近年はなかなか読むことが出来なかった“幻”のミステリ作品群が編者の詳細な解説とともに甦る。夜の街の片隅で起こる世にも奇妙な出来事たち。
狂った男が異様なテンションで昔馴染みの女性について独白する「幻の女」、天国とこの世を行き来して自分を殺した犯人を探す「たたけよさらば」他、予測不能の結末、設定や形式、登場人物までが奇妙かつ巧妙に組み上げられた作品群。1960年代から70年代に執筆された“異色”過ぎる物語15編が初の文庫化。「ミステリ作家田中小実昌」の軌跡を追った日下三蔵による詳細な解説も収録。
[出版社より]
著 者|田中小実昌
編 者|日下三蔵
出版社|筑摩書房[ちくま文庫]
定 価|840円+税
判 型|文庫版/並製
頁 数|400
ISBN|978-4-480-43715-0
初 版|2021年01月
Contents
落花水
適切な世界の適切ならざる私
私は“すべて”を覚えている
産声を生む
雨に濡れて、蜜をそそぐ
単行本未収録詩
Author
田中 小実昌 Komimasa Tanaka
1925年東京生まれ。東京大学文学部哲学科中退。バーテン、香具師などの職を転々とする。J.H.チェイス、R.チャンドラー、C.ブラウンの名訳で知られる。1979年「浪曲師朝日丸の話」「ミミのこと」で第81回直木賞、同年『ポロポロ』で第15回谷崎潤一郎賞を受賞した。2000年2月アメリカで客死。
Editor
日下 三蔵 Sanzo Kusaka
1968年神奈川県生まれ。SF・ミステリ評論家、アンソロジスト。
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