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「美術」とは何かが問い直される時代にあって、日本の美術家たちは、どのような思想のもとにいかなる創作活動を展開してきたか。
具体、ハイレッド・センター、もの派、美共闘、ポストもの派……。
戦後40年の日本美術の流れを跡付け、欧米の模倣でもなく、伝統への回帰でもないその逸脱の軌跡の中に、日本固有の「美術」の萌芽を読みといていく。作品や展覧会をもとに論じるだけでなく、針生一郎、宮川淳らの批評や、李禹煥ら作家の思想も追った。「類としての美術」を提唱した鮮烈な批評にして画期的通史、およそ100頁の増補を加えた決定版。 解説=光田由里。
[出版社より]
著 者|千葉成夫
出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫]
定 価|1,500円+税
判 型|文庫版/並製
頁 数|496
ISBN|978-4-480-51070-9
刊 行|2021年09月
Contents
序
第一章 「具体」―アンフォルメル―「反芸術」
Ⅰ 批評の推移
Ⅱ 「具体」とは何か
Ⅲ アンフォルメル
Ⅳ 「反芸術」のとらえなおし
第二章 一九六〇年代
Ⅰ ハイレッド・センターから「環境芸術」へ
Ⅱ 日本概念派
第三章 「もの派」
Ⅰ 「もの」の位相の展開
Ⅱ 世界とのかかわりの思想
第四章 一九七〇年代
Ⅰ 美術学生の反乱
Ⅱ 類としての美術
Ⅲ 美術の現在
増補 この先へ
増補へ
Ⅰ 「もの派」の展開と変容
Ⅱ 「ポストもの派」の展開 1
Ⅲ 「ポストもの派」の展開 2
Ⅳ 「いま」のあとさき
註
あとがき
文庫版あとがき
文庫版解説にかえて(光田由里)
Author
千葉 成夫 Shigeo Chiba
1946年生まれ。美術批評家。早稲田大学文学部大学院文学研究科博士課程修了(西洋美術史専攻)。フランス、パリ第一大学博士課程留学(同・大学博士号取得)。東京国立近代美術館学芸員、中部大学教授などを務めた。国内外の多くの展覧会企画等にも携わる。著書に『未生の日本美術史』など多数。また個人美術批評誌『徘徊巷』を2002年から(現在第16号迄)刊行。
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