創造と模倣——移動芸術論
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ノーベル文学賞受賞者カズオ・イシグロ、V. S. ナイポールの作品世界に投錨し創造の航路をつぶさに描き出す。創造と模倣の関係を幅広く問う論考。
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アートは移動する。アーティストも移動する。鑑賞者も移動する。
異文化の窓としての港、文学。長崎でカズオ・イシグロ作品の記憶の残像に出会う。作中人物たち、先行研究者たち、先行読者たちの記憶の残像。空隙とためらい。
模倣とはまねること。あらゆる生活の場面に模倣はある。模型、ミニチュア、根付、オブジェや絵画。拡大、縮小、反復、翻案、転用、転換による創造。オリジナルと複製芸術。パスティシュと「まがい物」。イデアとミメーシス。ポストモダンと模倣社会。
画家・作家・音楽家を巡る映画から創造と模倣を見る。
レンブラント | フェルメール | ゴヤ | ターナー
マネとモリゾ | ルノワール | ゾラとセザンヌ | ロートレック
ジェイン・オースティン | ヴァージニア・ウルフ
パガニーニ | シーレとクリムト | ダリ
フリーダ・カーロとディエゴ・リヴェラ | 「THE FORGER」
ジャクソン・ポロック | カーウァイ三作。
V. S. ナイポール『模倣者たち』。旧植民地の模倣と建国の創造、中心の発見。弟シヴァ・ナイポールの模倣と創造。イシグロ作品の成立の過程、そして創造。
[出版社より]
著 者|栂正行
出版社|三月社
定 価|2,200円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|236
ISBN|9784990775537
発 行|2019年03月
Contents
第一章 アートと移動
第二章 イシグロのトポス——大阪から長崎へ、そしてポストコロニアルへの旅
第三章 模倣から創造へ
第四章 創造への転換——画家・小説家・音楽家を巡る映画を糸口に
第五章 創造と信頼——カズオ・イシグロの世界の成立
Author
栂 正行 Masayuki Toga
東京都立大学人文科学研究科博士課程中退。 同大学人文学部助手を経て、 現在、中京大学国際教養学部教授。 著書に『引用と借景』(三月社)、『コヴェント・ガーデン』(河出書房新社)、『絨毯とトランスプランテーション』(音羽書房鶴見書店)、『土着と近代』(共編著、音羽書房鶴見書店)、『インド英語小説の世界』(共編著、鳳書房)、『刻まれた旅程』(共著、勁草書房)、訳書にアルフレッド・ダグラス『タロット』、リチャード・キャヴェンディッシュ『黒魔術』『魔術の歴史』(いずれも河出書房新社)、マテイ・カリネスク『モダンの五つの顔』(共訳、せりか書房)、V・S・ナイポール『中心の発見』(共訳、草思社)、サイモン・シャーマ『風景と記憶』(共訳、河出書房新社)、カミール・パーリャ『性のペルソナ』(共訳、河出書房新社)など。