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「今の仕事をこのまま続けるつもりなの?」——妻の一言が僕の人生を変えた。
バングラデシュのレンガ工場や皮なめし工場の労働者、ふたり暮らしの老女と青年——〈働く人〉や〈生と死〉をテーマに撮影し、国内外で注目されている吉田亮人。しかし、もともと写真家を志していたわけではない。
妻の一言から教員という仕事を捨て、無謀にもこの道を選んだ。専門的に学んだことのない男が、右も左もわかないまま踏み出し、挫折し、傷つき、そして国際的に評価を受けるようになるまでの10年を振り返る。「働くとは何か」「生きるとは何か」について考えた渾身の一冊。
[出版社より]
「ろうそくの灯を手のひらに包むような読書。ことばにも、写真と同じように、吉田さんのなかの「人間の光」が、さやかに溢れだしている」
——いしいしんじ
著 者|吉田亮人
出版社|亜紀書房
定 価|1,600円+税
判 型|四六判・並製
頁 数|304+写真16
ISBN|978-4-7505-1686-8
初 版|2021年02月
Contents
プロローグ
1.写真家になる
始まり
選択
願い
約束
別れ
船出
振り出し
インド行き
更紗
情けない人
銭がなけりゃ
鳥葬
厳しい人
持ち込み
初個展
弟
働くとは何か
レンガ工場
はじめての賞
何も知らない
修業
再び
2.大切な出会い
ただならぬ出会い——矢萩多聞さんのこと
Brick Yard
パリフォト
皮なめし工場
Tannery
行商人
退蔵院方丈襖絵プロジェクト——村林由貴さんのこと
まだ見ぬ世界を求めて——近藤雄生さんのこと
シプさんの言葉
代を継ぐ仕事——松林豊斎さんのこと
続けていく覚悟——堀部篤史さんのこと
写真を現場に返す
3.写真をおくる
老女と青年
悲しみ
向き合う
森
京都グラフィー
葬送
誕生
写真家になる
エピローグ
あとがき
Author
吉田 亮人 Akihito Yoshida
1980年宮崎県生まれ。京都市在住。滋賀大学教育学部障害児学科卒業後、タイで日本語教師として1年間勤務。帰国後小学校教員として6年間勤務。2010年より写真家として活動開始。広告や雑誌を中心に活動しながら、作品制作を行い国内外で高く評価される。
写真集に『Brick Yard』『Tannery』(以上、私家版)、『The Absence of Two』(青幻舎、Editions Xavier Barral)などがある。日経ナショナルジオグラフィック写真賞2015・ピープル部門最優秀賞など受賞多数。
AKIHITO YOSHIDA
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