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古今東西、19世紀から現在まで、映画に描かれた聖者を辿ることで映画史を書き換え、あふれるような知と閃きから人間と信仰を根底から問い直す空前の映画講義。四方田映画学の集大成。
往古のジョルジュ・メリエスから、カール・テオドア・ドライヤー、ロベルト・ロッセリーニ、ピエル・パオロ・パゾリーニ、ルイス・ブニュエルまで、キリスト教の聖者物語を監督した巨匠たち。海の女神をはじめ、神道仏教の改革者たちに魅惑されたアジアの監督たち。強制収容所の悲惨を映画で描きうるかと悩んだ現代の監督たち。映画の聖性と表象不可能性を論じた、映画宗教学講義がここに開帳!
[出版社より]
著 者|四方田犬彦
出版社|河出書房新社
定 価|4,800円+税
判 型|四六変形判/上製
頁 数|360
ISBN|978-4-309-25643-6
初 版|2019年10月
Contents
聖者とは誰か
ジャンヌ・ダルクの系譜
ジャンヌ・ダルクの諸相
神の道化師、フランチェスコ
聖セバスチャンの殉教
イエス・キリストの映画的表象
東アジア最大の女神 媽祖
出口王仁三郎とトランスジェンダー
三國連太郎による親鸞
アウシュヴィッツと事後性
それでも映像を残す
奇跡と愚行
無戒と破戒
Author
四方田 犬彦 Inuhiko Yomota
1953年、大阪箕面に生まれる。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文学を学ぶ。長らく明治学院大学教授として映画学を講じ、コロンビア大学、ボローニャ大学、清華大学(台湾)、中央大学校(ソウル)などで客員教授・客員研究員を歴任。現在は映画、文学、漫画、演劇、料理と、幅広い文化現象をめぐり、著述に専念。『月島物語』で斎藤緑雨文学賞を、『映画史への招待』でサントリー学芸賞を、『モロッコ流謫』で伊藤整文学賞を、『ルイス・ブニュエル』で芸術選奨文部科学大臣賞を、『詩の約束』で鮎川信夫賞を受けた。
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