SOLD OUT
狂おしいまでの母の愛を、全身で受けとめる私の愛。純粋なふたつの愛の遍歴――。謎の多い作者の半生が赤裸々に語られる最高傑作。
史上唯一、ゴンクール賞を2度受賞した作家で外交官、女優ジーン・セバーグの伴侶にして、拳銃自殺を遂げたロマン・ガリ。その代表作であり、戦後フランスを象徴する自伝小説の白眉、ついに刊行。
[出版社より]
「ロマン・ガリの最高傑作といわれる『夜明けの約束』が、いままで日本語で紹介されてこなかった理由は正直なところ、私にはわからない。刊行当時はフランスとアメリカでベストセラーとなり、作者が女性誌のインタビューまで受けるほどの人気作だったし、現在では二十世紀のフランス文学史において欠くことのできない重要作品として評価されている。ガリという作家を知りたいのであれば、まずは彼が最も素顔に近い表情を見せた自伝的小説である本書を読むべきである。」
──訳者解説より
原 題|la promesse de l'aube
著 者|ロマン・ガリ
訳 者|岩津 航
出版社|共和国
定 価|2,600円+税
判 型|菊変型判
頁 数|336
ISBN|978-4-907986-40-7
初 版|2017年6月
Contents
夜明けの約束
訳注
ロマン・ガリ年譜
訳者解説
Author
ロマン・ガリ Romain Gary
出生名、ロマン・カツェフ。フランスの小説家、映画監督、外交官。1914年、ロシア帝国領ヴィリア(現在のリトアニア共和国ヴィリニュス)に生まれ、1980年、パリの自宅で自殺。35年、フランス国籍を取得。第二次世界大戦では空軍に参加し、対独戦に従事。戦後は外交官として各国を転任しつつ、戦後フランスを代表する小説家として活躍する。
主な作品に、『白い嘘』(1944)、『自由の大地』(1956、ゴンクール賞受賞)、『白い犬』(1970)、『これからの一生』(エミール・アジャール名義、1975、ゴンクール賞受賞)、『ソロモン王の苦悩』(エミール・アジャール名義、1979)がある。
自作の短篇小説を原作にした映画『ペルーの鳥』(1965)では、妻ジーン・セバーグを主演に監督を務めた。
Translator
岩津 航 Ko Iwatsu
1975年、大阪府に生まれる。関西学院大学大学院を経て、パリ第四大学博士課程修了、博士(文学)。現在は、金沢大学人間社会学域准教授。専攻は、フランス文学、比較文学。
主な著書に、『死の島からの旅――福永武彦と神話・芸術・文学』(世界思想社、2012)、『近代日本とフランス象徴主義』(共著、水声社、2016)、『文学海を渡る――〈越境と変容〉の新展開』(共著、三弥井書店、2016)など。訳書に、ウーク・チャング『キムチ』(青土社、2007)などがある。
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