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アイドルについて葛藤しながら考えてみた

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「恋愛禁止」と異性愛規範、「卒業」制度に表れるエイジズムなど、アイドルというジャンルは演者に抑圧を強いる構造的な問題を抱え続けている。アイドルの可能性と問題性について、手放しの肯定でも粗雑な否定でもなく、「葛藤しながら考える」ための試論集。


今日、アイドルは広く普遍的な人気を獲得し、多様なスタイルや可能性をもつジャンルとしても注目されている。しかし、同時に多くの難点を抱え込んでいることも見過ごせない。

暗黙の「恋愛禁止」ルールとその背景にある異性愛主義、「年齢いじり」や一定の年齢での「卒業」という慣習に表れるエイジズム、あからさまに可視化されるルッキズム、SNSを通じて四六時中切り売りされるパーソナリティ……。アイドルというジャンルは、現実にアイドルとして生きる人に抑圧を強いる構造的な問題を抱え続けている。スキャンダルやトラブルが発生して、旧態依然ともいえるアイドル界の「常識」のあり方が浮き彫りになるたび、ファンの間では答えが出ない議論が繰り返されている。

その一方で、自らの表現を模索しながら主体的にステージに立ち、ときに演者同士で連帯して目標を達成しようとするアイドルたちの実践は、人々をエンパワーメントするものでもある。そして、ファンのなかでも、アイドル本人に身勝手な欲望や規範を押し付けることと裏表でもある「推す」(≒消費する)ことに対して、後ろめたさを抱く人が増えている。

本書では、「推している」がゆえにジャンルが抱える問題から目をそらすのではなく、かといって、現に日々活動を続ける一人ひとりのアイドルの存在を無視して「アイドル」そのものを「悪しき文化」として非難するのでもなく、「アイドルを好きでいること」と問題点の批判的な検討との両立を目指す。

乃木坂46やAKB48、ハロー!プロジェクト、二丁目の魁カミングアウトなどの具体的なアイドルの実践を取り上げる批評から、「推す」という行為のもつ功罪を問い直す論考、近年K-POPアイドルシーンで盛んな「女性が憧れる女性像」である「ガールクラッシュ」コンセプトの内実を検討するレビューまで、様々な視点から「葛藤しながらアイドルを語る」ことの可能性を浮き彫りにする。
[出版社より]


編 著|香月孝史・上岡磨奈・中村香住
出版社|青弓社
定 価|1,600円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|228

ISBN|978-4-7872-7449-6
初 版|2022年07月


Contents
はじめに 香月孝史

序 章 きっかけとしてのフェミニズム 中村香住

第1章 絶えざるまなざしのなかで――アイドルをめぐるメディア環境と日常的営為の意味 香月孝史
 1 日常化するドキュメンタリー
 2 〈見る/見られる〉の先にあるもの
 3 承認と消費の間で葛藤すること

第2章 「推す」ことの倫理を考えるために 筒井晴香
 1 問題設定とこれまで論じた事柄について
 2 「推し活」の問題とアイドル
 3 「推す」ことの倫理を考えるために

第3章 「ハロプロが女の人生を救う」なんてことがある? いなだ易
 1 ハロプロの特色とその受容
 2 ハロプロの音楽は「女の人生を救う」か
 3 アイドルたちの「女の人生」

第4章 コンセプト化した「ガールクラッシュ」はガールクラッシュたりえるか?――「ガールクラッシュ」というコンセプトの再検討 DJ泡沫
 1 「ガールクラッシュ」とはそもそも何か
 2 韓国での「ガールクラッシュ」コンセプトの誕生と内包されるイメージ
 3 K―POPにおける女性アイドルの女性ファンに対するレッテルの歴史
 4 女性ファンたちが自ら選んで愛した女性アイドルと楽曲たち

第5章 キミを見つめる私の性的視線が性的消費だとして 金巻ともこ
 1 世界はひどくて悲しい暴力に満ちている
 2 キミを見つめる目ははたして暴力なのか

第6章 クィアとアイドル試論――二丁目の魁カミングアウトから紡ぎ出される両義性 上岡磨奈
 1 「当たり前」に対するわだかまり
 2 「異性」としてのアイドル
 3 フォロワー/カウンターとしてのゲイアイドル
 4 異性愛主義とゲイアイドル
 5 ジェンダーに対する無関心
 6 アイドルとジェンダー、セクシュアリティ

第7章 「アイドル」を解釈するフレームの「ゆらぎ」をめぐって 田島悠来
 1 疑似恋愛の対象としての「アイドル」
 2 メディア空間・言説からみる「アイドル/ファン」の姿

第8章 観客は演者の「キラめき」を生み出す存在たりうるのか――『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を通して「推す」ことの葛藤を考える 中村香住
 1 観客が演者のパーソナリティや関係性を「消費」することの功罪
 2 『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』における「二・五次元」コンテンツの枠組みの更新
 3 舞台少女の「キラめき」を生み出す「燃料」とは何か
 4 観客(オーディエンス)が演者(パフォーマー)を舞台に立たせるとはどういうことか
 5 キリンはサプライズがお好き?
 6 キリンが「舞台少女」と「普通」の「女の子」を執拗に区別することの意味
 7 なぜ、それでも「舞台少女」を続けるのか
 8 「舞台少女」と「舞台創造科」との共犯関係

第9章 もしもアイドルを観ることが賭博のようなものだとしたら――「よさ」と「よくなさ」の表裏一体 松本友也
 1 「アイドルを観る」とはどのような行為なのか
 2 賭博の美学性、観ることの賭博性
 3 アイドルの「アマチュア性」がもたらす賭博的緊張
 4 「わたしたちと同じ身体」による期待の裏切り
 5 「賭ける」ことと「推す」こと
 6 賭博的な快の裏に隠されるもの
 7 「生身」への欲望を制限すること、またその困難

おわりに 上岡磨奈


Editor
香月 孝史 Takashi Katsuki
1980年、東京都生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。ポピュラー文化を中心にライティング・批評を手がける。著書に『乃木坂46のドラマトゥルギー』『「アイドル」の読み方』(ともに青弓社)、共著に『社会学用語図鑑』(プレジデント社)など。

上岡 磨奈 Mana Kamioka
1982年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程。専攻は文化社会学、カルチュラルスタディーズ。共著に『「趣味に生きる」の文化論』(ナカニシヤ出版)、論文に「アイドル音楽の実践と強制的異性愛」(「ポピュラー音楽研究」第25号)、「アイドル文化における「チェキ」」(「哲学」第147号)など。

中村 香住 Kasumi Nakamura
1991年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学文学部・同大学大学院社会学研究科非常勤講師。専攻はジェンダー・セクシュアリティの社会学。共著に『ガールズ・メディア・スタディーズ』『ふれる社会学』(ともに北樹出版)、『「百合映画」完全ガイド』(星海社)、『私たちの「戦う姫、働く少女」』(堀之内出版)、論文に「クワロマンティック宣言」(「現代思想」2021年9月号)、「「女が女を推す」ことを介してつながる女ヲタコミュニティ」(「ユリイカ」2020年9月号)、「フェミニズムを生活者の手に取り戻すために」(「新社会学研究」第2号)など。

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