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わたしは自分が最後の植民地育ちなのではないかと感じることがある——。
カルチュラル・スタディーズの立役者、初の回想録。
文化を権力との闘争の現場として研究するカルチュラル・スタディーズの土台をつくりあげた思想家、スチュアート・ホール。1930年代ジャマイカの中産階級の家庭で生まれたのち、宗主国イギリスへ。植民地・人種・階級をめぐって揺れる帝国主義末期のイギリスを分析しながら、脳裏には常にジャマイカの記憶があった。人種的、文化的、そして政治的自由を思索したホールの青年期がはじめて明かされる半生記。
[出版社より]
著 者|スチュアート・ホール、ビル・シュワルツ
訳 者|吉田裕
出版社|人文書院
定 価|4,800円+税
判 型|四六判・上製
頁 数|484
ISBN|9784409041178
初 版|2021年10月
Contents
日本語版序文 ビル・シュワルツ
はじめに ビル・シュワルツ
第Ⅰ部 ジャマイカ
第1章 植民地の情景、植民地の臣民
第2章 ふたつのジャマイカ
第3章 カリブ海地域の思想――クレオール化する思考/思考をクレオール化する
第4章 人種とその否認について
第Ⅱ部 ジャマイカを離れて
第5章 近代に徴用されて
第Ⅲ部 幻想への旅
第6章 オクスフォードとの出会い――ディアスポラ的自我の形成
第7章 カリブ海地域からの移民――ウィンドラッシュ世代
第Ⅳ部 移行地帯
第8章 故郷としてのイングランド
第9章 政治
訳注
解説
訳者あとがき
人名索引
Author
スチュアート・ホール Stuart Hall
1932年、ジャマイカ生まれ。2014年没。イギリスの文化理論家。バーミンガム大学の現代文化研究センターを率い、カルチュラル・スタディーズを確立した。著書に、Policing the Crsisis' Mugging, the State and Law & Order(Chas Critcherらとの共著、Palgrave, 1978)、The Hard Road to Renewal: Thatcherism and the Crisis of the Left(Verso, 1988)、Essential Essays, Vol. 1 & Vol. 2(Duke University Press, 2019)など。
ビル・シュワルツ Bill Schwarz
1951年、イギリス生まれ。ロンドン大学クイーンメアリー校教授。専門は歴史学、ポストコロニアル・セオリー、カルチュラル・スタディーズ。著書に、Memories of Empire: The White Man's World(Oxford University Press, 2013)など。
Translator
吉田 裕 Yutaka Yoshida
1980年、岐阜県生まれ。東京理科大学准教授。専門はカリブ文学及び思想、文化研究。著書に『持たざる者たちの文学史 帝国と群衆の近代』(月曜社)。訳書にノーム・チョムスキー『複雑化する世界、単純化する欲望 核戦争と破滅に向かう環境世界』(花伝社)、ニコラス・ロイル『デリダと文学』(共訳、月曜社)、ポール・ビュール『革命の芸術家 C・L・R・ジェームズの肖像』(共訳、こぶし書房)、ジョージ・ラミング『私の肌の砦のなかで』(月曜社)など。
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