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美術において重要なのは主題ではない、線・形・色がすべてだ——。
本書は、イタリアを代表する美術史家ロンギの伝説的講義録である。第1部「イデー」では、事物の躍動を捉えつつ展開していく線、光による造形性、色彩表現とその綜合様式など、美的判断の基準を提出。続く第2部「歴史」では、古代ローマから“イタリア絵画の終焉”までをイデーに基づいて論じる。絵画が心理的歴史的な説明図に堕することなく、純粋に視覚的に批評されるべしという透徹した主張は、パゾリーニやモランディらに絶大な影響を与えた。収録図版多数。
[出版社より]
著 者|ロベルト・ロンギ
訳 者|和田忠彦・丹生谷貴志・柱本元彦
出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫]
定 価|1,500円+税
判 型|文庫版/並製
頁 数|384
ISBN|978-4-480-09990-7
初 版|2020年6月
Contents
1 イデー
線的様式
造形的様式
造形的=線的様式
形の遠近法的様式
純色彩的様式 ほか
2 歴史 イタリア絵画の変遷
ローマのモザイクの造形的様式
ビザンティンの色彩的様式
ギリシア=ビザンティンの線的様式
ロマネスク時代におけるこれらの芸術様式の細々とした継続
ドゥッチョと華紋線 ほか
Author
ロベルト・ロンギ Roberto Longhi
1890‐1970年。イタリア・アルバ生。20世紀イタリアを代表する美術史家。トリノ、ローマで学んだ後、ヨーロッパを放浪。ボローニャ大学で中世・近代美術史を講じ、第二次世界大戦後フィレンツェ大学に移る。戦後イタリアを代表する月刊誌『パラゴーネ』を主宰。
Translator
和田 忠彦 Tadahiko Wada
東京外国語大学名誉教授。
丹生谷 貴志 Takashi Nibuya
神戸市外国語大学名誉教授、
柱本 元彦 Motohiko Hashiramoto
大学非常勤講師・翻訳家。
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