「新しい宇宙創造説」「ロビンソン物語」「誤謬としての文化」など、名作『ソラリス』の巨人が文学、SF、文化論、宇宙論を換骨奪胎。パロディやパスティーシュも満載の、知的刺激に満ちた＜書評集＞。
［出版社より］


著　者｜スタニスワフ・レム
訳　者｜沼野充義・工藤　幸雄・長谷見一雄
出版社｜河出書房新社
定　価｜1,250円+税
判　型｜文庫判
頁　数｜384

ISBN｜978-4-309-46499-2
初　版｜2020年1月


Contents
完全な真空　スタニスワフ・レム
ロビンソン物語　マルセル・コスカ
ギガメシュ　パトリック・ハナハン
性爆発　サイモン・メリル
親衛隊少尉ルイ十六世　アルフレート・ツェラーマン
とどのつまりは何も無し　ソランジュオ・マリオ
逆黙示録　ヨアヒム・フェルセンゲルト
白痴　ジャン・カルロ・スパランツァーニ
あなたにも本が作れます
イサカのオデュッセウス　クノ・ムラチェ
てめえ　レイモン・スーラ
ビーイング株式会社　アリスター・ウェインライト
誤謬としての文化　ヴィルヘルム・クロッパー
生の不可能性について／予知の不可能性について　ツェザル・コウスカ
我は僕ならずや　アーサー・ドブ
新しい宇宙創造説

完全な真空　日本語版
レムの架空図書館——三十年後の解説　沼野充義


Author
スタニスワフ・レム　Stanisław Herman Lem
1921年ポーランド生まれ。20世紀後半の世界文学・SFを代表する巨匠。1961年の『ソラリス』はSFの金字塔として映画化もされている。ほかに『エデン』『砂漠の惑星』『大失敗』など。2006年逝去。

Translator
沼野 充義　Mitsuyoshi Numano
1954年東京生まれ。東京大学教授。ロシア東欧文学の第一人者。著書に『ユートピア文学論』（読売文学賞）など。訳書にS・レム『ソラリス』、V・ナボコフ『賜物』、『新訳チェーホフ短篇集』など。

工藤 幸雄　Yukio Kudo
1925年大連生まれ。詩人・ロシア東欧文学者。著書に『ぼくのポーランド人生』など、訳書に『ブルーノ・シュルツ全集』、W・ゴンブロヴィッチ『ポルノグラフィア』、I・シンガー『やぎと少年』など。

長谷見 一雄　Kazuo Hasemi
1948年東京生まれ。ロシア文学者。訳書に、S・ムロージェク『象』、S・レム『虚数』（共訳）、『ポーランド文学史』（共訳）など。