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ユリイカ 2021年09月号 立花隆

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ジャーナリストの肖像。

ニュージャーナリズムの時代からおよそ世辞万端、時事から古今の文物に通じるかのように扱われながら一貫したテーマを手放さなかった後年に至るまで立花隆がひたすらに書きつづけ、そこに剔抉されていたもの、人間が人間として生きてあることとはなにか、死にさえ恐れず向かっていったその軌跡を追う。
[編集部より]


出版社|青土社
定 価|1,600円+税
判 型|A5変型判/並製
頁 数|285

ISBN|978-4-7917-0405-7
初 版|2021年08月


Contents
特集*立花隆――1940-2021



■インタビュー
「純粋観客」に向かって――クールとホットの狭間に / 平尾隆弘 聞き手・構成=木村俊介

■立花隆の季節
橘隆志が生きた時間 / 池辺晋一郎
“最初の歴史家”としてのジャーナリスト / 船橋洋一

■〈研究〉という腑分け
大宅壮一と立花隆――「智的労働の集団化」・大宅文庫と「田中角栄研究」 / 阪本博志
「田中角栄研究」以前以後――「政治家の研究」とはなにか / 鈴木洋仁
屋上からの眺め――あるいは『立花隆の書棚』から見える風景 / 鈴木貴宇
六八年と自共対決の葬送――立花隆の共産党論に寄せて / 小泉義之
「VS」と「アウフヘーベン」 / 長濱一眞

■見当識の探求
学術研究の大応援者、立花さんの思い出 / 佐藤勝彦
知るために生ききる――晩年の番組制作で間近に見た姿から / 岡田朋敏
Specimenの棚 / 薈田純一

■生命の輪郭と科学の精神
科学ジャーナリストではなく、科学応援者 / 内田麻理香
科学と「臨死体験」――立花隆の死生観 / 橋迫瑞穂
「脳死三部作」と脳死――立花隆のレールの外側へ / 古俣めぐみ
『宇宙からの帰還』はどこから帰ってきたのか / 井田 茂

■「調べて書く」ために
立花さんを東大にお呼びした理由 / 松田良一
立花先生と情報技術 / 加藤 淳
教育者としての立花イズム / 岩田陽子

■亡国の知識人
時代の寵児というの他なし――立花隆氏追悼 / 高山 宏
現代的教養とプラクティカルな歴史――『天皇と東大』の歴史哲学 / 木村直恵
「知識人」と「知の巨人」――二〇二一年、立花隆から考える / 木村政樹
「知の巨人」の小ささ――立花隆における読書と教養 / 松井健人

■エコロジー的発想の往還
立花隆というガルガンチュア / 宇田川 悟
コンポスト葬――生物としての生と死 / 岡安直比
立花隆『「知」のソフトウェア』を再読して / 横田増生

■いま、立花隆を読む
時代精神の「HOT」な記録――立花隆『アメリカ性革命報告』を読む / 水無田気流
青春の群像劇――『青春漂流』について / 藤田結子
フィルムと闇の奥――立花隆映画研究 / 吉田伊知郎
立花隆と香月泰男が遺してくれた「記憶の遺産」 / 山 愛美
ひとが「タチバナる」とき――立花隆は武満徹になにを聞きたかったのか / 渡邊未帆

■立花隆と未来
立花隆主要著作解題 / 緑 慎也
立花隆略年譜



■連載
私の平成史 19 / 中村 稔

■物語を食べる*8
人力車には植民地の影が射す / 赤坂憲雄

■詩
相撲 他二篇 / 小峰慎也

■今月の作品
堀内愛月・明石裕里・ピエルロモント・澁澤赤・為平澪・森ジュンイチ / 選=和合亮一

■われ発見せり
ペットとメディアの一八世紀 / 貝原伴寛



表紙・目次・扉=北岡誠吾

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