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日本の近現代は怪異とどう向き合ってきたのか。明治期の怪談の流行から1970年代のオカルトブーム、そして現代のポップカルチャーまで、21世紀になってもなおその領域を拡大し続ける「闇」の領域――怪異が紡いできた近現代日本の文化表象を多角的視座から探究した決定版。
[出版社より]
著 者|一柳廣孝
出版社|国書刊行会
定 価|3,600円+税
判 型|A5判/上製
頁 数|384
ISBN|978-4-336-06577-3
初 版|2020年3月
Contents
第1部 怪異の近代
第1章 怪談の近代
第2章 心霊としての「幽霊」――近代日本における「霊」言説の変容をめぐって
第3章 怪談を束ねる――明治後期の新聞連載記事を中心に
第4章 心霊データベースとしての『遠野物語』
第5章 田中守平と渡辺藤交――大正期の霊術運動と「変態」
第6章 霊界からの声――音声メディアと怪異
第2部 オカルトの時代と怪異
第7章 心霊を教育する――つのだじろう「うしろの百太郎」の闘争
第8章 オカルト・エンターテインメントの登場――つのだじろう「恐怖新聞」
第9章 オカルトの時代と『ゴーストハント』シリーズ
第10章 カリフォルニアから吹く風――オカルトから「精神世界」へ
第11章 「学校の怪談」の近代と現代
第12章 幽霊はタクシーに乗る――青山墓地の怪談を中心に
第3部 ポップカルチャーのなかの怪異
第13章 薄明を歩む――熊倉隆敏『もっけ』
第14章 ご近所の異界――柴村仁『我が家のお稲荷さま。』
第15章 学校の異界/妖怪の学校――峰守ひろかず『ほうかご百物語』
第16章 キャラクターとしての都市伝説――聴猫芝居『あなたの街の都市伝鬼!』
第17章 境界者たちの行方――「もののけ姫」を読む
Author
一柳 廣孝 Hirotaka Ichiyanagi
1959年生まれ。横浜国立大学教授。日本近現代文学・文化史専攻。
著書に『〈こっくりさん〉と〈千里眼〉 日本近代と心霊学』(講談社)、『催眠術の日本近代』(青弓社)、『無意識という物語 近代日本と「心」の行方』(名古屋大学出版会)、編著書に『「学校の怪談」はささやく』(青弓社)、『オカルトの帝国 1970年代の日本を読む』(青弓社)、共著書に『明治・大正期の科学思想史』(勁草書房)、『〈変態〉二十面相 もうひとつの近代日本精神史』(六花出版)、監修書に『怪異の時空』全3巻(青弓社)などがある。
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