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中国における技術への問い 宇宙技芸試論
¥3,300
諸子百家と人新世を結ぶ、まったく新たな技術哲学の誕生! なぜ「技術」は西洋の伝統のうえでのみ定義され、論じられてきたのか? ハイデガーの「技術への問い」を乗り越え、破局へと暴走するテクノロジーに対抗するために、香港の若き俊英は文化的多様性に開かれた「宇宙技芸」の再発明に挑む。京都学派から100年。「近代の超克」を反省し、東洋思想を再び世界へと開くために必要な、「道」と「器」の再縫合はどうなされるべきなのか。諸子百家と人新世を結ぶ、まったく新たな技術哲学の誕生! [出版社より] 著 者|ユク・ホイ 訳 者|伊勢康平 出版社|ゲンロン[ゲンロン叢書] 定 価|3,000円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|480 ISBN|978-4-907188-46-7 発 行|2022年08月 Contents 日本語版へのまえがき まえがき 年表 本書に登場する東西の思想家 序論 1 プロメテウスの生成 2 宇宙・宇宙論・宇宙技芸 3 テクノロジーによる断絶と形而上学的統一 4 近代性・近代化・技術性 5 何のための「存在論的転回」か? 6 方法にかんする諸注意 第1部 中国における技術の思想を求めて 7 道と宇宙──道徳の原理 8 暴力としてのテクネー 9 調和と天 10 道と器 自由と対する徳 10・1 道家における器と道──庖丁の牛刀 10・2 儒家における器と道──礼の復興 10・3 ストア派と道家の宇宙技芸にかんする見解 11 抵抗としての器道──唐代の古文運動 12 初期の宋明理学における気の唯物的理論 13 明の宋応星の百科事典における器道 14 章学誠と道の歴史的対象化 15 アヘン戦争後に起きた器と道の断絶 16 器道の関係の崩壊 16・1 張君勱──科学と人生観の問題 16・2 中国本位的文化建設宣言とその批判 17 ニーダムの問い 17・1 有機的な思想の形態と自然法 18 牟宗三の応答 18・1 牟宗三によるカントの知的直観の独自解釈 18・1 牟宗三による良知の自己否定 19 自然弁証法と形而上学の終わり 第2部 テクノロジーへの意識と近代性 20 幾何学と時間 20・1 古代中国には幾何学がなかった 20・2 幾何学化と時間化 20・3 幾何学と宇宙論的特殊性 21 テクノロジーへの意識と近代性 22 近代の記憶 23 ニヒリズムと近代 24 近代の超克 25 ポストモダンの想起 26 故郷回帰のジレンマ 27 人新世における中華未来主義 28 もうひとつの世界史のために 解説 「宇宙技芸」の再発明 中島隆博 訳者あとがき 索引 Author ユク・ホイ 香港出身の哲学者。「哲学と技術のリサーチネットワーク」主宰。ロイファナ大学リューネブルク校でハビリタツィオン(教授資格)を取得。現在、中国美術学院および香港城市大学創意媒体学院にて教鞭を執る。著書に『デジタルオブジェクトの存在について』(2016年、未邦訳)、『再帰性と偶然性』(2019年、邦訳は青土社、2022年)、『芸術と宇宙技芸』(2021年、未邦訳)。『ゲンロン』に「芸術と宇宙技芸」を連載。 伊勢 康平 Kohei Ise 1995年京都生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程在籍。専門は中国近現代の思想など。翻訳に王暁明「ふたつの『改革』とその文化的含意」(『現代中国』2019年号所収)、ユク・ホイ「百年の危機」(「ウェブゲンロン」、2020年)、「21世紀のサイバネティクス」(「哲学と技術のリサーチネットワーク」、2020年)ほか。
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新映画論 ポストシネマ
¥3,300
あらゆる動画がフラットに流通する時代に、映像を語ることが意味するものは? サイレントから応援上映までを渉猟し、ポストシネマの美学を切り拓く。 『新記号論』『新写真論』に続く、新時代のメディア・スタディーズ第3弾。Netflix、TikTok、YouTube、Zoom……。プラットフォームが林立し、あらゆる動画がフラットに流通する2020年代。実写とアニメ、現実とVR、リアルとフェイク、ヒトとモノ、視覚と触覚が混ざりあい、映画=シネマの歴史が書き換えられつつあるこの時代において、映像について語るとはなにを意味するのだろうか? サイレント映画から「応援上映」まで1世紀を超えるシネマ史を渉猟し、映画以後の映画=ポストシネマの美学を大胆に切り拓く、まったく新しい映画論。作品分析多数。 [出版社より] 「著者の正体は、本書に登場する「半・野良猫」かも。好奇心に導かれ、様々な領域を軽々と越境し、自由闊達に論じた映画論だ」 ――想田和弘(映画作家) 「すずさんは「空を飛ばない少女」、上昇に限界がある。そんな彼女にとっての「下降」の意味を語る本書。そうだ、りんさんは桜の木から「下降」して消えていったのだった」 ――片渕須直(アニメーション映画監督) 著 者|渡邉大輔 出版社|ゲンロン[ゲンロン叢書] 定 価|3,000円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|480 ISBN|978-4-907188-44-3 発 行|2022年02月 Contents はじめに――新たな映画の旅にむけて 第1部 変容する映画――カメラアイ・リアリティ・受容 第1章 カメラアイの変容――多視点的転回 第2章 リアリティの変容――ドキュメンタリー的なもののゆくえ 第3章 受容の変容――平面・クロースアップ・リズム 第2部 絶滅に向かう映画――映画のポストヒューマン的転回 第4章 オブジェクト指向のイメージ文化――ヒト=観客なき世界 第5章 映画の多自然主義――ヒト=観客とモノ 第6章 「映画以後」の慣習と信仰――ポストシネフィリーの可能性 第3部 新たな平面へ――幽霊化するイメージ環境 第7章 アニメーション的平面――「空洞化」するリアリティ 第8章 インターフェイス的平面――「表象」から遠く離れて 第9章 準-客体たちの平面――インターフェイスとイメージの幽霊性 おわりに――ポストシネマのアナクロニズム あとがき 提供図版一覧 索引 Author 渡邉 大輔 Daisuke Watanabe 1982年生まれ。映画史研究者・批評家。跡見学園女子大学文学部准教授。専門は日本映画史・映像文化論・メディア論。映画評論、映像メディア論を中心に、文芸評論、ミステリ評論などの分野で活動を展開。著書に『イメージの進行形』(2012年)、『明るい映画、暗い映画』(2021年)。共著に『リメイク映画の創造力』(2017年)、『スクリーン・スタディーズ』(2019年)など多数。
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ゲンロン 12
¥2,860
東浩紀が編集長をつとめる思想誌『ゲンロン』最新刊!! 今号の特集では、楠木建氏、鹿島茂氏、桜井英治氏、飯田泰之氏、井上智洋氏、小川さやか氏の論考と座談会で、多様な切り口から「無料がひとを幸せにするか」を考えます。ほか、3万部を突破した東の『観光客の哲学』の増補論考「訂正可能性の哲学」(8万字)をはじめ、演出家の鈴木忠志氏へのインタビュー、民主主義をめぐる宇野重規氏と東の対談、柳美里氏、高山羽根子氏、石戸諭氏らのエッセイなど豪華記事を収録。過去最大のボリュームとなりました。 [出版社より] 編集長|東浩紀 出版社|ゲンロン 定 価|2,600円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|492 ISBN|978-4-907188-42-9 初 版|2021年09月 Contents [対談]観光客の民主主義は可能か|宇野重規+東浩紀 [論考]訂正可能性の哲学、あるいは新しい公共性について|東浩紀 [特別掲載]ステイホーム中の家出2(前篇)|柳美里 ———————————— 特集 「無料とはなにか」 [論考]無料についての断章|楠木建 [論考]無料はパリから始まった 1836年の広告革命|鹿島茂 [論考]贈与の境界、境界の贈与|桜井英治 [座談会]無料は世界をよくするのか|飯田泰之+井上智洋+東浩紀 [論考]フリーと多様性は共存するか|飯田泰之 [論考]無料(フリー)ではなく自由(フリー)を 反緊縮加速主義とはなにか|井上智洋 [論考]反自動化経済論 無料はユートピアをつくらない|小川さやか ———————————— [特別掲載]ショベルカーとギリシア|鈴木忠志 聞き手=東浩紀+上田洋子 [随想]所有を夢みて|ウティット・へーマムーン 訳=福冨渉 [論考]死の記憶と忘却 タイ現代文学ノート特別篇|福冨渉 ゲンロンの目 ・「ステイホーム」試論 記録された現実から見えること|石戸諭 ・環八のドン・キホーテと都市生活者の受難|高山羽根子 ・逃げる写真|竹内万里子 論考 ・理論と冷戦 第3回 ハイデガー、フーコー、イラン革命|イ・アレックス・テックァン 訳=鍵谷怜 ・芸術と宇宙技芸 第3回 山水画の論理にむけて|ユク・ホイ 訳=伊勢康平 創作 ・虹霓(こうげい)のかたがわ 第4回ゲンロンSF新人賞受賞作|榛見あきる 解題=大森望 ・ディスクロニアの鳩時計 午後の部Ⅺ|海猫沢めろん コラム ・イスラエルの日常、ときどき非日常 #1 現代イスラエル人とは誰か|山森みか ・国威発揚の回顧と展望 #3 「主義」から遠く離れて|辻田真佐憲 ・イスラームななめ読み #5 ノックの作法と秘する文化|松山洋平 ・ロシア語で旅する世界 #11 アート・アクティヴィズムとポスト・ソ連のロシア社会|上田洋子 ———————————— English English Table of Contents and Abstracts
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新プロパガンダ論
¥1,980
政治の戦場はいまや嘘と宣伝のなかにある。 SNSの政治化、令和への改元、そしてコロナ禍──激動の時代を通して、日本の政治とメディアの関係はどう塗り替えられたのか。戦前から安倍政権まで、情報戦略の歴史を貫き、2020年代の日本社会を展望する。気鋭の近現代史家と社会学者がおくる、イメージが政治を支配する時代へのワクチン。 [出版社より] 著 者|辻田真佐憲+西田亮介 出版社|ゲンロン 定 価|1,800円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|256 ISBN|978-4-907188-40-5 発 行|2021年01月 Contents まえがき|辻田真佐憲 1|プロパガンダとはなにか 2018年4月11日 プロパガンダとはなにか/エノケンもゆずも便乗した/「安倍昭恵」というイレギュラー/忖度は戦前から/デジタル・ゲリマンダリングの時代/国民投票法の危険性/ワクチンとしての現代史 2|「#自民党2019」をめぐって 2019年7月3日 『ViVi』コラボはなぜ炎上したか/広報とプロパガンダの差異/進化する自民党の情報戦略/公職選挙法は改正すべき?/野党はどうすれば勝てるのか 3|情報戦略、メディア、天皇 2019年10月28日 ネットに強い共産党/NHKは「ぶっ壊す」べきか/あいちトリエンナーレを振り返る/ステマと保守論壇/じつは伝統的ではなかった即位礼/日本神話で町おこしする地方社会/天皇制にどう接するか 4|コロナ禍と市民社会 2020年4月27日 最初は対岸の火事だった/ダイヤモンド・プリンセスから「緊急事態宣言」へ/「私権の制限」論は的はずれ?/中小企業支援はじつは充実している/アベノマスクと自粛警察/存在感を増す知事たち/ロックダウンと憲法改正 5|安倍政権とはなんだったのか 2020年9月3日 突然の辞任劇/ネット重視で始まった「危機突破内閣」/人事権強化から「国難突破解散」へ/不祥事だらけの政権後期/コロナ禍に倒れた「選挙に強い」安倍政権/プロパガンダのさきへ あとがき|西田亮介 付録 国威発揚年表 2018-2020 Author 辻田 真佐憲 Masanori Tsujita 1984年大阪生まれ。評論家、近現代史研究者。政治と文化芸術の関係を主なテーマに、著述、調査、インタビューなどを幅広く手がけている。著書に『日本の軍歌』(2014年)、『たのしいプロパガンダ』(2015年)、『空気の検閲』(2018年)、『古関裕而の昭和史』(2020年)、共著に『教養としての歴史問題』(2020年)など。 西田 亮介 Ryosuke Nishida 1983年京都生まれ。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。博士(政策・メディア)。専門は公共政策の社会学。著書に『ネット選挙――解禁がもたらす日本社会の変容』(2013年)、『メディアと自民党』(2015年)、『情報武装する政治』(2018年)、『コロナ危機の社会学』(2020年)など。
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ゲンロン 11
¥2,750
東浩紀が編集長をつとめる思想誌『ゲンロン』最新刊!! 小特集「『線の芸術』と現実」では、マンガ家の安彦良和氏と山本直樹氏をお招きしたふたつの座談会を軸に、マンガの「線」の政治性と歴史性を考えます。ほか原発事故から「悪の愚かさ」を考える東の論考、『新記号論』の石田英敬氏による西田幾多郎論、本邦初訳のプラープダー・ユンのSF作品など、充実の内容をお届けします。柳美里氏や巻上公一氏ら多彩な著者が「旅」を綴る新コーナー「ゲンロンの目」も開始。幅広い読者の関心を刺激する誌面です。 [出版社より] 編集長|東浩紀 出版社|ゲンロン 定 価|2,500円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|424 ISBN|978-4-907188-38-2 初 版|2020年09月 Contents [ 巻頭論文 ] 悪の愚かさについて2、あるいは原発事故と中動態の記憶 東浩紀 [ 巻頭小説 ] ベースメント・ムーン(冒頭部) プラープダー・ユン 福冨渉訳 解説 バンコクは人工意識の夢を見るか 福冨渉 [ 小特集 「線の芸術」と現実 ] 座談会/あたたかな線と古代史――なぜ歴史を描くのか 安彦良和+武富健治+東浩紀 座談会/革命から「ラムちゃん」へ 大井昌和+さやわか+東浩紀 座談会/白黒二値と連合赤軍――『レッド』をめぐって 山本直樹+さやわか+東浩紀 論考/独立国家論 第10回(最終回) 偽史と血統の『韃靼タイフーン』 速水健朗 論考/それはすでに線ではない――ドット・筆・Gペン 伊藤剛 [ 特別掲載 ] 「記号の場所」はどこにあるのか――『新記号論』から西田幾多郎を読む 石田英敬 [ ゲンロンセミナー ] 井筒俊彦を読みなおす――新しい東洋哲学のために 安藤礼二+中島隆博 [ ゲンロンの目 ] アガルタの前に立つ――ヒカシュー版シベリア神秘紀行 巻上公一 満洲で愚かさを記す 小川哲 論考/ソ連団地の憂鬱 本田晃子 論考/芸術と宇宙技芸 第2回 ヨーロッパのあとに、悲劇的なものをこえて ユク・ホイ 伊勢康平訳 論考/理論と冷戦 第2回 実存主義と国民=民族(ネーション)の問い イ・アレックス・テックァン 鍵谷怜訳 ステイホーム中の家出 柳美里 「映え」と写真の可能性 大山顕 [ 創作 ] 人間の子ども 第3回ゲンロンSF新人賞受賞後第一作 琴柱遥 解題=大森望 ディスクロニアの鳩時計 午後の部X 海猫沢めろん [ コラム ] 国威発揚の回顧と展望 #2 東京五輪と「象徴のポリティクス」 辻田真佐憲 イスラームななめ読み #2 「イスラム」VS.「イスラム教」 松山洋平 ロシア語で旅する世界 #10 循環する記憶 上田洋子 [ English ] English Table of Contents and Abstracts
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新対話篇
¥2,640
ソクラテスの対話をやりなおす――。 哲学と芸術の根本に立ち返った本格対談集。 東浩紀が2012年以降に行なった対談・鼎談から、哲学と芸術をテーマとするものを厳選し集成。 文化が政治に従属し、人間がデータに還元される時代に、「対話」というもっとも古く原始的な方法で人文知の再起動に挑む10章。飴屋法水・柳美里との語り下ろしを加えた決定版。 [出版社より] 著 者|東浩紀 出版社|ゲンロン 定 価|2,400円+税 判 型|四六判 頁 数|384 ISBN|978-4-907188-36-8 初 版|2020年5月 Contents はじめに 草木の生起する国 梅原猛 テロの時代の芸術 鈴木忠志 SFから神へ 筒井康隆 種の慰霊と森の論理 中沢新一 文学と政治のあいだで 加藤典洋 正義は剰余から生まれる 國分功一郎 デラシネの倫理と観光客 五木寛之+沼野充義 歴史は家である 高橋源一郎 国体の変化とジェンダー 原武史 生きることとつくること 飴屋法水+柳美里 Author 東 浩紀 Hiroki Azuma 1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。 専門は哲学、表象文化論、情報社会論。著書に『存在論的、郵便的』(1998年、第21回サントリー学芸賞 思想・歴史部門)、『動物化するポストモダン』(2001年)、『クォンタム・ファミリーズ』(2009年、第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』(2011年)、『ゲンロン0 観光客の哲学』(2017年、第71回毎日出版文化賞 人文・社会部門)、『ゆるく考える』(2019年)、『テーマパーク化する地球』(2019年)ほか多数。
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哲学の誤配
¥1,980
SOLD OUT
誤配とは自由のことである――。 近くて遠い読者に向けたインタビュー&講演録。 韓国の読者に向けて語った2つのインタビューと、中国・杭州での最新講演を収録。 誤配から観光へ展開した東思想を解き明かす必読のテキスト。韓国の若手論客パク・カブンによる解説も掲載。日韓並行出版。 [出版社より] 著 者|東浩紀 出版社|ゲンロン 定 価|1,800円+税 判 型|四六判 頁 数|208 ISBN|978-4-907188-37-5 初 版|2020年5月 Contents はじめに 東浩紀 第1の対話 批評から政治思想へ 第2の対話 哲学の責務 講演 データベース的動物は政治的動物になりうるか 解説 東浩紀との出会い パク・カブン 日本語版刊行によせて 安天 Author 東 浩紀 Hiroki Azuma 1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。 専門は哲学、表象文化論、情報社会論。著書に『存在論的、郵便的』(1998年、第21回サントリー学芸賞 思想・歴史部門)、『動物化するポストモダン』(2001年)、『クォンタム・ファミリーズ』(2009年、第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』(2011年)、『ゲンロン0 観光客の哲学』(2017年、第71回毎日出版文化賞 人文・社会部門)、『ゆるく考える』(2019年)、『テーマパーク化する地球』(2019年)ほか多数。
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新写真論 スマホと顔
¥2,640
SOLD OUT
「写真は激変のまっただ中にある。「写真」という用語をあらためなければいけないとすら思っている。これはスマートフォンとSNSによってもたらされた。その象徴が自撮りだ」 ——「はじめに」より スマートフォンは写真を変えた。 だれもがカメラを持ち歩き、写真家は要らなくなった。 すべての写真がクラウドにアップされ、写真屋も要らなくなった。 写真の増殖にひとの手は要らなくなり、ひとは顔ばかりをシェアするようになった。 自撮りからドローン、ウェアラブルから顔認証、ラスベガスのテロから香港のデモまで、写真を変えるあらゆる話題を横断し、工場写真の第一人者がたどり着いた圧倒的にスリリングな人間=顔=写真論! [出版社より] 「カメラという近代のもたらしたブラックボックスについての初の省察。謎は解けたのか?!」 ——藤森照信[建築家] 「すべてがスマホに撮られる時代、それは顔と指(プライヴェート)がリスクになる世界だった。我々が薄々感じていたことをコトバにした、まさに「現在」(いま)の写真論」 ——恩田陸[作家] 著 者|大山顕 出版社|ゲンロン 定 価|2,400円+税 判 型|四六判 頁 数|320 ISBN|978-4-907188-35-1 初 版|2020年03月 Contents はじめに 写真を通じて「なぜそうするのか」を考える スマホと顔 01 スクリーンショットとパノラマ写真 02 自撮りの写真論 03 幽霊化するカメラ 04 写真はなぜ小さいのか 05 証明/写真 06 自撮りを遺影に 07 妖精の写真と影 スクリーンショットと撮影者 08 航空写真と風景 09 あらゆる写真は自撮りだった 10 写真の現実味について 11 カメラを見ながら写真を撮る 12 撮影行為を溶かすSNS 13 御真影はスキャンだった 写真は誰のものか 14 家族写真のゆくえ 15 「見る」から「処理」へ 16 写真を変えた猫 17 ドローン兵器とSNS 18 Googleがあなたの思い出を決める 19 写真から「隔たり」がなくなり、人はネットワーク機器になる 20 写真は誰のものか ファサード 21 2017年10月1日、ラスベガスにて 22 香港スキャニング 23 香港のデモ・顔の欲望とリスク おわりに 初出一覧 Author 大山 顕 Ken Oyama 写真家/ライター。1972年生まれ。工業地域を遊び場として育つ。千葉大学工学部卒業後、松下電器株式会社(現Panasonic)に入社。シンクタンク部門に10年間勤めた後、写真家として独立。出版、イベント主催なども行っている。 著書に『工場萌え』(石井哲との共著、2007年)、『団地の見究』(2008年)、『ショッピングモールから考える』(東浩紀との共著、2016年)、『立体交差』(2019年)など。 Instagram: @ken_ohyama、Twitter: @sohsai、Facebook: 大山顕(Ken Ohyama)。
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新しい目の旅立ち
¥2,420
新しい目で世界を見るため、内的な旅へ。 新世代の小説や映画を続々発表、タイ・ポストモダンのカリスマとなったプラープダー・ユン。そんな流行作家も30代半ばを迎え、精神的危機に直面する。バンコクの喧騒を離れ自然と触れる旅に出た作家だが、新しい経験と出会うことができず、旅の失敗を危惧する。 そんな折、フィリピンの作家たちとの交歓で話題に上った「黒魔術の島・シキホール島」。興味をもった彼は即座に渡航を決意する。魔女や祈祷師との対面、そして島で暮らす人々との交流のなかで再発見したのは、かつて親しんでいたスピノザやソローの哲学だった。「新しい目」で世界と出会う、小説でも哲学でもある思考の旅の軌跡。 [出版社より] 「プラープダーは創造する思想家だ。人間・自然・哲学。フィリピンの美しい謎の小島で到達したビジョン。また一緒に作品をつくりたい、と強く思った」 ——名和晃平[美術家] 著 者|プラープダー・ユン 訳 者|福冨渉 出版社|ゲンロン 定 価|2,200円+税 判 型|四六変型判 頁 数|256 ISBN|978 4 907188 34 4 初 版|2020年02月 Author プラープダー・ユン ปราบดา หยุ่น 1973年、バンコクに生まれる。14歳までタイ国内で育ち、教育を受けたあと、アメリカに渡航し、現地で学ぶ。ニューヨーク、クーパー・ユニオンの美術学科で学士号を取得して、短期間だけグラフィック・デザイナーとして働く。26歳のとき、タイの法律にのっとり、帰国して兵役に服する。6ヶ月の軍事教練を終了して、本格的に執筆活動をはじめる。2002年に、短編集『可能性』が東南アジア文学賞の短編部門を受賞する。この受賞によって同作品集はベストセラーとなり、作品がタイ社会で広く読まれ、批評されるようになる。 現在まで短編、長編、エッセイ、論考の執筆を続けており、Studio VoiceやEsquireといった日本の雑誌に寄稿したこともある。また、日本では短編集『鏡の中を数える』(宇戸清治訳、タイフーン・ブックス・ジャパン、2007年)や長編小説『パンダ』(宇戸清治訳、東京外国語大学出版会、2011年)などが出版されている。2016年には、短編集がはじめて英訳され、英国で出版された。さらに、作品が中国語やイタリア語でも翻訳出版されている。 執筆活動に加えて、バンコクで小規模な独立系出版社Typhoon Booksを経営している。デザイナーとしても活動するかたわら、さまざまなアート作品や映画作品も発表している。2017年には、社会的に認知され、優れた中堅のクリエイターにタイ文化省が与えるシンラパートーン賞の文学部門を受賞した。 Translator 福冨渉 Sho Fukutomi 1986年東京生まれ。タイ文学研究者、タイ語翻訳・通訳者。鹿児島大学グローバルセンター特任講師。著書に『タイ現代文学覚書』(風響社、2017年)、訳書にウティット・ヘーマムーン『プラータナー:憑依のポートレート』(河出書房新社、2019年)。その他コラム等多数。
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新記号論 脳とメディアが出会うとき
¥3,080
ゲンロンカフェ発 伝説の白熱講義を完全収録! クロマニョン人とリュミエール兄弟、スピノザとニューロサイエンス、フロイトとiPadが軽やかに結びつく、超時代・超領域の連続講義。 やがて聴衆は、人文学と認知科学が団結し、ファシズムに立ち向かう瞬間を目の当たりにする。 われわれの認知を、コミュニケーションを、政治行動を、テクノロジーはどのように規定しているのか。インターフェイスに囲まれて生きる現代人の必携・必読の書。 脳とメディアが出会うとき――記号論は新たに生まれ変わる! [出版社より] 著 者|石田英敬・東浩紀 出版社|ゲンロン 定 価|2,800円+税 判 型|四六判 頁 数|450 ISBN|978-4-907188-30-6 初 版|2019年03月 Contents はじめに 東浩紀 講義 石田英敬+東浩紀 第1講義 記号論と脳科学 メディア論の問い/なぜ記号論は廃れたのか/現代記号論の限界/技術的無意識の時代/フッサールは速記で考えた/チャンギージーの発見/ヒトはみな同じ文字を書いている/ドゥアンヌの読書脳/ニューロンリサイクル仮説/一般文字学はなにをすべきか 第2講義 フロイトへの回帰 不思議メモ帳の問題/語表象と対象表象/『夢解釈』読解における新発見/意識はどこにあるのか/夢のシネマ装置/超自我は聴覚帽の内在化である/人文学の危機/ライプニッツに帰れ/アンドロイドは電気羊の夢を見る/ドリームデコーディング/夢の危機と夢見る権利 第3講義 書き込みの体制(アウフシュライベジステーム)2000 1 情動と身体――スベテが「伝わる」とき フロイトとスピノザ/ダマシオ『スピノザを探して』/『神経学的判断力批判』の可能性 2 記号と論理――スベテが「データ」になるとき 記号のピラミッドと逆ピラミッド/パースとデリダ/人工知能の原理/記号接地問題/ふたつの現象学 3 模倣と感染――スベテが「ネットワーク」になるとき スピノザと模倣/光学モデルの限界/資本主義の四つの柱/なぜ記号論か/六八年革命の評価/ タルドとドゥルーズ=ガタリ/書き込みの体制2000にどう向き合うか 補論 石田英敬 4つの追伸 ハイパーコントロール社会について 文字学、資本主義、権力、そして自由 おわりに 石田英敬 Author 石田 英敬 Hidetaka Ishida 1953年千葉生まれ。東京大学教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学、パリ第10大学大学院博士課程修了。専門は記号学、メディア論。著書に『現代思想の教科書』(2010年)『大人のためのメディア論講義』(2016年)、編著書に『フーコー・コレクション』全六巻(2006年)ほか多数。 東 浩紀 Hiroki Azuma 1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。専門は哲学、表象文化論、情報社会論。著書に『存在論的、郵便的』(1998年)『動物化するポストモダン』(2001年)『一般意志2.0』(2011年)『ゲンロン0 観光客の哲学』(2017年)ほか多数。
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テーマパーク化する地球
¥2,530
哲学し、対話し、経営する悩める批評家の軌跡 ぼくたちは、人間であり続けるために、等価交換の外部をいつも必要としている 批評家として、哲学者として、そして経営者として、独自の思索と実践を積み重ねてきた東浩紀。その震災以降の原稿から47のテクストを選び出し、「世界のテーマパーク化」「慰霊と記憶」「批評の役割」を軸に配列した評論集。世界がテーマパーク化する〈しかない〉時代に、人間が人間であることはいかにして可能か。平成に併走した批評家が投げかける、令和時代の新しい航海図。 [出版社より] 著 者|東浩紀 出版社|ゲンロン 定 価|2,300円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|408 ISBN|978-4-907188-31-3 初 版|2019年06月 Contents 1 テーマパーク化する地球 テーマパークと慰霊 テーマパーク化する地球 観光地化するチェルノブイリと革命の暴力 ニセコの複数の風景 イスラム国はなにを奪うか ソ連と崇高 2 慰霊と記憶 原発と是非の壁 四年後の三月一一日 三里塚の怒り 「フクシマ」へのふたつの道 観光地化計画はなぜ失敗したのか 慰霊と脱政治化 埋没費用と公共性 代弁の論理と『苦海浄土』 鉄原と福島の余白に イ・ブルの政治的身体 復興とSF 原発は倫理的存在か 3 批評とはなにかⅠ 『動物化するポストモダン』のころ 情報と哲学 人文学と反復不可能性 霊と批評 批評家が書く哲学書 払う立場 虻としての哲学者 デッドレターとしての哲学 職業としての批評 批評とはなにか 4 誤配たち 「新日本国憲法ゲンロン草案」起草にあたって 憲法とやかんの論理 『一般意志2・0』再考 妄想\ イデオロギーからアーキテクチャへ あまりにもリベラルな「トーキョー」のすがた 性は政治的に正しくありうるか 遅れてきたゼロ年代作家 『鳳仙花』のタイムスリップ からっぽの引き出しに見ていたもの 小ささの時代に抗して 死を超える虚構の力 ウェルカムアートのユートピア 政治のなかの文学の場所 『虚航船団』の呪い この小説こそが批評である 幸せな戦後の終わり 哲学者は自由でいい 5 批評とはなにかⅡ 運営と制作の一致、あるいは等価交換の外部について おわりに Author 東 浩紀 Hiroki Azuma 1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。株式会社ゲンロン創業者。専門は哲学、表象文化論、情報社会論。著書に『存在論的、郵便的』(1998年、第21回サントリー学芸賞 思想・歴史部門)、『動物化するポストモダン』(2001年)、『クォンタム・ファミリーズ』(2009年、第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』(2011年)、『ゲンロン0 観光客の哲学』(2017年、第71回毎日出版文化賞 人文・社会部門)、『ゆるく考える』(2019年)ほか多数。
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ゲンロン 10
¥2,640
批評家東浩紀が編集長をつとめる批評誌『ゲンロン』。 第2期創刊号となる今号では、小説家の高橋源一郎さん・政治学者の原武史さんと東浩紀のふたつの対談を収録した「平成から令和へ」、座談会・論考・ブックガイドから知の最前線に多角的に迫る「AIと人文知」の二大特集をお届けします。 さらに演出家の高山明さん、海外の若手哲学者であるユク・ホイ、イ・アレックス・テックァン両氏による新連載も開始。第1期以上に社会に結びついた内容となっています。 [出版社より] 出版社|ゲンロン 定価|2,400円+税 判型|A5判 ページ数|328 ISBN|978-4-907188-32-0 初版|2019年9月 Contents [特別企画]投資から寄付へ、そして祈りへ――SOLIOの挑戦と哲学 家入一真+桂大介 聞き手=東浩紀 [論考]悪の愚かさについて、あるいは収容所と団地の問題 東浩紀 小特集 平成から令和へ [対談]歴史は家である 高橋源一郎+東浩紀 [対談]国体、ジェンダー、令和以後 原武史+東浩紀 小特集:AIと人文知 [座談会]AI研究の現在とSFの想像力 長谷敏司+三宅陽一郎+大森望 [論考]メタ床――コミュニケーションと思考の発酵モデル ドミニク・チェン [ブックガイド]人工知能と人文知を結ぶ15の必読書 山本貴光+吉川浩満 [ゲンロンセミナー]宗教建築と観光――ツーリズムとナショナリズムから見るロシアの現在 高橋沙奈美+本田晃子 司会=上田洋子 連載 [新連載]迂回路開発紀行 第1回 高山明 [新連載]芸術と宇宙技芸 第1回 ポストヨーロッパ哲学のために ユク・ホイ 仲山ひふみ訳 [新連載]理論と冷戦 第1回 右翼的なサルトル? イ・アレックス・テックァン 鍵谷怜訳 [論考]他の平面論 第8回 〈神話〉のなかの七〇年代美術史 黒瀬陽平 [論考]独立国家論 第9回 アメリカの夢、ソ連の夢 速水健朗 創作 ディスクロニアの鳩時計 午後の部IX 海猫沢めろん コラム イスラームななめ読み #1 イスラミック・ポップとヨーロッパ 松山洋平 国威発揚の回顧と展望 #1 政治の記号化に歯止めはあるか? 辻田真佐憲 ロシア語で旅する世界 #9 アートは地方都市を変えるか 上田洋子 English English Table of Contents and Abstracts
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ゲンロン 0 観光客の哲学
¥2,530
SOLD OUT
第71回毎日出版文化賞(人文・社会部門)受賞! 否定神学的マルチチュードから郵便的マルチチュードへ——。 ナショナリズムが猛威を振るい、グローバリズムが世界を覆う時代、新しい政治思想の足がかりはどこにあるのか。ルソー、ローティ、ネグリ、ドストエフスキー、ネットワーク理論を自在に横断し、ヘーゲルのパラダイムを乗り越える。 著者20年の集大成、東思想の新展開を告げる渾身の書き下ろし新著。 [出版社より] 著 者|東浩紀 出版社|ゲンロン 定 価|2,300円+税 判 型|A5判・並製 頁 数|326 ISBN|978-4-907188-20-7 初 版|2017年04月 Contents 第1部 観光客の哲学 第1章 観光 付論 二次創作 第2章 政治とその外部 第3章 二層構造 第4章 郵便的マルチチュードへ 第2部 家族の哲学(序論) 第5章 家族 第6章 不気味なもの 第7章 ドストエフスキーの最後の主体 Author 東 浩紀 Hiroki Azuma 1971年東京生まれ。批評家・作家。ゲンロン代表。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。専門は哲学、表象文化論、情報社会論。 著書に、『存在論的、郵便的』(1998年、サントリー学芸賞 思想・歴史部門)、『動物化するポストモダン』(2001年)、『クォンタム・ファミリーズ』(2009年、第23回三島由紀夫賞)『一般意志2.0』(2011年)『弱いつながり』(2014年、紀伊國屋じんぶん大賞2015)ほか多数。
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新復興論
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第18回大佛次郎論壇賞受賞! 紀伊國屋じんぶん大賞2019第四位! 震災から七年、復興は地域の衰退を加速しただけだった――。 希望を奪い、コミュニティを分断する公共投資。原発をめぐる空回りする議論。賛成と反対、敵と味方に引き裂かれた日本で、異なる価値観が交わる「潮目」をいかにして作り出すのか。福島県いわき市在住のアクティビストが辿り着いたのは、食、芸術、観光によって人と人をつなぐ、足下からの「地域づくり」だった。「課題先進地区・浜通り」から全国に問う、新たな復興のビジョン。図版多数収録。 [出版社より] 「いままさに、転流時である。本書を読んで、潮目を見定めてほしい」 ――柳美里(作家) 「僕らに必要なのは、ボーダーを行き来する思考の旅だ」 ――後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION) 「原発事故があって真剣に未来を考えるようになった。娘や息子たちに伝えたいことが満載だ」 ――志賀忠重(いわき万本桜プロジェクト) 著 者|小松理虔 出版社|ゲンロン 定 価|2,300円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|396 ISBN|978-4-907188-26-9 初 版|2018年09月 Contents はじめに 第1部 食と復興 第1章 いわきの現場から 0 福島の食 1 潮目の地にて 2 豊間から考える 3 引き裂かれた福島 第2章 うみラボの実践 第3章 バックヤードとしてのいわき 1 かまぼこと原発 2 ブランドとコモディティ 3 復興と破壊 第2部 原発と復興 第4章 復興とバブル 第5章 ロッコクと原発 第6章 原発をどうするのか 第3部 文化と復興 第7章 いわきの力 第8章 被災地と地域アート 第9章 誤配なき復興 おわりに Author 小松 理虔 Riken Komatsu 1979年いわき市小名浜生まれ。ローカルアクティビスト。いわき市小名浜でオルタナティブスペース「UDOK.」を主宰しつつ、いわき海洋調べ隊「うみラボ」では、有志とともに定期的に福島第一原発沖の海洋調査を開催。そのほか、フリーランスの立場で地域の食や医療、福祉など、さまざまな分野の企画や情報発信に携わる。『ゲンロンβ』に、本書の下敷きとなった「浜通り通信」を50回にわたって連載。共著本に『常磐線中心主義 ジョーバンセントリズム』(河出書房新社)、『ローカルメディアの仕事術』(学芸出版社)ほか。