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1791年に「女性および女性市民の権利宣言」を書きあげ、社会から女性が排除されている事実を告発した18世紀の劇作家オランプ・ドゥ・グージュ(1748-1793)。革命家の暴力性を指摘し、女性に不利な法律を批判し、黒人奴隷問題を演劇で訴えたグージュの提言は200年以上たったフランスでも女性たちを鼓舞し続けており、遠い日本の問題とも地続きである。
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「女よ、めざめよ。あなたが持つ権利を認識せよ」
オランプ・ドゥ・グージュ(1748-1793)は1791年に「女性および女性市民の権利宣言」を書きあげ、社会から女性が排除されている事実をパロディによって告発。
「人=白人男性」という構造のなかで、現代で言うパリテ(男女対等)を主張し、BLMを謳った18世紀の劇作家。特権階級の搾取を指摘した女性議員が極めて少なく、弱者が何かと後回しにされ続けるこの日本で闘うために、彼女の理想に思いをめぐらすことは有効だ。
[編集部より]
出版社|現代書館
定 価|1,300円+税
判 型|A5判・並製
頁 数|132
ISBN|978-4-7684-9103-4
初 版|2020年11月
Contents
【特集 オランプ・ドゥ・グージュ――18世紀の女による「異議申し立て」を引き受ける】
・マンガ オランプ・ドゥ・グージュヒストリー ジュリ・ブランシャン・フジタ
・オランプ・ドゥ・グージュ著『女性の諸権利』(1791年)全訳
永田千奈訳「王妃への手紙」「女性の権利」
辻村みよ子訳「女性および女性市民の権利宣言 前文」、「女権宣言」
相川千尋訳「女性および女性市民の権利宣言 後文」、「男女間の社会契約の形式について」
・寄稿 辻村みよ子、太原孝英、高瀬智子
【新型コロナ禍での抗い】
・布施えり子(フリーター全般労働組合/キャバクラユニオン 組合員)
【SISTERHOOD IS TIMELESS】
・人民解放の闘いと黒人女性――アンジェラからエリカへの手紙(アンジェラ・デイヴィス/1971年)
【エッセイ寄稿】
・飛幡祐規
・竹信三恵子
・吉良智子
・玖保樹鈴
【連載】
・アトランさやか
・インベカヲリ★
・小野春
・栗田隆子
・SAW & LAW(漫才コンビ)
・高島鈴
・二三川練
・書店からはじまるフェミニズム(神保町ブックハウスカフェ/茅野由紀さん)
18世紀末のフランス、絶対王政が崩壊し、市民が貴族から主権を奪ったと思われたが、権利を手中に収めたのは男性のみ。劇作家オランプ・ド・グージュは1791年「女性および女性市民の権利宣言」を書き、社会から女性が排除されている事実をパロディによって告発した。革命家の暴力性や女性に不利な法律を批判し、黒人奴隷問題を演劇で訴えた。パリテ(男女対等)を主張し、BLMを謳ったグージュのメッセージは200年後のフランスでも女性たちを鼓舞し、現代日本の問題とも地続きだ。王の死刑に反対したため反革命派とみなされ断頭台に消えた彼女の理想に思いをめぐらす。
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