初の文庫化となる表題作「愛についてのデッサン」は、古本屋稼業に静かな情熱を燃やす若き店主、佐古啓介が謎めいた恋や絡みあう人間模様を、古書を通してそれぞれの事情を解き明かす異色の青春小説として根強い人気を誇る傑作。この他、現在は入手困難になっている短篇小説も収録し、編者・岡崎武志氏による解説を付す。夭折の芥川賞作家、「小説の名手」による貴重な作品集が待望の文庫化。
[出版社より]
著 者|野呂邦暢
編 者|岡崎武志
出版社|筑摩書房[ちくま文庫]
定 価|900円+税
判 型|文庫版/並製
頁 数|416
ISBN|978-4-480-43749-5
刊 行|2021年06月
Author
野呂 邦暢 Kuninobu Noro
1937年長崎市生まれ。戦時中に諌早市に疎開、長崎被爆のため戦後も同市に住む。長崎県立諫早高校卒業後上京するもほどなく帰郷、1957年陸上自衛隊に入隊。翌年除隊し、諌早に戻り家庭教師をしながら文学をこころざす。1965年「ある男の故郷」が第21回文學界新人賞佳作入選。1974年自衛隊体験をベースにした「草のつるぎ」で第70回芥川賞受賞。1976年、初めての歴史小説「諌早菖蒲日記」発表。1980年に急逝する。著書に『野呂邦暢ミステリ集成』(中公文庫)、『野呂邦暢小説集成』(文遊社)、『白桃』(みすず書房)などがある。
Editor
岡崎 武志 Takeshi Okazaki
1957年大阪府生まれ。立命館大学卒業後、高校の国語講師を経て上京。出版社勤務の後、フリーライターとなる。書評を中心に各紙誌に執筆。「文庫王」「均一小僧」「神保町ライター」などの異名でも知られる。『蔵書の苦しみ』『読書で見つけたこころに効く「名言・名セリフ」』(以上、光文社知恵の森文庫)、『古本道入門』(中公文庫)など多数。
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