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資本主義の歴史 起源・拡大・現在

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通史の決定版。

歴史学の大家による、厳密にして明晰、そして驚くほどコンパクトな資本主義通史。その起源から現代の金融資本主義に至る長大な歴史と、アダム・スミス、マルクス、ヴェーバーからシュンペーター、ポメランツに至る広範な分析理論までが一冊に凝縮。世界史的視野と、資本主義の本質に迫る深い考察が絡み合い、未来への展望をも示唆する名著。世界9か国で翻訳されたベストセラー。

「数百年におよぶ発展のなかで、資本主義はその姿を大きく変えうることを示してきた。歴史的概観とグローバルな比較が示すのは、それがきわめて多様な社会的・文化的・政治的諸条件のもとで存在しうることである。それは、社会、文化、政治にきわめて深い影響をおよぼす。しかし逆にそれは、政治の介入、社会的諸行為によって影響され、姿を変えうる。資本主義は定められた運命ではない。それは、過去においてきわめてさまざまな目的のために投入され、また現在でも投入されている強力な資源なのである。」(本書より)
[出版社より]


著 者|ユルゲン・コッカ
訳 者|山井敏章
出版社|人文書院
定 価|2,200円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|230

ISBN|9784409510803
初 版|2018年12月


Contents
日本語版のための序文

第一章 資本主義とは何か
 一 論議のつきまとう概念
 二 三つの古典――マルクス・ヴェーバー・シュンペーター
 三 他の諸見解と作業のための定義

第二章 商人資本主義
 一 端緒
 二 中国とアラビア
 三 ヨーロッパ――ダイナミックな遅参者
 四 一五〇〇年頃の時代についての中間的総括

第三章 拡大
 一 ビジネスと暴力――植民地支配と世界交易
 二 株式会社と金融資本主義
 三 プランテーション経済と奴隷制
 四 農業資本主義・鉱業・プロト工業化
 五 資本主義・文化・啓蒙主義――時代の文脈におけるアダム・スミス

第四章 資本主義の時代
 一 工業化とグローバル化――一八〇〇年以降の時代のアウトライン
 二 オーナー資本主義から経営者資本主義へ
 三 金融化
 四 資本主義における労働
 五 市場と国家

第五章 展望

訳者あとがき
文献一覧
索引


Author
ユルゲン・コッカ Jürgen Kocka
1941年生まれ。ビーレフェルト大学教授、ベルリン自由大学教授を歴任し、現在ベルリン自由大学名誉教授。ドイツ近現代史、ヨーロッパ比較史。訳書に『市民社会と独裁制 ドイツ近現代史の経験』(松葉正文、山井敏章訳、岩波書店、2011年)、『社会史とは何か その方法と軌跡』(仲内英三、土井美徳訳、日本経済評論社、2000年)、『国際比較・近代ドイツの市民 心性・文化・政治』(編著、望田幸男監訳、ミネルヴァ書房、2000年)、『歴史と啓蒙』(肥前栄一、杉原達訳、未來社、1994年)、『ヴェーバー論争』(住谷一彦、小林純訳、未來社、1994年)、『工業化・組織化・官僚制 近代ドイツの企業と社会』(加来祥男編訳、名古屋大学出版会、1992年)、『マックス・ヴェーバー 西ドイツの研究動向』(住谷一彦、小林純訳、未來社、1979年)がある。

Translator
山井 敏章 Toshiaki Yamai
1954年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、立命館大学経済学部教授。博士(経済学)。ヨーロッパ近代社会経済史。著書に『「計画」の20世紀 ナチズム・〈モデルネ〉・国土計画』(岩波書店、2017年)、『ドイツ初期労働者運動史研究 協同組合の時代』(未來社、1993年)が、共訳書に『市民社会と独裁制』(コッカ著、岩波書店、2011年)がある。

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