なぜ、脱成長なのか——分断・格差・気候変動を乗り越える
¥1,540
繰り返される大量生産と大量廃棄、慢性化した長時間労働、広がり続ける格差、歯止めがかからない気候危機——。今、際限なき成長を追求する資本主義の矛盾と限界が露呈している。これを解決する経済社会ビジョンとして注目されるのが、「脱成長」だ。
欧米で脱成長論を推進する旗手が、その基本的な考え方と実践例を紹介。人々の意識変革を誘いながら、ベーシックサービスやケア・インカムの導入、コモンズの復権など、脱成長の意向け必要な政策を論じる。”常識”を破り、真にゆたかな社会を構想する画期的提言の書。 『人新世の「資本論」』の著者・斎藤幸平氏が解説。
[出版社より]
「本書の縦軸となるキーワードは、ウェルビーイング、平等、持続可能性だ。この3つのゆたかな可能性が理解できるなら、機能不全となりつつある近代の秩序による支配から、わたしたちはきっと脱出していける」――サスキア・サッセン(社会学者)
「脱成長は、21世紀のもっとも重要な思想のひとつである。本書はその思想がコンパクトにまとまっている。明快で、タイムリーで、今すぐ読むべき1冊」
——ジェイソン・ヒッケル(人類学者)
「脱成長が経済だけの問題ではないことを、本書はありありと描き出す。脱成長とは、わたしたちがどう生きるか、どう行動するか、そしてどう世界を作っていくかという問題なのだ」
——アルトゥーロ・エスコバル(人類学者)
「本書は、現状の否定や批判で終わらずに、その先へと大胆に踏み込んでいる。”で、僕らにできることはあるの?”という、よくある声に教育者としてどう答えればいいか、著者たちが見事な手本を示している」
——マニーシャ・アナンシャラマン(セント・メリーズ・カレッジ・カリフォルニア教授)
原 書|The Case for Degrowth
著 者|ヨルゴス・カリス、スーザン・ポールソン、ジャコモ・ダリサ、フェデリコ・デマリア
訳 者|上原裕美子・保科京子・
出版社|NHK出版
定 価|1,400円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|208
ISBN|978-4-14-081855-8
発 行|2021年04月
Contents
第1章 「脱成長」とは何か
第2章 成長で犠牲になるもの
第3章 草の根から変革を起こす
第4章 道を切り拓く5つの改革
第5章 人々を動かすための戦略
付録 脱成長に関するよくある23の質問への回答
Author
ヨルゴス・カリス Giorgos Kallis
スペインのバルセロナ自治大学環境科学技術研究所ICREA教授。専門は生態経済学と政治生態学。都市の成長と水資源開発のかかわりを研究し、近年は「緑の成長」批判に注力している。
スーザン・ポールソン Susan Paulson
アメリカのフロリダ大学ラテンアメリカ研究センター教授。ジェンダー、階級、身体および環境にかかわる人種・民族システムを研究。長年南米各地のコミュニティで、共同研究を行ってきた。
ジャコモ・ダリサ Giacomo D'Alisa
ポルトガルのコインブラ大学社会研究センター・FCT博士研究フェロー。専門はコモンズ・コモニング研究。出身地イタリア南部カンパーニャ州の廃棄物問題や脱成長に向けた政治戦略についても論じる。
フェデリコ・デマリア Federico Demaria
バルセロナ大学の生態経済学および政治生態学の講師。世界各地の環境紛争に関する研究とマッピングを行うプロジェクト「エンバイロンメンタル・ジャスティス・アトラス」に参加。