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氷河期以来、人は色鮮やかな顔料を使い、工夫を凝らして化粧をしてきた。だが、人はなぜ化粧をするのだろうか。古代から現代までの化粧と化粧品の歴史を、第一線で活躍するメイクアップアーティスト、リサ・エルドリッジが調査研究し、集大成した1冊。
第1部では、古代の化粧に注目し、赤、白、黒の3色をテーマに、化粧品の原材料、化粧する理由、古代の化粧観などに触れる。第2部では一大産業と化した化粧産業に関して、メディアの発達、美容のパイオニアたちの登場、各化粧アイテムやブランドの発祥と発展、化粧品研究の最先端という観点から言及していく。
また化粧の本質や魅力を明らかにし、社会情勢、宗教、ファッションなどさまざまな影響で変化する女性観についても論じている。各章に選りすぐりの「化粧の女神」の写真、興味深い「コラム」とともに、美しい挿絵を数多く織り交ぜて構成。
[出版社より]
「エルドリッジのこの美しい本は、化粧の歴史の研究と調査を重ねて生まれた。美容マニアにも、化粧にあまり興味のない人たちにとっても(つまり誰でも)必読である。エルドリッジは、時代を超えて化粧が施される理由、化粧品の原材料、また化粧が今日の女性たちの生き方に及ぼす影響を探求する」
——『デイリー・テレグラフ』評
著 者|リサ・エルドリッジ
訳 者|加藤恵理子・水谷富久子
出版社|国書刊行会
定 価|5,800円+税
判 型|A4変型判/上製
頁 数|240
ISBN|978-4-336-06569-8
初 版|2020年11月
Contents
はじめに
プロローグ フェイスペイント
第1部
古代の色
赤:不滅の美
白:化粧の政治学
黒:黒の美
第2部
化粧産業
メディアとモチベーション:夢を創る
美容のパイオニアたち:先見性とアメリカのヤマ師
化粧ポーチの中の歴史:素朴な化粧からグローバルブランドへ
開発の最先端:未来へ
あとがき:顔を真似る
Author
リサ・エルドリッジ Lisa Eldridge
美容業界で最も経験豊かなメイクアップアーティストのひとり。メイクを手掛けた著名人には、ケイト・ウィンスレット、ケイティ・ペリー、キーラ・ナイトリー、エマ・ワトソンなど世界で輝く魅力的な女性たちが名を連ねる。20年にわたってこの仕事に携わり、彼女の専門技術やメイクアドバイスは、人気のテレビ番組から、一流のファッション誌、新聞に至るまで、あらゆる情報発信サイトで取り上げられている。メイクのアドバイス動画を立ち上げ、また驚異的な人気を誇る自身のウェブサイトでメイクレッスンを最初に行ったメイクアップアーティストのひとり。またマート&マーカスやピーター・リンドバーグ、ソルヴ・スンツボ、パトリック・デマルシェリエなど、多くの優れたファッション・フォトグラファーとともに活動する有能な編集者でもある。
一方で多くの有名な高級ファッションブランドや美容ブランドが彼女の専門知識と高度な技術に注目し、広告キャンペーンやファッションショー(クロエ、アルベルタ・フェレッティ、プラダなど)でのタイアップを求めている。現在はランコムのグローバル・メイクアップ・クリエイティブ・ディレクターとして働くかたわら、資生堂とともにメイクアップ製品の開発を手掛ける。パリ、ニューヨーク、ロサンゼルスを生活基盤としていたが、現在はロンドンに活動拠点を移している。
Translator
加藤恵理子 Eriko Kato
東京女子大学短期大学部英語科卒業。アメリカに留学。
水谷富久子 Fukuko Mizutani
東京女子大学文理学部英米文学科卒業。
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