亡症候群、サイコレズビアン ――ステレオタイプなマイノリティ描写はなぜ問題? 発達障害と診断された私 ――ASDとADHDだとわかるまでに出会った本や映画について どうもありがとう、パメラ・アンダーソン 単行本版あとがき 批評家は探偵 文庫版あとがき お砂糖とスパイスの賞味期限 Author 北村 紗衣 Sae Kitamura 1983年生まれ。武蔵大学人文学部英語英米文化学科教授。専門はシェイクスピア、舞台芸術史、フェミニスト批評。ウィキペディアンとしても活動する。著書に『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』(白水社)、『批評の教室』(ちくま新書)、『お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード』(文藝春秋)、『女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画100選』(書肆侃侃房)がある。
スピン / spin 第11号
¥330
16号限定・オールジャンルの新雑誌が創刊。 2026年に創業140周年を迎える河出書房新社が、そのカウントダウン企画として刊行する16号限定・オールジャンルの季刊誌です。小説からエッセイ、コラム、企画連載、さらには新たな書き手の誕生まで、毎号ジャンルを超えた作家による作品をお届けします。 多種多様な本や書き手との出会いをお楽しみください。 ー 日常に「読書」の「栞」を──オールジャンルの新雑誌「スピン/spin」11号目です。ジャンルに縛られない「書き手」との出会いの場を「紙」でお届けします(16号限定)。 [出版社より] 出版社|河出書房新社 定 価|300円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|176 発 行|2025年03月 ISBN |4910078220452 Contents [短篇] ・福田節郎 我々に罪はない [短歌] ・大滝和子 ジャングルジム [短歌+イラスト] ・岡野大嗣(短歌)+安福望(イラスト) ユニバーサリー・アニバーサリー [俳句] ・皆川博子 忘れ螢 [エッセイ] ・清繭子 小説家になりたい人、イヤになる [連載小説] ・芦沢央 短期集中連載 おまえレベルの話はしていない(芝)(第2回) ・一穂ミチ ハイランド美星ヶ丘(第11回) ・大森美香 花と葉(第10回) ・尾崎世界観 すべる愛(第10回) ・恩田陸 そして金魚鉢の溢れ出す午後に、(第11回) ・堂場瞬一 連作 罪と罪(第11回) ・中村文則 彼の左手は蛇(第7回) ・藤沢周 利休残照(第11回) [警察小説アンソロジー](第4回) ・福田和代 心の声を聴く [連載詩]第8回 ・最果タヒ キャラクターの血のみずうみに、ぼくの瞳が映ってる——魔法少女まどか☆マギカ詩集 [紙の話] 第11回 ・永江朗 紙が森林を破壊する、という誤解 [詩歌の話/詩歌の楽園 地獄の詩歌]第11回 ・渡辺祐真 俳句の歴史 その1 〜俳諧連歌から俳句の誕生〜 [本の話] ・名久井直子 凝った本をつくるということ [連載書評/絶版本書店 手に入りにくいけどすごい本] ・好事家ジェネ 無頼と孤独の交差する街で ・古賀史健 神になろうとしたSF作家 [連載エッセイ/書を買おう、街へ出よう。] 第11回 ・斉藤壮馬 「つれもていこら」 [特別掲載] 表紙の「ことば」アナザーバージョン ・宇野亞喜良 [紙のなまえ]
スピン / spin 第5号
¥330
16号限定・オールジャンルの新雑誌が創刊。 2026年に創業140周年を迎える河出書房新社が、そのカウントダウン企画として刊行する16号限定・オールジャンルの季刊誌です。小説からエッセイ、コラム、企画連載、さらには新たな書き手の誕生まで、毎号ジャンルを超えた作家による作品をお届けします。 多種多様な本や書き手との出会いをお楽しみください。 ー 日常に「読書」の「栞」を──オールジャンルの新雑誌「スピン/spin」5号目です。ジャンルに縛られない「書き手」との出会いの場を「紙」でお届けします(16号限定)。 [出版社より] 出版社|河出書房新社 定 価|300円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|160 発 行|2023年09月 Contents [新連載] ・中村文則 彼の左手は蛇 [短篇] ・斉藤壮馬 よみのあな [エッセイ] ・三島邦弘 出版界の光と闇 [連載小説] ・一穂ミチ ハイランド美星ヶ丘(第5回) ・大森美香 花と葉(第4回) ・尾崎世界観 すべる愛(第5回) ・恩田陸 そして金魚鉢の溢れ出す午後に、(第5回) ・佐原ひかり リデルハウスの子どもたち(第4回) ・鈴木涼美 典雅な調べに色は娘(第5回) ・堂場瞬一 連作 罪と罪(第5回) ・藤沢周 利休残照(第5回) [連載詩]第2回 ・最果タヒ キャラクターの血のみずうみに、ぼくの瞳が映ってる――宝石の国詩集 [歌詞の話]第2回 ・ピノキオピー 歌詞 ノンブレス・オブリージュ/エッセイ 息ができる場所 [連載往復書簡] 第3回 ・最果タヒ ときには恋への招待状 ――詩人からさまざまな方へ、宝塚公演へのおさそいの記録。ゲスト=末次由紀 [紙の話] 特別編 ・原研哉 白い紙は、人間の創造性を挑発し続ける(インタビュー・構成=原田優輝) [詩歌の話/詩歌の楽園 地獄の詩歌] 第5回 ・渡辺祐真 俳句と短歌って何が違うのだろう? [本の話] ・大久保明子 「私は紙の本を憎んでいた。目が見えること、本が持てること、ページがめくれること、読書姿勢が保てること、書店へ自由に買いに 行けること、……」(『ハンチバック』より) [連載書評/絶版本書店 手に入りにくいけどすごい本] ・後藤護 サイキック・カリフォルニア ・小林紀晴 熱量の度合い ・土井善晴 私たちはどのような心で生きてきたのだろうか [連載エッセイ/書を買おう、街へ出よう。] 第5回 ・斉藤壮馬 「水にまつわる随想」 [コラム 日々] ・たなかみさき へそが鳴る [紙のなまえ]
スピン / spin 第4号
¥330
16号限定・オールジャンルの新雑誌が創刊。 2026年に創業140周年を迎える河出書房新社が、そのカウントダウン企画として刊行する16号限定・オールジャンルの季刊誌です。小説からエッセイ、コラム、企画連載、さらには新たな書き手の誕生まで、毎号ジャンルを超えた作家による作品をお届けします。 多種多様な本や書き手との出会いをお楽しみください。 ー 日常に「読書」の「栞」を──オールジャンルの新雑誌「スピン/spin」4号目です。ジャンルに縛られない「書き手」との出会いの場を「紙」でお届けします(16号限定)。 [出版社より] 出版社|河出書房新社 定 価|300円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|160 発 行|2023年06月 Contents [新連載] ・最果タヒ キャラクターの血のみずうみに、ぼくの瞳が映ってる――第1回 呪術廻戦詩集 [短篇] ・坂崎かおる ニューヨークの魔女 ・ワクサカソウヘイ アラビアンナイト [ショートショート] ・大濱普美子 オキヨメ [エッセイ] ・村上仁一 「写真」という名の雑誌 [特別掲載 歌詞の話] ・ピノキオピー 歌詞 内臓ありますか/エッセイ 内臓のない初音ミク [連載小説] ・一穂ミチ ハイランド美星ヶ丘(第4回) ・大森美香 花と葉(第3回) ・尾崎世界観 すべる愛(第4回) ・恩田陸 そして金魚鉢の溢れ出す午後に、(第4回) ・鈴木涼美 典雅な調べに色は娘(第4回) ・堂場瞬一 連作 罪と罪(第4回) ・藤沢周 利休残照(第4回) [連載往復書簡] ・最果タヒ ときには恋への招待状――詩人からさまざまな方へ、宝塚公演へのおさそいの記録。(第2回) ゲスト=犬山紙子 [小特集 少女小説/いま、少女小説を読みたい] ・青山美智子 エッセイ 迷宮の出口で ・山崎まどか エッセイ 少女時代のその先としての続編 ・嵯峨景子 いまこそ読みたい少女小説10 [紙の話] ・戸部田誠 本がうまれる [詩歌の話/詩歌の楽園 地獄の詩歌] ・渡辺祐真 第4回 「古池や蛙飛び込む水の音」を通して考える俳句鑑賞のカギ [本の話] ・木庭貴信 ♯千葉ルーと私 [連載書評/絶版本書店 手に入りにくいけどすごい本] ・市川春子 本棚の可憐な庭 ・梅﨑実奈 逢わぬ恋 [連載エッセイ/書を買おう、街へ出よう。] ・斉藤壮馬 第4回 「助手席にて」 [コラム 日々] ・出井隼之介 [紙のなまえ]
スピン / spin 第3号
¥330
16号限定・オールジャンルの新雑誌が創刊。 2026年に創業140周年を迎える河出書房新社が、そのカウントダウン企画として刊行する16号限定・オールジャンルの季刊誌です。小説からエッセイ、コラム、企画連載、さらには新たな書き手の誕生まで、毎号ジャンルを超えた作家による作品をお届けします。 多種多様な本や書き手との出会いをお楽しみください。 ー 日常に「読書」の「栞」を──オールジャンルの新雑誌「スピン/spin」3号目です。ジャンルに縛られない「書き手」との出会いの場を「紙」でお届けします(16号限定)。 [出版社より] 出版社|河出書房新社 定 価|300円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|160 発 行|2023年03月 Contents [新連載] ・最果タヒ ときには恋への招待状 ――詩人からさまざまな方へ、宝塚公演へのおさそいの記録。 [短篇] ・川野芽生 サカナと、サカナでないもの [連載小説] ・一穂ミチ ハイランド美星ヶ丘(第3回) ・大森美香 花と葉(第2回) ・尾崎世界観 すべる愛(第3回) ・恩田陸 そして金魚鉢の溢れ出す午後に、(第3回) ・佐原ひかり リデルハウスの子どもたち(第3回) ・鈴木涼美 典雅な調べに色は娘(第3回) ・堂場瞬一 連作 罪と罪(第3回) ・藤沢周 利休残照(第3回) [俳句] ・皆川博子 青へ [エッセイ] ・金井美恵子 思い出すこと ・髙村志保 ブロマンスの風 ・永田敬介 ディズニー ・中村文則 上手くいかなかった恋愛の話・電気篇 [小特集 絲山秋子 デビュー20周年] ・エッセイ 絲山秋子 ・特別コラム 木下古栗 ・絲山作品を読む 久田かおり/石森則和/明石博之/荻田泰永/阿部公彦/土屋裕一/杉江由次/波多野文平/細田亜津抄/富田恭彦/岩本太一/笠間直穂子/高垣亜矢/有地和毅/藤井一至 [連載書評/絶版本書店 手に入りにくいけどすごい本] ・堂場瞬一 私の好きな本は絶版になる ・皆川博子 『鮫』 [本の話] ・鈴木成一 つき動かすもの [詩歌の話/詩歌の楽園 地獄の詩歌] ・渡辺祐真 第三回 散歩をするように詩歌を読む [紙の話] ・辻本力 印刷の現場で考えた、紙媒体と仕事の“これから” [連載エッセイ/書を買おう、街へ出よう。] ・斉藤壮馬 第三回 「あるいは根雪のように、」 [コラム 日々] ・折坂悠太 夕景 [紙のなまえ]
随風 01[サイン本]
¥1,980
文学フリマや独立系書店の店頭を席巻する随筆/エッセイムーブメントに呼応する文芸誌、ついに創刊。本誌『随風』は書き手/読者の随筆にかける思いに寄り添って船出する小舟です。随筆の風が吹く限り、どこまででもともに旅しましょう(年2回刊行予定)。 *サインは寄稿者複数によるランダムな寄せ書き仕様です。 [出版社より] 出版社|書肆imasu 定 価|1,800円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|140 発 行|2025年03月 ISBN |978-4-909868-17-6 Contents 巻頭随筆 宮崎智之 船出にあたって 平林緑萌 随筆特集「友だち」 浅井音楽 海猫沢めろん オルタナ旧市街 かしま 岸波龍 早乙女ぐりこ ササキアイ 作田優 鈴木彩可 竹田信弥 友田とん 西一六八 野口理恵 批評 柿内正午 仲俣暁生 横田祐美子 座談会 城崎にて、香川にて 森見登美彦 円居挽 あをにまる 草香去来 編集していない編集者の編集後記 北尾修一
平熱のまま、この世界に熱狂したい[増補新版]
¥968
注目の文芸評論家、エッセイストである著者が等身大の言葉で日常を鮮やかに描いた文章集。増補を加えて待望の文庫化。 アルコール依存症、離婚を経て、取り組んだ断酒。自分の弱さを無視して「何者か」になろうとするより、生活を見つめなおし、トルストイとフィッシュマンズなどに打ちのめされながらも、すでにあるものを感じ取るほうが人生を豊かにできると確信する。様々な文学作品を引きながら、日常の風景と感情の機微を鮮やかに言葉にする。新たに3篇を加え増補新版として文庫化。解説=山本貴光・吉川浩満。 [出版社より] 「真の意味で優しい人が書いた、読んでいるだけで気持ちがどんどん落ち着いていく本です」 ――吉本ばなな 著 者|宮崎智之 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|880円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|288 ISBN|978-4-480-43963-5 初 版|2024年06月 Contents 1章 僕は強くなれなかった 打算的な優しさと「〇を作る理論」 「何者か」になりたい夜を抱きしめて 僕は強くなれなかった ありのままの世界 平熱のまま、この世界に熱狂したい 2章 わからないことだらけの 世界で生きている 朝顔が恋しているのは誰? 不快だけど大切なことを教えてくれた作品 私はそうは思いません 35歳問題 わからないことだらけの世界で生きている 3章 弱き者たちのパレード 二瓶さんとの雅な蹴鞠 舌の根が乾かないおじさん ヤブさん、原始的で狂おしい残念な魅力 紳士は華麗にオナラする 肉と人と醜いアヒルの子 中田英寿に似た男 4章 弱くある贅沢 「細マッチョ」をめぐる冒険 クローゼットの中の時間 弱くある贅沢 僕の好きだった先輩 補章 川下への眼 一生懸命で寂しい人 八〇〇回目くらいの話 川下への眼 あとがき 文庫版あとがき 飄然と、弱い自分を語ることから始める 山本貴光 全身随筆家 吉川浩満 Author 宮崎 智之 Tomoyuki Miyazaki 1982年生まれ。東京都出身。文芸評論家、エッセイスト。明治大学文学部卒業。地域紙記者、編集プロダクションなどを経て、フリーライターに。人間観察、現代の常識・非常識、カルチャーなどについての執筆を得意とする。著作に『モヤモヤの日々』(晶文社)、『モヤモヤするあの人 常識と非常識のあいだ』(幻冬舎)、『平熱のまま、この世界に熱狂したい』(幻冬舎)、『宮崎智之セレクト 中原中也名詩選』(アンソロジー、田畑書店)、『モヤモヤの日々』(晶文社)、共著に『吉田健一ふたたび』(冨山房インターナショナル)などがある。共著は「紀伊國屋じんぶん大賞2020」の14位に入選。文學界2023年9月号「特集 エッセイが読みたい」号に巻末を飾るエッセイ論を寄稿。
それはただの偶然
¥1,540
いつか別れる日のために どこまでも一緒に歩いた わたしたち ー 自費出版で初めてエッセイ集を作りました。今年の春に事件に巻き込まれてしまい、かなり苦しい日々を過ごしてきました。生きることさえ諦めそうになったけれど、書くことはそんな自分を助けてくれました。 夏から秋にかけて書いた7篇と併せて『文學界』『ベストエッセイ2024』に掲載された1篇、少しの詩を載せています。 また、今回「わたしの現在地」というシリーズ名をつけたので、気長に作り続けていけたらと思っています。 [著者より] 「失われてしまったものや、残されたひとたちのことが、ここにはちゃんと書かれているように思います。」 ——柴山浩紀[編集者] 「新刊は、書き手としての一子ベストワークを更新してると思います。エッセイ集として編まれることを意識して書かれたことが、読んでいてもわかったし、あとがきを読んでもなるほどという感じで、移行期/過渡期的だった「愛は時間がかかる」よりも腰の据わった、覚悟みたいなものを感じる本でした。やっぱり日記からエッセイに、というのはきっとすごい難しいハードルで、そこを越えて=いろんなものを手放して、その代わりにエッセイでないと書けないことを書いている。 そして思ったのは、もしかしたらこれは「エッセイスト植本一子」誕生の書であり、同時に、「日記作家植本一子」との決別の書なのではないか、みたいなことでした。もう一子さんは日記を書かない(書けない)んじゃないか。でもそれはまあ自然というか仕方ないというか必然的なもので、一子さんはこれまでも常に、自分の大事なことを書くために最善の方法として日記という形を選んできたのだと思うし、いまはその大事なことを書くために必要な形が変わってきたということなんだと思います。」 ——滝口悠生[小説家] 著 者|植本一子 定 価|1,400円+税 判 型|文庫判・並製 頁 数|182 発 行|2024年12月 Contents 一緒に生きていこうぜ 春 小森さんと私 タトゥーを入れる それは愛と呼ばれる何か 新しい友達 高橋さんのこと お葬式のメンバー ねこのきもち 私たちの本当の終わり あとがき 植本一子 出版年表 Author 植本 一子 Ichiko Uemoto 1984年広島県生まれ。2003年にキヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞。2013年、下北沢に自然光を使った写真館「天然スタジオ」を立ち上げる。主な著書に『かなわない』『家族最後の日』『降伏の記録』『フェルメール』『台風一過』『家族最初の日』『愛は時間がかかる』、写真集に『うれしい生活』などがある。
個人的な三ヶ月 にぎやかな季節
¥1,760
今年も自費出版で本を作ってみました。 その名も「個人的な三ヶ月 にぎやかな季節」です。 2021年の1月から3月までの個人的な三ヶ月間の記録を約12万字に及ぶ日記でお届けします。 緊急事態宣言下で身の回りに起きた数々の出来事……。とうとう上の娘が小学校卒業したと思ったら、パートナーは仕事をやめ、新しい道を模索することに。 娘たち、パートナー、大切な友人たちとのかけがえのない日々。 家族って、結婚って、一緒に生きるってなんだろう。 [著者より] 著 者|植本一子 定 価|1,600円+税 判 型|185×130mm・コデックス製 頁 数|176[カラー写真16P] 発 行|2021年05月 Contents 2021年1月 2021年2月 2021年3月 あとがき「ミツは存在しない」 Author 植本 一子 Ichiko Uemoto 1984年広島県生まれ。2003年にキヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞。2013年、下北沢に自然光を使った写真館「天然スタジオ」を立ち上げる。主な著書に『かなわない』『家族最後の日』『降伏の記録』『フェルメール』『台風一過』『家族最初の日』『愛は時間がかかる』、写真集に『うれしい生活』などがある。
われわれの雰囲気
¥1,430
ピコちゃんが倒れた! 約束の時間に友達が来ない。音沙汰もない。何かがおかしい。嫌な予感がする......。その予感は的中、友達はいまICUにいて、意識がないらしい。でも、コロナ禍では病院へかけつけることもできない。目を覚まさない友達をめぐる日々の記録と、意識を取り戻してからの本人による日記を収録。 「今振り返って印象に残っているのは、知っていたはずの「人間はみんないつか死ぬ」の中に自分が入っている自覚がなく、今回の怪我と入院でそれが「自分も死ぬ」になったことです。またうまく言葉にできませんが、スイッチがひとつ切り替わったかのようです。そしてそれを形に残せてすごくうれしい。」——おわりにより [著者より] 著 者|植本一子・碇雪恵・柏木ゆか 定 価|1,300円+税 判 型|190×110mm・並製 頁 数|128 発 行|2023年05月 Contents はじめに 何をみてもピコを思い出す 植本一子 ピコちゃんが未読だった時のこと 碇雪恵 * おわりに 怪我と入院の雰囲気 柏木ゆか Author 植本 一子 Ichiko Uemoto 1984年広島県生まれ。写真家。2003年にキヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞。2013年、「下北沢に自然光を使った写真館 「天然スタジオ」を立ち上げる。著書に『かなわない』など。 碇 雪恵 Yukie Ikari 1983年北海道生まれ。ライター。2022年11月に自主制作本『35歳からの反抗期入門』を発売。新宿ゴールデン街のバー「月に吠える」金曜店番。 柏木 ゆか Yuka Kashiwagi 1983年神奈川県生まれ。人事・労務担当。国家資格キャリアコンサルタント。
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