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ゴミカスみたいなおのれを命懸けで書いてきた——。町田康の文体に宿るその精神と技巧。はじめての告白。「お互い、ええ文章書こうで!」
・千回読んだ『ちからたろう』がつくった文章の原型と世界観
・ゴミ捨て場から持ち去った『ことわざ故事金言小事典』の活躍
・筋道を見せる「プロレス」的文章と敵を倒すための「格闘技」的文章の違い
・「俺は」と書き始めるか? 「私は」と書き始めるか? その一瞬が次の内容を決める
・「書く姿勢」を取れるのは、いずれ此の世からいなくなる人間だけ
・文章のいけず――かさね、刻み、間引き、ばか丁寧、無人情/薄情、置換、時代錯誤、がちゃこ、国訛、半畳、ライブ、バラバラ――を使う
この世にある、書くことでしか伝わらない現実。生きるための文章読本。
[出版社より]
著 者|町田康
出版社|幻冬舎
定 価|1,700円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|264
ISBN|9784344043954
発 行|2025年01月
Contents
・文章力と読書の関係 文章力とは使える言葉を増やすこと。そこに裏道はあるか?
・文章力をつけるための読書 読む本はなんだってよい。でもたくさん読めばいいわけではない
・これまで読んできた本の影響 千回読んだ『ちからたろう』がつくった文章の原型と世界観
・幼少期に設計された文章を書く装置 「この世には理解できないことがある」と『ちからたろう』は教えてくれた
・文章を書く装置の性能を上げる 町田少年が発見した「物語の気持ちよさ」と「わからないのおもしろさ」
・物語の筋を読む以外の本の読み方 北杜夫「三人の小市民」の再読で自分に組み込まれた新しい言葉
・語彙についての俺の告白 ゴミ捨て場から持ち去った『ことわざ故事金言小事典』の活躍
・文体が誕生するとき 自分の脳に埋め込まれた文章変換装置を自分で操作できる人とできない人
・「文章教室」の効能 伝わりやすい文章を書いても伝わらない現実がある
・「書きたい気持ち」というもの 生まれ持った才能以外の少ない才能を活用する
・文章に技巧を凝らす 筋道を見せる「プロレス」的文章と敵を倒すための「格闘技」的文章の違い
・「迂回」という技法 「テレビ」を「テレビジョン」と書く時に現れるもうひとつの現実
・「いけず」という迂回 人として誠実であると小説は二行で終わる
・文章の「いけず」 「物語」という不自然で精巧な模型に働きかけるノイズの役割
・物語が持つ攻撃性への自覚 物語は筋を持ち、道徳と結びつき、人間の感情に縛りを掛ける
・文章の「いけず」の種類 かさね、刻み、間引き、ばか丁寧、無人情/薄情、置換、時代錯誤、がちゃこ、国訛、半畳、ライブ、バラバラ
・文章のいけず―「刻み」「間引き」 奇怪で理不尽な個別的現実を立ち上げる技法
・文章のいけず―「ばか丁寧」「無人情/薄情」 常につきまとう「これをやっておもろいのか、おもろないのか」問題
・文章のいけず―「置換」「時代錯誤」「がちゃこ」 夏目漱石も多用した「時代錯誤」は地の文で使えると渋い
・文章のいけず―「国訛」「半畳」「ライブ」 独善を避けるために技法は常に「ミックススタイル」を意識する〔ほか〕
Author
町田 康 Ko Machida
1962年大阪府生まれ。町田町蔵の名で歌手活動を始め、1981年パンクバンド「INU」の『メシ喰うな』でレコードデビュー。俳優としても活躍する。1996年、初の小説「くっすん大黒」を発表、同作は翌1997年Bunkamuraドゥマゴ文学賞・野間文芸新人賞を受賞した。以降、2000年「きれぎれ」で芥川賞、2001年詩集『土間の四十八滝』で萩原朔太郎賞、2002年「権現の踊り子」で川端康成文学賞、2005年『告白』で谷崎潤一郎賞、2008年『宿屋めぐり』で野間文芸賞を受賞。他の著書に『夫婦茶碗』『猫にかまけて』『浄土』『ギケイキ』『スピンク日記』『餓鬼道巡行』『リフォームの爆発』など多数。
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