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「いかに生きるべきか」に社会は答えてくれない。
アイデンティティの苦難を解く現代的古典。
後期近代において、個人は特定の場所や宗教、慣習から切り離され、グローバルな社会と相互に繋がるようになった。常に新たな情報に開かれ、継続的な変化が前提となる時代に、自己アイデンティティは外的準拠点を失い、その物語を自ら構成しつづけることでのみ保たれる「再帰的プロジェクト」となる。それは、不確実で多様な選択肢の中から「いかに生きるべきか」を選び続ける重荷を自己に課すものでもあった。精神分析、心理学、社会学など多分野の研究をもとに独自の理論的枠組みを作り上げ、近代的自己の持つ可能性と苦難を読み解いた現代的古典。
[出版社より]
著 者|アンソニー・ギデンズ
訳 者|秋吉美都・安藤太郎・筒井淳也
出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫]
定 価|1,500円+税
判 型|文庫版/並製
頁 数|496
ISBN|978-4480510631
刊 行|2021年08月
Contents
謝辞
イントロダクション
第一章 ハイ・モダニティの輪郭
第二章 自己:存在論的安心と実存的不安
第三章 自己の軌跡
第四章 宿命、リスク、安心
第五章 経験の隔離
第六章 自己の苦難
第七章 ライフ・ポリティクスの登場
注
用語解説
解題 新しい思考の道具箱──近代社会の研究プログラムに向けて (秋吉美都)
文庫版解題 三十年後の答え合わせ (秋吉美都)
訳者あとがき (筒井淳也)
文庫版訳者あとがき (筒井淳也)
索引
Author
アンソニー・ギデンズ Anthony Giddens
1938年、イギリス生まれ。社会学者。ケンブリッジ大学教授などを経て、LSEの学長を務めた。現在はLSE名誉教授、イギリスの上院議員。著書に『親密性の変容』、『第三の道』、『社会学』など多数。
Translator
秋吉 美都 Mito Akiyoshi
1969年生まれ。社会学者。専修大学人間科学部教授。
安藤 太郎 Taro Ando
一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程満期退学。
筒井 淳也 Junya Tsutsui
1970年生まれ。社会学者。立命館大学産業社会学部教授。
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