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現代思想 2022年11月臨時増刊号 森崎和江

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思想家としての森崎和江に迫る。

追悼・森崎和江――。「サークル村」の一員、そして「無名通信」の仕事を通した戦後思想家としての足跡をたどる。また、フェミニズム/ウーマンリブの思想家、そしてポストコロニアリズムの理論家としての側面を浮かび上がらせ、「聞き書き」を通した思想と実践についてアプローチする。
[編集部より]


出版社|青土社
定 価|2,600円+税
判 型|A5変型判/並製
頁 数|400

ISBN|978-4-7917-1437-7
初 版|2022年10月


Contents
総特集*森崎和江――1927-2022

* 再録テクスト
森崎和江 言葉の住処、思想の原基――単行本未収録選
姉妹/戦後民主主義と民衆の思想/わたしと言葉/竹内先生とのおわかれ/作兵衛翁の時空

* ともに生きる思想
上野 朱 シジミ蝶、飛んだか
花崎皋平 詩人思想家森崎和江さんを追慕する
坂口 博 初めに「いのち」ありき

* 炭坑労働精神に宿るもの
斎藤美奈子 炭鉱の記憶の彼方に――『まっくら』と『からゆきさん』をめぐって
水溜真由美 炭鉱労働者の精神文化に対するまなざし――森崎和江『奈落の神々――炭坑労働精神史』と上野英信『地の底の笑い話』
茶園梨加 背中を洗い流す/他者の声を引き継ぐ
鷲谷 花 炭鉱労働運動と幻灯――闘争から犠牲へ

* 歴史を聞き書く
成田龍一 森崎和江の出発――「戦後」を突き抜ける思想
安岡健一 聞き書き・オーラルヒストリー・「個体史」――森崎和江の仕事によせて
藤原辰史 腹にしみる思想――森崎和江の伏流

* ことばを産むひと
斎藤真理子 森崎和江の長い詩業
西 亮太 『さわやかな欠如』を読む――森崎和江の〈詩〉を考えるための試論
姜 信子 愛しきあぶくたちの世界へ――森崎和江を孕む旅
松井理恵 出逢いそこねた物語を読む――『慶州は母の呼び声』韓国語翻訳、出版について

* 植民地主義へのまなざし
玄武岩 森崎和江の植民地体験と原罪意識――「親密性」を超えて
石原真衣 地球上から消え果た植民地主義?――森崎和江が遺したものと〈沈黙〉

* 討議
酒井隆史+佐藤 泉 接触と連帯の思想

* 〈南〉と〈北〉から描く地図
森 元斎 森崎民俗学序説――森崎和江における「水のゾミア」の思想
山内明美 無名の思想――森崎和江のさいはて
原口 剛 流民のカルトグラフィ――筑豊から釜ヶ崎への回路
大畑 凜 流民と棄民のあわい――合理化・閉山以後筑豊における森崎和江と上野英信
松田 潤 接触の思想――森崎和江における沖縄・日本・朝鮮の出逢い

* 地域に生きる/地域を生きる
湯澤規子 闇を照らす光の位相――社会と歴史の認識をめぐって
久島桃代 あわいの空間で待つ――森崎和江の身振り
柳原 恵 東北のおなごたちが読んだ森崎和江

* フェミニズムと産の思想
上野千鶴子 わたしたちはあなたを忘れない
嶽本新奈 『からゆきさん』再読――「生まない女」に着目して
中村佑子 森崎和江と本質主義
結城正美 千年先を見据えた〈産〉の思想

* 人間中心主義を超えて
村上 潔 森崎和江と/のエコフェミニズム――現状との接続線
今津有梨 森崎和江さんへの片道書簡
申知瑛/金友子訳 森崎和江の「朝鮮」と「女性」――人種主義と種差別主義に抗うために

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