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なぜ日本では「痴漢」という性犯罪が、こんなにも日常化しているのか? そして、「被害」の対で語られるべき「加害」ではなく、なぜ今「冤罪」ばかりが語られるのか? 戦後から現在までの雑誌や新聞記事を分析し、これまで痴漢がどう捉えられ、社会の意識がどうつくられてきたかを読みといていく、これまでなかった「痴漢」研究の書。前提を共有し、解決策を考えていくために必読の一冊。
痴漢事件はどれくらい起こっているのか/夏は痴漢が増える、という思い込み/痴漢被害者に求められる「羞恥心」とは?/「痴漢は犯罪です」――は本当か?/女性専用車両は誰のために生まれたか/痴漢が娯楽になっていく過程/痴漢ブームは終わらない/たかが痴漢、されど痴漢冤罪の矛盾/痴漢=性依存というアプローチが注目される理由…etc.
[出版社より]
著者|牧野雅子
出版社|エトセトラブックス
定価|2,400円+税
判型|四六判
ページ数|256
ISBN|978-4-909910-01-1
初版|2019年11月
Contents
第1部 事件としての痴漢
痴漢事件はどのくらい起こっているのか
痴漢事件はどう捜査される
痴漢を取り締まる条例
第2部 痴漢の社会史〜痴漢はどう語られてきたのか
戦後から1960年代まで〜電車内痴漢という被害
1970年代〜悩まされる女性たち
1980年代〜文化と娯楽としての痴漢
1990年代〜痴漢ブームと取締り
2000年以降〜痴漢冤罪問題と依存症
第3部 痴漢冤罪と女性専用車両
痴漢冤罪ばかりが語られる理由
女性専用車両をどう考えるか
Author
牧野雅子 Masako Makino
1967年、富山県生まれ。龍谷大学犯罪学研究センター博士研究員。警察官として勤めたのち、 京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(人間・環境学)。 専門は、社会学、ジェンダー研究。 著書に、『刑事司法とジェンダー』(インパクト出版会)、 『生と死のケアを考える』(共著、法蔵館)がある。
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