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世界の若者たちは、なぜいま「左傾化」しているのか?
資本主義の中心地であるアメリカでは、いまや20代の若者の70%ちかくが、社会主義を支持していると言われている。さらに、オキュパイ・ウォール・ストリート運動、コービンやサンダースら「左派ポピュリズム」の台頭、グレタさんを中心とする気候危機の問題提起など、いま世界では若者たちによるラディカルな社会運動の輪が次々と広がっている。
世界の若者たちは、なぜいま「左傾化」しているのか?
気鋭の政治理論家キア・ミルバーンが、この「ジェネレーション・レフト」が生まれた背景と可能性を徹底解明。Z世代(1990年代後半生まれ~)が主役となる21世紀の世界情勢を知るための必読書!
[出版社より]
「コロナ・ショックを前にして、新自由主義に代わる新しい秩序を志向する可能性や必要性が出てきているのは否定できないはずだ。ここに左傾化の潜在性、21世紀の左派にとっての政治プロジェクトが存在する。その担い手が、急進化している若者たちである」
──斎藤幸平[監訳・解説/経済思想家・大阪市立大学准教授]
「キア・ミルバーンは、世代についての話に付きまとうナンセンスを粉砕し、年齢の問題のように見える事態の根っこに階級の問題があることを示した。この本を読んで、ジェネレーション・レフトに加わろう」
──ポール・メイソン[ジャーナリスト、『ポストキャピタリズム』著者]
「急進主義が新しい時代を迎えた原因とその可能性への素晴らしい探求だ。新自由主義を克服し、気候変動を静め、社会の高齢化に対処するためには、もう一度「最高の世代」が必要なのだ」
──アーロン・バスターニ[ジャーナリスト、『ラグジュアリーコミュニズム』著者、「ノヴァーラ・メディア」共同創設者]
著 者|キア・ミルバーン
監 訳|斎藤幸平
訳 者|岩橋誠・萩田翔太郎
出版社|堀之内出版[Zブックス]
定 価|1,800円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|189
ISBN|9784909237583
刊 行|2021年08月
Contents
日本語版への序文
謝 辞
第1章 世代の再考
若者の左傾化
スノーフレーク世代か? それともめちゃくちゃにされた世代か?
なにが世代を形作るのか?
いまの世代を生み出したものはなにか?
出来事が世代を形作る
第2章 取り残された世代
2008年は起こらなかった
新自由主義の時代区分
新自由主義的コモン・センス(意識の破壊)
生き残るゾンビ
2008年がやっと起こった
第3章 ジェネレーションの爆発
過剰の瞬間
一度目は悲劇として……
2011年世代
告白機能
第4章 選挙論的転回
世代的盲点
左派メランコリーからの脱却
エコロジーの拡大
第5章 成人モデルの改革
なぜ保守主義は年配者に多いのか
機能不全に陥る成人期
道を絶たれた若者
すべてのものをすべての人に!
日本語版への解説
ジェネレーション・レフトになるために 斎藤幸平
Author
キア・ミルバーン Keir Milburn
政治理論家。専門は社会組織論。世界の左派の潮流をマルクス主義、とりわけマリオ・トロンティやアントニオ・ネグリに代表されるアウトノミアからの理論的影響のもとで分析し、注目を集めている。レスター大学で講師を務めた後、現在はローザ・ルクセンブルク財団に所属し、ミュニシパリズムや経済民主主義についても研究を進めている。『ジャコビン』や『ガーディアン』などへも寄稿。
Translator
斎藤 幸平 Kohei Saito [監訳・解説]
大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。専門は経済思想。Karl Marx's Ecosocialism:Capital, Nature, and the Unfinished Critique of Political Economy(邦訳『大洪水の前に』・堀之内出版)によって「ドイッチャー記念賞」を日本人初、歴代最年少で受賞。その他の著書に『人新世の「資本論」』(集英社新書)。
岩橋 誠 Makoto Iwahashi
NPO法人POSSEスタッフ。POSSEで技能実習生など外国人労働者やクルド人など難民の支援に携わる。国際NGO・Clean Clothes Campaign運営委員。withnews「やさしい日本語で答える仕事の悩み」執筆。京都大学経済学部卒。北海道大学公共政策学研究センター研究員。翻訳家。国際ジャーナリスト。
萩田 翔太郎 Shotaro Hagita
歴史研究者。イギリスのヨーク大学に留学し、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。専門はイギリス労働史・文化史。特に18世紀以降の都市暴動や労働運動とメディアの関係。NPO法人POSSEにボランティアとして参加。雑誌『POSSE』でラダイト運動(機械打ちこわし運動)について連載中。
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