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物語じゃないただの傷
¥1,892
男の僕が有害な男性性を告発することが僕の大義なのだと、本気で思った。どこで間違った? "ポリコレ系"文化人×"弱者男性"芸人。 自らの"傷"を利用する二人の男。歪な同居生活の行く末は――。 映画化もされた『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』でジェンダー差別に傷つく男性の姿を繊細に描き、話題を呼んだ作家・大前粟生。本作は、「差別への抵抗・告発すらも消費される社会」の闇へも踏み込んだ超渾身作。 [出版社より] 「増幅していく差別と偏見と絶望を受け止めた先に、大前さんは一筋の光を見出す」 ——吉田恵里香(脚本家・NHK連続テレビ小説『虎に翼』アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』他) 「この物語が届かない時代なら、もう本当に手遅れだ」 ——大島育宙(芸人・YouTuber) 著 者|大前粟生 出版社|河出書房新社 定 価|1,720円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|144 ISBN|978-4-309-03950-3 発 行|2025年03月 Author 大前 粟生 Ao Omae 1992年兵庫県生まれ。著書に『回転草』『私と鰐と妹の部屋』『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』『おもろい以外いらんねん』『きみだからさびしい』『死んでいる私と、私みたいな人たちの声』等がある。
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水の流れ
¥2,640
SOLD OUT
これは本ではない。本はこんなふうに書くものではないから——。 「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」と評される、日本翻訳大賞受賞『星の時』の著者による、世界文学の極点。 「わたしが呼吸する空気のなかで流れてゆくこの瞬間たち、それらは花火のように空間のなかで弾じけて消える。わたしは時間の原子を自分のものにしたい。そして、本性からしてわたしには禁じられている現在を、捉えてみたい。現在は逃れてゆき、わたしは今の瞬間においてつねに現在である」——本文より 〈わたし〉から〈あなた〉へ、思考の背後に潜むものを求める言葉の奇蹟。いまこの瞬間の生を描くという不可能な試みが生み出した、比類なきイメージの奔流。ウルフ、マンスフィールドと並ぶ世界文学の巨匠リスペクトルの極北にして頂点となる作品が、ついに刊行。 [出版社より] 著 者|クラリッセ・リスペクトル 訳 者|福嶋伸洋 出版社|河出書房新社 定 価|2,400円+税 判 型|四六変型判/上製 頁 数|180 ISBN|978-4-309-20921-0 発 行|2025年03月 Author クラリッセ・リスペクトル Lispector Clarice 1920-1977年。ブラジルの作家。代表作に『星の時』『G・Hの受難』『水の流れ』等。他の邦訳書に『ソフィアの災難』がある。 Translator 福嶋 伸洋 Nobuhiro Fukushima 共立女子大学文芸学部教授。訳書にリスペクトル『星の時』(日本翻訳大賞受賞)、『ソフィアの災難』(共訳)等。著書に『魔法使いの国の掟』『リオデジャネイロに降る雪』がある。
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考える身体[OUTLET]
¥671
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言葉、詩、美術、音楽、建築、映画、演劇、そして舞踊——。あらゆる芸術は出来事として体験される。その出来事を前に、嵐のように襲う感動に打ち震えるこの身体とはいったい何か。身体と精神、さらには個と社会との関係性を新たに捉えなおし、人間という生命現象の始原、不思議に迫る身体論の必読書。文庫化にあたって特別書下ろし「人間、この地平線的存在」を収録。 [出版社より] 著 者|三浦雅士 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|1,220円+税 判 型|文庫判 頁 数|352 ISBN|978-4-309-41817-9 初 版|2021年06月 Contents 1 メディア 人類の星の時間のメディア―変容する身体 二十世紀芸術、舞踊へ——変容する芸術 ほか 2 身体 身体教育ということ 国語教育と身体 ほか 3 表現 男が着飾る時代へ——ファッションの身体 写真は時間芸術である——写真の身体 ほか 4 舞踊 舞踊の始原——ピナ・バウシュの問い ディアギレフと二十世紀バレエの流れ―ディアギレフの場所1 ほか 5 思考 思考の身体 Author 三浦 雅士 Masashi Miura 1946年生れ。「ユリイカ」「現代思想」編集長を経て評論家に。著書に『メランコリーの水脈』(サントリー学芸賞)、『身体の零度』(読売文学賞)、『青春の終焉』(伊藤整文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞)等。
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これからのヴァギナの話をしよう[OUTLET]
¥1,210
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ヴァギナは妊娠、出産のためだけにあるのではない。セックス、生理、不妊、更年期…「なかったことにされがち」な女性器について語られる、持つ人・持ちたい人・持たない人のための軽やかなエッセイ。 [出版社より] 著 者|リン・エンライト 訳 者|小澤身和子 出版社|河出書房新社 定 価|2,200円+税 判 型|四六変型判・並製 頁 数|304 ISBN|978-4-309-24972-8 初 版|2020年09月 Contents やりなおし性教育 事実―もしそれを事実と呼べるなら 処女膜という無駄なシンボル ないもの扱いされるクリトリス オーガズムにアブノーマルはない どんな形なのか鏡で見てみる なぜ生理は最悪なのか 女性の痛み 不妊について教え、語り合う 妊娠、そしてその次に待っていること ヴァギナと更年期 私はヴァギナ以上の存在である Author リン・エンライト Lynn Enright ダブリン生まれ、ロンドン在住のジャーナリスト。フェミニズム、時事問題、女性の健康、ファッション、アート、政治、ポップカルチャーなどを専門とする。BBCやNewstalk(ラジオ)にも出演し、アートやセレブ、ジェンダーや時事問題について論じている。2015〜2019年まで続いた「The Pool」というオンラインメディアの創設メンバーの一人。初の書籍となる『これからのヴァギナの話をしよう』で、2019年度ハースト・ビッグ・ブック・アワードを受賞。 小澤 身和子 Miwako Ozawa 東京大学大学院人文社会系研究科(英語英米文学)修士号取得、博士課程満期修了。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン修士号(英文学)取得。海外のニュース記事を集めた雑誌「クーリエ・ジャポン」の編集者を務めた後取材コーディネーター及び通訳として海外メディアの日本取材に携わる。
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古代オリンピック 全裸の祭典[OUTLET]
¥484
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古代ギリシアのオリュンピアで、紀元前八世紀から実に千二百年もの間、四年に一回、一度も欠かさずに続けられたオリンピック。短距離走、長距離走、五種競技、格闘技、戦車競走などを迫力満点に再現し、一方で食肉市場、娼婦たち、芸術祭、賭けや賄賂など、競技場周辺の大騒ぎもつぶさに描く、熱狂と興奮の一冊。 そもそもオリンピックってどんなものだった? という素朴な疑問から古代ギリシアの驚くべき世界へいざなう熱狂と興奮と抱腹絶倒の物語! [出版社より] 著 者|トニー・ペロテット 訳 者|矢羽野薫 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|880円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|288 ISBN|978-4-309-46706-1 発 行|2020年01月 Contents ゼウスに愛をこめて スポーツに溺れたギリシア人 カウントダウン オリンピック訓練所―ギムナシオン スポーツファンの苛酷な試練 競技場周辺の空騒ぎ 栄光をめざして―開幕! 血に染まるトラック―戦車競走 サバイバルの五種競技―ペンタスロン 勝利の晩餐 聖なる食肉市場 芸術を愛さざる者、立ち入りを禁ず 不朽の名声を求めて 聖地に降った槍 忘れられた女神たち 勝利か死か―格闘技 医師たちの苦悩 宴のあと Author トニー・ペロテット Tony Perrottet オーストラリアのシドニー出身。旅行・歴史ジャーナリスト。アジアや南米などを旅して新聞・雑誌に寄稿。ブエノスアイレスでの特派員生活を経て、ニューヨークを拠点に活動。 Translator 矢羽野 薫 Kaoru Yahano 千葉県生まれ。慶應義塾大学卒業。訳書多数。
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運命の旅[OUTLET]
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孤高の作家によるナチス占領下フランスからの脱出記。家族との離散、難民収容所、ハリウッドへの亡命……1933年から48年までの戦火の暮らしを克明に綴った迫真のドキュメント。 [出版社より] 著 者|アルフレート・デーブリーン 訳 者|長谷川純 出版社|河出書房新社 定 価|4,800円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|400 ISBN|978-4-309-20771-1 発 行|2019年06月 Contents 第1篇 ヨーロッパよ、君を残して 見知らぬものへの旅 座礁 救済 第2篇 アメリカ ハリウッドでのなりゆき 心のざわめき 内面の教会と宗教 その後;終戦、そしてある知らせ 出発の合図 第3篇 帰還 ヨーロッパ バーデン=バーデンにて 一九四六年のドイツ チャンスがあったのに マインツへの小旅行 ベルリンとの再会 フリードリヒ通り駅からリンデンまで アレクサンダー広場 一九四八年 報告の終わりとフィナーレ Author アルフレート・デーブリーン Alfred Döblin 1878年プロイセン生まれ。近年世界的に再評価著しいドイツ文学の巨匠。代表作に『ベルリン・アレクサンダー広場』『ハムレット』『たんぽぽ殺し』『マナス』『王倫の三跳躍』など。1957年没。 Translator 長谷川 純 Jun Hasegawa 和光大学表現学部講師。著書に『語りの多声性──デーブリーンの小説『ハムレット』をめぐって』など。
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23000 氷三部作3[OUTLET]
¥1,430
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「原初の光」を目指す教団は、二万三千の金髪碧眼の仲間を捜索し、ある少年を得る。対する肉機械(=人間)達は教団を揺さぶる。二〇世紀初頭ツングース隕石に始まる驚異の氷三部作、完結。 [出版社より] 著 者|ウラジーミル・ソローキン 訳 者|松下隆志 出版社|河出書房新社 定 価|2,600円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|292 ISBN|978-4-309-20712-4 初 版|2016年07月 Author ウラジーミル・ソローキン Владимир Сорокин 1955年ロシア生まれ。83年『行列』でデビュー。「現代ロシアのモンスター」と呼ばれる。2010年『氷』でゴーリキー賞受賞。主な著書に『青い脂』『マリーナの三十番目の恋』『氷三部作』『テルリア』など。 Translator 松下 隆志 Takashi Matsushita 1984年大阪生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。岩手大学准教授。著書に『ナショナルな欲望のゆくえ』、訳書に、ソローキン『氷三部作』、『青い脂』(共訳)、ザミャーチン『われら』など。
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ハイファに戻って/太陽の男たち
¥1,078
二十年ぶりに再会した息子は別の家族に育てられていた――。 時代の苦悩を凝縮させた「ハイファに戻って」、密入国を試みる難民たちのおそるべき末路を描いた「太陽の男たち」など、不滅の光を放つ名作群。 [出版社より] 著 者|ガッサーン・カナファーニー 訳 者|黒田寿郎 ・奴田原睦明 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|980円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|296 ISBN|978-4-309-46446-6 発 行|2017年06月 Author ガッサーン・カナファーニー غسان كنفاني Ghassān Kanafānī 1936年パレスチナ生まれ。12歳のときデイルヤーシン村虐殺事件が起こり難民となる。パレスチナ解放運動で重要な役割を果たすかたわら、小説、戯曲を執筆。72年、自動車に仕掛けられた爆弾により暗殺される。
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假面の告白 初版本復刻版
¥3,960
1949(昭和24)年に刊行、日本文学史を揺るがした自伝的書き下ろし小説の初版本を限定復刻。発表当時の「『假面の告白』ノート」「作者の言葉」も収録する。生誕100年記念出版。 本文のみならず、カバー、表紙、扉、帯、そして、三島氏自身による「「假面の告白」ノート」を含む、当時の「書き下ろし長篇小説」シリーズの月報までを再現。三島氏が広告宣伝のために書いたという「作者の言葉」、三島氏の死去の直後に書かれた坂本一亀氏による回想エッセイ「『仮面の告白』のころ」を含む小冊子も封入。 *部数限定復刻につき、重版はいたしません。 [出版社より] 「私は永遠に私でしかない。──絢爛たるペダントリーと華麗な技巧、瑞々しくも官能的な詩情に酔わされながら、読者が最後に向き合うのは、素顔の三島の孤独な自己認識だ。この告白は悲痛だが美しく、そして確かに、天才の開花だ」 ──平野啓一郎 著 者|三島由紀夫 出版社|河出書房新社 定 価|3,600円+税 判 型|四六判・上製本・函入 頁 数|284 ISBN|978-4-309-03945-9 発 行|2025年01月 Author 三島 由紀夫 Yukio Mishima 1925年東京生まれ。東京大学卒業後、大蔵省に入庁した後に退職し、執筆生活に入る。1949年刊行の『仮面の告白』で作家としての地位を確立。1970年自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹自決。
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DTOPIA
¥1,760
恋愛リアリティショー「DTOPIA」新シリーズの舞台はボラ・ボラ島。ミスユニバースを巡ってMr.LA、Mr.ロンドン等十人の男たちが争う──時代を象徴する圧倒的傑作、誕生。第172回芥川賞受賞作。 [出版社より] 「安堂ホセは、物語の磁石を持っている。現実世界で排除された不都合で不穏でヤバい砂つぶてのような言葉を、暴力と倫理の磁石で吸い寄せ、反発させ、交渉させ、渦巻かせる。あらゆる倫理が覆され、暴力が吹き荒れている今、「暴力から暴を取りはずす旅」の物語が出現したことは、一つの事件だ。読もう! 旅立とう! 旅によって運ばれるのは、あなた自身だ」 ──柳美里 「いくつもの物語が交じり合い、壮大な展開が繰り広げられ、「失われた歴史」が復元されるラストに感動した」 ──高橋源一郎 「強烈な皮肉とクールな文体。私たちの眼差しを切り開く手術(オペ)のような小説。どこへ連れていかれるのかわからず、ひと晩で読み終えた」 ──佐藤究 「語りと構造、ストーリーの面白さの中に、資本主義や植民地主義、ウクライナ戦争やガザでの虐殺についての鋭い批判が、当然のように滑り込む。極めて刺激的かつ、開放的。国境を越えて、世界にリコメンドしたい」 ──須藤輝彦 「この小説を読むことは自らの感性を問い直すことである。異性愛主義や人種という不適切なカテゴライズにあらがうための、必読の一作」 ──渡邉英理 「典型的な物語に閉じ込められないための強烈な意志、ねじ伏せられない悪意と復讐がこれほどまでに徹底された作品はなかなかない」 ──水上文 著 者|安堂ホセ 出版社|河出書房新社 定 価|1,600円+税 判 型|四六判・上製本 頁 数|160 ISBN|978-4-309-03928-2 初 版|2024年11月 Author 安堂 ホセ Jose Ando 1994年、東京都生まれ。『ジャクソンひとり』で第59回文藝賞を受賞しデビュー、同作で第168回芥川賞候補。
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迷彩色の男
¥1,760
ブラックボックス化した小さな事件がトリガーとなり、混沌を増す日常、醸成される屈折した怒り。快楽、恐怖、差別、暴力。折り重なる感情と衝動が色鮮やかに疾走する圧巻のクライム・スリラー。デビュー作『ジャクソンひとり』が芥川賞候補となった、いま最注目の作家による、才気ほとばしる第二作。 [出版社より] 「あまりにも他人事ではなく、渦巻いた怒りが読者の脳天に突き刺さる」 ――山﨑修平(週刊読書人8月11日号) 著 者|安堂ホセ 出版社|河出書房新社 定 価|1,600円+税 判 型|四六判・上製本 頁 数|168 ISBN|978-4-309-03141-5 発 行|2023年09月 Author 安堂 ホセ Jose Ando 1994年、東京都生まれ。『ジャクソンひとり』で第59回文藝賞を受賞しデビュー、同作で第168回芥川賞候補。
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機械状エロス 日本へのまなざし
¥3,740
日本に深く魅了され、じつに8度来日したフェリックス・ガタリ。現代日本の芸術家たちとの出会いと対話は、その思想に何をもたらしたのか――。ガタリの日本をめぐるテクストを精選・読解。 日本に深く魅了された稀代の思想家による日本社会のスキゾ分析。誰も気づかなかった日本がここにある。 田中泯、田原桂一、今井俊満、高松伸、草間彌生……。日本の芸術家たちとの出会いと対話は、何をもたらしたのか? 田原桂一『顔貌』よりガタリの肖像写真を掲載。粉川哲夫の導入的インタビュー、欧米の代表的ガタリ研究者による秀逸な解説も。 [出版社より] 著 者|フェリックス・ガタリ 編 者|ギャリー・ジェノスコ、ジェイ・ヘトリック 訳 者|杉村昌昭、村澤真保呂 出版社|河出書房新社 定 価|3,400円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|242 ISBN|978-4-309-20912-8 発 行|2024年12月 Contents Ⅰ フェリックス・ガタリの日本論 誇らしげな東京 粉川哲夫によるインタビュー──〈トランスローカル〉をめぐって 舞踏 田中泯との対話──身体の動的編成をめぐって 田原桂一の顔貌機械 田原桂一の〈未視感〉 〈カオスモーズ〉の画家、今井俊満 草間彌生の〈豊かな情動〉 高松伸の〈建築機械〉 高松伸との対話──特異化とスタイル エコゾフィーの実践と主体的都市の復興 Ⅱ ガタリにとって日本とは何か 情動的転移と日本の現代アート(ギャリー・ジェノスコ) 批判的ノマディズム?──日本におけるフェリックス・ガタリ(ジェイ・ヘトリック) 訳者解説 ガタリの「日本論」について(杉村昌昭) 編者の二論文について(村澤真保呂) Author フェリックス・ガタリ Pierre-Félix Guattari 1930-1992年。哲学者・精神分析家。ドゥルーズとともに『アンチ・オイディプス』『千のプラトー』『哲学とは何か』などの歴史的名著を遺す。単著も『分子革命』『三つのエコロジー』など多数。 Translator 杉村 昌昭 Masaaki Sugimura 1945年生まれ。龍谷大学名誉教授。フランス現代思想専攻。 村澤 真保呂 Mahoro Murasawa 1968年生まれ。龍谷大学社会学部教授。
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K-POPはなぜマイノリティを惹きつけるのか
¥2,640
男性アイドルを好きなレズビアン、女性アイドルを愛するゲイ、BLと当事者性をめぐる探索、実在のアイドルで遊ぶ物語、フィクションにおけるトランス嫌悪、ボーイッシュな女性アイドルのかっこよさ……。 H.O.T.のデビューから始まる第1世代、東方神起がアイドル文化を本格化した第2世代、EXOに代表される第3世代、BTSやBLACKPINKが牽引する第4世代。世界とアジアと韓国のK‐POP受容を読み解きながら、性別二元論ではなくクィアの視点でK‐POPの魅力を語る画期的論集。 [出版社より] 編著者|ヨン・へウォン 訳 者|キム・セヨン、キム・ミンジョン、パク・キョンヒ 出版社|河出書房新社 定 価|2,400円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|296 ISBN|978-4-309-23151-8 発 行|2024年12月 Contents 第1章 世代論から読み解くK‐POPのクィアネス 第2章 K‐POPとK‐POPのディーバネス 第3章 「男性アイドルが好きなレズビアン」のための弁論:レズビアンのコミュニティ内で警戒される、「非常にレズビアンっぽい」欲望について 第4章 「当事者性」を構成する:BL、幻想、欲望 第5章 ファン・フィクション・クィアバディズム:クィア文化の様々な体位 第6章 Twilight Zone:女ドル・ファンフィクにおける愛という世界観―私が魅了された物語、その眩しさを目撃した者の証言 第7章 男性アイドルのアルペス文化におけるトランス嫌悪:「トランス的な」世界で起きている「トランス嫌悪」について 第8章 典型的ではない女性アーティストの系譜:トムボーイ、ガールクラッシュ、そして女ドクのクィアリング 第9章 女性‐クィア・フェミニストがガールズグループを愛する方法 第10章 K‐POPのジェンダー・クィアな美学 第11章 身体とジェンダーの隙間で連帯する:アイドルが遂行するトランス・フェミニズム Editor & Author ヨン・ヘウォン 大学院で社会学を研究。クィアとセクシャリティをテーマにさまざまなジャンルで企画・執筆活動を続ける。セミナー「2020クィアドロジー」や、朗読劇「エログロ京城」などを企画し、雑誌『them』を発行。 Translator キム・セヨン ソウル生まれ。梨花女子大学通訳翻訳大学院修士課程卒業。現在、同大学院博士課程在学中。訳書に、イ・ミンギョン『脱コルセット:到来した想像』(共訳)など。 キム・ミンジョン KBS通信員。東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士課程単位取得退学。訳書に、チェ・スンボム『私は男でフェミニストです』、ソ・ユミ『終わりの始まり』など。韓国語への翻訳も手がける。 パク・キョンヒ 梨花女子大学国際大学院博士課程在籍。梨花女子大学通訳翻訳大学院、韓国文学翻訳院、チェッコリ翻訳スクールで翻訳を教えている。訳書に、ポムリュン『誰よりも先にあなたが幸せになりなさい』など。
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石灰工場
¥3,245
操業停止の石灰工場でコンラートはなぜ妻を射殺したのか。人間の最も暗い深みへ読者を導く衝撃作。81年にベルンハルト初訳書として刊行された伝説的な作品を40年を経て気鋭が新訳。 [出版社より] 著 者|トーマス・ベルンハルト 訳 者|飯島雄太郎 出版社|河出書房新社 定 価|2,950円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|256 ISBN|978-4-309-20912-8 発 行|2024年09月 Author トーマス・ベルンハルト Thomas Bernhard 1931年オーストリア生まれ。最も重要なドイツ語文学者のひとり。『消去』『凍』『破滅者』『アムラス』『地下』『昏乱』『推敲』『樵る』など。ゲオルク・ビューヒナー賞など国際的な受賞多数。1989年没。 Translator 飯島 雄太郎 Yutaro Ijima 1987年生まれ。ドイツ語圏文学。訳書、ベルンハルト『推敲』『アムラス』(共訳)、共著『モルブス・アウストリアクス オーストリア文学をめぐる16章』ほか。
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そこのみにて光輝く
¥825
危険な夢に賭けた生の痛々しい輝きが北の海にきらめく。 にがさと痛みの彼方に生の輝きをみつめつづけながら生き急いだ作家・佐藤泰志がのこした唯一の長篇小説にして代表作。青春の夢と残酷を結晶させた伝説的名作が二十年をへて甦る。映画化。 [出版社より] 著 者|佐藤泰志 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|750円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|256 ISBN|978-4-309-41073-9 初 版|2011年04月 Author 佐藤 泰志 Yasushi Sato 1949年、北海道・函館生まれ。高校時代より小説を書き始める。「きみの鳥はうたえる」で81年下半期芥川賞候補になり、以降4回、同賞候補に。89年『そこのみにて光輝く』で三島賞候補。90年、自死。
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きみの鳥はうたえる
¥715
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世界に押しつぶされないために真摯に生きる若者たちを描く青春小説の名作。新たな読者の支持によって復活した作家・佐藤泰志の本格的な文壇デビュー作であり、芥川賞の候補となった初期の代表作。 [出版社より] 著 者|佐藤泰志 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|650円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|240 ISBN|978-4-309-41079-1 初 版|2011年05月 Author 佐藤 泰志 Yasushi Sato 1949年、北海道・函館生まれ。高校時代より小説を書き始める。「きみの鳥はうたえる」で81年下半期芥川賞候補になり、以降4回、同賞候補に。89年『そこのみにて光輝く』で三島賞候補。90年、自死。
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偏愛蔵書室
¥1,320
古今東西の名作怪作100冊の魅力・魔力。万巻の書物の毒に惑溺してきた“小説狂”作家の眼に、文学は人の思いもよらぬ呪われた自画像を垣間見せる―。かねてより「文体」至上主義を奉じる著者の、特異な文章術指南書にして、郷愁溢れる文学的自叙伝。言語芸術の極北を知るための伝説の奇書、完全版ここに成る。 [出版社より] 著 者|諏訪哲史 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|1,200円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|368 ISBN|978-4-309-42158-2 発 行|2024年12月 Contents 不治の言語病患者―「チャンドス卿の手紙」ホフマンスタール 倦厭の闇、一瞬の光源―『檸檬』梶井基次郎 世界を造形するまなざし―『リルケ詩集』リルケ 「リアル」ということ―『遠野物語』柳田国男 漫画のなかの「詩性」―『赤色エレジー』林静一 「無限」に触れる筆力―『伝奇集』ボルヘス 「起承転転」の小説―「子之吉の舌」ほか 島尾敏雄 「幼年」という名の庭―『トムは真夜中の庭で』ピアス 選ばれた「文体」と「生」―「青炎抄」ほか 内田百閒 小説―「過剰性」の言語―『泥棒日記』ジュネ いかに詩を「観る」か―『静物』吉岡実 「少女」の発明―『少女コレクション序説』澁澤龍彦 「無実の日常」を生きる―『愛について語るときに我々の語ること』カーヴァー いざ、「枝路」の方へ―「蔵の中」宇野浩二 詩の言葉で小説を―『肉桂色の店』シュルツ 漢詩―視と聴の悦楽―『李賀詩選』李賀 「独身者」の愛の機械―『モレルの発明』ビオイ=カサーレス 「人外」―反地上の夢―『幻想博物館』中井英夫 「幼稚さ」への意志―『バカカイ』ゴンブローヴィチ 存在の「外」を覗く―『闇のなかの黒い馬』埴谷雄高 ほか Author 諏訪 哲史 Tetsushi Suwa 1969年名古屋市生まれ。國學院大学文学部哲学科卒業。恩師は独文学者の故種村季弘。2007年小説「アサッテの人」で群像新人文学賞・芥川賞受賞。他著書に『りすん』『ロンバルディア遠景』(講談社)等多数。
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金閣を焼かなければならぬ——林養賢と三島由紀夫
¥1,078
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今から七十五年前、ひとりの青年僧が、国宝・金閣に火を放つという未曾有の凶事が起きた。彼・林養賢の懊悩、そして狂気に秘められた真相とは何だったのか? 鬼才・三島由紀夫に青春の総決算となる最高傑作を書かせた出来事の核心に、精神病理学の第一人者が臨床知を傾けた分析から迫る、第47回大佛次郎賞受賞ノンフィクション。 [出版社より] 著 者|内海健 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|980円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|288 ISBN|978-4-309-42154-4 発 行|2024年12月 Contents プロローグ 金閣焼亡 第1章 動機はあとから造られる 第2章 零度の狂気 第3章 他者の影 第4章 焼かなければならぬ 第5章 離隔 第6章 邂逅―小説『金閣寺』 第7章 ナルシシズムの球体 第8章 生きようと私は思った エピローグ まつろわぬ者たちへ Author 内海 健 Takeshi Utsumi 1955年、東京都生まれ。精神科医、精神病理学者。東大医学部卒。東京藝大保健管理センター教授。著書に、『「分裂病」の消滅』『うつ病の心理』『さまよえる自己ーポストモダンの精神病理』など。
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物語ることの反撃——パレスチナ・ガザ作品集
¥2,992
現代パレスチナを代表する詩人が編み遺した、ガザの若き作家たちによる23篇。過酷な「日常」を書き留め、暴力と占領に物語ることで抵抗する、魂の作品集。 2023年12月、イスラエル軍の空爆によって命を落としたパレスチナの詩人、リフアト・アルアライール。忘却に抗うため、そして想像力によってあたらしい現実を立ち上げるため、彼が私たちに届けた、23の反撃の物語。 [出版社より] 編 者|リフアト・アルアライール 訳 者|藤井光 監修・解説|岡真理 出版社|河出書房新社 定 価|2,720円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|268 ISBN|978-4-309-20911-1 初版|2024年12月 Contents わたしが死なねばならないとしても リフアト・アルアライール アリー・アブーニァマによる序文 編者による序文 用語解説 Lは生命(ライフ)のL ハナーン・ハバシー 戦争のある一日 ムハンマド・スリーマーン 助かって ラワーン・ヤーギー カナリア ヌール・アル= スースィ 土地の物語 サーラ・アリー ガザで歯が痛い サミーハ・エルワーン 僕は果たして出られるのか? ヌール・アル=スースィ ある壁 ラワーン・ヤーギー 不眠症への願い ヌール・エル・ボルノ 包み ムハンマド・スリーマーン ひと粒の雨のこと リフアト・アルアライール 撃つときはちゃんと殺して ジーハーン・アルファッラ オマル・X ユーセフ・アルジャマール 我々は帰還する ムハンマド・スリーマーン 下から ラワーン・ヤーギー 十五分だけ ワファー・アブー・アル= コンボズ 家 リフアト・アルアライール ネバーランド タスニーム・ハンムーダ あっというまに失って イルハーム・ヒッリース ぼくのパンなんだ タスニーム・ハンムーダ かつて、夜明けに シャフド・アワダッラー 老人と石 リフアト・アルアライール 傷痕 アーヤ・ラバフ 作者たち 謝辞 訳者あとがき 解説 岡真理 Author リフアト・アルアライール رفعت العرعير Refaat Alareer パレスチナの詩人・文学研究者・活動家。ガザ・イスラーム大学卒業後、ロンドン大学にて比較文学の修士号を取得。その後ガザ・イスラーム大学にて世界文学、比較文学を教えた。2023年、空爆により殺害された。 Translator 藤井 光 Hikaru Fujii 1980年生まれ。英文学者、翻訳家。東京大学文学部・人文社会系研究科現代文芸論研究室准教授。訳書にアンソニー・ドーア『すべての見えない光』、コルソン・ホワイトヘッド『ニッケル・ボーイズ』ほか多数。 Commentary 岡 真理 Mari Oka 1960 年生まれ。東京外国語大学大学院修士課程修了。エジプト・カイロ大学留学。早稲田大学文学学術院教授、京都大学名誉教授。専門は現代アラブ文学、パレスチナ問題。著書に『ガザとは何か』などがある。
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自分の言葉で社会を変えるための 民主主義入門
¥1,980
SOLD OUT
あなたの〈声〉が大事な理由、知ってる? なにを言うか、どう言うかには、世界を変える力がある。民主主義の基本と歴史、そして自分の考えを伝えるための方法を知る、一番やさしい入門書。 クラスのこと、学校のこと、あなたの住む町のこと、この国のこと、みんなのことは、みんなが話し合って決めることができたら、一番いいよね。でも自分の意見とだれかの意見がぶつかったとき、あなたなら、どうする?よりよい未来をつくる方法を、いっしょに見にいこう。 [出版社より] 著 者|フィリップ・バンティング 訳 者|堀越英美 出版社|河出書房新社 定 価|1,800円+税 判 型|A4変形判/上製 頁 数|34 ISBN|978-4-309-23149-5 発 行|2024年03月 Author フィリップ・バンティング Philip Bunting 作家、イラストレーター。『ぼくはフクロウ』『びっくり! 微生物のひみつ』をはじめ、その著作は世界30ヶ国以上で出版されている。オーストラリア児童図書評議会から複数の栄誉賞を受賞。オーストラリア在住。 Translator 堀越 英美 Hidemi Horikoshi 1973年生まれ。文筆家。早稲田大学第一文学部卒。著書に『女の子は本当にピンクが好きなのか』『不道徳お母さん講座』『スゴ母列伝』『モヤモヤしている女の子のための読書案内』など、訳書に『世界と科学を変えた52人の女性たち』『ガール・コード』『ギタンジャリ・ラオ STEMで未来は変えられる』など。
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服は何故音楽を必要とするのか?
¥990
SOLD OUT
パリ、ミラノ、東京のファッション・ショーを、各メゾンのショーで流れる音楽=「ウォーキング・ミュージック」の観点から構造分析する、まったく新しいファッション批評。パリコレ以後を増補し文庫化。 [出版社より] 著 者|菊池成孔 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|900円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|344 ISBN|978-4-309-41192-7 初 版|2012年12月 Contents 服は何故音楽を必要とするのか? 初対面の挨拶。そしてマウリツィオペコラーロの成功 初めてのパリコレ そしてヴィクター&ロルフの惜敗 日本が世界で最初だった話 そして東京コレクション ほか 裸体に導かれて―パリコレクションの六日間+α 彼らは何故、服に必要とされているのか? ——ショー音楽家との対話 対談01 ヴェロニク・ブランキーノ 対談02 ジョン・ゴスリング;対談03 アリエル・ウィズマン ほか ブラック/ヲタク/モード——その後のファッションニュース ヨーロッパにとってのベートーヴェン そしてアップセットを遂げたグッチ 再考を迫る「若さと老い」 そしてランバンの氷結するクールネスとパワー 大トレンドとしてのアメトラ そしてヒップホップへのエレガントな意地悪 ほか Author 菊地 成孔 Naruyoshi Kikuchi 1963年、千葉県生まれ。音楽家、文筆家。ジャズに軸足を置きながら、ジャンルレスな音楽・執筆活動を展開。
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すべての、白いものたちの
¥935
ノーベル文学賞受賞! アジア初のブッカー国際賞作家による奇蹟の傑作が文庫化。おくるみ、産着、雪、骨、灰、白く笑う、米と飯……。朝鮮半島とワルシャワの街をつなぐ65の物語が捧げる、はかなくも偉大な命への祈り。 生後すぐに亡くなった姉をめぐり、ホロコースト後に再建されたワルシャワの街と、朝鮮半島の記憶が交差する。文庫化にあたり、訳者の斎藤真理子による「『すべての、白いものたちの』への補足」、平野啓一郎による解説「恢復と自己貸与」を収録。 [出版社より] 「ハン・ガン作品、どれから読んだらいいかわからない……という方には、個人的には『すべての、白いものたちの』をお勧めしたいです。詩のように淡く美しく、それでいて強く心をゆさぶる名作です」 ーー岸本佐知子 著 者|ハン・ガン 訳 者|斎藤真理子 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|850円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|200 ISBN|978-4-309-46773-3 初 版|2023年02月 Author ハン・ガン 한강 / Han Kang 1970年生まれ。韓国の作家。邦訳著書に『菜食主義者』(李箱文学賞、ブッカー賞受賞)『少年が来る』『ギリシャ語の時間』『すべての、白いものたちの』『回復する人間』『引き出しに夕方をしまっておいた』等。 Translator 斎藤 真理子 Mariko Saito 翻訳家。著書に『韓国文学の中心にあるもの』『本の栞にぶら下がる』『曇る眼鏡を拭きながら』(共著)、訳書にチョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』他多数。
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大阪
¥924
大阪へ来た人、大阪を出た人──かつていた場所と今いる場所が「私」を通して交差する。街と人の呼吸を活写した初共著エッセイ。文庫化にあたって書き下ろし収録。解説=西加奈子。 [出版社より] 著 者|岸政彦・柴崎友香 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|840円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|312 ISBN|978-4-309-42093-6 発 行|2024年04月 Contents 地元を想像する(岸政彦) 港へたどり着いた人たちの街で(柴崎友香) 淀川の自由(岸政彦) 商店街育ち(柴崎友香) 再開発とガールズバー(岸政彦) 環状線はオレンジ、バスは緑、それから自転車(柴崎友香) あそこらへん、あれやろ(岸政彦) 大阪の友だち(柴崎友香) 1995(岸政彦) 大阪と大阪、東京とそれ以外(柴崎友香) 散歩は終わらない(岸政彦) わたしがいた街で(柴崎友香) 解説 西加奈子 Author 岸 政彦 Masahiko Kishi 1967年生まれ。社会学者。著書に『同化と他者化』(ナカニシヤ出版)、『街の人生』、『断片的なものの社会学』、『はじめての沖縄』、『マンゴーと手榴弾』、小説に『ビニール傘』『図書室』などがある。 柴崎 友香 Tomoka Shibasaki 1973年大阪府生まれ。『きょうのできごと』で作家デビュー。『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞、『春の庭』で芥川賞など受賞歴多数。著書に『その街の今は』『きょうのできごと、十年後』『千の扉』他がある。
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星の時
¥2,695
地方からリオのスラム街にやってきた、コーラとホットドッグが好きなタイピストは、自分が不幸であることを知らなかった――。「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」による、ある女への大いなる祈りの物語。 23言語で翻訳、世界的再評価の進む20世紀の巨匠が生んだ奇跡の文学。 荒野からやってきた北東部の女・マカベーアの人生を語る、作家のロドリーゴ・S・M。リオのスラム街でタイピストとして暮らし、映画スターに憧れ、コカコーラとホットドッグが好きで、「不幸であることを知らない」ひとりの女の物語は、栄光の瞬間へと導かれてゆく――。 [出版社より] 「20世紀のもっとも謎めいた作家のひとり」 ――オルハン・パムク 「カフカやジョイスと同じ正殿に属する」 ――エドマンド・ホワイト 「オブライエン、ボルヘス、ペソアと並ぶ20世紀の隠れた天才」 ――コルム・トビーン 「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」 ――ウォール・ストリート・ジャーナル 著 者|クラリッセ・リスペクトル 訳 者|福嶋伸洋 出版社|河出書房新社 定 価|2,450円+税 判 型|四六変型判/上製 頁 数|192 ISBN|978-4-309-20819-0 初 版|2021年03月 Author クラリッセ・リスペクトル Lispector Clarice 1920-1977年。ブラジルの作家。代表作に『星の時』『G・Hの受難』(以上2点は邦訳あり)『流れる水』等。2015年「COMPLETE STORIES(全短編)」が英語圏を中心に話題を集める。 Translator 福嶋 伸洋 Nobuhiro Fukushima 共立女子大学文芸学部准教授。訳書にリスペクトル『星の時』(日本翻訳大賞受賞)、マリオ・ヂ・アンドラーヂ『マクナイーマ』等。著書に『魔法使いの国の掟』『リオデジャネイロに降る雪』がある。