「これが近代の結末なのであろうか? ただ動物のように強い人間のみが生き残ればよいのであろうか? 或はそうかもしれない。しかし、それでよいのか?」(本文より)
徹底して不寛容を批判し続けた碩学の仏文学者、渡辺一夫。その繊細かつ強靭なヒューマニズムの精神が、不寛容の蔓延する現代に甦る。表題作を含め、精選した17篇の随筆を収録。
[出版社より]
著者|渡辺一夫
出版社|三田産業
定価|2,000円+税
判型|B6変型判
ページ数|248
ISBN|978-4-9910066-2-3
初版|2019年11月
Contents
非力について
思想の役目について
カトリシスムと僕
狂気について
不幸について
文法学者も戦争を呪詛し得ることについて
人間が機械になることは避けられないものであろうか?
自由について
寛容は自らを守るために不寛容に対して不寛容になるべきか
新卒業生の一人への手紙
立ちどころに太陽は消えるであろう
老醜談義
いわゆる教養は無力であるか?
文運隆盛時と大学文学部
平和の苦しさ
悲しく卑しい智慧
偽善の勧め
Author
渡辺 一夫 Kazuo Watanabe
フランス文学者。1901年、東京生まれ。1925年、東京帝国大学文学部仏文科卒業。東京高等学校(旧制)教授を経て、48年、東京大学教授、62年、同大学名誉教授。文学博士。1975年、逝去。主な著作に『フランソワ・ラブレー研究序説』『フランス・ユマニスムの成立』『フランス・ルネサンスの人々』『戦国明暗二人妃』『世間噺・戦国の公妃』『世間噺・後宮異聞』など、おもな翻訳書にエラスムス『痴愚神礼讃』、ラブレー『ガルガンチュワとパンタグリュエル物語』など。
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