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ワールドイズファイン、センキュー膜っぽい空気をゆけば休診日かよ
塔短歌新人賞・笹井宏之賞永井祐賞を受賞した著者による待望の第一歌集。鴨川沿いをiPhone片手に歩く「ぼく」の暮らしは、変わりながら、歌のなかでみずみずしく輝きつづける。
[出版社より]
「もう一人の自分が勝手に喋りだして「旅に出よう」と誘ってきた」
——小山田壮平[ミュージシャン]
「もしあなたがいま本屋で、本文より先に解説を立ち読みしてしまっているならば、わたしの能書きはきれいに忘れ、とっととレジに行くべきなのだ」
——斉藤斎藤[歌人]
著 者|阿波野巧也
出版社|左右社
定 価|1,800円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|172
ISBN|978-4-86528-280-1
初 版|2020年7月
Contents
I ワールドイズファイン/シティトライアル/cube/モード/Singin’ in the rain/スペシャルサンクス/雨が降ったら/冬の炭酸
II 寿司以降のcolor space/犬とヨットの風景/たくさんのココアと加加速度/生活の修辞学/さらに音楽は鳴り続ける/大技/かまわない/暗算/手紙
III 緑のベンチと三匹の犬/自然/こしあんと思案/Sit in the sun/盆暗/凸凹/レモン
解説 すれ違うとき、ぼくはもらう 斉藤斎藤
あとがき
[ 収録歌より ]
だいなしの雨の花見のだいなしな景色のいまも愛なのかなあ
フードコートはほぼ家族連れ、この中の誰かが罪人でもかまわない
夜の居酒屋はじけるような暗算を見せつけられてうれしくなった
父親とラッパの写真 父親は若くなりラッパを吹いている
解き方を忘れ去られたルービックキューブがこの町にいくつある?
きみの書くきみの名前は書き順がすこしちがっている秋の花
Author
阿波野 巧也 Takuya Awano
一九九三年大阪府生まれ。二〇一二年、「京大短歌会」、「塔」に入会。二〇一七年、「京大短歌会」卒業。二〇一九年、「塔」退会。現在は同人誌「羽根と根」に所属。二〇一五年、第五回塔新人賞。二〇一九年、第一回笹井宏之賞にて永井祐賞。
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