〈ほんもの〉という倫理——近代とその不安
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〈ほんもの〉という倫理——近代とその不安

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近代社会に特有の、三つの不安がある。第一に、個人主義により道徳の地平が消失すること。第二に、費用対効果の最大化を目的とする道具的理性が社会の隅々にまで浸透すること。第三に、「穏やかな専制」が訪れて人々が自由を喪失し、政治的に無力になること。

著者はこれらの不安の由来と根拠をあらためて問い質し、近代の道徳的理想、すなわち「〈ほんもの〉という倫理」の回復こそが、よりよい生と未来を切り拓くための闘争を可能にすると説く。現代を代表する政治哲学者が、その思考のエッセンスを凝縮した名講義。解説=宇野重規。
[出版社より]


著 者|チャールズ・テイラー
訳 者|田中智彦
出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫]
定 価|1,100円+税
判 型|文庫判
頁 数|256

ISBN|978-4-480-51160-7
発 行|2023年03月


Contents
第1章 三つの不安
第2章 かみ合わない論争
第3章 ほんものという理想の源泉
第4章 逃れられない地平
第5章 承認のニード
第6章 主観主義へのすべり坂
第7章 闘争は続く
第8章 より繊細な言語
第9章 鉄の檻?
第10章 断片化に抗して


Author
チャールズ・テイラー Charles Taylor
1931年、カナダ生まれ。オックスフォード大学にて博士号(哲学)取得。マギル大学名誉教授。自己論や道徳論から、言語論、宗教論など幅広く論じ、テンプルトン賞、京都賞などを受賞。ケベック新民主党の結成にも参加した。著書に『ヘーゲルと近代社会』『自我の源泉』『今日の宗教の諸相』『世俗の時代』など多数。

田中 智彦 Tomohiko Tanaka
1967年生まれ。東洋英和女学院大学人間科学部教授。専門は倫理学、思想史。
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