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シベリアが見えるところまで——。
父と墓地に暮らす少年は、ある夜、男女の心中を目撃した。数年後、少年は死んだ男の娘を連れて列車の旅に出る。二人の眼に映る、敗戦下の日本とは。生を奪われた無数の子どもたちに想いを馳せ描く冒険譚。単行本未収録「犬と塀について」併録。
[出版社より]
「津島佑子に飛躍をもたらしたのは、彼女が安吾の作品に見出した「ひんやりとした、熱い風」である。それこそが「兄」である。以後、津島佑子はこの「兄」に連れられて、オオカミ=遊動民の旅に出たのである」
——柄谷行人「津島佑子とオオカミ」より
著 者|津島佑子
解 説|柄谷行人
出版社|人文書院
定 価|3,400円+税
判 型|四六判
頁 数|440
ISBN|9784409150337
初 版|2018年06月
Contents
笑いオオカミ
犬と塀について
解説 柄谷行人
Author
津島 佑子 Yuko Tsushima
一九四七年、 東京都生まれ。白百合女子大学卒業。七六年『葎の母』で第一六回田村俊子賞、七七年『草の臥所』で第五回泉鏡花文学賞、七八年 『寵児』で第一七回女流文学賞、 七九年『光の領分』で第一回野間文芸新人賞、八三年 「黙市」で第一〇回川端康成文学賞、 八七年 『夜の光に追われて』 で第三八回読売文学賞、 八九年『真昼へ』で第一七回平林たい子文学賞、九五年『風よ、空駆ける風よ』で第六回伊藤整文学賞、九八年 『火の山―山猿記』で第三四回谷崎潤一郎賞及び第五一回野間文芸賞、二〇〇二年『笑いオオカミ』で第二八回大佛次郎賞、〇五年 『ナラ・レポート』 で第五五回芸術選奨文部科学大臣賞及び第一五回紫式部文学賞、 一二年 『黄金の夢の歌』で第五三回毎日芸術賞を受賞。二〇一六年二月一八日、 逝去。
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