大杉栄書簡集
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大杉栄書簡集

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ある無政府主義者の手紙。

「僕の家へ手紙を出すなら、その中には僕のことはいっさい書かないように」

38年間の生涯で大杉栄が遺した書簡のほぼ全て、188通を収録。『獄中記』『自叙伝』『日本脱出記』の三部作をつなぎ補完する、無政府主義の巨魁と恐れられた男の人生の真実。
[出版社より]


著 者|大杉栄
編 者|大杉豊
出版社|土曜社
定 価|1,850円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|288

ISBN|978-4-907511-59-3
発 行|2018年11月


Contents
Ⅰ 獄中消息
Ⅱ 『近代思想』と自由恋愛
Ⅲ 労働運動へ
Ⅳ 日本脱出

解説(大杉豊]

[ 本書より ]
「あえてエンゲルスを気取る訳でもないが、年三十に到るまでには必ず十ヵ国をもって吃ってみたい希望だ。それまでにはまだ一度や二度の勉強の機会があるだろう」
——堀保子宛・1908年12月19日

「まず出版をやってみたい。これは足下もかねて望んでいるところだ。しかし、僕はこれを商売としてよりは、むしろ社会教育の一事業としてごく堅く真面目にやりたい。あるいはその方がかえって商売になるかも知れん」
——堀保子宛・1910年1月25日

「用事はすべて僕にまかしてくれ。僕ならば、いくら君から我儘を言ってきても、もとより少しも恐れはしない。できんことはほうっておく。できることはできるだけやる」
——坂本清馬宛・1914年4月14日

「逢いたい。行きたい。僕の、この燃えるような熱情を、あなたに浴せかけたい。そしてまた、あなたの熱情の中にも溶けてみたい。僕はもう、本当に、あなたに占領されてしまったのだ」
——伊藤野枝宛・1916年5月1日

「金のことだってそうだ。そんなつまらない遠慮をされていてはいやだ。いつも言うように、僕は決して、自分でいやな無理はしない」
——伊藤野枝宛・1916年6月25日

「アナナス、バナナ、僕はこんなにうまい果物をこんなにうんと毎日食っただけでも、こんどの旅行は十分に値打ちがあると思っている」
——伊藤野枝ほか諸兄宛・1923年1月

「それから君に言うのをすっかり忘れていたが、僕の家へ手紙を出すなら、その中には僕のことはいっさい書かないように。開封される恐れどころじゃない、必ずされるにきまっているのだから」
——林倭衛宛・1923年3月


Author
大杉栄 Sakae Osugi
1885年、丸亀市に生まれる。「旧い日本を根本的に変革して、新しい日本を建設する」ことを目指した。【評論】『生の闘争』、『社会的個人主義』、『労働運動の哲学』、『クロポトキン研究』、『正義を求める心』、『二人の革命家』(伊藤野枝共著)、『無政府主義者の見たロシア革命』、『自由の先駆』ほか。【随筆・記録・創作】『獄中記』、『乞食の名誉』、『悪戯』、『漫文漫画』、『日本脱出記』、『自叙伝』ほか。【翻訳】ダーウィン『種の起原』、ル・ボン『物質不滅論』、ルソー『懺悔録』(生田長江共訳)、ルトウルノ『男女関係の進化』、ロマン・ロラン『民衆芸術論』、クロポトキン『相互扶助論』、同『革命家の思出』、ハード・ムーア『人間の正体』、ファーブル『昆虫記一』、同『自然科学の話』(安成四郎共訳)、同『科学の不思議』(伊藤野枝共訳)。

Editor
大杉 豊 Yutaka Osugi
横浜市生まれ。大杉栄が殺された当日に訪ねた弟が父。そこで生まれた。東京都立大学社会学科卒。東京放送(TBS)入社、調査・営業・編成部門を経て定年退職。東放学園専門学校・常磐大学国際学部講師。編著書に『日録・大杉栄伝』(社会評論社)。
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