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母の呪いを猫で解く!?
いくら自分が歳を取っても、たとえ亡くなっていても、消えてなくならない存在をどうするのか。ともに猫好きなエッセイストと精神科医による切実真剣往復書簡。
「幼い頃に母を亡くした者は、埋まらない心の空洞を抱えたまま生きなければならないのでしょうか。それもマザコンというのでしょうか」(末井昭「母親の変形した投影」)
「確かに母はわたしが不細工だからとわたしを忌避したりはしませんでした。が、こちらが美しかったら、より本気で愛してくれたのは間違いない。そこが悔しいし悲しい」(春日武彦「隣の女」)
[出版社より]
「融通無碍に出入りするかれらと、深部に居座って出て行かないあのひとと。大人の男の心の中は繊細で滋味豊か。いろいろしんどいものを抱えても、とりあえず長生きしようと思わせてくれました」
──中島京子[小説家]
著 者|末井昭・春日武彦
出版社|イースト・プレス
定 価|1,500円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|312
ISBN|9784781620657
初 版|2022年03月
Contents
まえがき 末井 昭
書くことがなくなってからが勝負
第1信 末井昭→春日武彦
猫と話す
第2信 春日武彦→末井昭
鼻ちょうちんや巻き舌のこと
第3信 末井昭→春日武彦
夫婦喧嘩は猫も食わないか?
第4信 春日武彦→末井昭
猫の舌
第5信 末井昭→春日武彦
母親の変形した投影
第6信 春日武彦→末井昭
猫嫌い
第7信 末井昭→春日武彦
キー坊の恋、母の恋
第8信 春日武彦→末井昭
隣の女
第9信 末井昭→春日武彦
結核のバリヤー
第10信 春日武彦→末井昭
罪悪感、その他
第11信 末井昭→春日武彦
壊れた母性本能と工場への失望
第12信 春日武彦→末井昭
漫画もどき
第13信 末井昭→春日武彦
野良たちに安泰はない
第14信 春日武彦→末井昭
一家団欒
第15信 末井昭→春日武彦
ラジオ体操と疥癬タヌキと老いた胎児
第16信 春日武彦→末井昭
覆面レスラーと大工の源さん
第17信 末井昭→春日武彦
ねじ曲がったマザコン
第18信 春日武彦→末井昭
母子像と父子像
第19信 末井昭→春日武彦
腹這いのキー坊と顔コンプレックス
第20信 春日武彦→末井昭
今日はいい日、楽しい日
あとがき 春日武彦
罪悪感といかがわしさと
Author
末井 昭 Akira Suei
1948年岡山県生まれ。工員、キャバレーの看板描き、イラストレーターなどを経て、1975年にセルフ出版(現・白夜書房)設立に参加。『NEW SELF』『ウィークエンドスーパー』『写真時代』『パチンコ必勝ガイド』などの雑誌を次々創刊する。2012年に白夜書房を退社。現在はエッセイスト、平成歌謡バンド・ペーソスのテナーサックス奏者として活動。2014年、『自殺』で第30回講談社エッセイ賞受賞。著書に『素敵なダイナマイトスキャンダル』(ちくま文庫)、『結婚』(平凡社)、『末井昭のダイナマイト人生相談』(亜紀書房)、『生きる』(太田出版)、『自殺会議』(朝日出版社)、『100歳まで生きてどうするんですか?』(中央公論新社)ほかがある。
春日 武彦 Takehiko Kasuga
1951年京都府生まれ。日本医科大学卒業。医学博士。産婦人科医として6年間勤務したのち精神科医に転向。都立松沢病院精神科部長、都立墨東病院神経科部長等を経て、現在も臨床に携わる。著書に『不幸になりたがる人たち』(文春新書)、『無意味なものと不気味なもの』(文藝春秋)、『幸福論』(講談社現代新書)、『鬱屈精神科医、占いにすがる』(太田出版)、『猫と偶然』(作品社)、『援助者必携 はじめての精神科 第3版』(医学書院)、『無意味とスカシカシパン』(青土社)、『鬱屈精神科医、怪物人間とひきこもる』(キネマ旬報社) 、『あなたの隣の精神疾患』(インターナショナル新書)、『こころの違和感 診察室』(河出新書)ほか多数。
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