エンゲルスが闇に葬った『資本論』の核心とは――?
『資本論』の続巻を構想しつつ最後の旅に赴いたマルクス。残された膨大なメモや記録、史実の中からマルクスの旅を再現し、ドイツの社会学の泰斗が描く、大胆な仮説。
「著者はマルクスの足跡を順次、マルクス自身の手紙をもとに丹念に追っていく。パリからマルセイユまでの鉄道の旅、アルジェまでの船旅。その途上での若い女性との邂逅。夢のなかで去来するさまざまな過去の記憶。亡くなった妻のこと。モンテカルロでは賭博に明け暮れる富豪たちを目の当たりにし、誘われるがままにカードゲームにも参加。その体験の分析から、やがてカジノ資本主義の対処法の考察へと移って行く――。マルクスが己の死を予感しながらもその視線の先に見据えていたものに思いを馳せてみてはいかがだろう」(「訳者あとがき」より抜粋)。
[出版社より]
著 者|ハンス・ユルゲン・クリスマンスキ
訳 者|猪股和夫
出版社|太田出版
定 価|2,400円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|168
ISBN|9784778315252
初 版|2016年06月
Contents
プロローグ
第1章 ロンドンから地中海岸へ
第2章 アルジェ
第3章 モンテカルロ、カジノ資本主義
第4章 ロンドンに帰る、そして死
エピローグ
原註
登場人物
マルクス最後の旅地図
年譜
訳者あとがき
参考文献
Author
ハンス・ユルゲン・クリスマンスキ Hans Jürgen Krysmanski
1935年生まれ。ドイツの社会学者。ヴェストファーレン・ヴィルヘルム大学名誉教授。専門は科学社会学。学術書のほか、『羊飼いと狼――金や力のエリートはいかにして世界を手中にしているのか』(未邦訳)など一般向けの著書もある。
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