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形式は反動の階級に属している/稲川方人詩集
¥2,420
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未刊詩篇を再編した稲川方人、初めての、そして最後の詩篇集。 1990年代以後の現代詩の「抒情」を、傷だらけの時代へと召喚し、多様な声の交叉するその場から眺望される未踏の詩学! 漫画家・ユズキカズの少年像が誘う。 [出版社より] 著 者|稲川方人 出版社|書肆子午線 定 価|2,200円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|128 ISBN|978-4-908568-01-5 初 版|2015年11月 Contents 序章 輝く芒 いずこへか、鉄橋の影 ヴィジョン 死者の番 一名の詩に、樹は生い繁る スタンダード・サイズ 花火の子供 年老いた先生の傘の下でぼくは肝をひやしながら指さした 船の映画は、一九五〇年代のさびしい人々の目に映る かくある貧しき都市に反駁ありや ぼくがどんな町に帰るのか誰も教えない さようならアントナン、ぼくはまだそこまでは行かない 約束の人を待ちながら 帝国叙説Ⅰ 帝国叙説Ⅱ 首飾りの歌 ピュア・ゾーン 最終戦争のとき 形式は反動の階級に属している 海で、永遠の奇数を数える 秋のエクリ コオロギ遺文 SKA フォン・ゴッテス・グナーデン、たたかう川を コモンウェルス・チャイニーズ ペイル・ライダー 追悼詩篇 磯辺を行く亡き母に捧ぐ 善悪の面影
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眞鍋先生 詩人の生涯
¥2,420
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眞鍋呉夫生誕100年記念出版。戦時下、同人誌「こをろ」に集った若き文学者たちとの青春、「現在の会」への参加と共産党への入党、日本浪曼派の流れを汲む文芸誌「ポリタイア」への参加、戦争、戦後を通し「孤立においての連帯」を求めた俳人・作家、眞鍋呉夫。43年にわたってその謦咳に接した著者が描く詩人の生涯。 [出版社より] 著 者|近藤洋太 出版社|書肆子午線 定 価|2,200円+税 判 型|四六判 頁 数|256 ISBN|978-4-908568-26-8 初 版|2020年1月 Contents 序章 輝く芒 第一章 博多の気質 第二章 「こをろ」矢山哲治と島尾敏雄 第三章 戦時下と「こをろ」の周囲 第四章 青年俳人 眞鍋呉夫 第五章 「午前」と北川晃二 第六章 石神井の作家 第七章 「現在」と伊達得夫 第八章 「あいつは死ねばよかった」 第九章 「ポリタイア」と古木春哉 第十章 生涯無結社 第十一章 眞鍋家の食卓 第十二章 不戦だから、不敗 終 章 終焉記 あとがき Author 近藤洋太 Yota Kondo 1949年福岡県久留米市生まれ。中央大学商学部経営学科卒業。詩集に『筑紫恋し』(11年)、『果無』(13年)、『CQICQ』(15年)、『現代詩文庫231近藤洋太詩集』(16年)、『SSS』(17年)など。評論集に『矢山哲治』(89年)、『反近代のトポス』(91年)、『〈戦後〉というアポリア』(00年)、『保田與重郎の時代』(03年)、『人はなぜ過去と対話するのか─戦後思想私記』(14年)、『辻井喬と堤清二』(16年)、『詩の戦後―宗左近/辻井喬/粟津則雄』(16年)、『ペデルペスの足跡―日本近代詩史考』(18年)。
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想像星座群
¥2,640
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ここに つづけられない詩を、 セロテープと花でおさえて 夜でも朝でもなく、いま、立っていること ──「文化祭 午後の部」より 著者|白鳥央堂 出版社|書肆子午線 定価|2400円+税 判型|A5判 ページ数|160 ISBN|978-4-908568-21-3 Contents 姉妹(星空の中で) ひなた泣かないで 双子音階 NewDays シヴァンの空、四分の三暴風 / アリアロス 転校生 白錆の降るみち ローンピーク ひまりの星々 クルス 白夜のおわる日に wor ship / こころにもない物語 シレキントンの自縛霊 みーちゃんとぼくの枕元 文化祭 午後の部 すずかぜ 小海線 The Verse Pathfinder 風位、ハテ Author 白鳥央堂 Shiratori Hisataka 1987年、静岡県生まれ。第47回現代詩手帖賞受賞。著書に第1詩集『晴れる空よりもうつくしいもの』。
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現実のクリストファー・ロビン 瀬戸夏子ノート2009-2017
¥2,970
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歌人・瀬戸夏子の真摯で豊穣な言葉は今日も世界と交差してゆく。 先鋭的な作品と批評により注目を集める歌人の初の散文集。 同人誌「町」「率」や機関誌「早稲田短歌」に発表された、穂村弘、荻原裕幸、永井祐など、「ニューウェーブ」、「ポストニューウェーブ」の歌人たちを論じた評論から、フェミニズムの視点から批評を展開し、議論を呼んだ歌壇時評、著者へのロングインタビュー、日記や詩集、小説作品、ネットプリントで配布された個人誌まで、その目を見張る多彩なテクストをここに集積する。 ──この本をまとめるにあたって、たまっていた自分の文章を読みかえすことになったが、もちろん年月の経過による巧拙の差などはあれど、うんざりするほどひとつのことしか言っていないように思えた。それは、わたしはつねにクリストファー・ロビンを愛するが、現実のクリストファー・ロビンを知りたいという欲望に打ち勝つことはできず、結局のところ、そのふたりのあわいにあるものについて永遠に語りつづけていたい、という欲望である。その欲望とは一見関係のなさそうにとらえられるかもしれない文章にさえ、その欲望ははっきりと宿ってしまっている──(「あとがき」より) [出版社より] 著者|瀬戸夏子 出版社|書肆子午線 定価|2700円+税 判型|四六判並製・筒函入り ページ数|416 ISBN|978-4-908568-20-6 Author 瀬戸夏子 Natsuko Seto 1985年生まれ。2005年の春より作歌を始め、同年夏、早稲田短歌会に入会。その後2009年の創刊から2011年の解散まで同人誌「町」に参加し、現在「率」同人。著作に第一歌集『そのなかに心臓をつくって住みなさい』(私家版、2012年)、第二歌集『かわいい海とかわいくない海end.』(書肆侃侃房、2016年)。
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タイムスリップの断崖で 絓秀実時評集
¥2,530
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リベラル・デモクラシーの断崖から世界を照射する 2004年の小泉政権下でのイラク邦人人質事件から2015年の安保関連法案をめぐる国会前デモまで、そこに顕在化した「リベラル・デモクラシー」のリミット=断崖を示す、現在、最もアクチュアルな批評家・絓秀実の最新時評集! 2016年現在の「戦後憲法」と「民主主義」をめぐる書き下ろし論考(「戦後憲法は「正統」に成立したのか、民主主義が必須に内包する「革命」をめぐって」)を収録。 文中で言及された出来事や固有名詞等についての、10万字以上に及ぶ脚注を付す。 [出版社より] 著者|絓 秀実 出版社|書肆子午線 定価|2300円+税 判型|四六判並製 ページ数|312 ISBN|978-4-908568-08-4 Author 絓 秀実 Hidemi Suga 1949年生れ。文芸評論家。著書に「反原発の思想史」「「帝国」の文学」「革命的な、あまりに革命的な」「吉本隆明の時代」など。
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詩の戦後––宗左近/辻井喬/粟津則雄
¥2,640
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戦後、詩は何を経験してきたのか。 1955年『死の灰詩集』論争で切り開かれた詩の戦後。2011年東日本大震災後の現在まで、詩は何を経験してきたのか。宗左近、辻井喬、粟津則雄、寺門仁、古木春哉、秋山清、吉本隆明、眞鍋呉夫の名と共に語られる詩の戦後の記憶。 [出版社より] 著者|近藤洋太 出版社|書肆子午線 定価|2400円+税 判型|四六判並製(クータ・バインディング) ページ数|352 装幀|佐々木陽介 ISBN|978-4-908568-06-0 contents 第一章 詩の戦後 戦後詩の成立──『辻詩集』と「死の灰詩集」のあいだ 詩の断絶/詩の終焉 反「師系」の文学の系譜 私性と韻律 文転・離群・戦後 中村稔氏への手紙―『私の昭和史』(全五巻)を読んで 寺門仁 「遊女」の謎 古木春哉 古木春哉の死 宗左近 宗左近と戦争 宗左近への接近 秋山清 秋山清と直接行動 吉本隆明 吉本隆明の死 眞鍋呉夫 黙つて置いてゆきし若鮎 眞鍋先生を哭す 眞鍋呉夫の俳句 すべての表現は本歌取りでなければならない 辻井喬 辻井喬という謎 辻井喬の死 粟津則雄 粟津さんの眼力 言葉に感応する力 詩の戦後――宗左近/辻井喬/粟津則雄 第二章 われわれが踏み込みつつある世界 二〇〇三年─二〇一五年 われわれが踏み込みつつある世界 詩人の系譜 死を見つめる眼差し 日常との調和 他者との異和 詩を書かないということ 詩の癒し 詩の力 詩はなにを祈るのだろう 人はなぜ哀しい生きものとして死ぬのか 今日の「遠いものの連結」 はじめからそこにあった哀しみ わたしは孤独であり 孤独ではなかった 詩は予知する/大地も被災する 詩の経験 第三章 空瓶通信抄 震災前/震災後 退職の弁 活字が消える日 わが朝鮮 天皇制に関する覚書 不特定多数・特定少数 尖閣諸島・延坪島、朝鮮高校授業料無償化問題 震災記 火急すみやかに原発依存から脱却せよ ふるさとは母います国 〈震災後〉という時代 Author 近藤洋太 Yota Kondo 1949年福岡県久留米市生まれ。詩集に『もがく鳥』(78年)、『七十五人の帰還』(81年)、『カムイレンカイ』(85年)、『水縄譚』(93年)、『水縄譚其弐』(00年)、『筑紫恋し』(11年)、『果無』(13年)、『CQICQ』(15年)、『SSS』(17年)など。評論集『矢山哲二』(89年)、『反近代のトポス』(91年)、『〈戦後〉というアポリア』(00年)、『保田與重郎の時代』(03年)、『人はなぜ過去と対話するのか──戦後思想私記』(14年)、『現代詩文庫231近藤洋太詩集』(16年)、『辻井喬と堤清二』(16年)、『詩の戦後──宗左近/辻井喬/粟津則雄』(16年)。
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モノローグ ─戦後小学生日記─ 沖島勲未映画化シナリオ集成
¥3,520
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映画を志す若い感性がいま「世界」を発見するために! 異界の風を運び来た映画作家・沖島勲、その未映画化シナリオ五篇をここに集成。 [出版社より] 著者|沖島勲 出版社|書肆子午線 定価|3200円+税 判型|四六判上製 ページ数|336 ISBN|978-4-908568-03-9 contents 未映画化シナリオ ・モノローグ ─戦後小学生日記─ ・虚数 ・やる人、見る人、聞く人─性の階級社会 ・月光 ・イン・ザ・ホール エッセイ ・映画と教育 生きにくいものを生きやすくする手練手管 ・父の“目”について 映画制作意図 ・《月光》制作意図 童話 ・狐と千鶴子とハーモニカ