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「水俣」はなぜ世界をひきつけたのか。近代化と日本的体質の悪しき象徴=水俣病を見つめ続けた作家による「水俣」の姿、未来への視座。
他者の悲惨な体験に私たちはどう向き合えるのか。
“遅れて来たよそ者”として、水俣にたどり着いた著者が触れた生類への祈りと共に生きる人々の姿、魂のことば。
水俣病公式確認から65年。いまごろ水俣にやって来るとは、あんたもめずらしい人だ。
よくもまあ、おいでくださった――。
まっさきに枯れたのは松の大木だった。海が病み、魚が死に、人が死んだ。現代文明社会の負の側面をその身に引き受け、闘い、それでも人間を信じるとは?
[出版社より]
著 者|田口ランディ
出版社|河出書房新社
定 価|1,950円+税
判 型|四六変型判・並製
頁 数|204
ISBN|978-4-309-02992-4
初 版|2021年09月
Contents
第一章 水俣へ
第二章 水俣の祈り 杉本栄子――天地に祈り生きた人
第三章 水俣の祈り 緒方正人――魚の代理人として立つ人
第四章 水俣の祈り ユージン・スミス――ユージン・スミスと水俣
第五章 近代に現れた「日本の精神の古層」
Author
田口 ランディ
1959年生まれ。作家。2000年、長編小説『コンセント』を発表。以来、フィクションとノンフィクションを往還しながら人間の心の問題をテーマに幅広い執筆活動を続ける。
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