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闇雲な愛が孤独を暴走させ、人生の迷路が深まっていく。
アラフォーの柳田譲の前に現れた三人の女との出会いと別れ。愛を求め、また与えようとして却って孤独へと突き進んでしまう魂の悲哀を描く太宰治賞受賞後第一作。
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「二年半付き合った方とはどうして別れたんですか? 結婚は考えなかったんですか?」
青春なんて私にはなかった。人が当たり前にできることが何ひとつできなくて、いくつもの後悔を重ねるだけだった。ずっと何かに抑え込まれているみたいに、人の目ばかりを気にして生きていた。そんな自分を解放してくれたのが夕子さんだった。こわばった心をほぐしてくれ、自分に生きる楽しさを教えてくれた唯一人の人。そんな大切な人を、自分は手放した。(本書より)
[出版社より]
「隠しておきたい心の部分を、苦しいって叫びながら、でも書くしかなかった。そんな物語だった」
――高瀬隼子(小説家)
著 者|西村亨
出版社|筑摩書房
定 価|1,600円+税
判 型|四六判/上製
頁 数|160
ISBN|978-4-480-80520-1
発 行|2024年08月
Author
西村 亨 Ryo Nishimura
1977年鹿児島県生まれ。東京都在住。鹿児島県立鹿児島水産高等学校卒業。2023年、「自分以外全員他人」で第39回太宰治賞受賞。同年、南日本文化賞奨励賞を受賞。
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