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パリの死刑執行人〈ムッシュー・ド・パリ〉を代々務めるサンソン家の4代目当主として、ルイ16世、マリー・アントワネット、ロベスピエール、サン‐ジュストら、3000人余を手にかけた男、シャルル‐アンリ・サンソン——。
サンソン家に代々伝わる資料と直接取材を基に、フランスを代表する文豪バルザックが描く、革命期を生きた処刑人の物語を、待望の本邦初訳!
[出版社より]
著 者|オノレ・ド・バルザック
訳 者|安達正勝
出版社|国書刊行会
定 価|2,400円+税
判 型|四六判/上製
頁 数|336
ISBN|978-4-336-06651-0
初 版|2020年10月
Contents
はじめに
第一章 死刑執行人の宿命
司法制度と世間の常識
ナポレオンに会う
第二章 刑罰制度に対する世論の変遷
死刑執行人の境遇
国によって変わる状況
馬鹿げた悪循環
第三章 ある不条理な銃殺刑
評判の兵士
偏見は根拠薄弱
第四章 子供時代の思い出
親元を離れて地方の寄宿学校に
放校処分になる
第五章 初めて家業を知る
父親の告白
見つからない家庭教師
第六章 風変わりな家庭教師
グリゼル師の聖書様式と処刑前夜のサンソン家
人々につきまとわれる
第七章 教会内にも差別が
聖体拝領の日
真のキリスト者の最期
第八章 アンリ・サンソンの手稿
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
第九章 死刑執行人を巡る美談・挿話・噂
シャルル-アンリの感慨
評判になった死刑執行人たち
サンソン家当主が息子を処刑⁉
第十章 父親の心配り
死刑執行人に対する敬意と偏見
環境に慣れさせるために
第十一章 科学者たちとの交流
奇妙なドイツ人科学者
イタリアの実情
第十二章 イタリアの死刑執行人ジェルマノ
第十三章 ジェルマノの受難は続く
第十四章 山の女王ビビアーナ
訳者あとがき
シャルル-アンリ・サンソン関連略年表
サンソン家関連文献・資料
Author
オノレ・ド・バルザック Honoré de Balzac
フランス文学を代表する作家の一人。1799年生まれ。ロマン主義・写実主義の系譜に属する。現実の人間を観察することが創作の出発点だが、創造力を駆使して典型的人間像を描きあげる。歴史にも大きな関心を持ち、歴史的事実から着想を得ることも多かった。様々な作品に同じ人物を登場させる「人物再登場法」という手法を用い、膨大な作品群によって「人間(喜)劇」と名づける独自の文学世界を構築しようとした。代表作は『谷間の百合』。豪放な私生活も伝説的に語り継がれている。1850年没。
Translator
安達正勝 Masakatsu Adachi
フランス文学者。1944年岩手県盛岡市生まれ。東京大学文学部仏文科卒業、同大学院修士課程修了。フランス政府給費留学生として渡仏、パリ大学等に遊学。執筆活動の傍ら、大学で講師も務めた。著書に『物語 フランス革命』『マリー・アントワネット』など。
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