見ず知らずの人々を強固な同胞意識で結びつけるナショナリズム。それは近代世界の基本原理でありながらも、各地で数々の軋轢や衝突を引き起こしてきた。人為的に創られたものと論じられる一方で、伝統や歴史に根ざした自然なものとして感受される、この矛盾に満ちた心性はいかにして生まれたのか。
本書では、ナショナリズムをめぐって繰り広げられてきた数多の議論を整理し、イデオロギー、政治運動、文化などが絡み合うその全貌に迫る。ナショナリズムは消え去る運命にあるのか、それとも今後も強い影響力を保ちつづけるのか―。ゲルナー、アンダーソン、ホブズボームらとともに長年研究を主導してきた大家による最良の入門書。本邦初訳。
[出版社より]
原 書|Nationalism
著 者|アントニー・D・スミス
訳 者|庄司信
出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫]
定 価|1,300円+税
判 型|文庫版/並製
頁 数|384
ISBN|978-4-480-09873-3
初 版|2018年06月
Contents
第1章 概念
第2章 イデオロギー
第3章 パラダイム
第4章 理論
第5章 歴史
第6章 将来展望
Author
アントニー・D・スミス Anthony D. Smith
1939−2016年。オクスフォード大学のウォドム・カレッジで古典学と哲学を学び、LSEで社会学の修士と博士の学位を、ロンドン大学で美術史の博士の学位を取得。長年、LSEで社会学の教授をつとめ、歴史的継続性を重視したアプローチによって、ナショナリズム研究の新たな地平を切り拓いた。おもな邦訳書に『ナショナリズムの生命力』『ネイションとエスニシティ』『選ばれた民』などがある。
Translator
庄司 信 Makoto Shoji
1958年生まれ。日本赤十字秋田看護大学非常勤講師。おもな訳書に、エリック・ホブズボーム『ナショナリズムの歴史と現在』(共訳)、クリスティアン・ボルフ『ニクラス・ルーマン入門』、ユルゲン・ハーバーマス『自然主義と宗教の間』(共訳)などがある。
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