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暗黒の啓蒙書

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民主主義と平等主義の欺瞞を暴け。
資本主義を加速せよ。

民主主義を棄て去り、資本主義を極限まで推し進め、
この世界から〈イグジット〉するのでなければ、真の自由は獲得できないーー。
”現代思想の黒いカリスマ”が放つ、禁断の書。



「声などどこにもない、ただ自由な出口だけがある。」

近代の啓蒙のプロセスを嘲笑い、民主主義的かつ平等主義的な価値観をも転倒せんとするニック・ランドの「暗黒啓蒙(The Dark Enlightenment)」は、ピーター・ティールやカーティス・ヤーヴィンらリバタリアン起業家たちが主導する「新反動主義」に理論的フレームを与え、哲学の最新潮流である「思弁的転回」や「加速主義」、そして「オルタナ右翼」へのインスピレーションをも喚起しつづけてきた。

果たしてそれは、人類の進歩的プロセスを否認する反動主義であり、野蛮な人種主義にすぎないのか。それとも、来たるべき未来を照らすオルタナティヴな光源なのか――。
[出版社より]


著 者|ニック・ランド
訳 者|五井健太郎 
解 説|木澤佐登志
出版社|講談社
定 価|1,900円+税
判 型|四六判/上製
頁 数|272

ISBN|9784065197035
初 版|2020年05月


Contents
序文 『暗黒の啓蒙書』への「入口」 木澤佐登志 

Part 1 新反動主義者は出口(イグジット)へと向かう
Part 2 歴史の描く弧は長い、だがそれはかならず、ゾンビ・アポカリプスへと向かっていく
Part 3 
Part 4 ふたたび破滅へと向かっていく白色人種
Part 4a 人種にかんする恐怖をめぐるいくつかの副次的脱線
Part 4b 厄介な者たちの発言
Part 4c 〈クラッカー・ファクトリー〉
Part 4d 奇妙な結婚
Part 4e 暗号に横断された歴史
Part 4f 生物工学的な地平へのアプローチ

訳者解説 なにから離脱するべきか 五井健太郎


Author
ニック・ランド Nick Land
1962年、イギリス生まれ。初期にはバタイユを専攻。ドゥルーズ+ガタリの研究を経て、90年代中頃にはウォーリック大学の講師として「サイバネティック文化研究ユニット(Cybernetic Culture Research Unit: CCRU)」を設立。大陸哲学に留まらず、SF、オカルティズム、クラブカルチャーなどの横断的な研究に従事する。「暗黒啓蒙(Dark Enlightenment)」なるプロジェクトを通して、「新反動主義」に理論的フレームを提供し、のちの「思弁的転回」や「加速主義」、「オルタナ右翼」に思想的インスピレーションを与えた。著書に"The Thirst for Annihilation: Georges Bataille and Virulent Nihilism", "Fanged Noumena: Collected Writings 1987-2007"など。

Translator
五井 健太郎 Kentaro Goi
1984年生まれ。東北芸術工科大学非常勤講師。専門はシュルレアリズム研究。訳書にマーク・フィッシャー『わが人生の幽霊たち:うつ病、憑在論、失われた未来』(ele-king books、2019年)など。

Commentator
木澤 佐登志 Satoshi Kizawa
1988年生まれ。文筆家。インターネット文化、思想など、複数の領域に跨る執筆活動を行う。著書に『ニック・ランドと新反動主義:現代世界を覆う〈ダーク〉な思想』(星海社新書、2019年)、『ダークウェブ・アンダーグラウンド:社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち』(イースト・プレス、2019年)がある。

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