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夭折の芥川賞作家・野呂邦暢が密かに撮りためていた古本屋写真が存在する。岡崎武志氏が遺族から託されたこの貴重な写真をまとめた『野呂邦暢 古本屋写真集』を再編集の上、野呂邦暢の古本にまつわるエッセイ、編者対談を増補し奇跡の文庫化。神保町・早稲田などの古本屋写真に加え、野呂邦暢自宅本棚写真も収録する。拙く清冽で執拗なカメラアイが1970年代の都市と古本屋を駆け巡る。
[出版社より]
著 者|野呂邦暢
編 者|岡崎武志/古本屋ツアー・イン・ジャパン
出版社|筑摩書房[ちくま文庫]
定 価|1,000円+税
判 型|文庫版/並製
頁 数|208
ISBN|978-4-480-43777-8
刊 行|2021年11月
Contents
第1部 古本屋写真集(神保町/早稲田/渋谷/池袋/広島/荻窪
店頭スナップ・他
野呂邦暢自宅本棚
野呂邦暢の視線を追跡して)
第2部 古本のある日々 野呂邦暢エッセイ(蔵書票
魔の山
阿蘭陀組曲
名曲喫茶「らんぶる」
赤鉛筆
革命か反抗か
エミリーの薔薇
ユンクとブラウン
ODE MARITIME)
第3部 野呂邦暢と古本屋 岡崎武志・小山力也編者対談
Author
野呂 邦暢 Kuninobu Noro
1937年長崎市生まれ。戦時中に諌早市に疎開、長崎被爆のため戦後も同市に住む。長崎県立諫早高校卒業後上京するもほどなく帰郷、1957年陸上自衛隊に入隊。翌年除隊し、諌早に戻り家庭教師をしながら文学をこころざす。1965年「ある男の故郷」が第21回文學界新人賞佳作入選。1974年自衛隊体験をベースにした「草のつるぎ」で第70回芥川賞受賞。1976年、初めての歴史小説「諌早菖蒲日記」発表。1980年に急逝する。著書に『野呂邦暢ミステリ集成』(中公文庫)、『野呂邦暢小説集成』(文遊社)、『白桃』(みすず書房)などがある。
Editor
岡崎 武志 Takeshi Okazaki
1957年大阪府生まれ。立命館大学卒業後、高校の国語講師を経て上京。出版社勤務の後、フリーライターとなる。書評を中心に各紙誌に執筆。「文庫王」「均一小僧」「神保町ライター」などの異名でも知られる。『蔵書の苦しみ』『読書で見つけたこころに効く「名言・名セリフ」』(以上、光文社知恵の森文庫)、『古本道入門』(中公文庫)など多数。
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