夢遊の大地
¥3,080
現代アフリカ文学最重要作家、モザンビーク出身のミア・コウトの長篇デビュー作にして映画化もされた代表作がついに登場。
長引く内戦に荒廃した東アフリカ、モザンビーク。
ひとりの老人と、記憶を失った少年が、戦火を逃れ、どこまでも続く道路を歩いている。焼け焦げたバスの傍らで、彼らは血まみれの死体と殴り書きされた何冊ものノートを見つける。頁に残された男の名はキンヅ。文字の読める少年は老人にノートを読み聞かせはじめ、やがて物語はキンヅの遍歴とパラレルに進んでゆく。
現実とおぼしき老人と少年の世界、夢とも事実ともつかないキンヅの旅と人生。過去と現在が溶け合い、記憶と語りが幻想へと変容する。
果たして夢遊の大地に翻弄されるふたりの行き着く先は……。
その業績に対して、2007年にはアフリカ人としてはじめてラテン連合文学賞を、2013年にはポルトガル語圏でもっとも重要な文学賞のカモンイス賞を、そして2014年にはノーベル文学賞に次ぐ権威があるとされるノイシュタット国際文学賞を受賞。さらに2025年には、ポルトガル語圏の作家としてはじめてPEN/ナボコフ賞国際文学賞を受賞するなど、現在に至るまで精力的に詩・短篇・長篇・評論とさまざまな作品を発表し続けているミア・コウト。ポルトガル語圏を超えて世界中で読み継がれている長篇デビュー作にして代表作がついに登場。
現代アフリカ文学の最前線を紹介する、新海外文学シリーズ《アフリカ文学の愉楽》第2回配本。
[出版社より]
著 者|ミア・コウト
訳 者|伊藤秋仁
出版社|国書刊行会
定 価|2,800円+税
判 型|四六変型判/上製
頁 数|288
ISBN|978-4-336-07694-6
発 行|2025年11月
Author
ミア・コウト Mia Couto
1955年、モザンビークのベイラ生まれ。10代から文学活動をはじめ、医科大学で医学を学びながらジャーナリストとしてモザンビークの独立や内戦に立ち会う。1985年にはジャーナリストを辞し、生態学を専門とする生物学を学ぶ。
1992年に長篇デビュー作である本書『夢遊の大地』を発表。モザンビーク作家協会全国小説賞を受賞し、ジンバブエ国際ブックフェアが選定する「20世紀最高のアフリカ文学12作」の1作にも選出される。2007年には映画化もされ、20以上の言語に翻訳された代表作として知られる。
その全業績に対して、2007年にはアフリカ人としてはじめてラテン連合文学賞を受賞、2013年にはポルトガル語圏でもっとも権威あるカモンイス賞を受賞、2014年にはノーベル文学賞に次ぐとされるノイシュタット国際文学賞を受賞、さらに2025年にはポルトガル語圏の作家としてはじめてPEN/ナボコフ国際文学賞を受賞している。
自身を生物学者と称しながら、現在に至るまで精力的に作品を発表し続け、現代アフリカ文学の最重要作家のひとりとしてポルトガル語圏の国々を超えて世界的に高く評価されている。
Translator
伊藤 秋仁 Akihito Ito
1965年愛知県生まれ。京都外国語大学外国語学部ブラジルポルトガル語学科教授。主な著書に『ブラジルの歴史を知るための50章』(編著、明石書店)、『ブラジル国家の形成』(共著、晃洋書房)など。訳書に『ブラジル文学傑作短篇集』(共訳、水声社)、ドラウジオ・ヴァレーラ『女囚たち――ブラジルの女性刑務所の真実』(水声社)、『カランヂル駅――ブラジル最大の刑務所における囚人たちの生態』(春風社)、アンソニー・W・マークス『黒人差別と国民国家――アメリカ・南アフリカ・ブラジル』(共訳、春風社)、エドワード・E・テルズ『ブラジルの人種的不平等』(共訳、明石書店)など多数。
長引く内戦に荒廃した東アフリカ、モザンビーク。
ひとりの老人と、記憶を失った少年が、戦火を逃れ、どこまでも続く道路を歩いている。焼け焦げたバスの傍らで、彼らは血まみれの死体と殴り書きされた何冊ものノートを見つける。頁に残された男の名はキンヅ。文字の読める少年は老人にノートを読み聞かせはじめ、やがて物語はキンヅの遍歴とパラレルに進んでゆく。
現実とおぼしき老人と少年の世界、夢とも事実ともつかないキンヅの旅と人生。過去と現在が溶け合い、記憶と語りが幻想へと変容する。
果たして夢遊の大地に翻弄されるふたりの行き着く先は……。
その業績に対して、2007年にはアフリカ人としてはじめてラテン連合文学賞を、2013年にはポルトガル語圏でもっとも重要な文学賞のカモンイス賞を、そして2014年にはノーベル文学賞に次ぐ権威があるとされるノイシュタット国際文学賞を受賞。さらに2025年には、ポルトガル語圏の作家としてはじめてPEN/ナボコフ賞国際文学賞を受賞するなど、現在に至るまで精力的に詩・短篇・長篇・評論とさまざまな作品を発表し続けているミア・コウト。ポルトガル語圏を超えて世界中で読み継がれている長篇デビュー作にして代表作がついに登場。
現代アフリカ文学の最前線を紹介する、新海外文学シリーズ《アフリカ文学の愉楽》第2回配本。
[出版社より]
著 者|ミア・コウト
訳 者|伊藤秋仁
出版社|国書刊行会
定 価|2,800円+税
判 型|四六変型判/上製
頁 数|288
ISBN|978-4-336-07694-6
発 行|2025年11月
Author
ミア・コウト Mia Couto
1955年、モザンビークのベイラ生まれ。10代から文学活動をはじめ、医科大学で医学を学びながらジャーナリストとしてモザンビークの独立や内戦に立ち会う。1985年にはジャーナリストを辞し、生態学を専門とする生物学を学ぶ。
1992年に長篇デビュー作である本書『夢遊の大地』を発表。モザンビーク作家協会全国小説賞を受賞し、ジンバブエ国際ブックフェアが選定する「20世紀最高のアフリカ文学12作」の1作にも選出される。2007年には映画化もされ、20以上の言語に翻訳された代表作として知られる。
その全業績に対して、2007年にはアフリカ人としてはじめてラテン連合文学賞を受賞、2013年にはポルトガル語圏でもっとも権威あるカモンイス賞を受賞、2014年にはノーベル文学賞に次ぐとされるノイシュタット国際文学賞を受賞、さらに2025年にはポルトガル語圏の作家としてはじめてPEN/ナボコフ国際文学賞を受賞している。
自身を生物学者と称しながら、現在に至るまで精力的に作品を発表し続け、現代アフリカ文学の最重要作家のひとりとしてポルトガル語圏の国々を超えて世界的に高く評価されている。
Translator
伊藤 秋仁 Akihito Ito
1965年愛知県生まれ。京都外国語大学外国語学部ブラジルポルトガル語学科教授。主な著書に『ブラジルの歴史を知るための50章』(編著、明石書店)、『ブラジル国家の形成』(共著、晃洋書房)など。訳書に『ブラジル文学傑作短篇集』(共訳、水声社)、ドラウジオ・ヴァレーラ『女囚たち――ブラジルの女性刑務所の真実』(水声社)、『カランヂル駅――ブラジル最大の刑務所における囚人たちの生態』(春風社)、アンソニー・W・マークス『黒人差別と国民国家――アメリカ・南アフリカ・ブラジル』(共訳、春風社)、エドワード・E・テルズ『ブラジルの人種的不平等』(共訳、明石書店)など多数。