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犯罪と精神医学との関係をめぐる研究の過程で、十九世紀フランスの小さな農村に住む一人の青年が母、妹、弟を殺害した事件に出会ったフーコーらは、この殺人犯が残した手記の美しさに驚嘆し、手記を含む訴訟資料の一式および事件に関する論考を一冊にまとめた。フーコーにおける権力と知の分析にとっての記念碑的労作であると同時に希有の強度にみちた名著を、最新の研究成果をふまえて新訳。
[出版社より]
編著者|ミシェル・フーコー
訳 者|慎改康之・柵瀬宏平・千條真知子・八幡恵一
出版社|河出書房新社[河出文庫]
定 価|1,300円+税
判 型|文庫判/並製
頁 数|504
ISBN|978-4-309-46339-1
初 版|2010年8月
Contents
1 訴訟関連資料
犯行と逮捕
予審
手記
法医学鑑定書
裁判
牢獄と死
追加資料
2 論考
動物、狂人、死(ジャン=ピエール・ペテール、ジャンヌ・ファヴレ)
物語られる殺人(ミシェル・フーコー)
情状酌量(パトリシア・ムーラン)
王殺し‐親殺し(ブランディーヌ・バレ=クリージェル)
ピエール・リヴィエール対比研究(フィリップ・リオ)
医師と判事(ロベール・カステル)
理性の間欠(アレッサンドロ・フォンタナ))
Author
ミシェル・フーコー Michel Foucault
1926~84年。20世紀後半における最も重要な思想家。著書『狂気の歴史』『言葉と物』『知の考古学』『監獄の誕生』『知への意志』『自己への配慮』『快楽の活用』など。
Translator
慎改 康之 Yasuyuki Shinkai
1966年生まれ。現在、明治学院大学教授。共著書『法の他者』、訳書、フーコー『異常者たち』『精神医学の権力』『生政治の誕生』、P・ヴェーヌ『フーコーその人その思想』など。
柵瀬 宏平 Kohei Sakurai
1983年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。論文:「ルーセル、ジャネ、フーコー ミシェル・フーコーによる病跡学の反転」など。
千條 真知子 Machiko Chijo
現在、立教大学大学院文学研究科博士課程在籍。論文「空白としての生 ミシェル・フーコーにおける『生-政治学』をめぐって」など。
八幡 恵一 Keiichi Yahata
1981年生まれ。現在。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。論文「沈黙の現象学 メルロ=ポンティ現象学のうちにみる原創設の構造」など。
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